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更新日:2025.06.28 / 掲載日:2025.06.28
新型ステップワゴンの魅力大研究
実用的で家族にやさしいMサイズミニバン、ステップワゴンが一部改良を実施。標準グレードのみだったエアー系に装備を拡充した上級グレードの「EX」を、スパーダ系には精悍なブラック仕様を追加した。あらためてその魅力に注目してみた。
●文:川島 茂夫 ●写真:奥隅 圭之
装備拡充で選択肢拡大!!

おサイフに優しい上級装備仕様が降臨
ファミリー&レジャー用途に最適なカテゴリーのひとつが1BOX型ミニバンであり、ステップワゴンはそのコンセプトに忠実に開発され、とくに現行型はその傾向が強い。今回の改良もコンセプトに沿ったものだ。ただし、新機構の採用など大幅なテコ入れは行われず、グレード展開と装備設定を主とした小変更に留まる。
同車は標準型とも言える「エアー」とプレミアム志向の「スパーダ」の2系統で構成されるが、従来型では装備設定面でもスパーダ系が上位設定となっていた。この改良ではエアー系の装備充実を図ることで並行した2系統設定とした。要するにエアーの装備面のグレードアップが図られた訳だ。
エアー系の装備充実で見逃せないのは従来型ではスパーダ系に限定されていたBSI(BSM)のエアー系への装着だ。これにより車体周辺監視機能も含めて主な安全&運転支援機能のグレード間格差を解消。なお、従来から全車標準装備のホンダセンシングには後退出庫サポート(マルチビューカメラ装備車)や急アクセル抑制機能が追加されている。
エアー系のグレード拡充も今回の主な変更点のひとつだ。従来はエアー系は単一グレード設定だったが、新型では上位グレードとしてエアーEXが登場。標準のエアーに対して本革巻ステアリングや2列目キャプテンシートのオットマン、パワーテールゲートなど、スパーダEXと同等の上級装備が採用されている。なお、グレード展開の変更では標準型エアーが1.5ℓターボのFFだけの設定となり、e:HEVの標準型エアーは廃止され、エアーEXのみとなった。
スパーダもe:HEV専用の最上級グレードとしてブラッククローム加飾や専用デザイン17インチホイールなどにより外観のプレミアム感と精悍さを向上させたプレミアムライン・ブラックエディションが追加されている。
パワートレーンやシャシー関連は従来型から変更はなく、エアー系のリヤバンパーコーナーがBSIの装着に合わせて新設計となった以外、内外装も基本デザインも変わっていない。キャビン実用性も走りの特性も、安心やファミリーでのレジャードライブを軸とする特徴はそのまま継承された。
物価高や為替レートの影響もあって価格は上昇したが、グレードによって異なるものの、値上げ幅は約15万円ほど。また、新グレードのエアーEXは標準型エアーの同じパワートレーン車に対して約20万円高の設定となり、装備機能に対してコスパのいいエアー系らしい上級仕様となっている。
HONDA 新型ステップワゴン《一部改良》
●車両本体価格:334万8400円〜440万6600円 ●発表日(最新改良):’22年5月26日(’25年5月15日)
1.5ℓのガソリンターボとハイブリッドを搭載するファミリーミニバン。一部改良でグレード設定や装備内容を見直し、商品力がアップ。車体のクリア塗装も新仕様となっている。

●車両本体価格:393万4000円 ●ボディカラー:フィヨルドミスト・パール(3万8500円高)

●車両本体価格:440万6600円 ●ボディカラー:ソニックグレー・パール(ブラックエディション専用色・3万8500円高)







