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更新日:2023.05.24 / 掲載日:2023.05.24

スバルBRZならサーキットもツーリングも!現行型の注目ポイントを解説

クロストレック、インプレッサ、レヴォーグ eチューンなど、新型続々のスバル車。ところでそれ以外のクルマってどうだったっけ? 気になるスバルのラインナップをあらためてインプレッション!

●文:川島茂夫

SUBARU BRZ【クーペ】

●価格:308万〜343万2000円 ●発表年月(最新改良):’21年7月(’22年5月)

 トヨタとの共同開発で誕生。4WDに注力するスバルとしては異色の2WDスポーツだ。トヨタ版のGR86とともに、いわばFRスポーツの楽しさを伝えるのが使命だが、GR86とはドライブフィールも挙動も異なり、しっかり“スバル流”を継承している。

■主要諸元(S・6AT) ●全長×全幅×全高(㎜):4265×1775×1310 ●ホイールベース(㎜):2575 ●車両重量(㎏):1290 ●パワーユニット:2387㏄水平対向4気筒DOHC直噴(235PS/25.5㎏・m) ●トランスミッション:6AT ●WLTCモード総合燃費:11.7㎞/ℓ ●タイヤ:215/40R18(ハイパフォーマンスタイヤ)

トルクアップで走りの許容範囲が拡大

スポーツドライビングも2人でツーリングも◎
 トヨタとの協業により開発されたFRスポーツカーであり、GR86とは姉妹車になる。プラットフォームは先代を継承し改良を加えたものだが、さらにBRZ専用の改良も施されている。

 先代からの変化で最も大きいのは搭載エンジン。従来型は2ℓを採用していたが、現行型は排気量を2.4ℓに増加。リッター当たりの出力は多少マイルドになったが、最大トルクは排気量分しっかりと増加。しかも最大トルク発生回転数を大幅に下げてトルクレンジを拡大している。

 結果、動力性能は大きく変化。以前は許容回転数基準の変速でないと遅かったが、そこまで回さなくても速くなり、シフト管理が楽になるとともに攻略のアレンジ範囲も拡大した。とくにATの相性がよくなり、2ペダルスポーツドライビングには福音となった。

 ハンドリングは後輪スリップアングルが深い時のトラクション抜けが難点だが、従来車よりは改善されている。限界コーナリングで弱アンダーステア維持の難しい特性に変わりないが、フルカウンターステアのコーナリングまで様々なドラテクを楽しめる。

 加えて、オーバーステア時に後輪を粘らせるサスチューンは乗り心地や高速安定性の向上にも有用であり、従来車対比だけでなく、GR86と比較しても高速長距離ツアラーとしての適性に優れたフットワークである。

 残念なのはスバルの代名詞となっているアイサイトがAT車のみ、コアテクノロジーのみで、他のスバル車よりも機能が一世代前となってしまう。もっとも、純スポーツカーとして開発されたモデルとしては安全&運転支援機能は充実。スバル車対比ではやり切れていない感を覚えても、乗用車全般で見れば標準レベル以上だ。ワインディングスポーツとしてもカップルズツアラーとしてもバランスの取れたモデルと言えよう。

ボンネットの低さは水平対向エンジンならでは。ルーフはアルミ製で、リヤにはダックテールスポイラーを採用している。灯火類は前後ともにフルLEDだ。

【ココに注目!】ドライバーの技量が走りに違いを生む

サーキットも楽しめるが、主眼はファントゥドライブ。限界の高さを極めるというよりも、操る楽しさを追求。ドライバーの操作による挙動変化を抑え込み過ぎない特性だ。

【おすすめグレード】

S ●価格:326万7000円(6MT)/343万2000円(6AT)

 レース仕様ベース車のカップカーを別とすれば2グレード設定。性能面のコスパ最優先あるいはカスタマイズのベースモデルとしては「R」が適しているが、価格差は20万円弱であり、装備内容からすれば上級設定となる「S」が買い得感が高い。

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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

内外出版/月刊自家用車

オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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