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更新日:2023.02.11 / 掲載日:2023.02.11

【レクサス GX、RZ】2023年以降のレクサスを考える【九島辰也】

文●九島辰也 写真●レクサス

 このところあまり動きのなかったレクサスですが、にわかに話題が揃いはじめました。まず興味をそそったのがGX日本導入の話。まだ正式なコメントは発せられていませんが、そんな機運が高まっています。

アウトドアショーに展示されたレクサスのコンセプトモデル

 その最も新しい動きのひとつが今年1月東京オートサロンに併催されたアウトドアショーでのレクサス展示。そこにGX460が並べられました。もちろん、新車デビューというわけではなく、従来型をUSレクサスがキャンパー仕様にしたものです。よって左ハンドルですね。

 それだけではありません。先だって新型がリリースされたRXシリーズに3列シートの7名乗車モデルがラインナップされませんでした。そこで、3列シートのGX登場か!となるわけですが、噂ではRXとGXの間に位置するTXが登場する話にもなっています。USトヨタでいうところのハイランダーベース。個人的にはプラドのモデルチェンジを機にGX日本導入を期待したいですが、TXも悪くないと思います。LXがこれだけ人気ですから、その辺も注目が集まるのは容易に想像がつきます。輸入SUVに対抗できる数少ない国産SUVですからね、そこはダイナミックなラインナップで攻めちゃってもらいたいです。

GX OUTDOOR CONCEPT

 その他ではEV専用プラットフォーム「e-TNGA」ベースのレクサスRZも話題です。ブランド初のBEVですから期待しないわけにはいきません。スピンドルボディのエクステリア、ダイレクト4と呼ぶ四駆システム、ステアバイワイヤシステムなど、新たなコンテンツがてんこ盛りです。ダイレクト4は前後に高出力モーターを持ち、適切なトルク配分を行うもので、前後100;0~0:100までの間で制御する強者です。通常は前後40:60~60:40を基準にしますが、コーナー出口ではリアに80%のトルクを配分するなど、クルマを走らせる上での醍醐味を与えます。前後にモーターを配するBEVだからこそできる技術といえばそれまでですが、クルマ好きをも納得させる要素を強く感じます。

RZ450e プロトタイプ

 といったところが2023年以降のレクサスですが、振り返ると2022年はどんな年だったのか数字からそれを探ってみましょう。

 レクサスの昨年1月から12月までの販売台数は全世界で62万5365台でした。これは前年比82%で、新型コロナ感染拡大と半導体不足に代表される逼迫した部品供給がそのまま影響したといえます。ただその中でもRXやNXにラインナップされるHEVや新たに導入したPHEVといった電動車の比率が過去最高の36%にのぼったことは朗報だと思われます。レクサスを求めるマーケットの電動化に対する柔軟な対応が成功したと言えるでしょう。そしてRZが投入されれば、電動化の比率はさらに上がること間違いありません。

 ちなみにエリア別で見れば、やはり北米が28万6785台とトップに君臨します。ブランド登場の1989年から売られているマーケットですからもはや広く浸透していると言えるでしょう。2位は中国の17万6071台となり、ヨーロッパは4万7304台です。日本は4万1253台で前年比81%にとどまりましたが、とにかく納車までの時間が長くかかるのでしょうがない感じがします。LXの約4年には驚きました。フツーのクルマでしたらマイナーチェンジして顔が変わっちゃいます。

 なんて感じで、長納期のためほとんどマーケティング活動ができなかった2022年のレクサスですが、2023年も前半はそれに近い状態かも知れません。ですが、年央からじわじわと台数が増えていくのではないでしょうか。RXに関してはディーラーで買う権利を得る抽選に漏れてしまった方がたくさんいらっしゃると耳にしています。もしその方々に行き届けば相当な数になるはずです。RXのようなシュッとしたクルマが街に溢れることはいいことだと思います。

 といったところまで含め、2023年のレクサスもまた大きく進化してもらいたいところです。せっかくの日本発のラグジュアリーブランドですからね、そのコンセプトのまま育ってもらいたい。電動化ではRZ、SUVではTXもしくはGXが注目の的です。皆さんもその辺の動向をしっかり見てあげてくださいませ。

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九島辰也(くしま たつや)

ライタープロフィール

九島辰也(くしま たつや)

外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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