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更新日:2022.09.14 / 掲載日:2022.09.14
フォード 新型商用EV「E-トランジットカスタム」欧州発表

フォードは現地時間の9月8日、電気自動車の新型商用バン「E-トランジットカスタム」を欧州にて発表した。同モデルはトルコ・コジャエリの生産拠点にて、2023年秋より生産開始予定。
欧州向け商用バンのロングセラーモデルがEV化

トランジットは、フォードが欧州向けに展開する商用バンで、50年以上の歴史を持つロングセラーモデル。トランジットカスタムはその高性能版に当たる。貨物用車両としての利用に加え、キャンピングカーのベース車両としても人気が高く、日本国内のキャンパー達にも馴染みのあるモデルだ。
E-トランジットカスタムは新たなレベルの生産性を提供すべくゼロから設計し、先進の電気自動車技術やフォードが持つデジタルエコシステムなどのノウハウが惜しみなく投入されているという。フォードモーターカンパニーのジム・ファーレー社長兼CEOは「フォードプロ(フォードの商用車部門)とE-トランジットカスタムは働く人々と企業を、新しいデジタル時代へと導く商用車の再定義を行っています。新型車は50年以上にわたる実績に基づき、ユーザーのニーズに応えるため設計しました」と語っている。
最大航続距離は380kmを見込み 最大125kWの急速充電にも対応

E-トランジットカスタムは、フォードのEVピックアップトラック「F-150ライトニング」にも搭載する74kWh/82Ahのバッテリーパックを採用。最大航続距離は380kmを目標値としている。モーター出力は135PSと217PSの2種類を用意し、それぞれ最大トルク415Nmを発生する。パワフルな電気ドライブトレーンを採用したことにより、最大牽引力は2,000kgに達するとしている。
普通充電は11kWで、7.8時間でフル充電が可能。最大125kWの急速充電にも対応し、41分間で15~80%の充電を可能としている。
より快適な仕事環境を実現する充実装備



E-トランジットカスタムのボディサイズは明らかにされていないが、全高は2m以内で抑えられ、立体駐車場や地下駐車場などへのアクセス性に配慮。スライドドア開口部を広く作るとともに新たなアクセスステップを設け、荷室への昇降もしやすくなっているという。このほか、積載量は5.8~9.0平方メートル、最大積載量1,100kg、最大積載長3,450mmに。シングルキャブ、ダブルキャブ、ワゴンというボディスタイルを揃え、ショート/ロングホイールベース、ロー/ハイルーフのバリエーションを用意する。


キャビンは広さを確保すべく、コラムシフトや電子式ハンドブレーキなどを採用。さらにルーフマウントエアバッグを採用したことで、ダッシュボード上にノートパソコンやA4ファイルを入れられる収納スペースを設けた。インフォテインメントシステムは、運転席に向かって傾斜を付けた13インチタッチスクリーンを採用し、視認性と操作性を高めている。このほか、センサーによって乗員を検知してエアコンの送風を行うドライバー・フォーカス・モードを新たに搭載した。
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