カー用品・パーツ
更新日:2021.03.10 / 掲載日:2021.03.10
【グー連載コラム】猪爪杏奈の気になる こんなパーツあんなパーツ

レーシングドライバー 猪爪杏奈さん
全日本ジムカーナの選手だった父親の影響を受け、免許取得を機にサーキットデビュー。スーパー耐久レースやJAF-F4選手権で活躍する傍ら、執筆活動を行う期待のレーシングドライバー。
Vol.6 今月のパーツ・エアロパーツ
今も昔も変わらず人気の高いカスタムパーツとして、エアロパーツが挙げられる。ドレスアップはもちろん、空力を意識したものであれば走り心地すら変わるなど、クルマとは切っても切れない関係のアイテムだ。
(掲載されている内容はグー本誌2021年4月号の内容です)

約30車種もの豊富なラインアップを誇るエアロメーカー。「国産車・輸入車に限らず、おもしろそうなモデルであればエアロパーツを開発しています。そのクルマのどこに、どんなデザインのエアロパーツが付いていれば、より格好よくなるのかを日々考えています」とはスタッフの室井さん。
アフターパーツのトレンドを探り、クルマの楽しさを伝えていく本企画。今回は、カスタムの定番ともいえるエアロパーツ。今どきのエアロパーツのトレンドを探るべく「ガレージ・ベリー」さんで取材してきました!
猪爪 街なかでもエアロパーツを付けているクルマをよく見かけたりしますが、パーツを製作するクルマの基準ってあるんですか?
室井 まず、エアロを作る対象になりやすいのは、話題性のある車種です。たとえば最近なら、トヨタのGRヤリスなどが挙げられます。ほかには、人気の高い車種を選んで製作しています。ハイエースなどは根強い人気で需要がありますね。
猪爪 エアロパーツを作るうえでこだわっていることはありますか?
室井 弊社では主にウレタン、FRP、カーボン製のエアロパーツを職人の手作業で丁寧に製作しています。そのため、装着の際に加工せずに付けられるくらいフィッティング性に優れています。デザインに関しては、そのクルマが最大限格好よく見えるエアロデザインを念入りに打ち合わせて製作しているので、お客様にご満足していただけるクオリティの高いものに仕上がっています。また、素材によって多少異なりますが、価格が比較的リーズナブルな点も弊社製品の特徴といえます。
猪爪 私自身はレースをしているのでエアロパーツは身近なものですが、一般の方の場合、どのような用途で装着しているのでしょうか?
室井 やはり圧倒的にドレスアップが目的になります。弊社で扱っているエアロパーツもほぼ見た目重視です。ロードスターのような走り系のクルマ以外はファンション性にこだわって作っています。
猪爪 エアロパーツが付いているとクルマの印象が大きく変わりますね。
室井 特にバンパーごと交換するフルバンパータイプだと、デザインから変わるのでかなりイメージが違って見えますね。
猪爪 エアロパーツってどのくらい種類があるんですか?
室井 今お話したフルバンパータイプのほかに、バンパーの下部に取り付けるリップスポイラー、トランクに取り付けるリアスポイラー、サイドに取り付けるサイドステップなどがあります。代表的なものを挙げましたが、これ以外にもかなりの種類が存在します。
猪爪 一概にエアロパーツといってもさまざまなタイプがあるんですね。ちなみに一番人気はなんですか?
室井 人気なのはリップスポイラーですね。取り付けも簡単で、純正のイメージを崩さず、さりげなくカスタムできるのがポイントです。また、最近の新型車は安全装備が充実したことで、バンパーなどにセンサーが仕込まれています。これを下手にいじると警告灯が点灯してしまい、車検に通らなくなるケースもあるので、フルバンパータイプの扱いが以前より難しくなったと感じています。
猪爪 クルマの進化に伴ってエアロパーツの需要も変化しているんですね。装着の際は、デザインだけでなくパーツの素材やセンサー類の有無にも注意するといいですね!

何げなくエアロを装着してレースをしていましたが、製作現場を拝見したことで、ありがたみを感じました。
ビギナーにもオススメ。クルマのイメージが激変!
![[WINDING DANCER]フロントバンパー&フロントリップの画像](https://img.goo-net.com/sss/magazine/2021/03/10/70f5b2e9bf43d9f47eba04485acd9e62.jpg)
[WINDING DANCER]フロントバンパー&フロントリップ
参考価格(NDロードスター用)14万8000円
フロント部分のエアロパーツにはバンパーを丸ごと交換するタイプとバンパーの下に取り付けるリップスポイラータイプがある。見た目が大きく変わるため最初に付けるにはうってつけのアイテム。
Check Point!
職人の手によって作られる
エアロパーツの主流であるFRP(繊維強化プラスチック)は職人の手によって一つ一つ丁寧に作られる。そのため大量生産ができないが、キレイにフィッティングするのが特徴だ。材料によって特徴が異なる
鋳造ホイールのように材料を型に流し込んで作るウレタン製エアロパーツ。大量生産ができるためFRPに比べて安価ではあるが、破損した場合、補修できないのが特徴。
OTHER MODEL
参考価格(NDロードスター用):2万3000円
[WINDING DANCER]トランクスポイラー(ダックテール)
フロントの次に付けるならトランクスポイラーがオススメ。基本的に両面テープで貼り付けるだけなので初心者でも簡単に装着が可能。ダックテールというデザイン性の高いスポイラーも販売している。参考価格(NDロードスター用):6万5000円
[WINDING DANCER]アディフューザーType-2
リアのバンパースポイラーには、バンパーを丸ごと交換するタイプとディフューザー部分のみを交換するタイプがある。クルマ全体でカスタムの統一感を出したいなら、ぜひ取り付けたいアイテムといえる。
まとめ
好みに合わせて選ぼう!
コストパフォーマンスがよく製品単価の安いウレタンから、樹脂の硬化に時間がかかるため1日に1から2本しか生産できないFRPやカーボン。それぞれを使ったエアロパーツの製作工程を見学させていただきました。
私は、レース畑で育ったので軽量化=速い、そして見た目のかっこよさもあり、カーボンがお気に入りですが、初心者の方はウレタンでも満足なドレスアップができると思います。メーカーを問わず最近話題の車種など、積極的にエアロパーツの開発を進めているので、気になる方はぜひHPでチェックしてみてくださいね。