カー用品・パーツ
更新日:2020.01.08 / 掲載日:2019.10.29
車の冬支度・冬対策で備えておきたいこととは?

グーネット編集チーム
冬は車のトラブルが発生しやすい季節です。しかしながら対策を講じておくことによってトラブルを未然に防止することも十分に可能なのです。冬を迎えるにあたり、どのような冬支度を行っておけば良いのかチェックしてみましょう。
【車の冬支度】バッテリーの確認・交換
バッテリーの確認
車の冬支度をする上で、まず万全に備えておきたいのが、バッテリーを良好な状態にしておくことです。寒くなると暖房を使用することが増え、さらには、冬の路面の環境下では低速走行も多くなると考えられるため、バッテリーが十分に充電されないことがあります。
突然エンジンがかからなくなってしまうこともありますので、バッテリーの状態を確認し、機能が低下しているようであれば、新しい物へと交換をしておいた方が安心と言えます。
冬場のバッテリー上がりには、バッテリー液の性能低下とエンジンオイルの劣化が関係しています。エンジンオイルが劣化してくると、エンジン内の抵抗が増えてスムーズに回りにくくなるので、バッテリーへの負荷が高まるのです。
また、バッテリー液は、温度が下がると性能が落ちる性質があり、外気温が0度で約80%、マイナス20度のような過酷な状況になると50%の性能しか発揮できないと言われています。
このため、温度の下がる冬場はバッテリーが上がりやすくなるのです。なお、バッテリーの状態は、バッテリーチェッカーと呼ばれるカー用品で比較的簡単に知ることができます。
バッテリーの交換
なお、バッテリーの寿命はおおよそ2年~5年と言われていますので、交換の目安にしてみると良いでしょう。
バッテリーが上がってしまった場合は、ブースターケーブルで応急処置するのが一般的です。しかしながら、自動車に用いられているバッテリーは、一度上がるとダメージを受けるため、すぐに上がりやすくなります。
ブースターケーブルでエンジンをかけたとしても、完全放電に近い状態のバッテリーを車のオルタネーター(発電機)だけで完全に復活させるのは無理があります。
そのため、購入してからの年数も考慮しながら、一度上がったバッテリーは基本的に交換するのがおすすめです。
運転中にバッテリーが上がった時
ブースターケーブルもあると安心のアイテムのひとつです。バッテリーが上がってしまった時にブースターケーブルがあれば、他の車に救助してもらうことができます。
また、反対にバッテリー上がりで立ち往生している車の救援にも役立てられます。ただ、都合よくブースターケーブルが使えるシチュエーションになるとも限りませんので、バッテリーチャージャーも車に積んでおくとより一層安心と言えます
【車の冬支度】エンジンオイルや冷却水の確認・交換
エンジンオイルの確認
まず、適正な量のエンジンオイルが入っていることが最も重要です。オイル量の点検は、ボンネットを開けてオイルレベルゲージを使って確認します。エンジンが冷えている状態で、ゲージを一度綺麗にふき取り、もう一度差し込んで上限ラインと下限ラインの間にオイルが来ていることを確認します。
また、冬場はエンジンオイルも冷えてエンジンがかかりにくくなるため、夏場よりも粘度の低いオイルを使用することが考えられます。春と秋にエンジンオイルを交換するルールにしておけば、夏用の少し粘度の高いオイルと、冬用の粘度の低いオイルを上手に使い分けることができます。
エンジンオイルの交換
エンジンオイルの交換もやっておきたいことのひとつです。温度が低くなると流動性が損なわれてしまいますので、エンジンがかかりにくくなってしまいます。その状態が続いてしまうとバッテリーへの悪影響が出ることも考えられますから、エンジンオイルが古くなっている場合は交換が必要です。
自分でオイルを交換する時は、車の取扱説明書に記載されているオイルの粘度の範囲を守ることが重要です。また交換した後の廃油についても、住んでいる自治体のルールに従って処理を行うようにしましょう。
冷却水の確認・交換
冷却水も適切な量が入っているのかチェックしておきましょう。冬場でもオーバーヒートを起こすこともありますので油断は禁物です。
冷却水の量は、エンジンが冷えている状態で、エンジンルーム内にあるリザーバータンクにて確認します。この時、上限と下限の間に冷却水が来ていればOKで、足りなければ補充するようにします。
冷却水の交換は、ユーザー自身で行うには難易度が高い部類の作業です。古い冷却水を抜いた後、水道水で中身の冷却水を洗い出し、新しい冷却水を入れて空気を抜く作業が必要です。冷却水は有害でそのまま下水に流せないため、できればショップにお願いするようにしましょう。
スタッドレスタイヤやチェーンの準備
車の冬支度と言えばスタッドレスタイヤやチェーンを備えておくことも欠かせません。
スタッドレスタイヤの準備
特にスタッドレスタイヤの場合は、複数年で同じスタッドレスタイヤを使用している方も多いと思いますが、そのスタッドレスタイヤの状態も確認しておきましょう。タイヤは経年劣化が免れないパーツのため、あまりにも古くなってしまうと、本来の性能を発揮しないことも考えられます。
溝が十分に残っていても、ゴムが硬くなってしまっていると性能が下がってしまうこともあるので、年数が経っているのなら新しいスタッドレスタイヤへの交換も考える必要があります。
スタッドレスタイヤを選ぶ時は、純正のタイヤとサイズを合わせるのが基本です。また、国内メーカーのスタッドレスタイヤを選ぶのもひとつのコツです。国内メーカーの物であれば、日本の冬に対しての研究をしっかり行い、それに対応しうる仕様で製造しているからです。
チェーンの準備
チェーンに関しても劣化していることがありますので、チェーンが切れてないかどうか、錆がついていないかどうかなどを確認するようにしましょう。
チェーンは使われている素材によって、乗り心地や装着方法が大きく異なります。金属製のチェーンは、比較的安価に購入でき、コンパクトに収納できます。アイスバーンなどにも強いのですが、走行中の振動が強く、乾いている道路で使用すると破損しやすいというデメリットもあります。
その一方、ゴム製やウレタン製のチェーンであれば、走行時の振動も比較的弱く、乾いている路面でも切れづらいという特徴があります。値段は金属製よりも高くなる傾向にあり、収納がかさばるというデメリットがあります。
【車の冬支度】解氷剤・雪かき棒などの対策準備

【車の冬支度】解氷剤・雪かき棒などの対策準備
冬特有の対策として、解氷材や雪かき棒も備えておいた方が良いと言えます。
取れにくい氷には解氷剤を使う
気温が下がると窓ガラスやサイドミラー、ライト類に張った氷が取れにくくなることや、タイヤも凍ってくることがありますが、そんな時には解氷材があると便利です。
解氷剤の中でも最も強力なのがガス噴射タイプです。短時間で氷を溶かしたい場合や、寒冷地で氷のが厚く張る場合でも、ガスの力を使って一気に効いてくれます。なお、ガスは危険物なので、夏に車内に放置しないように気をつけましょう。
車が雪に埋もれたら雪かき棒で除雪
そして雪が降っていると、どんどん車に雪が積もってきてしまうことがありますから、そういった時のためにも雪かき棒が必要です。
まずは、車専用の雪かき棒を1本用意しておくと安心です。ハンドルの長さが調節できる製品であれば、車のルーフなどの雪も落としやすくなります。一度手に取ってボディを傷つけるような素材になっていないか確認するようにしましょう。
車が発進できる道を確保するには、もう少し本格的な道具も必要です。雪がそこまで揺らない地域であれば雪用のほうきでもいいかもしれませんが、豪雪地帯では頑丈なスコップや大きい角型のシャベル持ち手がついたスノーダンプ、雪を大量に移動できるラッセルなども必要になってきます。
まとめ
今回は、車の冬支度というテーマで、バッテリーやエンジンオイル、スタッドレスタイヤやタイヤチェーンの準備の方法について解説してきました。
車のトラブルで最も多いのがバッテリー上がりですが、こまめに点検していれば、防げるトラブルなのです。エンジンオイルについても、冬用と夏用で使い分けることで、始動性を改善し、バッテリーへのマイナスの影響を抑えることもできます。寒くなってからでは、準備が間に合わないため、早め早めに冬支度のスタートを切るようにしましょう。