アウトドア・キャンプ・車中泊
更新日:2025.09.05 / 掲載日:2025.09.05
車中泊は“準備”がすべて!快適に過ごすために押さえておきたいポイントとは

アウトドアブームにより車中泊を楽しむユーザーが増加するに伴い、対応する施設も増えてきている。ここでは車中泊のための必需品や心構えをご紹介。車中泊でミニバンライフがもっと楽しくなる!
文と写真●ユニット・コンパス ※ナンバープレートは、はめ込み合成です。
(掲載されている内容はグーワールド本誌2025年10号「自分の可能性を広げる大空間[ミニバン ライフ]」記事の内容です)
コテージよりも野宿よりそれが車中泊の現実
ミニバンを使ったレジャーとしてキャンプを中心としたアウトドアがよく挙げられる。だが、楽しそうなイメージに反して、車中泊にはそれなりのストレスがある。というか、クルマを使った野営と考えないと、理想と現実のギャップに落胆して二度としなくなるだろう。
逆に言えば、事前に準備と対策をすればオートキャンプは最高だ。なにしろ自宅からキャンプ場までドア・トゥ・ドア。楽だし、家族や友人たちとプライベートな空間を共有しながら移動できるという、まさにクルマならではの旅が味わえるからだ。特に子供が小さい頃は、移動中に寝てしまうこともあるので、オートキャンプがいいだろう。3人以上で旅をするなら公共交通機関を使うよりも経済的なケースも多い。
それでは、車中泊に最低限必要なアイテムを紹介していこう。
まずは人が寝られる平らな空間。「起きて半畳、寝て一畳」というように人間は結構大きい。全員分のスペースが用意できない場合は、テントも必要だ。シートをたたんだときに段差や隙間がある場合は、それを解消するクッションやタオル、車種によっては専用品も販売されている。

続いては寝袋。毛布でも代用できるが、保温性、空間効率は寝袋に軍配。夏場は夏用寝袋がいい。季節や場所によっては毛布を併用したい。また、日差しや目線を遮るためのシェードやカーテンも必須だ。人によってはアイマスクや耳栓を用意しておいたほうがいいだろう。

ここからは快適性を高めるアイテムになる。夏場は扇風機、冬場は電気毛布。それから最近はポータブルクーラーも人気が高まっている。車中泊ではエンジンをかけられないので、温度調整が快適性に影響する。いずれにせよ電気を使うので、ポータブル電源が必要になってくる。また、LED照明、飲み物や食べ物を保管するためのクーラーボックスやテーブルもあると便利だ。


そしてなにより大事なのが場所探しだ。基本的には、施設管理者が許可していない場所で車中泊することはできない。特にサービスエリアや道の駅などの駐車場を長時間にわたり占拠するのはNG行為。持ち込んだゴミを捨てたりトイレで洗濯をするような迷惑行為は絶対にやめてもらいたい。
車中泊には、どこにでも行けるというクルマのよさを拡張する魅力がある。まずはデイキャンプで長時間過ごすことを体験してみて、慣れてきたら車中泊にも挑戦してみよう。
快適な車中泊環境を作るには準備とノウハウが必要

寝袋ひとつあれば車中泊なんて大丈夫。そう思うのは出かける前まで。夏は暑く冬は寒いもので、外の音や気配で朝まで眠れなかった……というのは初心者あるある。電気自動車でないかぎり、エアコンを付けっぱなしにはできないので、夏場は風通しをよくしたり、熱を遮るアイテムが必須。逆に冬は、風の影響を受けにくい場所を探し、身体から熱が奪われないような防寒グッズを用意する必要がある。

Visual model:RENAULT KANGOO

ルノーのカングーは車中泊ユーザーからも人気の1台。助手席まで前倒しできるシートのおかげで、背の高い人でも足を伸ばして寝ることができる。2025年7月にマイナーチェンジを受け、さらに装備が充実。(写真は改良前)