アウトドア・キャンプ・車中泊
更新日:2026.02.19 / 掲載日:2026.02.19
JCCSから紐解く2026年キャンピングカートレンド

およそ400台が出展され、華々しく開催されたキャンピングカーの祭典・ジャパンキャンピングカーショー2026。そこで見えてきた今年の車中泊やオートキャンプのトレンドを紹介したいと思います。
【トレンドその1】キャンピングカーにもEVが登場

アネックスやデルタリンク、ダイレクトカーズなどを擁するLACホールディングスは約50台のキャンピングカーを出展しましたが、中でも注目を浴びたのが、韓国・起亜の「KIA PVS」をベースにした「LAC EVキャンパー」です。

大容量のバッテリーを搭載した車両をベースとしているため、従来のキャンピングカーのようにサブバッテリーや複雑な電装カスタムが不要。冷暖房・インバーターは車両システムとして統合されているので、室内がとてもスッキリとしています。
インテリアには最大1500Wのコンセントを備え、さらに1500Wの外部給電システムを搭載。車内で電子レンジやIHコンロを使ったり、車外でケトルやコーヒーメーカーを使ったりできます。

価格は879万円を予定。ボディサイズは全長4,695mm×全幅1,895mm×全高1,899mmだから、ハイエースと比較すると、全長はロングボディとちょうど同じ、全幅はワイドボディより15mm広く、前高は標準ルーフのより81mm低い数値で、街中でも扱いやすいサイズ。EVやハイブリッドのキャンピングカーの課題であった、航続距離は521㎞と十分な内容になっています。
・LACグループ公式サイトhttps://www.lac-hd.com/
また、軽EVのキャンピングカーを披露したのはルート6。ホンダの「N-VAN e:」をベースにした「シークEV」というモデルを発表しました。

軽自動車でありながら就寝定員2人、オプションのポップアップルーフを使えば4人寝られるという画期的な軽EVキャンパーで、居住性や荷物の積み下ろしのしやすさ、乗り降りのしやすさなどにも配慮しています。

架装代は124万3000円から。新車購入だけではなく、既に「N-VAN e:」に乗っている場合や中古車を購入する場合も対応してくれます。
・ルート6公式サイトhttps://route6.jp/
【トレンドその2】キャンピングカーにもリノベーションブームの兆し
住宅では「リノベーション」や「古民家再生」などという言葉が近年流行しましたが、「走る家」ともいえるキャンピングカーにも同じようなブームの兆しが感じられました。
ホワイトハウスは東京キャンピングカーショー2025で公開した「RENO-MOBI(リノモビ)」の第二弾モデルをジャパンキャンピングカーショー2026で公開し、販売を開始。

「Bit’s POPUP ROOF(ハイエース ナローボディ)」と名付けられたモデルは、第一弾モデル(ワイドボディ)とのボディサイズ違い。就寝定員(4人)をしっかりと確保しつつ、エアコンなどの快適装備が充実、レイアウトはオーソドックスで、多くの人にとって使いやすい内容になっているのが特徴です。

中古車をベースとすることで、車両価格や税金などが抑えられるだけでなく、納期が短く、読みやすくなるので、「子供が成長してしまう前に、少しでも早く手に入れたい」という人にもおすすめ。中古キャンピングカーと違って、ベッドや家具は新品だから、「タバコの臭いやペットの臭いが気になる」といった心配もなく、「人が寝たベッドは何かイヤ」という人も、利用しやすくなっています。

中古車がベースのため、メーカー希望小売価格はありませんが、会場に展示された車両の参考価格は863万5000円。同じレベルの中古キャンピングカーと比べても、決して高くない価格設定になっていました。
また、フレックスのブースでは「Renoca(リノカ)」ブランドのランクルを3台展示。こちらは、単純に中古車を利用するのではなく、エクステリアのデザインを一新して、新たな魂を吹き込んだもの。ベース車両の魅力を残しつつ、どこかレトロで親しみやすい雰囲気にしているのが印象的です。

リノカの基本的なモデルは、どれもキャンピングカーではありませんが、ジャパンキャンピングカーショー2026では、それぞれのモデルにベッドキットなどを装着し、新たな楽しみ方を提案しました。

レノカはランクルのほか、プロボックスやハイエースをベースにしたモデルも展開しているので、より手頃な価格で個性的なキャンピングカーや車中泊仕様のクルマを作りたい、という方はそちらもチェックしてみてください。
・フレックス公式サイトhttps://www.flexnet.co.jp/
現在、ビルダー側から大々的に中古車を使った提案をしているのは、まだ多くはありませんが、ハイエースやコースターなどは納期が未定で、人気のキャンピングカーになると納車まで2年待ったという話も少なくない現状ですので、拡大していきそうです。
多くのビルダーでは中古車を持ち込んで架装してもらうこともできるので、「1か月でも早く、家族と思い出作りに出かけたい」という方には、そうした方法もおすすめです。
【トレンドその3】室内は自宅の部屋やリビングのように
かつてのキャンピングカーといえば、室内の色はウッド調のものか、グレーのものが多かったものでが、近年は、若い世代を中心に、ブラックやホワイトといった自宅の部屋やリビングのような色合いにするのが流行。

例えば、フジカーズジャパンの人気バンコン「FOCS FIKA(フォックス・フィーカ)」の特別仕様車をお披露目しましたが、その内容はモダンインテリアをテーマとした「ホワイトモダン」というモデル。通常モデルではウッディーな雰囲気の室内を白を基調として、ソファやマット、カーペットのほか、家具の天板までアップグレード。シックな装いに変更しました。また、同時に黒が基調の「ブラックモダン」という特別仕様車も発表しています。

なお、基本のフォックス・フィーカ同様に「北海道断熱」と呼ばれる高品質な断熱加工と「宮大工工法」で作られた家具もウリ。シンプルな内容で価格を482万3000円からと500万円以内に抑えているのもポイントです。

ベース車両はワイドボディ・ミドルルーフのハイエース。乗車定員8人、就寝定員3人。価格は482万3000円から。
・フジカーズジャパン公式サイトhttps://www.fujicars.jp/
また、レクビィの「プラスリビン」は、室内の家具の色だけではなく、レイアウトも選べるという斬新な内容。その組み合わせはなんと240通りというから、自分好みのキャンピングカーに仕立てたいという人にはうってつけです。

具体的には、レイアウトでは、左側の座席を前向きシートにするか、対座シートにするか、後方にはマルチルームを設けるか、その代わりにリラックスシートを設置するかが選択可能。室内色は、シート生地、家具の扉、フロアの色柄がそれぞれ3種類から選べます。

ベース車両は標準幅・ロングボディ・ハイルーフのキャラバン。乗車定員6人、就寝定員3人。価格は660万円。
・レクビィ公式サイトhttps://recvee.jp/
【トレンドその4】電力供給も衛生設備も大幅パワーアップ、より自宅に近い快適環境に
最近のキャンピングカーを見ると、エアコンの設置は当たり前になり、電子レンジや家庭用冷蔵庫、大型テレビなども珍しくなくなってきました。多くのキャンピングカーユーザーが自宅と同じような環境を求めているのが分かります。それを実現するために、さまざまなメーカーが発表した注目の製品を見ていきましょう。
走行充電とソーラーパネルの電気をポータブル電源に充電する新システム
まず、多くの家電を使うのに必要となる電源供給。エコフローが紹介した最新電源ソリューションが非常に画期的なものでした。

走行充電器「オルタネーターチャージャープラス1000」やポータブル電源「デルタ 3 マックス プラス」、ポータブルエアコン「ウエーブ 3」を組み合わせたバンコン向けのシステムで、車の運転中に最大1,000Wの高出力でポータブル電源を充電可能。加えて、ソーラーパネルで発電した電気も昇圧して充電できるという革新的な内容です。2000Whを2時間ほどで充電できるから、仮に車中泊の際にポータブルエアコンを連続使用して、電源を使い切ってしまっても、翌日の心配はいりません。
デルタ3マックスプラスは定格3000Wで、例えばドライヤーと電気ポットを同時に使うことが可能。ウエーブ3はポータブルながら冷暖房に加えて除湿モードも備えたエアコンで、1.8kWで。6畳のスペースを15分で8℃下げることができるといいます。


・エコフロー公式サイトhttps://jp.ecoflow.com/
ラップ式トイレの臭い対策を強化し、より使いやすく

近年、キャンピングカーユーザーに流行しているラップ式トイレ。かつてのカセット式に比べれば、臭いが気にならず、後片付けが楽にはなりましたが、クレサナは臭い漏れが一般的なラップ式のものよりも600倍少ない※というトイレを公開しました。

ポイントは特殊加工を施した7層式の高品質フィルムライナー。医療現場で排出される感染性廃棄物にも利用できる品質で、このフィルムライナーで排泄物をしっかりと密閉するから臭いが抑えられ、衛生的。そのまま、家庭ごみとして処分できるのも嬉しい点です。(各自治体のルールに従って廃棄してください)
※ドイツ フラウンホーファー研究所による分析データ
・クレサナ公式サイトhttps://clesana-japan.jp/
オゾンのチカラで除菌、匂いや花粉対策も
LAC RVセンターが開発したキャンピングカー用オゾン発生器「シーエア」は調理後の匂いやペットの匂いをしっかり脱臭し、カビの抑制などにも寄与。スギ・イネ・ブタクサの花粉やハウスダストも分解。快適な車内環境を保つ新アイテムとして注目です。

仕組みとしては、空気中の酸素分子をオゾンに変化させ、分解や殺菌を行うもの。オゾンの発生方式は、プラズマ光源式という、プラズマテレビと同様の方式をとっています。
同じ技術を採用したものは既に救急車で多数の使用実績があり、シーエアはキャンピングカーの車内に取り付けて、さまざまな環境で濃度の数値を図った上で、日本産業衛生学会の許容濃度におさまるように調整し、製品化されたもの。人体はもちろん、ペットにも影響のないように配慮されています。
シーエアはLAC RVセンターのブースでの展示されたほか、ダイレクトカーズのブースでは「DN-75」の車内に取り付けられていました。本体価格は12万1000円。DC電源ケーブル付き。ACアダプターは別売り(3,300円)。
・LAC RVセンター公式サイトlac-rv-center
一方で、エヴォーブテクノロジーは同じオゾンを使って水の洗浄力を高め、除菌や消臭にも役立つオゾンファインバブル発生器と、非常時には河川の水を生活用水として使えるレベルにろ過も可能な浄水器を合わせた「アクア無限ループ・プレミアムブル」を実演展示。

オゾンファインバブルは、清水タンク内でナノからマイクロサイズのオゾンバブルを最大7億個/mL生成し、マイナスに帯電したバブルがプラスに帯電した浮遊物などを引き付けるため、タンクやホースの内側に付着しやすいぬめりや汚れを吸着して除去。手洗いに使えば、魚釣りや調理の後の生臭さも除去でき、洗い物に使えば、油汚れなどもよく落ちます。

排水タンクと清水タンクの間に取り付ける浄水装置はRO膜により、1万分の1ミクロンの微細なフィルターで不純物や汚染物質のほとんどを除去。常に車内できれいな水が使えるほか、持ち出しも可能だから、災害時などは河川の水をろ過して、生活用水として活用することもできます。
・エヴォーブテクノロジー公式サイトhttps://www.evot.co.jp/
多機能・高価格化の進むキャンピングカー、ますます増える「中古」という選択肢
「キャンピングカーは第二の家だから、新車が良い」という考えは誰もが思うことですが、売れ筋のモデルを見ると、使用目的を絞った500万円以下の車中泊モデルと1000万円以上のフル装備に近いキャンピングカーという二極化が進んでいます。そして、前述したように、人気モデルとなると、納期が2年というケースもあります。
このような状況ですので、現実的に中古の購入も視野に入れる人が増えてくることが予想されます。キャンピングカーの登録台数はここ30年ほぼ右肩上がりで、乗り換え需要も増えてきたことから、中古の台数も増えて選択肢は豊富。【トレンドその2】で紹介したリノベーションモデルや中古のベース車を購入して架装というパターンも考えられます。
| 比較項目 | 中古キャンピングカー | リノベーションモデル | 中古ベース車+新規架装 |
|---|---|---|---|
| メリット |
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| デメリット |
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上にメリット・デメリットをまとめましたが、明確に欲しい機能やレイアウトなどが決まっている方は中古車を購入して架装してもらうのが、自由度があっておすすめ。なんとなくしか決まっていないのであれば、中古キャンピングカーやリノベーションキャンピングカーの見本を見比べて、お店の人と相談しながら決めるのがおすすめです。
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