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更新日:2023.08.25 / 掲載日:2023.08.11
どこが変わった?ランクルプラド vs ランクル250、新旧比較してみた

ランドクルーザーシリーズに新型モデル「ランドクルーザー250」が加わった。先日、日本でワールドプレミアとなり、2024年前半に発売される予定。実はこのモデル、ランドクルーザープラドの実質的な後継車に該当する。今回は、従来のプラドと比べてどこが変わったのか紹介していこう。
ランドクルーザープラドってどんなクルマ?

トヨタの伝統的な本格オフローダーがランドクルーザー。1951年に初代(BJシリーズ)が発売されて以来、力強いデザインと高い走破性で世界中のファンに愛用されてきた。同シリーズには、用途によってライトデューティ、ヘビィデューティ、ステーションワゴンの3つの系譜が存在する。ランドクルーザープラドは、1985年に登場した70系ワゴンをルーツとするライトデューティで、よりカジュアルな方向性のモデルとなっている。
2009年9月に登場した現行型プラド(150系)は、フレーム構造を改良してボディ剛性をアップ。また、キネティックダイナミックサスペンションシステム(KDSS)、クロールコントロールを採用することで、オンロードや高速道路での安定性と悪路走破性を両立したのがトピック。つまり、一般的なSUVのように日常での快適性が大きく高められた。
デビュー当初のパワートレインは、2.7L 直4(ガソリン)と、4.0L V6(ガソリン)を設定。安全面では、VSCやTRC、7個のSRSエアバッグ、アクティブヘッドレストを標準装備。2015年6月には、低燃費および低排出ガスを実現した2.8L 直4ディーゼルターボも搭載された。
新型は原点回帰を目指し、エクステリアもシンプルに

新型は「プラド」というサブネームが廃止され、ランドクルーザー250と呼ばれることになった。変わったのは名前だけではない。ライトデューティとはいえ、従来のランドクルーザープラドは豪華絢爛なラグジュアリー志向が強かったが、新型はユーザーの生活を支える質実剛健なモデルへと原点回帰。エクステリアは、水平基調を軸としたクロスカントリーらしいデザインを採用して大幅なイメージチェンジを図った。

そして今回発表されたプロトタイプには、なんと2つのデザインが用意された。ひとつは四角いヘッドライト、もうひとつは丸型ヘッドライトである。ただ、今回は具体的なモデル展開などは公開されておらず、これに関しては2024年の正式発表待ちといったところだ。
次にボディサイズに注目してみよう。今回のプロトタイプは全長4925mm、全幅1980mm、全高1870mm、ホイールベース2850mmとなっている。従来型と比べて全長が+100mm、全幅が+95mm、全高が+20mm、そしてホイールベースが+60mmと全体的にひとまわり大きくなっている。クロカンらしいタフネスさをより強調したスタイリングとなった。
よりモダンになったインテリア

インテリアも、先代と比べて大きく近代化が図られた。カウルとインパネ上面が低くなったことで、見通しのよい前方視界を実現。悪路でも路面を見下ろしやすいように、ベルトラインも低く設計された。長く使っても飽きのこないデザインも新型の特徴と言えるだろう。
日本仕様では2つのパワートレインを用意

出力別も含めると、ランドクルーザー250には5機種のパワートレインが設定されている。そのなかで日本に導入予定となっているのは、163馬力/25.1kgmの2.7Lガソリン(6速AT)、204馬力/51.0kgmの2.8Lディーゼルターボ(8速AT)の2機種。パワートレインそのものは先代モデルからキャリーオーバーされたものだが、ディーゼルモデルは6速ATから8速ATに置き換えられたのがトピックである。
GA-Fプラットフォームでボディ剛性を大幅アップ

フルモデルチェンジにあたり、シャシーも一新している。ランドクルーザー250は、300シリーズと同じくGA-Fプラットフォームを採用し、悪路走破性能を大幅にアップ。具体的には、従来型と比べてフレーム剛性が50%増、車両全体の剛性は30%増となった。また、電動パワーステアリング(EPS)、スイッチ操作でフロントスタビライザーの状態を切り替えられるSDMを導入し、オンオフ問わない快適性を身につけた。
現在の中古車動向は?

ランドクルーザープラドの中古車相場は、長らく高値をキープしてきた。現在もそれほど相場が下がっておらず、中古車平均価格は443万円(2023年8月現在)。新車価格帯がおよそ370万円~550万円なので、ほとんど値下がりしていない状況。価格帯の下限はおよそ200万円で、その大部分は走行距離10万km以上の多走行車。走行距離にこだわるなら300万円以上の予算は確保したいところ。
パワートレインはガソリン車のほうが割合が多いものの、全体的に物件豊富なためどちらも十分探せる範囲。グレードは「TX」系が多く、上級モデル「TZ」系の割合は非常に少ない。
新型となる「250」の発売はまだ先のため、当分のあいだ相場に動きはないと考えられる。また、人気車種ゆえリセール価値も高いので、ほしい時が買い時といえそうだ。