カーライフ
更新日:2020.01.08 / 掲載日:2019.10.17
車のナンバープレートにはどんな意味があるのか

グーネット編集チーム
実は車のナンバーには、秘密?があるのです。なんだか意味深ですが、秘密というよりも意味があるのです。
意外と知られていない車のナンバーのなぞに迫ります。
車にナンバープレートを取り付ける意味は?
ナンバープレートは道路運送車両法によって取り付けが義務付けられている
ナンバープレートの取り付けは、道路運送車両法第19条によって規定されています。この法律によって、自動車の前方と後方の見えやすい部分にナンバープレートを取り付けることが義務付けされているのです。
ちなみにナンバープレートにカバーやステッカーを装着するなどによって確認を妨げることは、違法となります。また他にも、ナンバーが見えないほどの汚れが付着しているのにそれを放置することや、回転させて記載を見えなくすること、折り返して記載をかくすことなども、すべて違法となります。もっとも、フレームの装着自体は必ずしも違法となるわけではありません。ポイントは、ナンバープレートの文字や数字の確認を妨げるようなことをしてはならないということです。
ナンバープレートの取り付けが義務付けられている理由とは
ではなぜナンバープレートを装着し、かつ周囲から確認しやすい状態にしておくことが法律上も必要だと考えられているのでしょうか。これはナンバープレートが国土交通省の管理する自動車登録ファイルに登録されている・自動車検査(車検)に適合しているという証明の役割を果たしているためです。また、自動車の保管場所の証明(車庫証明)や、重量税を納付したことの証明などにもなるためでもあります。
ナンバープレートの社会的な役割

グーネット編集チーム
ナンバープレートの装着が義務となっている本来の理由は上述の通りですが、社会的にはナンバープレートは他にもさまざまな意味を持っています。たとえばナンバープレートは、レンタカーの乗り逃げや乗り捨て、轢き逃げ、速度違反などの各種違法行為がなされた際などに、犯人の特定に役立てられます。またナンバープレートの着用が予め義務付けられていることで、そうした車を使用した各種の違法行為の抑制にも一定の効果をもたらしているものと考えられます。つまり、行政による自動車の管理を徹底するために、自動車ごとの識別を行うことを目的として付与されるものがナンバープレートの番号なのです。
ナンバープレートの数字や文字の意味について
地域名の横にある数字の意味
ナンバーの上部にある地名の右横にある小さい数字は「分類番号」といいます。車の種別や用途を表しています。
・先頭数字の1が普通貨物車(大型トラックなども)
・2が乗合乗用車(バスなど定員が11人以上)
・3が普通乗用車(定員が10人以下)
・4が小型貨物車(ワゴンタイプの商用車など)
・5、7が小型乗用車(最も多い)
ここまでが、街中でよく見かける分類番号です。
しかし、まだまだあります。
・8が特殊用途自動車(パトカー、消防車、キャンピングカーなど)
・9と0が大型特殊自動車(クレーン車、ブルドーザーなど)
ちなみに6番台は、1960年代の日本の高度経済成長を支えたオート三輪の番号でした。4がいっぱいになったら、6が復活する予定で、永久欠番ではありません。軽自動車は上記と同じく4、5、8を使用しています。
左側の平仮名の意味
ナンバープレートの左端にある平仮名は、「事業用」と「自家用」に分けています。事業用で使用している文字ではレンタカーの「わ」「れ」が有名ですね。
この他、バスやタクシーには「あいうえかきくけこを」の10字を使用しています。自家用が「さすせそたちつてとなにぬねのはひふほまみむめもやゆらりるろ」の29字です。
使用していない文字もあります。
「お」は「あ」と混同しやすく、「し」「へ」は不快文字で、「ん」は発音がしづらいため、使用していません。
ナンバープレートの色
ナンバープレートの色もあり、緑地に白文字が営業車(自家用は逆)、軽自動車が黒字に黄色文字が営業車(自家用は逆)になります。
自衛隊車両、外交官などの特殊ナンバーもあります。
ナンバープレートの封印について
ナンバープレートの封印は正式に取得した証明になる
ナンバープレートの封印とは、ナンバープレートを固定するために装着されるアルミのことをいいます。自動車の後方のナンバープレートに、ボルト状の物体が取り付けられているのを見たことがある人も多いことでしょう。これは、ナンバープレートを発行する運輸支局によって自動車が登録され、検査を通過したうえで、正式なものとしてナンバープレートが発行されたことを証明するものです。
封印は無理に外そうとすると破損するようになっている
この封印は無理に外そうとすれば破損するようになっています。したがって、破損していない封印がついていることは、無理に取りはずそうとした履歴がないこと、すなわち偽造のナンバープレートや、窃盗によって入手した不正なナンバープレートなどへの差し替えなどがなされていないことを意味します。こうしたナンバープレートの不正が行われないようにする目的で取り付けられているものが封印なのです。もし万一封印が破損したり外れてしまったりしている場合には、それ自体が取り締まりの対象とされる可能性があるので、まずは速やかに届け出を行いましょう。
ナンバープレートの色
ナンバープレートの色もあり、緑地に白文字が営業車(自家用は逆)、軽自動車が黒字に黄色文字が営業車(自家用は逆)になります。自衛隊車両、外交官などの特殊ナンバーもあります。
数字や文字は合理的に分類されている
みなさんは愛車のナンバーを正式に覚えていますか。
●●-●●の大きな数字は覚えていても、小さな数字や平仮名は、なかなか印象に残りません。
ナンバーは単に数字と文字の羅列ではなく、合理的に分類されているのです。ナンバーといえば、希望ナンバー制度やご当地ナンバーなどが話題を独占しています。
ナンバー本来の数字や文字の意味を理解したら、少しだけカーライフが楽しくなりそうです。
まとめ
普段のドライブや、日常的な車のお手入れではあまり意識することのないナンバープレートですが、ナンバープレートの色をはじめ、平仮名文字や数字などにも、さまざまな情報が込められています。また、車検や各種手続きを経ていることが確認できる証明でもあり、社会的にも重要な意味や役割も持っています。万が一、ナンバープレートの破損がみられた場合には、速やかに再交付の申請をするようにしましょう。