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更新日:2025.09.12 / 掲載日:2025.09.12
【種類別】キャンピングカーの値段丨大阪キャンピングカーショー注目のモデル5選も紹介

「いつかはキャンピングカーで、自由な旅へ出てみたい」
そんな憧れを抱きつつも、「でも、一体いくらかかるんだろう?」「種類が多すぎて、自分に合う一台がわからない」と、具体的な一歩を踏み出せずにいませんか?
キャンピングカーの価格は、100万円台の手軽なモデルから1,500万円を超える高級車まで実にさまざまです。また、購入後は維持費の問題がありますし、そもそも新車・中古車・レンタル、どれを選ぶべきかなど、手に入れるまでに考えることも多くあります。
この記事では、種類別の価格相場から、値段ごとのおすすめモデル、税金や保険といった維持費の内訳、最適な購入方法までを解説します。
1. キャンピングカーの種類別の値段
キャンピングカーの購入を検討する際、まず把握しておきたいのが種類別の価格相場です。ひとくちにキャンピングカーといっても、その価格帯は軽自動車クラスから高級なクラスまで幅広く存在します。まずは、自分の予算でどのタイプが視野に入るのか、全体像をつかみましょう。
(1) 100万円台から買える【軽キャン】

軽自動車をベースにした「軽キャン(軽キャンパー)」は、キャンピングカーの中でも手軽な入門モデルです。最大の魅力は、やはり新車価格の安さにあります。
例えばシンプルなベッドや収納、電源のみが付いたものだと、100万円台で手に入れることができます。また、ギャレー、冷蔵庫、トイレなどといった、装備が充実したモデルでも、ベース車両の価格が低い軽キャンパーであれば、200万円台から購入することも可能です。
コンパクトな車体は日本の道路事情にマッチしており、狭い道での運転や駐車もスムーズです。日常の買い物から週末のアウトドアまで、幅広いシーンで活躍し、燃費や税金といった維持費を抑えられる点も大きなメリットです。
(2) 300万円~800万円の実用的な【バンコン・トラキャン】

300万円から800万円の価格帯では、日常使いとレジャーを両立できる「バンコン(バンコンバージョン)」や、個性的な「トラキャン(トラックキャンパー)」が主な選択肢となります。
バンコンは、ハイエースやキャラバンなどの商用バンをベースに、内装を架装したタイプです。外見は普通のバンと変わらないため、通勤や買い物などの普段使いしやすいのが特徴です。
一方、トラキャンはピックアップトラックの荷台に、居住スペース(キャンパーシェル)を積載するスタイルです。シェルを降せばトラックとして使えるため、多用途に活躍します。
この価格帯は、キャンピングカーライフの自由度を広げつつ、実用性も確保したい人に最適な選択肢といえるでしょう。
(3) 500万円~1,500万円の本格派モデル【キャブコン】

500万円以上の予算があれば、キャンピングカーの王道ともいえる「キャブコン(キャブコンバージョン)」が本格的に視野に入ります。トラックの運転席(キャブ)部分を残し、その後ろに居住空間を架装したタイプで、広々とした室内空間が魅力です。
キャブコンは、ファミリーでの長期旅行や、ゆとりのある快適な旅を求める方に最適です。また、キッチンやシャワーなど本格的な設備を搭載することも可能なため「移動できる家」として、本格的なアウトドアライフを実現してくれる一台です。
(4) 1,500万円以上のラグジュアリーモデル【バスコン・フルコン】

1,500万円以上の予算があれば、まさに「走る高級ホテル」と呼ぶにふさわしい「バスコン(バスコンバージョン)」や「フルコン(フルコンバージョン)」が選択肢に入ります。これらはキャンピングカーの中でも最高峰に位置づけられ、広さ、快適性、設備のすべてにおいて妥協のないクオリティを誇ります。
バスコンはマイクロバスをベースに内装を架装したタイプで、元々のバスが持つ頑丈なボディ構造とパワフルな走行性能が魅力です。
フルコンは、エンジンとシャシー(骨格)のみを利用し、居住空間を含むボディ全体を専用設計で製造するオーダーメイドのキャンピングカーです。
長期滞在を前提とした優雅な旅や、大人数での快適な旅行などを叶えるモデルといえます。
(5) 200万円~1,000万円以上【トレーラー】

エンジンを持たず、自家用車でけん引する「トレーラー(キャンピングトレーラー)」は、他のタイプとは一線を画す選択肢です。価格帯は200万円台のコンパクトなモデルから、1,000万円を超える豪華なモデルまで非常に幅広いのが特徴です。
最大の利点は、旅先でトレーラーを切り離し、乗用車だけで身軽に移動できる点にあります。普段使いの車はそのままに、レジャーのときだけ「家」であるキャンピングトレーラーを連結します。ただし、けん引するキャンピングトレーラーの総重量が750kg以上の場合は、けん引免許が必要です。
2.【値段別】おすすめキャンピングカー6選
ここからは、価格帯別の人気モデルを6つご紹介します。自分の予算やライフスタイルと照らし合わせながら、理想の一台を見つける参考にしてください。
(1)【100万円台】ミニチュアボックス(岡モータース)
車両本体価格が181万5,000円(税込)から購入できるのが、岡モータースの「ミニチュアボックス」です。100万円台という驚きの価格でキャンピングカーライフを始められ、購入費用だけでなく維持費も安く抑えられる点が魅力です。
軽トラックをベースにしている車内は、4名乗車可能で、大人2人が足を伸ばしてくつろげる広さを確保しています。シンプルな構造のため、自分好みのDIYで内装をアレンジする楽しみもあります。
「まずはコストを抑えて、気軽に車中泊の世界を体験してみたい」という方に最適な、まさに”自分だけの移動基地”と呼べる一台です。
公式サイト:岡モーターズ
(2)【200万円台】NBOX Camper NEO(ホワイトハウスキャンパー)
「N-BOX Camper NEO」は、人気軽自動車ホンダ・N-BOXをベースにした軽キャンです。特徴は、普段使いの快適性を損なうことなく、手軽に車中泊仕様にできる点にあります。
外観は通常のN-BOXとほとんど変わらないため、通勤や買い物でも気兼ねなく使用できます。また、後部座席を倒せばフルフラットな就寝スペースが出現し、エアベッドを活用することで4人就寝も可能です。
運転のしやすさと経済性を両立させたい方、まずは気軽にキャンピングカーライフを始めてみたいという入門者に最適な一台です。
公式サイト:ホワイトハウスキャンパー
(3)【200万円台~300万円台】Desierto-02(MYSミスティック)
MYSミスティックが手掛ける「Desierto-02」は、軽トラックをベースにしたコンパクトなトラキャンです。特徴は、ルーフ全体が大胆にポップアップすることです。これにより室内高が確保され、圧迫感のない快適な居住空間が生まれます。
シェル内部には大人4人が就寝できるスペースがあり、まさに冒険心をくすぐる「秘密基地」のような空間です。リミテッドモデルではクーラーも装備可能なため、夏のキャンプも快適に楽しめます。
公式サイト:MYSミスティック
(4)【400万円台~】NV200バネットMYROOM(日産)
日産「NV200バネット」は、そのコンパクトなサイズ感と広い荷室空間から、バンコンのベース車両として絶大な人気を誇ります。
このモデルの魅力は、日常使いの快適性を犠牲にすることなく、本格的な車中泊空間を手に入れられる点です。
木目を活かしたナチュラルな内装は、まるで自分の「部屋(MYROOM)」のようにくつろげる空間を演出します。独自の多彩なシートアレンジにより、シーンに合わせて車内をリビングや寝室に早変わりさせられます。
公式サイト:日産
(5)【600万円~700万円】Buono(RECVEE)
「Buono」は、ハイエースロングワゴンGLをベースにしたキャンピングカーです。高いモデルだと800万円を超えることも多いバンコンの中で、600万円台からという価格設定が最大の魅力といえるでしょう。
バスならではの頑丈なボディとパワフルな走行性能はそのままに、広々とした室内空間を実現しています。内装はシンプルながらも、2段ベッドやコンロ、シンク、収納スペースなど、ファミリーでの利用に十分な装備を備えています。バスコンの圧倒的な安心感と空間のゆとりを、現実的な価格で手に入れたい方に最適な一台です。
公式サイト:RECVEE
(6)【1,000万円台】TR500 NEUTRISE(RVトラスト)
1,000万円を超える本格派キャブコン「TR500 NEUTRISE」は、洗練されたデザインと快適な居住空間を両立した一台です。信頼性の高いハイエースロングワゴンをベースに、安定した走行性能も確保しています。
2025年の大阪キャンピングカーショーでも登場した新型モデルで、広々とした常設2段ベッドや、大人が座れるほどゆとりのある独立したマルチルームを標準装備しています。大人4人・子ども2人の計6人が乗車でき、長期の家族旅行にも最適です。
公式サイト:RVトラスト
3. キャンピングカーの維持費はどのくらい?
キャンピングカーの購入で忘れてはならないのが、購入後の維持費です。車両価格だけでなく、年間のランニングコストを把握し、無理のない計画を立てましょう。
主な維持費は以下の通りです。
費用の種類 | 備考 |
---|---|
自動車税 | 車種や排気量で変動 |
自動車重量税 | 車両重量に応じて車検時に納付 |
保険料 | 自賠責保険や任意保険など |
車検費用 | 整備内容や特殊な装備で変動 |
燃料費 | 車種や走行距離による |
駐車場代 | 地域やサイズにより大きく変動 |
メンテナンス費用 | オイル・タイヤ・バッテリー交換、居住設備の点検など |
これらを合計すると、年間約50万円~100万円以上の維持費がかかることも珍しくありません。特に駐車場は車両サイズによっては月極料金が高額になるため、事前の確認が重要です。購入前に総費用をシミュレーションし、長期的に維持できるか見極めましょう。
4.【キャンピングカー】新車vs中古車vsレンタルの徹底比較
キャンピングカーを手に入れる方法として、主に「新車購入」「中古車購入」「レンタル」の3つがあります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分の利用頻度や予算に最適な選択をしましょう。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
新車 | 最新の設備と保証、自分好みにカスタマイズ可能 | 初期費用が高額、納車までに時間がかかる |
中古車 | 新車より安価に購入できる、選択肢が豊富 | 車両の状態に個体差がある、保証期間が短い場合も |
レンタル | 低コストで試せる、維持費や保管場所が不要 | 予約が必要、利用したいときに空きがない場合も |
初期費用を抑えたいなら中古車、まずは気軽に体験したいならレンタルがおすすめです。
中古車は新車価格の5割~7割程度が相場ですが、近年はキャンピングカーの需要が高く、年式の新しいモデルや人気モデルは値下がりしにくい傾向にあります。
一方、レンタルは1日あたり平日で約15,000円~、休日で約25,000円~が目安です。年間で利用する日数が少ない場合、維持費のかからないレンタルの方がトータルコストを抑えられる可能性があります。
自分のライフスタイルに合わせて、賢く選択することが重要です。
5. 自分に最適なキャンピングカーの選び方
キャンピングカーの価格帯を把握したら、次は「自分に合った一台」を具体的に絞り込んでいきましょう。以下の3つの視点から、自分のライフスタイルに最適なモデルを選定しましょう。
(1) 用途に合わせて選ぶ
キャンピングカーを選ぶ上で重要なのが、「どのような目的で使いたいか」を明確にすることです。利用シーンによって最適なタイプは大きく異なります。
週末のキャンプや車中泊、日常の買い物にも使いたい方には、運転しやすく駐車スペースにも困らない軽キャンやバンコンがおすすめです。外見が一般的な乗用車と変わらないため、街乗りでも気兼ねなく利用できます。
長期休暇を利用して日本一周の旅に出るなど、長期滞在を前提とするなら、広々とした居住空間と充実した設備を持つキャブコンやバスコンが最適です。キッチンやトイレ、シャワーなどを完備したモデルなら、「移動できる家」として快適な旅を実現できます。
利用シーンを具体的に想像することで、具体的な車両サイズを選定しましょう。
(2) 家族構成・人数に応じて選ぶ
キャンピングカーを選ぶ上で重要な要素の一つが、利用人数に合ったサイズ感です。特に就寝定員は、快適な旅を左右する大切なポイントになります。
利用人数とひとことで言っても、大人と子供では必要なスペースが異なります。子どもがいるご家庭では、将来の成長を見越して少し大きめのモデルを選ぶのがおすすめです。また、ペットと一緒に旅をする場合は、専用のスペースや設備があるかも確認しましょう。
就寝時だけでなく、雨の日などに車内で過ごす時間も考慮し、全員が快適に過ごせる広さがあるかという視点で選ぶことが、後悔しない鍵となります。
(3) 必要な設備・装備の優先順位を考える
キャンピングカーの快適性は、搭載される設備によって大きく左右されます。しかし、すべてを搭載すると価格が高騰するため、自分の使い方に合わせた優先順位を決めましょう。
例えば、長期旅行や本格的な自炊をする場合にはキッチンや給水タンク、またキャンプがメインの場合はヒーター、冷房などが必要です。
すべての装備を最初からそろえるのではなく、まずは必要最低限でスタートし、後から追加していくのも賢い方法です。
6. キャンピングカーの値段を把握し最適なモデルを選ぼう
憧れのキャンピングカーライフを実現するためには、車両価格だけでなく、自分のライフスタイルや将来設計に合わせた総合的な判断が不可欠です。
予算や用途に合わせて何が必要かを具体化するとともに、新車や中古車、レンタルなどの選択肢を理解しましょう。また、新車や中古車の場合は、車両価格にプラスして維持費がかかることも頭に入れておかなければなりません。
購入後のランニングコストを含めた長期的な資金計画を立て、最適なキャンピングカーを選定しましょう。