夏場の車のシートの暑さ対策方法

夏場に外に駐車していると、車内には窓ガラスから太陽光が降り注いできます。この太陽光を直接浴びることによりシートが熱くなってしまう場合や、車内の空気が暖められて室内温度が高くなることにより、シートが熱くなる場合などがあります。

特にレザーシートの場合は熱を吸収しやすいため、ファブリックタイプのシートより高温になりやすいと言えます。

つまり、暑さ対策を行うには、この太陽光をいかに防ぐかがポイントになります。

シートの暑さ対策として挙げられるのは、シートカバーやクッションをつけることです。カバーをかけることで、シートに直接太陽光が当たることを防いでくれます。

最近は、通気性の高いものから、涼しい風を送りだしてくれる送風クッションなどが販売されているので、走行中の暑さ対策としても有効と言えます。また、シートが熱くなってしまった場合は、まずは車内の温度を下げるようにしましょう。車内の温度が下がればシートの熱もある程度下がってきます。

車内の熱気を冷ますには、温められた空気を外に排出するのが一番です。窓を開けて、運転席側のドアを5～6回開閉すると、すばやく換気をすることができます。

その他にも、シートを水拭きすると早く冷やせます。冷却スプレーを使用しても同じ効果がありますが、火気厳禁のものもあるので説明書きをよく確認してから使用しましょう。

駐車中の車内に入ってくる日差し対策を行うことで、シートが熱くなるのを防ぐことができます。

車を駐車する際は、日当たりの良い場所を避けて日陰に駐車するようにしましょう。ただし、時間が経つにつれて日陰の位置は移動しますので、長時間駐車する場合は注意しましょう。

また、車を離れる時にサンシェードを装着すると、車内に入ってくる日差しを防いで、温度を上がりにくくしてくれます。サンシェードを装着できない場合は、車の窓に断熱フィルムを貼っておくと太陽光による温度上昇を防いでくれます。

日陰に駐車するのが良いとはいえ、必ずしも日陰に駐車できるとは限りません。直射日光によって車の温度が上がってしまうこともあるでしょう。そうなった場合、車を冷やすことも有効です。即効性がある方法として、車に水をかけるという方法があります。

熱くなった車のルーフやガラスに水をかけて、気化熱によって冷やすという原理です。強制的に水で冷やす効果は大きいため、2リットルのペットボトルに水を入れ、常時車に積んでおくと、車を冷やす他にも様々なことに使えます。

また、車内のダッシュボードやドアの内張、ハンドルなど、太陽光を吸収して熱くなった箇所を濡れタオルで拭き、同じように気化熱によって冷やすことも可能です。インテリアの温度を少し下げておくだけでも、そのあとのエアコンの効きも変わってきます。

このように、日陰に駐車する、水を使って粗熱を取るなど、少しの工夫で車内の温度を下げることができるのです。

それでは、車の暑さ対策に有効なアイテムについて、それぞれの特徴をご紹介していきます

夏場、ダッシュボードが太陽光を吸収すると熱が発生し、車内全体へと広がっていきます。このダッシュボードからの熱の発生を防いでくれるのがフロントシェードです。古典的なアイテムですが、車内の温度を10～15℃下げてくれる優れものなのです。

UVカットの素材が用いられているフロントシェードであれば、車内の内装部品が紫外線で劣化するのを防いでくれ、コンパクトに折りたためるので、収納も気になりません。

デザインも様々なものが売られているので、好きなキャラクターものや純正品など、幅広い選択肢から選ぶことができます。

一気に車内を冷やしたい時は、冷却スプレーがおすすめです。うっかりしてハンドルが熱くなってしまった時など、即効性が欲しい時にぴったりなアイテムです。除菌や消臭効果もあるため、車内のお手入れ目的としても使用できます。

なお、チャイルドシートには専用のスプレーが売られているので、熱いシートを冷ましてから子供を乗せることもできます。いずれにしてもガスを使ったスプレーなので、暑い車内には放置しないようにしましょう。

夏場はいくらエアコンをつけていても、シートと体が密着した部分が蒸れてきます。そうした蒸れを防ぐためには、通気性の良い素材を使用した夏用のカーシートがおすすめです。

メッシュなどの他、竹やイ草などを使ったシートが販売されており、より高い通気性を求める場合は、ファンが内蔵された製品を選ぶこともできます。

カーフィルムを施工するよりも手軽に暑さを防ぐには、断熱スプレーがおすすめです。

このスプレーに含まれている特殊水性コーティングがガラスの表面に吹き付けられると、熱の伝達を防いで温度の上昇を抑えるというものです。

手軽に試せるアイテムなので、まずは試しに使用してみてもいいでしょう。

IRとは、太陽光の中でも熱エネルギーの高い近赤外線のことを指します。このIRをシャットアウトして、車内の温度上昇を要望するアイテムがIRカットフィルムです。

近赤外線吸収剤をコーティングしたタイプであれば、可視光線透過率が高いので、保安基準上スモークフィルムが禁止されているフロント3面にも施工することが可能です。

今回は、夏場の車のシートの暑さ対策方法と題して、シートの暑さ対策や駐車時の車内の暑さ対策、車の暑さ対策グッズについて詳しく解説してきました。夏場に何も対策せず放っておくと、車内の温度はどんどん上昇していき、どれだけエアコンをつけても涼しくならないばかりか、エアコンを強くした分燃費も悪化してしまいます。

乗員みんなが夏場でも快適に車に乗れるように、今回ご紹介した暑さ対策のうち、できることから実践してみてはいかがでしょうか。