アウトドア・キャンプ・車中泊
更新日:2022.07.25 / 掲載日:2022.07.25
JRVA「キャンピングカー白書2022」 売上総額10年で3倍増

一般社団法人日本RV協会(神奈川県横浜市、以下JRVA)は7月22日、全国のキャンピングカーユーザーや業界動向を調査、取りまとめて発信する「キャンピングカー白書」の2022年版レポートを発行したと発表した。
キャンピングカーの累積保有台数が増加傾向に 過去最高の「136,000台」を突破

JRVAが調査・集計した国内キャンピングカーの保有台数は、2005年の初調査以降増加傾向にあり、2016年に10万台の大台を突破。昨年2021年には前年比約8,600台増加し、累計保有台数は過去最高記録の136,000台となった。
JRVAでは、キャンピングカーの構造要件が2022年に変更されたことや、新しいライフスタイルが求められている昨今の流れを受け、キャンピングカー市場への期待が高まっているとし、引き続き国内マーケット市場の拡大期が続くという見解を示している。
国内キャンピングカーの売り上げ総額 新車・中古車合計で過去最高の「635.4億円」に

国内キャンピングカーの売り上げ総額は、保有台数の増加に伴い、過去最高となる635.4億円を2021年に達成。これにより、2011年時点での約211億円から過去10年間で3倍増となった。
この中でも、8ナンバーのキャンピングカーが売上構成の中で最も成長が著しく、新車・中古車ともに対前年比で100%を超える成長率(新車:122.4%、中古車:108.6%)に。8ナンバー車は、シンクや調理器具などの装備が整った車種が多いことから、昨今の新型コロナウイルス感染症や防災対策として購入者が増加したのではないかと考えられる。
販売店舗に足を運んだ層は、50代以上が約半数を占めてトップに 40代の来店率も拡大

販売店舗へ足を運ぶことが多かった層について調査を実施したところ、50代以上が約半数の50%を占めてトップに。次いで、40代、30代、20代と続く結果となった。一方で、20~40代ユーザー層の割合は昨年対比で上昇しており、40代ユーザーの割合増加(昨対比1.6%増加、25.9%)が最も顕著だった。
キャンピングカーに興味を持つユーザーの年齢層が広がることで、多様なシーンや用途に合わせた仕様、デザインなど、これまで以上のバリエーションが求められるのではないかと考えられる。
キャンピングカーの搭載装備 66%以上が「電源システム」へ関心を寄せる結果に

キャンピングカーの装備品として関心が高い物について調査したところ、「電源システム」が66.7%で最多に。次いで、「FFヒーター」の62.5%、「家庭用エアコン」60.4%という結果となった。
発電機やソーラーパネルといった発電機器に留まらず、リチウムイオン電池などのサブバッテリーなども上位にランクインしていることから、キャンピングカーのテレワーク化や、スマートフォンをはじめとした各種電子機器の充電ニーズが高まっていることが影響しているのではないかと予測される。
キャンピングカの購入金額 26.3%が400~500万円」と回答 高価格帯も増加傾向に

キャンピングカーの購入価格について調査したところ、全体の26.3%が「400~500万円台」と回答しトップに。次いで、「600~700万円台」の21.5%、「800~900万円台」19.2%という結果となった。
一方で、「800~900万円台」「1000~1500万円台」が昨対比で増加傾向に。全体の約3割がこの価格帯で購入していることから、ニーズに合わせた車両や装備の充実化を図ることで、今後も高価格帯のキャンピングカーが増えていくのではないかと考えられる。
※「キャンピングカー白書」2022年を購入する際は、https://www.jrva.com/inquiry/contact.htmlまで。