夏場に車の革シートが匂うのはなぜ？その原因と対策について解説！

まずは、夏に革シートが匂う原因について見ていきましょう。原因を知ることで、正しい匂い対策ができるようになります。

革シートの匂いのもとは「シートに染み込んだ汗」です。夏場は背中や太ももなど、シートに接している部分に汗をかきやすくなります。
その汗が革シートに染み込んでしまうと、繊維の奥まで染み込んだ汗から雑菌が繁殖し、そこから匂いが発生します。

そうなると、シート表面を掃除しただけでは匂いのもとを完全に消すことができず、再度匂いが発生してしまうのです。

多くの消臭剤は、匂いの原因そのものを消すのではなく、気になる匂いを芳香成分によって包み込む「マスキング」という方法で匂いを抑えています。
消臭剤を使ってもしばらくするとまた匂い始めるのは、原因となる物質を除去できておらず、消臭剤の芳香成分がなくなってしまうからです。

次に、革シートから匂いを発生させないようにする方法を紹介します。革シートは汗によって匂いが発生するため、夏場は車内温度を下げることが重要です。

車内温度を下げ、汗をかかないようにするためには、以下のようなアイテム・機能を利用するとよいでしょう。

サンシェードを使用すると車内に直射日光が当たるのを防ぎ、シート表面の温度を下げることができます。駐車中に車内が高温になるのを防ぐ効果もあるので、非常に有効なアイテムです。

サンシェードを選ぶ際は、二層構造になっていて間に空気の層があるものがおすすめです。空気はあらゆる物質のなかでも熱伝導率が低く、効率的に熱をカットすることができます。

熱吸収フィルムを車のガラスに貼ることで車内に入る熱を減らし、エアコンの効率を上げることができます。エアコンがしっかりと効いていれば、汗が出るのを抑えられるでしょう。

シートベンチレーションとはシート表面から風を送る機能で、一部の車種に搭載されています。シート自体を冷やす効果はありませんが、送風によって蒸れを抑えられるため、こちらも有効です。

ここまで、革シートが匂う原因とその対策について解説してきました。しかし、すでに匂いが発生している場合は、どのように対処すればよいのでしょうか？

はじめに、革シートの表面の汚れを掃除しましょう。マイクロファイバー製のタオルとぬるま湯を使って、表面の汚れを拭き取ります。

このとき、洗剤は使用しないようにしましょう。洗剤の成分が革を傷めたり、シートに残った洗剤が原因で匂いが発生したりすることがあるからです。
シート表面に付着した汗や皮脂などの汚れは、ぬるま湯でも十分取り除くことができます。

革シートの表面を掃除したら、消臭剤を使用して匂いのもとを除去します。一般的な消臭剤は匂いをマスキングするだけのものが多いため、シートの繊維に染み込んだ汗を分解できる消臭剤を選ぶことがポイントです。

ただし、エタノールなどを含んだ消臭剤は、革にダメージを与えてしまうので使用を控えましょう。

今回は、夏場に革シートが匂う原因と、その対策について解説しました。革シートは汗が染み込むことで匂いが発生するため、表面を掃除しただけでは匂いを除去できません。

まずは匂いの発生させないように、サンシェードや熱吸収フィルムなどを利用して、車内で汗をかかないようにすることが大切です。匂いが発生してしまった場合は、表面を掃除したうえで、原因となる汗を分解する消臭剤を使って、匂いのもとを除去しましょう。
ぜひ、この記事を参考に、夏場でも快適に過ごせる車内環境にしてください。