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更新日:2018.12.01 / 掲載日:2018.07.01

新型ジムニー&ジムニーシエラ先取り情報

再三、噂されていたジムニーのフルモデルチェンジ。ようやくその全貌が明らかになった。公開された写真や資料を見る限り、20年ぶりに登場する新型も末長くファンに愛されるモデルになりそうだ。

icon SUZUKI 新型ジムニー

20年ぶりのフルモデルチェンジを受け、登場する新型ジムニー。4代目となる新型は、四角のボディシェルに無塗装の前後バンパー、丸型ライトなど、初代、2代目を彷彿させる“昔のジムニー”の姿へ原点回帰。従来型以上の個性派オフローダーに生まれ変わった。

icon SUZUKI 新型ジムニーシエラ

ジムニーの登録車バージョン、ジムニーシエラも、ジムニーと同時にフルモデルチェンジ。これまで歴代シエラは、どうしてもジムニーの影に隠れがちだったが、今回は格好良いワイドボディのおかげもあって、相当の人気を集めそうだ。

オフローダーとして譲れない装備はそのまま

 事前に公開された写真を見て、「さすがジムニー。分かってる。」と思った。ラダーフレームに縦置きエンジンレイアウト、前後ともリジッドアクスルの3リンク/コイルサスは、もはやジムニーにとって、絶対要件である。
 もちろん、従来型のメカニズムがそのまま採用されたわけではない。写真で確認できるフレーム形状は従来型に似ているが、後端のクロスメンバーや中程のX字のメンバーなど、これまで以上に強化された設計を与えられたことが分かる。タフネス&スティフネスの両面を考慮したフレームは、本格オフローダーの性能進化を予感させるに十分だ。乗用車を見慣れた目にはジムニー系のシャシーは古臭く見えるだろうが、オフローダー視点なら理想的な構造だ。
 ジムニーの初代と2代目が採用し、今でもオフロードマニアの間では高い評価を得ているリーフリジッドアクスルサスの動きをアームとコイルに置き換えたのが、現行車が採用している3リンクリジットサスペンションだ。新型にもこのサス形式は踏襲されており、大きな伸びストロークとストローク時の地上間隔の変化が少ないなどの、リーフリジッドの長所を受け継いでいる。だからこそガレ場の段差も越えていけるわけである。
 パワーユニットはジムニーは660CCのターボユニット、ジムニーシエラは1・5リットルNAユニットを搭載。ジムニーは従来型に搭載されていたK6A型ターボではなく、他のスズキ軽乗用車で採用されているR06Aターボの縦置仕様と考えるのが妥当だ。設計年次が新しくなるだけに、環境性能や省燃費性能は向上するだろう。新型は実燃費面の向上も期待していい。一方、シエラは従来の1・3リットルNAから1・5リットルNAに排気量が拡大された。最近スズキはダウンサイジングターボやハイブリッドの導入に積極的だが、エスクードとの棲み分けや、これまでのシエラの車格設定から考えれば、1・5リットルNAという選択は妥当だ。オフロードでの扱いやすさや信頼性はさらに高まるはずだ。
 ミッションは5速MTと4速AT。これは従来型と同様の設定でメカニズム的にはキャリーオーバーの可能性が高い。CVTやAGSという選択はオフロード用途には厳しいため、4速ATが選ばれたことは納得できる。さらにパートタイム4WDやトランスファーも従来どおり。新開発かキャリーオーバーかは不明だが、コックピット周りには切り換えレバーが備えられている。極限状況下でのタフネスを重視するシャシー設計からすれば多板クラッチ式の電子制御型ではポテンシャル不足だけに、これも当然の選択だろう。
 またABSや横滑り防止装置などは、当然新型にも装備されるだろう。横滑り防止装置は片輪のみ制動を掛けて方向性を制御するが、駆動輪の場合はLSD(差動制限デフ)と同様の効果を発揮する。これを利用したのがハスラーやクロスビーのグリップコントロールであり、新型にも同様のシステムの採用が予想される。なお、インパネセンターパネル下にはヒルディセントコントロールのスイッチらしきものを確認できる。

最新安全装備の装着は大きなトピックス
 内装の写真ではキャビンスペースは一回り大きくなったようにも思えるが、基本のボディシェルは軽乗用規格一杯で開発され、FRレイアウトやオーバーハング設定からキャビンの大幅な拡大は難しいだろう。後席機能など室内の主立ったユーティリティ設計は、従来型を踏襲しているように見える。しかし、屋根に向かっての絞り込みが少なく、ボックス感の強いデザインからして、乗員が感じる開放感は高まっているはずだ。
 そして何よりも大きく進化したのは安全装備。フロントウインドウ上端中央にはクロスビー同様のシステムが装備されている。衝突回避システムは、単眼カメラとレーザーレーダーを組み合わせたデュアルセンサーブレーキサポートで、対歩行者認識機能まで高められていることが特徴だ。さらにAT車誤発進抑制機能など、他のスズキ車が採用している一通りの安全&運転支援機能が揃っていると考えるべきだろう。 流行に媚びすに機能から引き出されたデザインと、クロカンの系譜を受け継ぐタフなメカニズム。さらに現代のクルマに求められる安全にも前向きに取り組んだ新型ジムニーは、20年ぶりの大進化に見合った内容を持つことは明らか。多くのユーザーから評価されるのは間違いなさそうだ。

よかった!大事なところは 変わっていない

次期ジムニーは本格クロカンであり続けられるのか? 多くのファンを心配させたこの問題は、どうやら杞憂で終わったようだ。縦置きFR駆動にラダーフレーム、パートタイム4WD、リジッドサスなど、ジムニー最大の武器であるタフなオフロード性能は、新型でも健在だ。
・ラダーフレーム
・エンジン縦置きFRレイアウト
・副変速機付パートタイム4WD
・3リンクリジッドサスペンション

  • ダッシュボード上端が完全にフラットとなる実用優先のインパネ設計。センターコンソール上には2DINスペースが設けられ、その下にエアコン吹き出し口や操作スイッチが配置される。

  • 室内いっぱいにシートが配置されていることが分かる。装着されているのは、ブラックのファブリックシート。シンプルな形状ながらも乗員の身体をしっかりと支えてくれるだろう。

タフなオフロードこそ本領発揮。ジムニーのステージ。3リンクリジッドサスペンションの採用により、前後の凹凸差が激しいシーンでも、前後の足はしっかりと大地を掴んでいる。

登録車仕様のジムニーシエラのNAエンジンは1.5リットルにパワーアップ。詳細スペックは不明だが、動力性能向上も果たしているはずだ。さらにグリップコントロールなどの先進機能の搭載も予想される。従来型シエラ以上の走りを手に入れたはずだ。

リヤ開口部は横開き式。リヤコンビランプはバンパー左右に配置される。リヤピラーの角度はほぼ垂直で、真四角なスタイリングが採用されていることが確認できる。

安全装備も大進化「セーフティサポートも用意」

スズキの最新モデルに順次搭載が進んでいる、単眼カメラ+赤外線レーザー式のデュアルセンサーブレーキサポートを採用。衝突回避ブレーキのほか、ふらつき&車線逸脱警報や誤発進抑制機能など、平均レベル以上の装備が備わる。5MT車でも選択が可能なことも心強い。

グレード構成

新型ジムニーは3グレードの設定。XGは最低限の基本装備のみに絞った実用優先のグレードで、XLとXCで+αの利便装備が追加される格好だ。目玉のデュアルセーフティブレーキサポートは、XGとXLはメーカーOPの設定だが、他のスズキ車のOP価格からすると数万円程度で装着できるだろう。シエラは2グレード構成だが、JLはジムニーXLとほぼ同じ装備水準だ。

ボディカラーは13色

  • 2トーンカラー ※ジムニーXC、ジムニーシエラJCに設定

    キネティックイエローブラック2トーンルーフ

  • 2トーンカラー ※ジムニーXC、ジムニーシエラJCに設定

    シフォンアイボリーメタリックブラック2トーンルーフ

  • 2トーンカラー ※ジムニーXC、ジムニーシエラJCに設定

    ブリスクブルーメタリックブラック2トーンルーフ

  • ブラックトップ2トーン ※ジムニーXC、ジムニーシエラJCに設定

    キネティックイエローブラックトップ2トーン

  • モノトーンカラー

    キネティックイエロー ※ジムニーXC・XL、ジムニーシエラに設定

  • モノトーンカラー

    シフォンアイボリーメタリック ※ジムニーXC・XL、ジムニーシエラに設定

  • モノトーンカラー

    ブリスクブルーメタリック※ジムニーXC・XL、ジムニーシエラに設定

  • モノトーンカラー

    ミディアムグレー ※ジムニーXC・XL、ジムニーシエラに設定

  • モノトーンカラー

    ブルーイッシュブラックパール3

  • モノトーンカラー

    ジャングルグリーン

  • モノトーンカラー

    シルキーシルバーメタリック

  • モノトーンカラー

    ピュアホワイトパール※ジムニーXC・XL、ジムニーシエラに設定

  • モノトーンカラー

    スペリアホワイト※ジムニーXC・XL、ジムニーシエラに設定




提供元:月刊自家用車



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グーネットマガジン編集部

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