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更新日:2023.10.10 / 掲載日:2023.10.08

スバルの新技術満載! 新型「レヴォーグ レイバック」メカニズム&装備解説

レヴォーグをクロスオーバーSUV風に仕立てた「レヴォーグ レイバック」。一見ではオフロードの強化を狙ったモデルと思ってしまうが、スバルの中でもトップレベルのツアラーに仕立てられていた。

●文:川島茂夫 ●写真:澤田和久

新型レヴォーグ レイバック メカニズム&装備

最新ノウハウを注ぐことで走行性能強化が図られた
 大まかに走行ハードウェア構成をまとめるなら、クロストレックのサスを移植してチューニングし直したレヴォーグである。レヴォーグに対して最低地上高は55㎜増の200㎜。この中で約25㎜はタイヤ径の拡大によるもので、サス設計での増加分は約25㎜。レヴォーグのサスのまま25㎜ほど中立点をずらすと、タイヤ接地角が最適値から外れるためジオメトリーを変更している。つまりレヴォーグと同形式ながら別設計のサスとなっている。ただ、クロストレックのサスも同じ思想と開発手法なので、ハードウェアの基本構成を共用しつつダンパーやブッシュ等など全体的にレイバック向けに最適化していることになる。

 また、4WDの電子制御カップリングやデフを含む後輪駆動系は、レヴォーグやフォレスターも含めて共通した設計。それゆえ乗用車派生のSUVといっても、高性能オンロードスポーツやタフな悪路走行に十分に対応できる容量を備えている。

 このようにハードな悪路走行にも十分なサスと駆動系を備えるレイバックだが、クロストレックの4WD車やフォレスターが標準装備するXモードが採用されていない。これについてはハードウェアなど技術的な問題ではなく、イメージ付けの結果。深雪や泥濘路走行向け制御を特徴とするXモードがあれば、それだけ悪路向けSUVのイメージが強まるのだが、開発陣によれば、都会的なイメージを与えるために敢えて非採用としたとのこと。もっとも、あくまでも今のところとの注釈もあり、今後の展開ではルーフレールの設定やXモードの採用などSUVらしさの強化が図られる可能性もある。

 パワートレーンには水平対向エンジンとしては、世代的に最も新しい1.8ℓターボを採用。ボアストローク比が約1・09というロングストローク設計と、低中回転域のトルクを重視したターボによりパワーと実用走行でのゆとりを両立したエンジンとなっている。

 また、CVT(リニアトロニック)は、スバル独自のチェーン式を採用。駒をスチールベルトでまとめるベルト式に比べるとプーリーの最小半径を小さくできるのが長所のひとつで、これにより副変速なしのCVTとしては幅広い変速比幅を実現している。このCVTと実用域での優れたパワー特性により、ターボ車としては優れた燃費を達成している。

 スバルの代名詞アイサイトは、高速道路渋滞時ハンズオフや半自動レーンチェンジなどの機能を備えたアイサイトXを採用。さらに魅力を高めている。

次世代アイサイト

アイサイトX

GPSや準天頂衛星システム「みちびき」、高精度地図データを活用することで、より緻密な案内が可能になる上位システム。高速道路渋滞時のハンズオフ走行にも対応している。

SGP(フルインナーフレーム構造)

ボディ全体の骨格部材を組み立てた後に外板パネルを溶接する、フルインナーフレーム構造を採用したことで、ボディ剛性は大きく向上。その恩恵は走りにも大きな好影響を与えている。

サスペンション

レヴォーグに対して最低地上高が55㎜向上したことに合わせて、サスチューンを最適化。ダンパーとコイルスプリングは、レイバック専用にチューニングされている。

デジタルマルチビューモニター

SUBARU STARLINK

スマートフォンアプリと連携するリモートサービス。離れた場所からでもアプリを通じてエアコンのオン/オフなどを操作することが可能。車内Wi-Fiにも対応している。

ハーマンカードンサウンドシステム

オーディオブランド「ハーマンカードン」の10スピーカーシステムを標準で装着。圧縮音源をオリジナルに近づけて再生する「Crari-Fi」などの最新技術も採用している。
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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

内外出版/月刊自家用車

オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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