カーライフ
更新日:2019.08.30 / 掲載日:2019.08.30

軽自動車に軽油はダメ!間違えてしまう理由と軽油を給油した場合どうなるのか

軽自動車に軽油はダメ!間違えてしまう理由と軽油を給油した場合どうなるのか

グーネット編集チーム

ガソリンスタンドには、通常「レギュラー」「ハイオク」「軽油」の3種類の給油ホースが並んでいます。

自動車の燃料は、エンジンの種類によって異なります。軽自動車は一部を除きレギュラーガソリンと指定されていますが、軽自動車にうっかり軽油を入れてしまうというトラブルが多くなっています。

今回は、軽自動車になぜ軽油を入れてはいけないのか、万が一、軽自動車に軽油を入れてしまったらどのような現象が起きてしまうのか、そして、軽自動車に誤って軽油を給油した場合の対処法などについても解説します。

軽自動車に軽油を給油してしまう誤りが発生してしまう理由には何があるのか?

そもそも、なぜ軽油を軽自動車に給油してしまうのでしょうか。
JAFが行った調査などによると下記の理由で軽自動車に軽油を給油してしまう誤りが発生しているとなっています。

「軽」自動車なので、軽油と勘違いしてしまった

字面からのイメージで、「軽」自動車だから「軽」油だと勘違いしてしまうケースです。
クルマの知識がある方にとってはビックリするような間違いかもしれませんが、クルマを乗るのが初めての方や、クルマに慣れていない方の場合には起こり得る行動です。
「軽」という言葉が付いていることで、特に違和感や疑問なく軽自動車に軽油を入れてしまったケースになります。

軽自動車だから安い方を選んだ

購入費用や維持費が比較的安価な軽自動車なので、一番単価の低い軽油を選んでしまうという安易な理由です。

セルフガソリンスタンドに慣れていない

普段はフルサービスのガソリンスタンドを利用している方が、慣れないセルフのガソリンスタンドで、誤って軽油を給油してしまうケースです。セルフで給油する経験が少ないため、安全に間違いなく入れることに集中をしてしまい、ガソリンであるか、軽油であるかの確認が不足してしまって起こる間違いです。

軽自動車に慣れていない

軽自動車に乗り慣れていないため、入れるのがレギュラーガソリンという認識が欠け、軽油を入れてしまったという場合もあるようです。
普段はガソリン車を乗っており、たまたま軽自動車に乗って給油をした際なども、誤っていつもの普通車に乗って給油をするようにガソリンを入れてしまったなどがこれにあたるでしょう。

ぼんやりしていた

考えごとをしながら給油をしてしまい、手元をよく確かめず軽油を入れてしまうケースもあります。

給油ミスは意外に多く発生しています。燃料の給油間違いによるJAFへの救援依頼は、2015年12月の1カ月間だけで269件もあったようです。
ドライバーが間違いに気付かないまま走行し、走行不能にまで陥ってから救援依頼をしたケースもあるため、実際の給油ミスの件数はもっと多いことが予想されます。

軽自動車(ガソリン車)が軽油NGの理由

では、なぜ軽自動車に軽油を入れてはいけないのでしょうか。軽自動車(ガソリン車)に軽油がNGな理由を解説します。

クルマのエンジンには、ガソリンを燃料とするガソリンエンジンと、軽油を燃料とするディーゼルエンジンがあります。この二つは、使用燃料に合わせて設計されています。

ガソリンエンジンは、空気とガソリンが混ざった混合気に、火花を飛ばして着火・燃焼させる仕組みになっているのに対し、ディーゼルエンジンは、圧縮で高温になった空気に、軽油を霧状に吹きかけて自然着火させる仕組みです。

このように、燃焼のさせ方が全く違うため、ガソリンエンジンに軽油を、またはディーゼルエンジンにガソリンを入れると、正常には動きません。

軽自動車に軽油を給油して走行するとどうなる?

軽自動車に軽油を給油して走行するとどうなる?

グーネット編集チーム

給油後も間違いに気付かず、そのまま走行してしまった場合、どのようなことが起きるのでしょうか。

ガソリンタンクには残っているレギュラーガソリンがあるため、最初は普通に走行します。
しかし、レギュラーガソリンがなくなり軽油が供給されはじめると、不完全燃焼を起こしてしまい、点火プラグにススが付き着火性能が低下していきます。そして不完全燃焼の状態が続いた場合、最終的には燃焼ができなくなり、最終的にエンジンは完全に停止してしまいます。

軽自動車に誤って軽油を給油した場合の対処法

では、誤って軽自動車に軽油を入れてしまった場合、どのように対処すれば良いのでしょうか。

給油している際にすぐ間違いに気付いた場合、少量であればガソリンを満タンにして薄めれば大事には至らない場合が多いです。しかし、軽油を多量や満タンに入れてしまった場合は、タンクから軽油を抜かなければなりません。その上、軽油はガソリンより比重が重いので下から抜く必要があります。そのため、自身で処置できないので、JAFに依頼することが多いのです。

また、誤って軽油を入れたことに気が付かず走行してしまった場合は、異変に気付いたら、とにかくすぐにクルマを停め、エンジンを停止させましょう。ロードサービス(JAFや保険会社で加入しているもの)に連絡し、レッカー移動を依頼します。

クルマは整備工場に運ばれ、必要な修理を行うことになります。
まず始めの修理、試みとして、ガソリンタンクの軽油を抜き、タンク内洗浄をします。
レギュラーガソリンを給油してエンジンがかかれば、数万程度の修理代で済むようです。

軽自動車に誤って軽油を給油した場合には、速やかにクルマを停めて、専門家へ対応を依頼することが大切です。

軽油を給油して廃車になることはある?

では、上記の修理を行ってもエンジンがかからない場合は、どうなるのでしょうか。

ガソリンタンクの軽油を抜いてタンク内を洗浄し、レギュラーガソリンを入れてもエンジンがかからなければ、洗浄だけではなく、プラグの交換などの部品交換を行います。エンジンを分解して洗浄・部品交換を行って再度組み直す、オーバーホールまで必要になるケースもあるようです。

このような修理が必要になると、修理代は数十万に及ぶことになり、軽自動車の修理代としては費用があまりに高額なため、廃車を選択するケースもあるようです。


各々の車両の燃料は車検証に記載があります。また、自動車メーカーの諸元表でも該当車種の燃料が確認可能です。

ガソリンスタンドで給油をする際、誤った給油を防ぐためにも、給油間違い防止用のシールやリングを給油口に貼るのもおすすめです。

ただ一度の給油ミスが、廃車の事態まで引き起こしてしまう可能性もあります。
軽自動車に乗られている方は、誤って軽油を入れてしまわないように注意をしましょう。

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グーネットマガジン編集部

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