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更新日:2018.11.14 / 掲載日:2018.04.26

LEXUS「UX」詳細レポート&ライバル比較

●文:山本シンヤ ●写真:レクサスインターナショナル/奥隅 圭之

今年3月のジュネーブモーターショーで世界初公開されたレクサスのコンパクトSUV「UX」。国内では今年の冬頃の発売がアナウンスされているが、果たして待つ価値はあるのだろうか!?

レクサスSUVに魅力溢れる末弟が誕生

■主要諸元(欧州仕様)
●全長×全幅×全高(mm):4495×1840×1520●ホイールベース(mm):2640●パワートレーン:2.0L直4DOHC直噴/2.0L直4DOHC直噴+モーター●トランスミッション:DirectShift-CVT/電気式CVT●タイヤサイズ:17または18インチ

SUVというより目線が高めのハッチバック
 UXはレクサスクロスオーバーSUVの末っ子であると同時に、LC/LSに続く第3世代レクサスを担う主力モデルの一台だ。
 エクステリアはフェンダーのクラッディングなどでSUVらしい力強さを演出するものの、前傾姿勢のフォルムはかなりスポーティ。タワーパーキング対応の低い車高も嬉しいポイントだ。
 インテリアはLC/LSの流れを汲むコクピット感覚の強いインパネ周りや低めに設定されたドライビングポジションなど、目線の高いハッチバックと言った印象。日本の美意識を取り入れた加飾も特徴の一つで、質感の高さは兄貴分のRX/NXを超える。パワートレーンは2・0LNAと2・0LNA+モーターのハイブリッドの2タイプ。どちらも次世代ユニットで燃費とドライビングファンを両立。プラットフォームはGA‐Cを採用。「C‐HRのレクサス版」と呼ぶ人もいるが、走りの味付けはレクサス独自で、LC/LS同様に奥の深い走りを目指している。
 このように見た目はクロスオーバー、走りはスポーティハッチと言うUX。恐らくモデル末期で後継モデルがないと言う噂の「CT」の役目も担うのだろう。

クロスオーバーらしいシルエットながら、走りを予感させるドライビングポジションを採用。

  • メーターはフルデジタル液晶を採用。

  • シフトは一般的なゲート式を採用。

  • 本文でも比較されているC-HRより135mm長い全長を持つが、居住性がタイトなのは同じかもしれない。

  • ミニマムながらもスクエアで荷物を積みやすそうなラゲッジスペース。詳細は不明だが、サブトランクも用意されるようだ。

搭載するのは新開発ダイナミックフォースエンジン

UX200

トヨタブランドでも展開される新開発の2.0L直噴エンジンを搭載。発進用ギヤを追加した新型CVTとの組み合わせだ。

UX250h

ハイブリッドシステムも新型になる。エンジンは2.0L直噴との組み合わせになり、専用の電気式4WD「E-Four」も設定される。

プレミアムコンパクト日・独対決 レクサスの“プレミアム”は欧州ライバルとどう闘う!?

コンパクトSUVをしっかりラインナップに揃える欧州プレミアムブランドのメルセデスやBMWとレクサスはどう競うのか!?

UXは最後発になるが、最新パワートレーンなど期待大
 日本車のコンパクトクロスオーバーSUVは豊富だが、コンパクト“プレミアム”クロスオーバーSUVとなるとUXが唯一のモデルだ。ただ、世界に目を向けるとBMWX1/X2、メルセデスベンツGLA、アウディQ3、ジャガーE-PACE、ボルボXC40、キャデラックXT4など競合が揃う激戦区。UXはこのジャンルでは後発のモデルとなるが、元祖プレミアムクロスオーバーSUVの知見と全面刷新されたパワートレーン/シャシーなどなど、期待値は非常に大きい。

LEXUS UX

上位モデルのNXとボディを比べると全長がUXの方が145mm短い。だが、全幅はほとんど変わらないので並んだら、見た目の大きさは変わらないかも。

強敵ドイツ勢、それぞれの立ち位置は?

MERCEDES-BENZ GLA

まもなく日本でも新型になる先代Aクラスをベースに開発されたコンパクトSUV。腰高感が無い、スポーティハッチという印象である。

BMW X1

初代X1はFRレイアウトを採用していたが、現行型からFFレイアウトとなった。ちょっと車高の高いステーションワゴンという印象の外観。

ボディサイズ

ライバルも含め、全高1550mm以下と日本においては扱いやすい
 ボディサイズは全長4495×全幅1840×全高1520mm、ホイールベース2640mmと、ライバルモデルと比べるとやや小さめである。ただし、日本のような狭い道での取り回しの良さはもちろん、クロスオーバーSUVながら全高をタワーパーキング対応の1550mm以下に抑えた所は嬉しいポイントの一つだろう。分類上はクロスオーバーSUVではあるものの、オンロードがメインのキャラクターでAWDだけでなくFFも用意。どちらかと言えば目線の高いスポーティハッチと言うイメージだ。

UX

ボディサイズはライバルに比べわずかに大きいが、デザイン的なものだ。3車の中では一番新世代スポーティSUV感が強い印象だ。

GLA

フロントマスクやフェンダーや前後バンパーのクラウディングパネルでSUV的印象を付加しているが、ハッチバックのようにすっきりしたデザイン。

X1

FFベースながら、FRベースの他のBMWのSUVモデル、Xシリーズの意匠を随所に散りばめている。3車の中で一番グラスエリアが広くキャビンの広さを想像させる。

パワートレーン

最新エンジン、ハイブリッドパワートレーンが楽しみ
 UXには2種類のパワートレーンを用意。ガソリン車は高い熱効率と高出力を実現した2.0LNAの「ダイナミックフォースエンジン」+発進用ギヤを持つ「ダイレクトシフトCVT。ハイブリッドはこのエンジンに燃費性能をキープしたまま走行性能を向上させた「新世代THS2」を採用。どちらも燃費はいいのは当たり前、走りの気持ち良さを重視している。ライバルはディーゼル/ダウンサイジングターボを搭載するが、十分対抗できるユニットに仕上がっているそうだ。

UX

新世代2Lエンジンに新世代CVT、そして新開発の2.0Lハイブリッドを採用。スポーティ性も追求したハイブリッドの走りに期待だ。

GLA

メルセデスとしては第3世代の直噴システムであるBlueDIRECTテクノロジーを採用した1.6L/2.0L直4ターボエンジンを搭載。

X1

1・5L直3ターボとパワー違いで2種類の2・0L直4ターボエンジンに加え、2・0Lディーゼルターボエンジンと多彩にラインナップ。

インテリア

SUVというよりもスポーティハッチ的なUX
 インテリアはライバルの多くは上級モデルと同じ意匠を水平展開させたデザインが多いが、UXのインテリアは「小さなRX/NX」にはなっておらず、むしろハイエンドのLC/LSのイメージを上手に盛り込んだ独自のデザインで、どちらかと言えばSUVらしさよりもスポーティなイメージが強い。またコンパクトなボディサイズのため後席スペースや積載性は必要十分といった感じだが、パーソナルユースメインであれば、あまりデメリットにはならないだろう。

UX

タイヤ位置の認識のしやすさや、見晴らしのいい視覚的な開放感を実現したというインテリア。適度なタイト感が特徴だ。

GLA

ベースの先代Aクラスを踏襲するインテリア。FFプラットフォームを採用することで、室内、ユーティリティともに使い勝手がいい。

X1

背高による見晴らしの良さをうたうパッケージング。後席スライドを採用することで、ワゴン以上のラゲッジスペースを実現している。

先進安全装備

コンパクトクラスでも最新モデルだから安全装備も最新システム
 プレミアムモデルとして必要なアイテムは全て装備されているが、その中でも運転支援アイテムは末っ子ながらも最新スペック。検知性能を大きくレベルアップしたプリクラッシュセーフティ(PCS)採用の「第2世代レクサス・セーフティ・システム+」や高度運転支援機能「LexusCoDrive(レーダークルーズコントロール&レーントレーシングアシスト)」などを採用。ライバルもそれに近いアイテムを用意するが、ボルボ以外はあまりアピールしていない。

UX

衝突回避支援や高度運転支援機能である「LexusCoDrive」を含んだ第2世代の「LexusSafetySystem+」を搭載するという。

GLA

先代Aクラスベースのため、レーダークルーズコントロールやレーンキーピングアシスト、ブラインドスポットアシストなどの搭載に留まる。

X1

衝突回避・被害軽減ブレーキ、車線逸脱警報システムなど、現代では基本的な安全装備が揃っているが、歩行者検知などではUXが上を行く。




提供元:月刊自家用車



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