カーライフ・ドライブを楽しむ
更新日:2026.06.10 / 掲載日:2026.06.10
雨の日だからこそ出会える景色を求めて しっとり梅雨ドライブ 後編
今年も梅雨がやってくる(すでに梅雨入りしている場所も)。この時期は“雨”を理由に出かけるのをやめたり、ついついフットワークが重くなりがち。そんなとき、雨の日だからこそ楽しめるドライブに出かけてみませんか! 本特集では晴れた日とは違う景色や雰囲気を楽しめるドライブを紹介。また、クルマでの移動なら雨で濡れてしまう心配も最低限に抑えられる。雨だからといって外出を諦めずに、雨の日ならではの楽しみを満喫してみよう。
撮影/渡部祥勝
(掲載されている内容はグー本誌 2026年6月発売号掲載の内容です)
Part.2 雨×歴史を感じて楽しむ中山道宿場町巡り
長野県から岐阜県にかけての旧中山道沿いには歴史ある宿場町が点在している。雨でしっとりと濡れた木造建築は、いつも以上に日本情緒を演出してくれるだろう。ここでは歴史を感じながら、散策を楽しめる梅雨ドライブを紹介する。

雨が演出してくれる情緒ある景観を目的に出かけてみる
日本に点在している古い町並みが特徴の宿場町。なかでも旧中山道沿いには、当時の面影を色濃く残す「奈良井宿」や「妻籠宿」、「馬籠宿」、「福島宿」といった、今では観光地として人気の場所が多く存在する。もちろん、天気がよい日に訪れても楽しめる場所だが、あえて雨の日に訪れてみるのもオススメだ。雨に濡れることで当時からの木造建築の重厚感が増し、刻んできた歴史の重みを醸し出すかのような雰囲気が感じられる。パッと見は、どの宿場町も似た雰囲気があるが、歩んできた背景が異なるため、それぞれの町で散策が楽しめる。また、雨の日は観光客が少なくなり、混雑せずに落ち着いた時間を過ごせるのもメリット。雨が多いこの時期ならではの、日本情緒あふれる景観を堪能してみよう。
歴史を感じられる場所で雨の日ならではの情緒ある景観を堪能

妻籠宿(長野県木曽郡南木曽町)
最初に訪れた妻籠宿は、全国で一番最初に古い町並みを保存した宿場町。地元住民の手により、今もなお江戸時代の情緒漂う町並みが残されている。かつての「中山道」と「伊那街道」が交差する交通の要となる宿場でもあった。隣接している馬籠宿と併せて訪れる人も多い。




妻籠宿で最初に町並み保存運動が行われた寺下地区。“出梁(だしばり)造り”や“竪繁格子(たてしげごうし)”といった江戸時代の旅籠の建築特徴が残された家屋が並ぶ。一般公開されているものもある。



梅雨ドライブで味わいたい絶品立ち寄りグルメスポット


妻籠宿から奈良井宿への道中、食事のために立ち寄ったのが、木曽福島にある「くるまや本店」。自家製粉した蕎麦粉を使った定番のざる蕎麦は2枚重ねで食べ応えがある。その近くにある「かねまるパン店」で、ふわふわのパンと素朴な甘さのクリームがたまらない牛乳パンも購入。どちらも絶品でオススメしたい。

福島宿(長野県木曽郡木曽町)
福島宿は「天下の四大関所」のひとつといわれた福島関所が置かれていた宿場町で、かつては木曽11宿の中心地として栄えた。木曽川に沿って「がけやづくり」という独特の造られ方をした家が立ち並び、一部のエリアには名所・旧跡も残っている。



奈良井宿(長野県塩尻市)
歴史を感じさせる町並みが形成されている旧中山道を代表する宿場町のひとつで、その長さは約1㎞にわたり“日本一長い宿場町”として人気が高い。道幅が広く、今回訪れた宿場町のなかでは一番散策がしやすい。江戸時代の風情が色濃く残り、まるでタイプスリップしたかのような気分を味わえる。



Column 雨の日の運転講座
雨がもたらす環境に対して、いつも以上に余裕のある運転を!

雨の日の運転に不安や苦手意識を持つ人も多いかもしれないが、どこに気をつければよいのかという注意点を事前に頭に入れてから運転することで、きっと自信が持てるようになるはず。まずは事前準備だが、車両側の準備(ガラス撥水剤、タイヤ空気圧、ウォッシャー液補充、ワイパー交換)はもちろんのこと、運転するときの靴にも注意したい。濡れた路面を歩いたままの靴裏で運転すると、滑ってペダル操作が的確にできないことも。乾いた雑巾などで拭くか、車内に別の靴を用意しておくといいだろう。
そして視界不良にも要注意。自分が見ることももちろん大事だが、周囲の車両に自分の存在を認識してもらうため、ライトはオンで。また、トンネルに入った途端に窓が曇ってしまうなど、雨の日は急な変化が起こりやすいため、ガラスの曇りを急速に取り除くデフロスター(前窓)とデフォッガー(後窓)のスイッチを確認しておきたい。傘をさした歩行者やフードをかぶった自転車も同様に視界が悪い状態なので、いつも以上に配慮が必要だ。
当然スピードの出し過ぎはスリップ事故の原因になる。首都高速道路の調査によると、接触事故を起こした人の約6割が60㎞/h以上のスピードを出していたとのこと。晴れた日には曲がれた速度が雨の日にも通用するとは限らないことを念頭に、余裕のある速度での運転が鉄則だ。
文:まるも亜希子
クルマのある生活を「実用・趣味・エコ」など、さまざまな視点から提案するカーライフ・ジャーナリスト。雑誌、ラジオやTVなど、多数のメディアに出演・寄稿している。
雨天時のドライブで気になること Q&A
Q.雨の日の運転時、加速・減速で気をつけたいポイントは?
A.基本は雨天でも一緒。急な操作は回避してより慎重に!
晴れの日と同じく「急加速・急ハンドル・急ブレーキ」は厳禁。前方車の減速や赤信号を確認したら、まずはアクセルオフでゆるやかに減速し、最後にブレーキペダルを。加速はつま先に少しずつ力を込めて、一定の加減で踏み込んでいく。もし車両に「エコモード」や「ウエットモード」があればオンにするのも有効だ。

Q.先進安全装備は、豪雨などの悪天候でもしっかり機能するもの?
A.性能自体は高まっているものの万全ではないため、過信は禁物
残念ながら先進安全装備はまだ万能ではない。豪雨や夜間の雨、雪、強い西日などの悪条件下ではしっかり機能しないことがあり、過信は禁物。最初は作動していたのに途中でオフになっていて、作動させているつもりで運転していた……という勘違いが起こらないよう、メーター内の表示などを確認しておくことが大切だ。

【自動車評論家がアドバイス】雨の日の運転はココに注意したい!
1 走る前の事前準備をしっかり怠りなく!
ガラス撥水剤の塗布や曇り止めでガラスの内側をきれいにしておく。さらにタイヤの溝残量や空気圧管理などは必須事項。これらを怠ることは、事故へ一歩近づいてしまう要因になる。
2 タイヤが通過する路面をできる限り選ぶ!
道路のわだちや橋脚の継ぎ目、マンホールの上などは、滑りやすく万全なタイヤであってもグリップはしにくい。タイヤ1本分でもよいから、そこを外すように走ることがオススメだ。
3 やっぱり車間距離が大事!
雨の日の制動距離は晴天時の1.5倍から2倍になると言われ、止まりにくい。ということは、それだけの余裕が必要ということ。スピードを控え、車間距離を保つことがかなり重要だ。
ワタシが意識していることを教えます!
文:橋本洋平
スポーツカーやタイヤのインプレッションを中心に寄稿。ドライビングレッスンのインストラクターも務める。レースに多数参戦する自動車ジャーナリスト。
雨の日のドライブで子連れの場合に気をつけたいポイントは?

小さな子どもがいると、いつも以上に困るのが雨の日の乗り降り。マグネットで傘がクルマのルーフに固定できるグッズや、スライドドアのグリップに傘が固定できるグッズがあると両手が空いて助かる。傘が風で飛ばされることも防げて安心だ。また降りる際は、ステップが滑りやすいので大人が付き添い、後ろからくる後続車や自転車、歩行者などがこちらを認識しているかも確認しておきたい。
まとめ
ちょっとの雨ならドライブへ出かけてみよう!
毎年恒例の梅雨時。それでも楽しめるドライブを今回紹介してみた。雨の日ならではの素敵な情景やいつもと違った時間を楽しめるので、雨だから……とお出かけを諦めずに、梅雨時のドライブをエンジョイしてもらいたい。その際は、ドライブのための事前準備と余裕を持ち、いつも以上の安全運転を心がけてほしい。