車種別仕様・中古車評価・まとめ
更新日:2018.10.22 / 掲載日:2017.10.12
最終回 BMW全方位
走りのプレミアムモデルとしてのポジションを確固たるものとするBMW。その故郷ヨーロッパを訪れ、BMWの日常風景に触れると、人気絶頂ブランドが育まれた環境というものがわかってくる。
文と写真●GooWORLD
好調でも失われない「BMW」らしさ

アウトバーン。ドイツ、オーストリア、スイスにまたがる速度無制限で有名な高速道路だが、全体のおよそ半分は制限速度区間となっている。
規則を重んじる民族として知られるドイツ人だが、ドライバーの多くは、制限速度の標識を見ると速やかに減速する。しかし、制限区間が終わるやいなや、レース再開のごとく、猛烈に加速していく。その姿は圧倒的で、日本とはまったく異なるクルマ文化を意識させられる。走りの感性といった話以前に、加減速、高速巡航など、クルマとしての根本的な作りにおいて、ハイレベルな実力を見せるドイツのクルマたち。圧倒的な速度差で、鋭く追い抜いていくBMWの姿も幾度も目にする。200km/hは軽く出ているであろうはずなのに、ビシッと安定した姿勢で走り去る姿はとても力強い。
そして、高速道路を降りて市街地に入ると、「エグゼクティブのビジネスパートナー」として高く評価されるBMWらしく、街並みを背景にたおやかに走る。ライバルのドイツブランドと同様に、ブラックやグレーといったシックなボディカラーが多く、「大人」な雰囲気が漂う。心なしか、乗っているユーザーたちも、さりげなくセンスのよい服装に思える。
BMWは2016年に、ブランド単体の世界販売台数が200万3359台(5.2%増)と、はじめて200万台を達成した。印象に残るのは、販売堅調な地元ヨーロッパにおいても、そのプレステージ性がしっかりと保たれているということ。1シリーズから7シリーズまた、SUVのX1からX6まで、台数は増えているはずなのに、けっして見慣れた存在とはなっていないのだ。ドイツ本国でも、BMWを見る目は、「いいクルマに乗ってるな」というものだった。BMWは、そういう成長をいまも続けているのだ。
from streets….

Xシリーズもよく見かけるが、やはりセダンが多い印象で、7シリーズも目にする。また、本拠地ミュンヘンはもちろん、パリやベルリンなどの都市部では、「i3」もよく見かける。モデルの多彩ぶりも印象的だ。
※ナンバープレートは、はめ込み合成です。
BMW 人気モデルで選ぶ認定中古車
一物一価の中古車にあって、安定したコンディションと高いコストパフォーマンスで人気の認定中古車。今回は物件数が多い人気モデルをピンポイントでご紹介!
文●GooWORLD 写真●BMW
X1(先代) ねらいは!xDrive 20i
現役感たっぷりのX1が 驚きの半値切り
X1 xDrive 20i
現役感たっぷりのX1が 驚きの半値切り
2015年10月にフルモデルチェンジしたX1。認定中古車では新型の物件がほとんど存在せず、先代ねらいとなる。4WDの「xDrive」に絞ると、探しやすいのは台数豊富な「20i」。1年間保証の物件は、先代とはいえ、新車時の半値を切る200万円以下が大半となっている買い得感に注目だ。
5シリーズセダン(先代) ねらいは!523d
熟成極まる5シリーズ モデル後期に注目だ
523d
熟成極まる5シリーズ モデル後期に注目だ
2017年2月に新型となった5シリーズのねらいは、先代モデル。物件数ではMスポーツが圧倒的で、走行距離が5000km以下で500万円を超える物件がわずかにあるが、ほとんどは300万円後半から400万円台半ばに収まる。2年間保証の物件でも400万円台半ばから十分に探せる。
3シリーズセダン ねらいは!320d
大ヒットディーゼルが とても選びやすい
320d
大ヒットディーゼルが とても選びやすい
2012年1月から販売される現行3シリーズは、ブランド随一の物件数を誇る。前期、とりわけディーゼルモデルの320dは高人気で、非常に選びやすい。また、赤や青といったボディカラーも豊富で、年式や走行距離によって、価格も幅広いのが特徴だ。よく吟味して選びたい。
2シリーズ アクティブ ツアラー ねらいは!218d Active Tourer
好条件をねらいたい 人気のBMWミニバン
218d アクティブ ツアラー
好条件をねらいたい 人気のBMWミニバン
FFでミニバン、そんなBMWらしからぬ(!?)大胆なコンセプトで2014年10月に登場した2シリーズ アクティブツアラー。なかでも人気は2015年5月にリリースされたディーゼルモデルの218dだ。価格レンジは狭く、1年間保証と2年間保証との価格差が少ないのにも注目したい。
1シリーズ ねらいは!116i
手軽にねらえる ハイクオリティな走り
116i
手軽にねらえる ハイクオリティな走り
BMWらしく、豊かでスポーティな走りが楽しめるFRのコンパクトハッチバックは、100万円台の認定中古車物件が多く、はじめてのBMWとしても探しやすいモデルだ。モデル前期で走行4万kmを超える物件(1年間保証)などでは、ジャスト100万円というものも数台だが存在する。
3シリーズツーリング ねらいは!320d Touring
人気を反映した相場 ツーリングのディーゼル
320d ツーリング
人気を反映した相場 ツーリングのディーゼル
アクティブなライフスタイルをイメージさせるBMWツーリングは根強い人気で、3シリーズも例外ではない。1年間保証の物件は割安感があるが、レジャーに活躍したのか、走行距離が3万kmを超える物件も多くある。同程度のセダンと比べ、明確に高めの相場が人気を反映している。
BMWは認定中古車のパイオニア的存在
1987年、日本国内で他ブランドに先駆けて認定中古車制度を導入したBMW。当時、画期的な内容だった品質に関する厳しい基準と手厚い保証は、30周年を迎え、スタンダードな「BMW / MINI アプルーブドカー」では、1年間または走行距離2万kmまでであった保証期間が、新たに1年間の「走行距離無制限」となった。また、限定的だったハイボルテージバッテリー保証の対象が、搭載全モデルとなるなどのうれしい改良を受けた。
「M」、「i」モデルも認定中古車で買える!?
卓越したパフォーマンスを誇るスポーツモデルの「M」。プラグイン・ハイブリッドとEVのエコな「i」。高額であるがゆえに、中古車で探すひとも多い両ブランドであるが、認定中古車の物件はかぎられている(Mは11台、iは35台)ことを知っておきたい。しかし、とくにMモデルは、サーキット走行などで荒く扱われてはいないか、などの不安もなくなるので、認定中古車はお薦めしたい。定期的にチェックをするようにしたい。
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※中古車参考価格は2017年8月のデータです。