カーライフ
更新日:2020.06.19 / 掲載日:2020.06.19

煽り運転は一発免許取り消しになる?判断基準や違反内容の例を詳しく解説!

煽り運転は一発免許取り消しになる?判断基準や違反内容の例を詳しく解説!

グーネット編集チーム

2017年の東名高速道路での煽り運転を原因とした事件を境に、煽り運転が社会的にも問題視されるようになってきました。
2019年では、例年に比べて煽り運転など車に関するトラブルについてのニュースが多く、被害を訴えるドライブレコーダーによって撮影された動画を目にすることも増えたのではないでしょうか。

なお、現在では煽り運転については誰もが被害者になりうるとして、厳罰化や対策が進められています。
ここでは、煽り運転の厳罰化された内容や、煽り運転で一発免許取り消しになるか?という点について、現行の道路交通法で定められている免許取り消しの基準と合わせて解説していきます。

煽り運転の厳罰化で「一発免許取り消し」

政府は2020年3月3日、煽り運転に対する罰則強化、罪として摘発できるようにする「煽り運転の基準」を定めた、道路交通法改正案を閣議決定しました。


「あおり運転罪(妨害運転)」が施行されるまでは、今までどおりの道路交通法や刑法が適用されます。厳罰化の内容や、免許取り消しとなる基準を解説していきましょう。

煽り運転の「厳罰化」とは

現行の道路交通法には、煽り運転そのものを取り締まる法規はありません。
そのため、「車間距離不保持違反」「急ブレーキ禁止違反」などの違反内容を組み合わせて取り締まり、重大な事故や事件に発展した場合は「危険運転致死傷罪」や「暴行罪」などの刑法を組み合わせて処罰していました。

今回の法案では厳罰化にともない、「通行妨害目的での車間距離不保持、急な割り込みや幅寄せ、前に出ての急ブレーキなど、特定の違反を繰り返す行為」を煽り運転の定義として決定しました。ここに、今まで道路交通法や刑法から適用していた違反点数や反則金、懲役刑などを調整したのです。

一発で免許が取り消しになる基準

現行の道路交通法では、前歴がない状態で累積違反点数が15点になると免許を取り消すと定められています。しかし、煽り運転が厳罰化されたあとは、1回の摘発で「一発免許取り消し」の行政処分を受ける可能性があります。

その基準となるのは、妨害目的で煽り運転に該当する行為をしたことによって衝突事故が発生したり、高速道路上でほかの車を停止させたりした場合です。その場合、「5年以下の懲役または100万円以下の罰金」に合わせて免許取り消しの処分となります。

免許取り消し後、再取得まで流れ

免許取り消しのあとは、公安委員会が指定した1~10年の欠格期間が経過しないと免許の再取得ができません。また、再取得の際は運転免許試験を受ける前に「取消処分者講習」を受けなければなりません。

再取得までの流れは以下のようになります。

1.免許取り消しの処分を受ける
2.欠格期間を経過する
3.取消処分者講習を受ける(2日間13時間)
4.運転免許試験を受ける、もしくは自動車教習所に通う

運転免許試験は、取消処分者講習を受講後1年以内に試験を受け、合格すれば取得することができます。

自動車教習所に通う場合は、学科26時限・実技34時限をともに一から受講しなければならないので、費用は20~30万円、時間も1.5~2ヵ月程度かかります。

どれくらい罪深い?現時点で免許取り消しになる違反内容の例

どれくらい罪深い?現時点で免許取り消しになる違反内容の例

グーネット編集チーム

現行の道路交通法の違反点数は1~35点まであり、免許取り消しの基準は15点です。違反点数15点以上の違反をすると一発で免許取り消しとなります。

違反点数15点以上の違反には、以下のようなものがあります。

・酒酔い運転(35点)
・麻薬等運転(35点)
・共同危険行為等禁止違反(25点)
・無免許運転(25点)
・過労運転等(25点)

上記以外の違反でも、「酒気帯び運転」に該当した場合は違反点数が加算され、一発免許取り消しになることがあります。

厳罰化前でも一発で「運転免許の停止処分」になる

警察庁のWebサイトでは「“自動車等を運転することが著しく道路における交通の危険を生じさせるおそれがあるとき”には、危険性帯有者として、点数制度による処分に至らない場合であっても運転免許の停止処分が行われます。」と記載されています。
出典:警察庁

つまり、煽り運転の厳罰化前で違反点数が15点に満たない場合であっても、周りの車に危険を与えるような運転をすれば免許取消処分になる可能性があるということです。

まとめ

今回は、煽り運転で一発免許取り消しになるのか?をテーマに解説してきました。
結論としては「あおり運転罪(妨害運転)」の施行後は、「通行妨害目的での車間距離不保持、急な割込みや幅寄せ、前に出ての急ブレーキなど、特定の違反を繰り返す行為」等をおこない、煽り運転と認定された場合一発免許取り消しとなります。それによって長期間車の運転が不可能となります。

なお、煽り運転だけでなく、「周りの人に迷惑をかける・危ない目に合わせるような運転をする人」に対する目は厳しくなっています。心にも身体にも余裕を持って、安全な運転を心がけていきたいところです。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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