カーライフ・ドライブを楽しむ
更新日:2023.10.10 / 掲載日:2023.10.10
クルマ×電動キックボードでアウトドアに乗り込もう!

巻頭特集では、新たな移動手段として注目を集めているさまざまな「モビリティ」について紹介してきた。ここからは、その一つである「電動キックボード」に注目し、さらなるポテンシャルをお伝えしたい。クルマに積み込み、市街地を飛び出し、いざワイルドなアウトドアシーンへ!
ライター:ENO/デザイン:中尾 剛/写真:中島優子/制作:十影堂エンターテイメント
(掲載されている内容はグー本誌 2023年10月発売号掲載の内容です)
ちょい乗りモビリティはキャンプ場でも大活躍!?
「愛車に電動キックボードを常備すれば、ドライブ先での行動範囲は大幅に広がります。特におすすめなのが、アウトドアでの活用。大自然のなか、風を切って走れば、非日常の爽快感を味わえますよ」。そう語るのはモビリティの達人・増子博之さん。
電動キックボードといえば市街地での〝ちょい乗り〟向きな印象がある。しかし、オフロードに対応できる機種もあるという。「土や砂利、草の上だって楽々走れます」と増子さん。自然散策が、より刺激的になりそうだ。たとえばキャンプにうってつけのミニバン×電動キックボードの乗算で、その楽しみが何倍にも増幅するのなら、試さない手はない。
そこで達人の活用術を学ぶべく、東京都・秋川渓谷のキャンプ場「自然人村」に集合。都心から約1時間半のドライブで、これほどの渓谷美を見られることに驚く。さっそくオフロード対応の〝秘密兵器〟をクルマから降ろして走ってみることに。
このクルマで出かけてきました!
[フォルクスワーゲン]シャラン
2022年まで製造されていた2代目モデル。現行ラインアップにはないスライドドアのミニバンで、シンプルな内外装、抜群の直進安定性、操舵にリニアにレスポンスするハンドリング性能などが特徴。アウトドアにも最適。
ナビゲーター
(株)マスヒロ 代表取締役 増子博之さん
「新しいライフスタイルの創造」「日常に冒険と感動を」をテーマに、各種モビリティの販売やレンタル/リースを手掛けている。その他、企業や自治体の電動キックボードの導入サポートや、ガイドツアーのプロデュース、イベント企画、ドローンや360度カメラを駆使した映像制作など幅広く活動中。今年2月にはテレビ東京「ガイアの夜明け」に出演。https://masuhiro555.com
取材協力
自然人村
せせらぎが心地よいキャンプサイトや個性的なログハウス、手ぶらOKのBBQ、清流と滝壺にも入れる貸し切りサウナなど、うれしい設備満載のキャンプ場。常設のステージではフェスが開催されることも。圏央道あきる野ICよりクルマで約20分、JR武蔵五日市駅より徒歩約20分でアクセス可能。駅カフェ「ブランコ」で電動キックボードのレンタルも可能。https://shizenjin-mura.com
あなたのキャンプに“とっておきの機動力”をプラス

「安全第一」を心に留めて、さぁ「冒険」へと繰り出そう!
まずはキャンプサイトにテントを張って、本日の拠点を設営。そして今回使用する2機種、YADEA KS6 PROとRimo OXを組み立て、走行してみた。電源の起動も、発進・走行も、驚くほど静かである。これなら他のキャンパーに遠慮することなく気軽に使えそうだ。ただし静か過ぎるが故、周囲に気付かれにくく、出会いがしらの衝突事故などの危険がはらんでいることは常に考慮したほうがよいだろう。
また山の天気は変わりやすい。もしも突然の雨に見舞われたら、速やかに電動キックボードをテントやキャビンに避難させるのが得策。乗り物とはいえ電気製品なので、水濡れは極力回避したいところだ。
これらの注意点さえ押さえておけば、このページで紹介しているとおり、目から鱗の快適さを体感できるはず。増子さんの活用例をヒントに、自分だけの「クルマ×電動キックボード」の楽しみ方を探してみては!?

電動キックボードはキャンプ場で大活躍!

段差や階段もひょいと持ち上げて難なくクリア
写真の機種(YADEA KS6 PRO)は重量わずか22kg。段差ならそのまま持ち上げ、階段なら折りたたんで抱えれば、行く手を阻むものなどない。

パワフルな機種を選べば上り坂もスイスイ!
オフロード対応機種は、起伏の多いキャンプ場でこそ真価を発揮する。歩きでは少々疲れそうな上り坂を、涼しい顔で駆け上れるのは爽快だ。

静かなので、視覚・聴覚が冴えわたる!
徒歩や自転車よりも視点が高く、美景を最大限に堪能できる。ほぼ無音で、野鳥のさえずりや清流のせせらぎを邪魔しないのもポイントだ。
※電動キックボードの利用可否やルールについては、あらかじめ各施設に確認を。自然人村では、すぐに止まれる徐行での利用のみ可。
車載方法を確認しよう!
クルマ×電動キックボードの基本をCHECK!!
クルマの揺れや急停止で動かないよう丁寧に固定を
クルマ×電動キックボードライフにおいて「愛車が傷つく」「愛機が壊れる」などの悲劇は絶対に避けたい。そのため車載は、固定が命。ベルトで縛ったり緩衝材を挟んだり滑り止めを敷くことで、リスクを最小化しよう。




備えあれば憂いなし!!
クルマ×電動キックボードのおすすめアイテム




クルマ+電動キックボードは機動力抜群!
キャンプだけじゃない! クルマを停めてからは電動キックボードで行動範囲を広げる!
今回はキャンプ場での使用例を紹介したが、他のシーンでも電動キックボードは万能性を発揮する。「愛車に常備」を推奨するのは、思わぬところで「あ、ここで使えそう!」とひらめく可能性を秘めているからだ。どこにでも連れ出し、新たな活路を切り開こう。

温泉巡りにもベストマッチ!
浴衣を着たまま乗れるから、温泉地での外湯巡りにぴったり。湯冷めする前に目的地に到着!

名所が点在する観光地でも!
クルマを1回駐車すれば複数の名所をまわれるため、コスパ的にも超優秀だ。

四季折々の植物を眺めながら!
桜やアジサイ、ヒマワリや紅葉など、季節の花や木々を愛でるのにもぴったり。

シーサイドやレイクサイドでも!
海風と潮騒を感じながら海岸沿いに走るもよし、湖をぐるっとひとまわりするもよし。
どれを買ったらいいの??電動キックボードの間違わない選び方
今回紹介したような楽しみ方ができるオフロード対応機種の選び方について、達人がアドバイス!

1.定格出力500W以上
最初にチェックしたいのが「定格出力」。舗装された平地でしか使わないのなら、350Wもあれば十分。しかし土や砂利や草の上、起伏のあるフィールドをパワフルに駆けまわりたいのであれば、500W以上の機種を!

2.航続可能距離40km以上
街乗りをしていてバッテリーが尽きたとしても、輪行バッグに入れて電車やバスに乗ったり、タクシーを拾ったりすれば問題ない。しかしアウトドアシーンではそれが困難なため、いつでも自力で帰還できるスタミナが欲しいところ。航続可能距離40km以上を目安に選ぼう!

3.タイヤ径もチェック!
数値を表示していないケースが多いが、オフロードにおいてはタイヤ径の大きな機種が好ましい。砂利や土などにはまりづらく、多少の凹凸であれば乗り越えられることが求められるからだ。できればメーカーや販売店に相談し、タフな相棒を見つけよう!
おすすめ電動キックボード ▶今回の撮影で登場した3機種をご紹介。

[YADEA]KS6 PRO
区分:特定小型原付/定格出力:500W/航続可能距離:約60km/重量:22.0kg/最高速度:20km/h/最大積載重量:110㎏以下/充電時間:約5時間

[Rimo]Rimo OX
区分:一般原付/定格出力:600W/航続可能距離:約90km/重量:28.3kg/最高速度:20km/h/最大積載重量:100kg以下/充電時間:約10〜11時間

[Rimo]Rimo Light2
区分:一般原付/定格出力:350W/航続可能距離:約20km/重量:13.7kg/最高速度:20km/h/最大積載重量:80kg以下/充電時間:約3〜4時間
知っておきたい電動キックボートの「車両区分」
新しい区分「特定小型原付」
16歳以上なら免許・ヘルメットなしで運転できる
走行安定性、スピードリミッター、サイズ、最高速度表示灯などの条件をクリアした区分。歩道の走行が可能な場合あり。
「一般原付」って??
これまでどおり免許・ヘルメットが必須となる
上記「特定小型原付」の条件をクリアしていない場合、免許の携帯やヘルメットの着用が必須となる。歩道は走行不可。
USER’S VOICE
「クルマ×電動キックボード」のライフスタイルをすでに実践している方々の声をご紹介!
「機動力が高まり、行動範囲が広がることで、“人生の生産性”がアップしたと思います」
K.T.さん(38歳・男性)
「一家に1台あれば家族でシェアして使えるし、海外から来た友人とも一緒に楽しめます」
M.A.さん(45歳・女性)
「ガソリン代の高騰が続く今、電動キックボードを組み合わせることで“節約”にもなります」
D.S.さん(25歳・男性)
クルマ×電動キックボード 教えて! グー

Q.電動キックボードの充電はどれくらい持つの?
A.機種によってさまざまですが、満充電時の航続距離としては30km〜60km程度、90km航続可能な機種もあります。日常的な通勤・通学や移動で使う分には1回のフル充電で問題ないでしょう。詳しくは、各電動キックボードのスペックをご確認ください。もしもの充電切れには、クルマのシガーソケットから充電できるグッズも活用できますし、PHEVなら外部給電機能などを使って充電できます!
オススメ PHEV

[三菱]アウトランダー PHEV
中古車価格帯 54.0万円〜624.1万円
2021年にフルモデルチェンジしたクロスオーバーSUV。PHEVコンポーネントを刷新したことで、EV航続距離と加速感が向上。駆動用バッテリーも大容量化した。

[トヨタ]RAV4 PHEV
中古車価格帯 330.0万円〜593.8万円
RAV4を改良してPHVの潜在能力をプラス。フロントモーターとインバーターを高出力化し、大容量・高出力の新型バッテリーと組み合わせ、力強い走行を実現。
Q.電動キックボードの重さはどのくらい?
A.平均的な重さとしては25〜30kgあたりが主流となっています。電車に持ち込む場合は30kgまでの重量制限があるため、注意が必要です。車載だけでなく公共交通機関を使って持ち運びたいと考えている場合は、軽量タイプのモデルをチェックしてみましょう。持ち運び用のケースが用意されているモデルもあります。軽量タイプのコンパクトな機種であれば、軽自動車やコンパクトカーのラゲッジにもすっぽり収まります。
オススメ コンパクトカー

[ホンダ]フリード+
中古車価格帯 88.9万円〜259.8万円
2列シート版「フリード」で、コンパクトミニバン初のハイブリッド4WD車。ラゲッジスペースを超低床化し、車中泊も可能なフラット空間と、床下収納を実現した。

[スズキ]クロスビー
中古車価格帯 82.9万円〜309.8万円
ワゴンとSUVを融合させた小型クロスオーバーワゴン。雪道などラフロードでの力強い走破性、ワゴンに求められる広い室内空間、日常での使いやすさを兼ね備える。

[トヨタ]タンク
中古車価格帯 39.9万円〜198.8万円
ミニバンの魅力を凝縮し、広い室内を備えたコンパクトカー。リアシートを倒せば床がフラットになり、1.5m強のラゲッジスペースを確保できる。2020年まで販売。
WEBだけで買うのが不安…実車を見て買いたい人は
ネット通販が主流な世の中。でも実車も見てみたいし、分からないことも多いので不安。そんな人は取扱い販売店が揃っているこちらのサイトから検討してみてはいかがだろか。
たとえば
・ナンバープレートの取得の仕方 ・自賠責保険について ・実車に触れる、試乗できる ・購入後のメンテナンス
こんな悩みにも対応してくれるお店を探すこともできる。
電動キックボード購入ガイド



