車種別仕様・中古車評価・まとめ
更新日:2019.06.28 / 掲載日:2018.03.15
第1回目 マイベストにたどり着くために、いま知りたいこと MINIまるごと。

写真●澤田和久
一貫して、高い人気を集めている輸入車ブランド「MINI」。クラシックミニに対する情熱的なリスペクトから誕生したMINIは、ベースの3ドアから派生してじつにさまざまなタイプのモデルを生み出してきた。そして、SUVスタイルを持つMINI クロスオーバーが今日もっとも売れるモデルだというのだから、ブランドの意欲的な戦略は間違いなく支持されている。クールでポップ、そしてスタイリッシュでプレミアムなブランド「MINI」の快進撃が止まらない。今回は、感度鋭いクルマ好きから愛される個性派ブランドの「いま」を探ります!
CONTENTS
1 NEW MODEL
多彩なラインアップの人気モデルを紹介!
2 MAINTENANCE
MINIのメンテナンスはオイルがポイント
3 CUSTOMIZE
英国で新サービス「MINI YOURS」がスタート
4 TIRE
ゴーカートフィーリングはタイヤが命
5 USED CAR
MINIの中古車相場を徹底分析!
NEW MODEL
コンパクトなボディに丸いヘッドライトがアイコンになっているMINI。ところが近年、フェイスまわりでアイデンティティを堅持しながらも、3ドアのほか5ドアに、コンバーチブル、クラブマン、クロスオーバーという多彩なモデル構成を誇る。ここでは人気の高いモデルに注目する!
文●九島辰也
写真●内藤敬仁、澤田和久、川崎泰輝、グーワールド
飛躍するブランドのキーワードは「5ドア」
MINIというと、あの3ドアハッチバックのコンパクトボディが頭に浮かぶ。クラシックミニのオマージュとして復活したアレだ。
だが、このところのMINI事情はちょっと違う。ファミリーが増えたことで、人気は分散されているのだ。なかでもここ数年絶好調なのがクロスオーバー。MINIブランドのSUVだ。ちなみに、本国では「カントリーマン」という名前だ。
先代でその存在感をアピールしたMINIクロスオーバーが昨年フルモデルチェンジしたのだから見逃せない。新しいプラットフォームでインターフェイスも新しくなり、サイズもフォルムも堂々とし、ワイルドさを感じる。
また、パワートレーンがかなり絞り込まれているのもユニーク。先代販売比率の約9割がディーゼルだったことからガソリンエンジン単体モデルの日本での販売をやめ、新世代のクリーンディーゼルとガソリンとモーターのハイブリッドとなった。
後席用ドアを持ったMINIという面では3ドアのボディをストレッチした5ドアも人気。ホットハッチの走りをそのままに居住性と積載性を上げている。3ドアのホイールベースを70mm延長したことでスペースを諦めていたMINI3ドアハッチからの乗り換えが起きたようだ。
また前から見れば3ドアと変わらず、横から見るとダックスフンドみたいなところもグッド。愛らしいミニの味はそのままだ。
PROFILE
自動車ジャーナリスト 九島辰也
●長年にわたり男性ファッション誌や一般誌などでも活躍し続ける自動車ジャーナリスト。その知見は広く、プライベートでも、各国のクルマを乗り継ぐ。
MINI 5 DOOR
使えるMINIの代名詞 機能性で支持される5ドア

2014年10月に国内販売を開始したMINI 5ドア。3ドアの全長を165mm、全高を15mm、ホイールベースを70mm拡大させて作られた。リヤのオーバーハングも延びているのでカーゴも削られることなく、リヤゲートを傾斜させることでスポーティなフォルムを実現させる。グレードはワン、クーパー、同D、同S、同SDの5種類。価格は259万円からとリーズナブル。3ドアハッチバックのテイストのままで利便性を高めたのはさすがだ。
MINI COOPER D 5 DOOR ミニ クーパーD 5ドア
3ドアモデル同様、円がデザインモチーフのインテリア。カーナビが表示される8.8インチの液晶画面は、ワイドで見やすい。5ドアにより後席へのアクセスは大幅に改善。
直列3気筒のディーゼルターボエンジンは、滑らかな回転とトルクの力強さが感じられ、非常に扱いやすく快適だ。
ラゲッジスペースは通常で278L。開口部は大きく、室内の上下高のゆとりが、積載性のよさにつながっている。
MINI クーパー D 5ドア(6速AT)
全長×全幅×全高 | 4000×1725×1445mm |
---|---|
車両重量 | 1280kg |
エンジン | 直3DOHCディーゼルターボ |
総排気量 | 1496cc |
最高出力 | 116ps/4000rpm |
最大トルク | 27.5kg m/1750-2250rpm |
新車価格 | 259万円~394万円(全グレード) |
MINI CROSSOVER
余裕のスペースを誇る人気モデルにPHEVが設定

MINIの新世代プラットフォームからなるクロスオーバー。中身はクラブマンと共有する。なので、これまでのMINIのイメージをそのままに高級路線を取り入れている。乗り心地も快適。グレードはワン、クーパーD、同D ALL4、同SD ALL4、同S E ALL4、ジョンクーパーワークスの6種類。価格は335万円から。ALL4は文字通り4WDで、それ以外はFWDとなる。注目はMINI初のプラグインハイブリッドモデルとなるMINIクーパー S E クロスオーバー ALL4。
MINI COOPER S E CROSSOVER ALL4 ミニ クーパーS E クロスオーバー ALL4
通常レッドのイグニッションスイッチがイエローになっているのが特徴的で、パワーフローとバッテリー残量のメーターもほかのMINIとは異なる装備だ。室内は頭上高のゆとりもあり、広々としている。
フラットな姿勢を保ちながら快走するクロスオーバー。静粛性も高く、広々とした室内は快適だ。
システム・トータルで、224馬力/39.3kg mを誇る。加速感は強烈だ。充電ソケットは左フロントフェンダーだ。
駆動用バッテリーは荷室の床下に搭載されている。そのためフロアはやや高めだが、スクエアで使い勝手がいい。
MINI クーパー S E クロスオーバー ALL4(6速AT)
全長×全幅×全高 | 4315×1820×1595mm |
---|---|
車両重量 | 1770kg |
エンジン | 直3DOHCターボ |
総排気量 | 1498cc |
最高出力 | 136ps/4400rpm |
最大トルク | 22.4kg m/1400-4300rpm |
モーター最高出力 | 88ps |
新車価格 | 335万円~493万円(全グレード) |
フレキシブルに使えるMINIのPHEV
PHEVのクロスオーバーは、ガソリンエンジンが前輪、電気モーターが後輪を駆動し、常時最適な動力配分が行われる4WD。EVのみで42.4kmを走ることができ、また走行しながら回生によって充電することも可能だ。
※ナンバープレートは、はめ込み合成です。