カーライフ
更新日:2020.06.01 / 掲載日:2020.06.01
夏に向け実践したい車内での熱中症対策方法を詳しく解説
グーネット編集チーム
夏場の猛暑日などの暑い日でも、車での外出の場合はエアコンの効いた車内にいれば熱中症になりにくいと考えて、あまり熱中症対策をされない方がいらっしゃいます。
しかし、夏場の車内は思っている以上に乾燥していたりすることから、車内のエアコンが効いた場所であっても熱中症になる可能性もあるのをご存知でしょうか。
そこで今回は、車内で起こる熱中症の事例と併せて原因や対策について解説していきます。
車内でも熱中症になる原因は?
グーネット編集チーム
車内で熱中症になる原因は、大きく2つあります。
・日差しからくる輻射熱
・エアコンが効いている状態での長時間ドライブ
以下では、順番に詳しく解説していきます。
日差しからくる輻射熱
輻射熱とは、日光などを受けて熱くなった物体から放射される熱のことを言います。
日差しが強い時間帯は、この輻射熱による影響で熱中症になることがあります。特に、前の座席はフロントガラスだけでなく、サイドガラスからも輻射熱を受けるので、後部座席より体温が上がりやすくなります。
ドライバーと助手席に座る方は、こまめに水分を補給しましょう。
エアコンが効いている状態での長時間ドライブ
エアコンの効いた車内は想像以上に乾燥しているため、暑さを感じていなくても脱水症状を起こす可能性があります。
ドライバーはこまめな給水と適度な休憩を心がけてください。炎天下で長時間の渋滞に巻き込まれたときなどは、特に注意が必要です。
車内の熱中症対策をご紹介!
車内で熱中症にならないようにするための対策には、大きく分けて以下の3つの対策があります。
・車内の空気を冷やす
・熱中症対策のカー用品を使う
・日常のアイテムで熱中症対策をする
順番に詳しく解説していきます。
車内の空気を冷やす
停車中と運転中とでは車内の空気の冷やし方が違うので、覚えていくといいでしょう。
停車中の場合は、アイドリングが禁止されている場合などではエアコンを利用することができない場合があります。その場合は、車内の熱気を車外へ排出させて車内の空気を冷やしましょう。
車内の熱気を車外へ排出させる方法として、車のドアの開け閉めを利用した方法があります。運転席のドアを大きく開けたら、対角線上にある後部座席のドアを開け閉めしてみましょう。これにより、車内の熱気を外へ追い出すことができるのと同時に、外の空気が車内に入り込み、車内の温度を下げることができます。
運転中の場合は、窓を少し開けて車内の温度を下げるか、エアコンを利用して車内を冷やしましょう。
車内の温度を下げる基本的な方法として、窓を少しだけ開けたままで走行する方法があります。窓を少し開けながら走行させることで、車外の温度の低い空気が車内に入り、車内の熱気が外へ押し出されるため、車内の温度を下げることができます。
エアコンを利用して車内を冷やす際には、エアコンを使用するときに、車内の熱気を外に追い出しながら使うのがポイントです。エアコンを使用する場合は、まず、窓を大きく開けながら「外気導入」で数分間冷房を全開にします。その後、窓を閉めて「内気循環」に切り替えます。こうすることで、車内の熱気を外に排出し、エアコンの冷たい空気を無駄にせず、素早く効果的に車内を冷やすことができます。
熱中症対策のカー用品を使う
ドライブ中の暑さや熱中症を防ぐために、カー用品を取り入れるのもおすすめです。
熱中症対策・暑さ対策用のカー用品には、ハンドルが熱くなるのを防ぐハンドルカバーや、車内の空気を循環させるための車用扇風機など、さまざまなグッズが存在します。
なかでも、フロントガラスに設置して太陽光を遮断することができるサンシェードは、熱中症対策・暑さ対策グッズとして活用したいカー用品のひとつです。サンシェードを活用することで、フロントガラスからの車内への日差しの侵入を防ぐことができるため、車内の温度上昇を防ぐことができます。特に駐車時などに使用したいカー用品といえるでしょう。
また、カーフィルムも熱中症対策に有効なカー用品です。断熱効果があるので、車内の温度上昇を抑え、冷房が効きやすくなります。運転席と助手席のガラスに貼ることはできませんが、サンシェードと違い、走行中の断熱ができるのはうれしいポイントです。
日常のアイテムで熱中症対策をする
車でのドライブなどの熱中症対策には、カー用品を活用するのも一つの方法ですが、日常の身近にあるもの活用して車内温度を下げたり、車でのドライブの際に身に着けるものを変えることで、熱中症対策をすることもできます。
日常の身近にあるもの活用した車内温度を下げる方法としては、濡れタオルでフロントガラスなどを拭いて熱い部分を水で濡らし、車内温度を冷やす方法があります。熱くなったハンドルやダッシュボード、フロントガラスなどを濡れタオルで拭いて水で濡らしてあげることで、気化熱(水が気化するときに周辺から熱を奪う原理)を利用して、車内の温度を下げることができます。
また、車でのドライブに身に着けるものとしては、ウォータークールスカーフを首などに巻くのも効果的です。ウォータークールスカーフは気化熱を利用した暑さ対策グッズです。スカーフがぬるくなったら、冷水につけ直すだけで何度でも使用可能です。
車内に子どもを置き去りで大惨事に!事前の熱中症対策で防止
グーネット編集チーム
熱中症による死亡事故は毎年のように起こり、子どもやお年寄りが熱中症で病院に搬送されたというニュースを目にすることも少なくありません。
その中には、車内に残された子どもが熱中症になったという痛ましいニュースもあり、原因は、キーを車内に置いたまま保護者が外に出てしまうケース(キー閉じ込み)がほとんどのようです。
実際に、車内に子供を残してしまい、子供が熱中症になってしまった2つのケースをご紹介します。
子供が誤って施錠してしまったケース
駐車場で後部座席にいた1歳歳男児にキーを持たせたまま、母親が車外に出てしまった。男児を連れ出そうとしたが、男児が誤って施錠してしまった。男児はエアコンを切った車内に閉じ込められ、45分後に救急搬送されたが、中度の熱中症で入院(2018年6月岐阜県)
親が車内にキーを入れたまま施錠してしまったケース
駐車場で母親が車内にキーを入れたまま誤ってドアを閉めたため、車に閉じ込められた2歳女児が熱中症になってしまった。約1時間後に救急搬送されたが中度の熱中症で入院を余儀なくされた(2018年山梨県)
これらのケースのように、ほんの些細なミスで子どもが車内に取り残され、熱中症になるケースがほとんどです。小さなお子さんを乗せて運転するときは十分に注意してください。
まとめ
今回は、車内で起こる熱中症について解説しました。エアコンが効いた車内では熱中症にはならないと考えている方も多いと思いますが、輻射熱を浴び続けると熱中症を起こす危険があります。
走行中身体に異変を感じたら、熱中症の可能性も考えられます。その場合は休憩と十分な水分補給をして、涼しい場所を選んで身体を冷やしましょう。