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更新日:2021.05.14 / 掲載日:2021.05.14
【ゴルフ×クルマ】気分もスコアも上々なゴルファーズカー【九島辰也のクルマのある時間第6回】

文●九島辰也 写真●レクサス、メルセデス・ベンツ、ベントレー、アストンマーティン、ジャガー
松山英樹がマスターズで優勝しました。日本人、いやアジア人初の快挙だそうです。日本人としても誇らしいし、アマチュアゴルファーとしてもムズムズするくらい嬉しいです。ジョージア州にあるオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブへは一度だけマスターズ観戦に行ったことがありますが、テレビで観るよりずっとアップダウンが激しいコースです。それを鑑みると松山選手の優勝はやはりすごいとしか言いようがありません。
海外でのゴルフはともかく、国内で普段からゴルフに出かけるのにはやはりクルマが必要です。宅配便でゴルフバッグを送って本人は電車とクラブバスで往復なんてのも定着していますが、やはりクルマで行った方がメリットはあるかと。東京から千葉、埼玉、神奈川方面に向かうのに高速道路網は整備されていますからね。クルマによっては高速走行で軽い寝坊分なら取り返せますし。
では、ゴルフ場への足にはどんなクルマが必要なのか。個人的に考えていることがあります。それはスポーティな走りができるモデル。「ゴルフ=トランクが大きなクルマ」という図式はもう過去のものです。
そこで、どんなクルマがゴルフファーにいいのかを定義する前に、ひとつ言いたいことがあります。ゴルフ場へ4人乗って行くのやめませんか?
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アジア人として初めてマスターズを制した松山英樹選手はレクサス所属
乗り合わせでゴルフ場に行くのをススメない理由

自動車とゴルフ、両方のオーソリティである九島氏がオススメするゴルファーズカーとは!?
もちろん、家族4人で一台で行くのは合理的ですが、ドライバーが3人の家や待ち合わせ場所をまわるのは効率的ではありません。ゴルフに行くのが大仕事になってしまいます。それよりもゴルフをもっと身近にもっと手軽にプレイするには、プレイヤーそれぞれが自分のペースでゴルフ場へ往復するのがいいかと。だってそうじゃありませんか。入りたくない風呂に付き合わされたり、のんびり風呂につかりたい時に限って乗せてきたひとりが早く帰らないといけないとか。これって自分のペースじゃありませんよね。もし自分のペースであっても誰かを付き合わせていることになります。
これがひとりでの行動だと、早く起きたので早めにゴルフ場へ行ってじっくり練習することができますし、午後に予定を入れて風呂に入らずサラッと帰ることができます。先日も千葉のゴルフ場で18ホールのスループレイをしたのですが、午後2時には千代田区のオフィスで仕事していました。ラウンド後ランチをしてですから、そこを省けばそれより一時間は早く都内に戻れますね。
で、そんなゴルフライフにオススメのクルマはずばりスポーツカーです。2+2シートでも構いませんし、2シーターでもOKです。ゴルフバッグとシューズケースは助手席に置きます。つまり、トランクにゴルフバッグがいくつ入るかでクルマを選ばなくてすみます。もっと素直に自分の好きなクルマに乗れるということですね。
助手席にバッグを積むメリットはあります。実は自分のゴルフバッグって購入時以降それほど眺めることはありません。なので、真横で見ることでどこが汚れてきたとか、この前もらったネームタグをここに付けてみようとか考えるようになります。つまり、愛着が深まるわけです。それにゴルフバッグの積み忘れが100%ありません。トランクから降ろしたのを忘れてゴルフ場に着いたら無くて驚いたなんて話、現実にありますから。ただそれだけならスポーツカーで行く意味は不十分ですが、真髄はやはり走りです。 ゴルフはスポーツです。なので、頭も身体も覚醒しなくてはなりません。そこでスポーツカーの出番です。まずは高速道路でのスポーティな加速とエキゾーストサウンドが頭を覚醒させてくれます。クルマ好きであればレーシーなサウンドに心躍りますよね。そしてゴルフ場へ近づけばワインディングがあります。もちろんそこでコーナーを攻めるわけではありませんが、適度なクイックで気持ちのいいハンドリングが身体を覚醒させます。ステアリング操作に対してスッと向きを変える挙動はスポーツカーの専売特許ですから。そして、ゴルフ場へ到着。朝からクルマによって目覚めさせられた元気な自分がいます。
と言ったスポーツカーのメリットを存分に体感する往路ですが、復路は違います。興奮冷めやらぬ心身をクールダウンさせなくてはなりません。プレミアムサウンドシステムでジャズやクラシックを流し大人の走りに酔います。「8番ホールのあのバーディは気持ちよかったなぁ」、なんて回想したりしながら。
ゴルファーが選ぶべきクルマに必要なのは「静」と「動」

レクサスのLC500 コンバーチブルでゴルフ場に向かえば、気分は松山選手!?
というように、行きは「動」、帰りは「静」を感じるクルマがゴルファーにはよろしいかと。となると、憧れはベントレーコンチネンタルGTやアストンマーティンDBSあたりですかね。ジャガーFタイプもグッド。もしくはフェラーリローマなんか素敵かも。身近ではポルシェ718ボクスターなんかもいいですよね。BMW Z4や日産フェアレディZ、そうそうGRスープラもこんな条件に合うでしょう。
そういえば、松山英樹のスポンサーはレクサスでしたよね。そう考えると、レクサスLC500コンバーチブルは最強かもしれません。オープンエアでリゾートゴルフ場へ向かえば、いま一番オーガスタな気分が味わえる、かもですね。
ベントレー コンチネンタルGT
ジャガー Fタイプ
アストンマーティン DBS
執筆者プロフィール:九島辰也(くしま たつや)

自動車ジャーナリストの九島辰也氏
外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。