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更新日:2018.12.02 / 掲載日:2018.09.28

ジャンルNo.1を一刀両断 BESTBUY完全ガイド<ジャンル8>Mサイズ1B0Xミニバン

●文:川島茂夫

ノアヴォクシー兄弟を筆頭に、ファミリー&レジャーユースで定番とも言えるモデルが揃うジャンル。

月販平均台数 ※2018年1~7月の平均販売台数

1 TOYOTA ヴォクシー/ノア/エスクァイア 16390台
2 NISSAN/SUZUKI セレナ/ランディ 9376台
3 HONDA ステップワゴン 5117台
4 MITSUBISHI デリカD:5 1190台

圧倒的な販売台数を誇るヴォクシー兄弟に挑む実力派ライバルたち


 2L級1BOX型ミニバンは、ファミリー&レジャーユースの大本命とも言えるカテゴリーである。アルファードエルグランドの最上級クラスはキャビンスペースで勝るが、ラウンジ的な寛ぎを求めた設計で積載等の多用途性には消極的。また、車体サイズも日常用途には大きすぎる。
 首位のヴォクシー系は、そんなファミリー&レジャーユースの勘所を押さえた設計が特徴。さらに姉妹車展開でファミリー/スポーティ/プレミアムのキャラ付け。嗜好面の売れセンにも合致している。強くて当然にも思えるが、ライバルに遅れを車格面でも1ランク上になるフリー取るのが先進安全&運転支援装備である。
 ヴォクシー系とがっぷり四つのセレナとステップワゴンはACCと半自動操舵LKAを採用。ステップワゴンのACCはハイブリッド車以外は高速対応だが、全モデルにACCとLKAを標準装着。セレナはACCは全車速型で、LKAの走行ライン制御でもステップワゴンに勝るが、設定が上級グレードに制限されるのが難点だ。
 ヴォクシー系はどちらも設定されず、車線維持支援も警報のみ。いずれは新トヨタ・セーフティセンスに更新されると思われるが、現時点で価も変わってくる。は一世代前のレベルだ。
 走行性能では3車ともにハイブリッド車が見所。それぞれタイプの異なる方式を採用するが、高速巡航での動力性能と燃費ではステップワゴン、日常域のパワフルさではセレナ、市街地も長距離もバランスよくドライバビリティと燃費をまとめたヴォクシー系と、これも三車三様である。
 デリカシリーズのデリカD:5は、衝突回避ブレーキシステムのAEBSも非採用の時点で一般的ミニバンユーザーには悩みどころだが、4WD車のSUV並み悪路踏破性はレジャー用途の強烈なアピールポイント。アウトドア趣味のユーザー向け仕様とも言える。

BESTBUY1 HONDA ステップワゴン

最新改良:’17年9月28日
2018月販平均 第3位 5117台/月
車両本体価格:245万~5920355万9680円
車両本体値引目標:28万円/付属品込み平均値引:33.3万円

ホンダセンシングは全車標準装備。ユーティリティや燃費も高水準


 ターボ車は1.5Lながら余力はNA2L車以上。ハイブリッドはシリーズ式をベースにしながらエンジン直動機構で高速燃費も良好。ACCと半自動操舵型LKAなどをセットしたホンダセンシングは全車標準で、ハイブリッド車のACCは全車速型。低床設計で居住性も高い上にレジャー等で使い方を広げられるわくわくゲートも採用。かなり内容の濃いモデルである。ハイブリッドがスパーダ系に限定されるのが難点だが、2L級1BOX型に求められるファミリー&レジャー向けの要点がいずれも高水準でまとめられている。

先進安全&運転支援装備のホンダセンシングを搭載

  • 全車標準でACCと半自動操舵型LKAなどをセットしたホンダセンシングを採用し、先進安全&運転支援において高いレベルを保持している。

わくわくゲートはレジャー時にも活躍

テールゲートは、タテにもヨコにも開くわくわくゲートを採用。クルマの後ろにスペースがない時でも荷物の積み下ろしがしやすく、3列目への乗り降りもスムーズ。

BESTBUY2 NISSAN/SUZUKI セレナ/ランディ

最新改良:’18年9月6日/’18年9月7日
2018月販平均第2位9376台/月
車両本体価格:231万1720~342万4680円/250万5600~325万4040円
車両本体値引目標:28万円(※e-POWERは20万円)/付属品込み平均値引:--万円

ファミリーのタウンユースからレジャーまで対応


 日常域の乗り心地を重視したサスチューンなど、現在主流となるフレンドリー志向を代々踏襲。狭い場所でも開閉が可能で、買い物等に便利なガラスハッチを採用するなどタウンユースからレジャーまで家族の現実に則した実践的な設計が特徴だ。性能や機能面で傑出しているのはプロパイロットの車線維持機能。売り物であるe-POWERは標準的なシリーズハイブリッドで、直動機構により効率向上を図ったステップワゴンに比べると高速燃費でやや物足りず、ハイブリッド車としての性能ではライバル車に及ばない部分も。

プロパイロットの車線維持機能は特筆

セレナに搭載されたプロパイロットは高速道路での同一車線自動運転技術で、ステアリングを自動でコントロールして車線をキープする。

BESTBUY3 TOYOTA ヴォクシー/ノア/エスクァイア

最新改良:’17年7月3日
2018月販平均第1位16390台/月
車両本体価格:246万6720~336万3120円/246万6720~336万3120円/267万5160~335万8800円
車両本体値引目標:28万円/付属品込み平均値引:32.0万円

基本性能や実用性などのバランスの高さが魅力


 低床フロアによるキャビンスペースや動力性能と燃費の両立など基本的な性能や実用性を高水準でまとめている。ただし、セレナのガラスハッチやステップワゴンのわくわくゲートに匹敵するような使い勝手向上の工夫はない。基本で勝負する王道主義とも言えるが、先進安全&運転支援装備で両ライバルに決定的に遅れを取ってしまった。トヨタセーフティセンス採用ではあるが、ACCと半自動操舵型LKAは非採用、緊急自動制動のAEBSは対車両のみ。ファミリー&レジャー用途向けのモデルだからこそ、改良を期待したい。

低床フロアによるゆとりのあるキャビンスペース

クラス平均と比較しても、低床フロアによる広々としたキャビンスペースを実現。ライバル車のような目立つ機構はないもの、ユーティリティ性も高い。




提供元:月刊自家用車

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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