カーライフ・ドライブを楽しむ
更新日:2024.02.09 / 掲載日:2024.01.10

最高のサイズ感のクルマは日本にあり!こんなにスゴイよ日本車のどまんなか!!

“小ぶりなボディながら背が高く使い勝手がいい”いわゆる『コンパクトトールワゴン』は、日本の道路事情を踏まえた秀逸なパッケージングが特徴だ。本誌では、このカテゴリーで登録台数が上位にランクインする人気車種、トヨタ・ルーミーとスズキ・ソリオを今どきの日本車の“どまんなか”なクルマとしてクローズアップ。気がつけば、多くの人から選ばれている2台の魅力を紹介していく。

構成:イーグル 文:緒方昌子 写真:渡部祥勝
(掲載されている内容はグー本誌 2024年1月発売号掲載の内容です)

ルーミーとソリオを今どきの日本車のどまんなかCARとして、注目!!

新車登録台数からもわかる「どまんなか」な人気車種2台!

乗用車ブランド通称名別順位※(2023年)によると、ルーミーは5月〜7月以外は登録台数が5位以内にランクイン。直近の11月では11,194台が登録され、順位は3位と絶好調。実際、街を走っているクルマに目を向けると、ルーミーを見かけることが多いと感じる。ライバルのソリオも13位〜21位の間で順位が推移し、登録台数の差はあるものの、両車とも需要が高いといえる。さらに、過去数年の統計を見ても長期間にわたり、この2台が人気を得ていることがわかる。
※一般社団法人日本自動車販売協会連合会が発表 http://www.jada.or.jp/data/month/m-brand-ranking/
※軽自動車および海外ブランドは除く。

走りのよさだけでは、クルマを選ばない時代。今どきの“どまんなか”の条件とは……

(※撮影車両はルーミー G、ソリオ HYBRID SZ)

[スズキ]ソリオ
1.2ℓ4気筒エンジンのG、マイルドハイブリッドのHYBRID MX、HAYBRID MZ、ハイブリッドのHYBRID SZの4グレード。室内も荷室も広々としていて、背の高い荷物も積める。全長3790㎜×全幅1645㎜×全高1745㎜。

[トヨタ]ルーミー
1ℓ3気筒エンジンのX、G、カスタムGとインタークーラー付ターボエンジンのG-T、カスタムG-Tの5グレード。部屋のようにくつろげ、フロア高が低めで重い荷物も載せやすい。全長3700㎜×全幅1670㎜×全高1735㎜。※カスタムG-T、カスタムGは全長3705㎜

ほかにはないキャラクターとバランスのよさが際立つ
 トヨタ ルーミーやスズキ ソリオ/ソリオ バンディットといった“小ぶりながら背が高い”いわゆる『コンパクトトールワゴン』は、一見ちょっと地味な感はあるが、街なかに目を向ければ、本当にたくさん姿を見かける人気のカテゴリー。
 クルマを購入する際に、走りやエンジンのパワーといった要素よりも、家族の誰もが運転しやすくて、普段使いからレジャーなど、さまざまなシーンで利用することを想定してクルマを選ぶ傾向が強まっている、今どきの状況を考えると、コンパクトトールワゴンは、価格的にも購入しやすく、まさにうってつけのポジション。それゆえに多くの人から支持されているのだろう。
 クルマ自体も、日本の狭い道路事情にしっかりマッチした扱いやすいサイズ感や、ボディが小ぶりでも室内高をしっかり確保した秀逸なパッケージングで、家族や仲間とゆったり乗れる室内空間を提供してくれる。
 両側スライドドアを採用しているグレードが多いため、乗り降りがしやすく、簡単な操作で多彩なシートアレンジも可能。多用途に対応でき、使い勝手は抜群だ。加えて、先進安全機能を標準装備しているモデルが多いのも安心材料だ。
 日本車ならではのアドバンテージを感じられる、実力派のコンパクトトールワゴンは、まさに今どきの「どまんなか」といえる存在だ。

どまんなCAR 条件1「使い勝手」

両車とも運転席に座った際に、インパネのメーターが見やすく、スイッチ類の配置もわかりやすい。さらに前席・後席ともに、手の届きやすい場所に収納が設けられている。また、シートアレンジを簡単にできるように後席のシートバックにレバーを設けるなど、すみずみまで配慮された使い勝手のよさがうれしい!

ルーミー、ソリオともに収納スペースはふんだんに用意されている。小物や飲み物など、問題なく収まる。
どまんなCAR 条件2「サイズ感」

大きすぎず、小さすぎずのちょうどいい大きさのボディは、ボックス形状で車両感覚がつかみやすく、取りまわしもラクで、誰もが運転しやすい。すぐれたパッケージングにより、室内空間をしっかり確保しているから、5人乗車でも後席の足もとは広く疲れにくい。この絶妙なサイズ感は、日本のクルマならでは。

左はソリオの室内寸法。コンパクトなボディながら広々とした室内空間を実現。ルーミーは室内長が320㎜短いが、それでもゆとりのある空間が確保されている。
どまんなCAR 条件3「安全性能」

万が一のときに衝突を回避する衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報機能など、先進安全装備を標準装備しているので安心感がある。また、今どきの運転には欠かせなくなりつつある、高速道路での渋滞時や長距離移動に便利な追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC)を搭載するモデルも多い。

※年式や一部グレードによっては、装備が搭載されていない車両もあります。ご購入時は詳細をご確認ください。

こんなところがどまんなCAR シーン 1 「買い物」

ちょっとした買い出しから大荷物のまとめ買いまで
積載力のある荷室スペースだから荷物が多くても全然へっちゃら!

使い勝手のよさを実感、痒いところに手が届く実力派
 ちょっとした日常の買い物や、荷物が多くなるまとめ買いのときでも、広い荷室を持つルーミーとソリオなら問題なし。ルーミーの場合、荷室の開口幅は1077㎜、フロア高は527㎜と低めなので、重くて大きい荷物も積み降ろしがラクにできる。ソリオは、荷室の開口幅1075㎜、開口高は980㎜、室内高が1365㎜もあるので、背の高いモノも積めちゃう便利さが魅力。
 荷物の大きさや量に合わせて、後席をスライドさせたり、シートを倒すことで荷室スペースを大きく広げられるので使い勝手がいい。特に便利なのが、後席シートバックにあるレバーで荷室側からも簡単に後席の操作ができるところ。大して力を必要とせず、サッと操作ができるので重宝する。
 さらに両車とも扱いやすいボディサイズだから、スーパーやショッピングモールなどの狭い駐車場でも余裕を持って駐車できる。その場合、荷物の積み降ろしはスライドドア側から行うのがおすすめ。手に荷物を持っている状態でも、ドアハンドルのボタンを押すことでスライドドアが開閉できるから、ラクに荷物を積み込める。日常に即した使い勝手のよさがコンパクトトールワゴンが多くの人に支持されている理由だろう。

荷室の高さも低めだから荷物が載せやすい
後席を倒さなくても十分な量を積める。2台とも室内高があるため、背の高い荷物も積めて利便性が高い。もちろん、シートを倒せばさらに大容量の荷室に早変わり。

シートをカンタンな操作で倒せるから荷物が多いときでも安心
分割式の後席上部にあるレバーを引けば、前方にパタっとシートが倒れて荷室を拡大できる。簡単な操作で済むから、ちょっと荷物が多いときや長いモノを積む際にも便利だ。

スライドドアは乗り降り以外でも狭い場所で便利
両側スライドドアのステップ高は、乗降性に大いに関係するところ。ルーミーの場合、366㎜、ソリオも365㎜と低く、どちらにも乗降グリップが装備され、子どもや年配の人でも乗り降りがしやすい。また、スライドドアは狭い駐車場でも荷物が積みやすく重宝する。

駐車をしやすい余裕のあるサイズ感がグッド
ルーミーもソリオも小回りが利くので、余裕を持ってラクに駐車できる。ルーミーは、前後のコーナーセンサー、ソリオはリアパーキングセンサーによる運転サポートがあるので、街なかの縦列駐車でも駐車しやすい。

取材協力

旅の駅 kawaguchiko base
新しい『旅』の拠点として、2022年夏に河口湖町にオープンした人気の商業施設。広大な敷地に建つ瀟洒な佇まいの建物では、こだわりの地産・特産の商品が並ぶ賑やかなマルシェから、地産地食を味わうレストランまで、富士・山梨、近隣の魅力をまるごと楽しむことができ、連日たくさんの観光客で賑わっている。

山梨県南都留郡富士河口湖町河口521-4
☎0555-72-9955 https://www.kawaguchikobase.com/
営業時間:9:30〜17:30(冬季16:30)
※季節・曜日によって変更あり ※冬季休館日:店舗改装工事等のため:令和6年1月9日(火)〜1月12日(金)までの4日間、1月16日(火)・23日(火)・30日(火)・2月6日(火)

こんなところがどまんなCAR シーン 2 「普段使い」

たくさん使うから日常にフィットした扱いやすいサイズが◎
街なかや住宅街の狭い道もなんのその!

狭い道が多い日本の道路事情にマッチする!

普段使いが多いクルマなら自然な感覚で気楽に乗りたい
 ルーミーもソリオもデイリーユースのクルマとして、ドライバーが扱いやすいサイズが特徴のひとつだ。ルーミーの全幅は1670㎜、ソリオの全幅は1645㎜でどちらもちょっとした狭い道や対向車とのすれ違いでも運転がしやすい。最小回転半径もそれぞれ4.6m、4.8mと小回りが利くため、路地を曲がったりする際にクルマをこすってしまうようなリスクも軽減できる。
 また2台で形状は異なるが、フロントウインドウの横に縦長の窓が設けられている。この窓のおかげでガラスエリアが広く、良好な視野が確保されている。見えづらい場所を減らし、安全確認がしやすくなっているため、信号のない小さな交差点や路地の進入時にも貢献してくれる。 狭い道や見通しがよくない場所など、ちょっと運転が心配なシーンでも自信を持って運転できる車両の扱いやすさは、日常的にクルマを利用するドライバーにとって、大きな魅力といえるだろう。

狭い道でのすれ違いや追い越しにも安心感あり
普段使いのなかで走ることが多い、住宅街や街なかの狭い道でちょっと不安な対向車とのすれ違い、路上駐車しているクルマの追い越しなど、小回りが利くコンパクトなボディサイズだから安心感がある。安全装備のなかにセンサーによる注意喚起もあるので気が配れる。

ボックス型のボディは見切りがよくサイズを把握しやすい
コンパクトトールワゴンならではのボックス形状は、サイズが把握しやすく、車両感覚もつかみやすい。前方の視界が広々としていているから、安全確認もしやすい。この見切りのよさはとても大事。

こんなところがどまんなCAR シーン 3 「遠距離」

たまにちょっと遠出をするときでも、実力は十分!
高速道路も全然快適に移動できちゃう

軽快な走りで遠距離ドライブもぬかりなし!

排気量は大きくないが無理のない走りを披露する
 少し遠出をしてみようというとき、高速道路でも、ルーミーとソリオは人気車ゆえの実力を発揮する。今回は、都内から中央道を経て河口湖方面へ向かったが、思った以上にゆとりのある走りで快適に移動できた。
 ルーミーの1ℓエンジン※は、アクセルを踏み込んでもエンジンはうなり音をあげることなく、伸びやかな走りを披露。ソリオのハイブリッド※は静粛性が高く、高速ではアダプティブクルーズコントロールを設定すれば、スムーズに追従走行を行い、運転はかなりラクになる。
 一般道に入っても、どちらもアイポイントが高く見晴らしがいい。車両感覚がつかみやすいボックス型のボディは、ここでも奏効し、クネクネしたカーブが続く道でも前方の視界が広いため、運転がしやすい。
 ルーミーはCVTとの組み合わせで軽快。ソリオはオートギアシフトとの組み合わせでキビキビとした印象。どちらも軽自動車にはないゆとりがあり、心地いい移動が楽しめた。
(※撮影車両はルーミー G、ソリオ HYBRID SZ)

アイポイントが高いから視界が広くて運転がラク
ルーミー、ソリオとも、運転席の座面の上下を調整する機能が付いているので、小柄な人でも適正な運転ポジションがとれる。運転席はアイポイントが高く、視界が広いため、長い距離の運転でもラクで疲労感が少ない。

燃費性能もほどよくいい感じだから経済的でうれしい
燃料代が高騰している最近の状況では、燃費性能がすぐれているほうが助かる。両車とも燃費は悪くはないが、ソリオのHYBRID SZがほかと比べて特に優秀。ルーミーのターボ車はやや劣る内容だ。

乗って・使って・走ってわかったこと! やっぱりココがいいから どまんなCAR「装備編」

Sheet arrange
室内高があるからより開放的な空間に!

多彩なシートアレンジで多用途に対応できる
フラットシートにしてくつろぎスペースに、後席をダイブダウンしてフラットで広い荷室にと、多彩なシートアレンジができ、使い勝手のよさは抜群。コンパクトなボディながら、自転車や背の高い荷物が積めるのも両車ならではの特徴だ。

Interior

後席の広さは特筆もの天井も高く居住性にすぐれる
ルーミーもソリオも、後席の足もとスペースにはかなり余裕がある。さらにシートは大きくスライドが可能で、女性はもちろん、大柄な男性が乗っても十分広くて快適だ。シートの座り心地はソリオがフワッと柔らかめで、ルーミーは少し固くホールド感がある。

Driving support
先進装備のおかげで安心感のある運転が楽しめる!

先進安全装備や運転支援装置も充実している
ルーミーは「スマートアシスト」、ソリオは「スズキ セーフティサポート」と呼ばれる、衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑制機能、車線逸脱警報などの先進安全装備を標準装備(現行型)しているので、安心感がある。また、高速走行中に便利な追従機能付きのアダプティブクルーズコントロール※を利用すれば、運転の疲労を軽減してくれる。
※ルーミーは2020年9月のマイチェン以降、全車速追従機能付ACCをカスタムG/カスタムG-Tに標準装備。
※ソリオは2020年12月の現行型発売以降、全車速追従機能付ACCをHYBRID MZ/HYBRID MXに標準装備。HYBRID SZはACCを標準装備。

Style

バリエーション豊富な選択肢が用意される
ルーミーもソリオも、走りのタイプや装備の違いによるグレード展開が豊富なので選択肢が多い。また、顔つきが大きく異なるルーミーのカスタムやソリオバンディットもあり、好みのスタイルが選べる。いずれも手に入れやすい価格帯でグレード展開しているので、予算に合わせて欲しいモデルを選択できる。その点も人気の理由といえるだろう。

総括

何をするにもバランスがいい小ぶりなオールラウンダー
今回、初めてコンパクトトールワゴンに該当するルーミーとソリオを取材したが、やはりどちらも万人受けしそうなクルマだった。強く印象に残ったのは車高がもたらす室内空間。長身の男性でも頭上に余裕がある広々とした空間は、やはり魅力大。また、シートアレンジが簡単にできるので、用途に応じて使える便利さを実感できた。これだけ実用性が高く、価格も購入しやすい設定となっているため、たくさんの人に選ばれているのも納得で、まさに「どまんなか」にふさわしいクルマといえるだろう。

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グーネットマガジン編集部

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