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更新日:2023.08.07 / 掲載日:2023.08.06
新型アルファード/ヴェルファイア大研究!さらに豪華になったミニバンキング 両者の違いとは?
さらに豪華に! さらに力強く! NEWミニバンキング爆誕
ミニバン界のビッグネーム「アルファード&ヴェルファイア」が待望のフルモデルチェンジ。従来以上にプレミアムキャラを追求した新型は、これまでの高級車のあり方を変えていきそうな見逃せない一台だ。
●文:川島 茂夫 ●写真:奥隅 圭之
TOYOTA 新型アルファード/ヴェルファイア大研究

ドライバーも楽しめる
VIPカーとして進化
新型を発表した直後のプレゼンでは、ショーファードリブン、つまりVIPカー用途への適性を高めると共に、世界戦略車種の基幹モデルであることが述べられた。このVIPカー用途に関しては、新型で始まったわけではなく、初代からコンセプトに盛り込まれており、代を経る毎に強化された流れがある。新型に関しても、目指す海外市場はすでに展開している中国や東南アジアが中心で、総じて見れば、重みこそ変わっても基本コンセプトは踏襲。新型は、歴代アル&ヴェルの成功体験を基に、コンセプトの純化とユーザーニーズへの対応力を高めたモデルというわけだ。
まず最初に注目すべきはVIPカーとしての進化ぶりだ。
これまでの最上級クラスのミニバンは「走るサロン」という意味合いが大きかった。実際のところ、一般的なミニバンに求められる多人数乗車や多様な積載性、停車時のユーティリティ機能は、一つ下の2ℓ級ミニバンで十分に対応できており、スペースの余裕を寛ぎのために使う最上級ミニバンはあえて多用途性を武器にしていない。多用途性を求めれば必然的に「道具」感が強まり、サロン的雰囲気を壊す要因にもなりかねないからだ。
新型アル&ヴェルが目指す方向性を最も分かりやすく体現しているのが、最上級グレードのエクゼクティブラウンジだ。この仕様は従来型がフルモデルチェンジした時に登場したもので、2列目シートには両側に肘掛けを備えたキャプテンシートを採用し、シートサイズもクッションもドライバーシート以上に豪華な設え。快適な移動を求めるショーファードリブンへの需要を高い次元で満たしていた。
ただ、このとても魅力的な2列目シートは、クルマを運転するドライバーには響かない。これが従来型の数少ない弱点だったといえるだろう。
このドライバーと同乗者とのアンバランスの解消が図られていることが新型の注目点のひとつで、VIPカーのプレミアム性を向上しながらも、新型はオーナードライバーも満足できる内容が盛り込まれている。
性能や仕様の違いも明確
アルとヴェルの強みも差別化
もうひとつの見所となるのが、「アルファード」と「ヴェルファイア」の明確な差別化だ。詳しくは別項で述べるが、新型はアルとヴェルで、エンジンラインナップが異なっている。中核となるハイブリッド車は共通だが、ガソリン車はアルファードが2.5ℓのNA、ヴェルファイアは2.4ℓターボを採用している。現時点では試乗前となるが、スペックから推測するに走りの違いはかなりのものになるのは確実だ。さらにエクゼクティブラウンジは両モデルに設定されるが、その下のZ系グレードは仕様が異なり、ヴェルファイアの方が上位設定となる。ターボ車を設定したことからも、ヴェルファイアのほうがオーナードライバー志向が強いと考えて良く、一方でアルファードはショーファードリブン的なキャラが強まったといえる。外観の違いだけではなく、グレードやパワートレーンの違いによる選び分けができることも、新型の変化のひとつだ。
●新型アルファード グレードバリエーション&価格


●新型ヴェルファイア グレードバリエーション&価格

