車種別仕様・中古車評価・まとめ
更新日:2014.12.05 / 掲載日:2014.12.05

日産 ウイングロード ライダー(2012年6月~2014年9月)中古車購入チェックポイント

  • 日産 ウイングロード ライダー
    (2012年6月~2014年9月)

    日産 ウイングロード ライダー

    参考車両:ライダー1.5 2WD(DBA-Y12)
    初度登録2012年12月
    追加装備:<オーテック オプション>大型ルーフスポイラー<メーカーオプション>バイキセノンヘッドランプ+アクティブAFS<社外用品>AV-NAVIシステム+ETC

  • 日産 ウイングロード ライダー

全体のチェックポイント

2005年11月から発売している“Y12型”が2012年6月に一部改良した後のオーテック カスタムカー。外装・内装に装着しているスペシャルパーツが気になるところだが、ベース車自体の機能が損なわれていないかチェック。走行機能のコンディションも必ず確認したい。

外装と同時に車体骨格にもダメージがないか探る

  • 1.外見の様子から調べる

    日産 ウイングロード ライダー(正面)

  • 1.外見の様子から調べる

     まずは、外装のずれや塗装などにも注意しながら車体まわりを観察する。前面は、バンパー、グリル、ボンネット、ヘッドライト、フェンダーなどの状態をチェック。細部では、ボンネットやフロントガラスの飛び石傷などにも注意したい。

  • 2.隣接部も同時にチェック

    日産 ウイングロード ライダー(正面左)

  • 2.隣接部も同時にチェック

     バンパーは、角や下部、グリルなどに損傷がないか見て、ずれていないか立て付けをチェック。ヘッドランプも、異常がないか見る。フェンダーは、膨らんでいるホイールアーチの縁、奥のタイヤハウス内、内側にあるフェンダーライナー(泥よけカバー)なども、損傷や修理/交換跡がないかチェック。

  • 3.ドアと関連部をチェック

    日産 ウイングロード ライダー(ドア)

  • 3.ドアと関連部をチェック

     ドアは、外板パネルだけでなく、内側も修理跡などがないかチェック。ドアを外して修理/交換していないか、ヒンジ部もチェック。ドアキャッチ(ロック金具)もチェック。同時に、ピラー(柱)やサイドシル(梁)など周辺も慎重にチェックする。

  • 4.下側に要チェックポイント

    日産 ウイングロード ライダー(サイドシル)

  • 4.下側に要チェックポイント

     車体側面は、下部に装着しているサイドシルプロテクターに損傷や修理/交換跡がないかチェック。それよりも重要なのは、覆われているサイドシル(車体の梁)のほうだ。床下側を覗いて、損傷、腐食(錆)、修理/交換跡などがないかチェック。ステップ部(サイドシルの上側)周辺もチェックする。

  • 5.損傷の程度を確認する

    日産 ウイングロード ライダー(給油口周辺)

  • 5.損傷の程度を確認する

     ドア開口部は、乗り降りによる傷や簡易補修跡などがないかチェック。マスキング跡があれば、周辺を詳しく調べて、損傷の程度と範囲を確認。車体右側は、フューエルリッドと給油口周辺もチェック。

6.後部のチェック

 後面も、バンパー、バックドア、コンビネーションランプ、フェンダーなどを調べる。ナンバープレート、リフレクター、フィニッシャーなどの損傷にも注意。
 バックドアは、解錠・施錠、開閉の動き具合、ロッドダンパーの効き具合をチェック。バックドアの内側、ヒンジおよびヒンジ固定部周辺もチェック。
 開口部も、パネル接合部の溶接やシーラー、塗装の異常などに注意しながら慎重にチェックする。

  • 日産 ウイングロード ライダー(後部1)

  • 日産 ウイングロード ライダー(後部2)

7.車体の内側もチェック

 ボンネットの内側やヒンジ部。フェンダーのエンジンルーム側と取り付け状態。フレームなど車体パネルもチェック。最前部で車体の左右に繋がっているラジエターサポートおよび関連部品なども、車体前部の要チェックポイントだ。

  • 日産 ウイングロード ライダー(ボンネット1)

  • 日産 ウイングロード ライダー(ボンネット2)

★損傷の有無と修理歴を確認する

 オーテック「ライダー」は、「オーセンティック」を、フロントメッキグリル付バンパー/グリル/フォグランプ、サイドシルプロテクター、リアエキゾーストフィニッシャー付バンパー/マフラー/Riderエンブレム、16インチアルミホイール&スポーティサスペンションなどでカスタマイズ。参考車両には、オプションの大型ルーフスポイラーやバイキセノンヘッドランプも付いている。
 全長はベース車よりも60mm(全幅と全高は同寸)長くなっており、大きなエアロパーツは、縁石や段差などに当たって傷付けることもあるので注意したいが、事故などで車体骨格にダメージを負っていないか確認したい。車体の骨格部を事故修理した車両は修復歴車だが、たとえ修復歴に該当しなくても、修理や交換している部分がないか販売店に聞いてみよう。

室内の状態と装備機器類の機能・作動をチェック

1.使用状況にも注意する

 室内は、シートや内装材に汚れ、傷、損壊などがないかチェック。床や天井の状態も調べるほか、ボックスやポケットなどは内部も見る。加飾パネル(フィニッシャー)、トレー、ホルダー、フックなどもチェック。
 シート表皮は、染み、擦れ、しわ、縫い目のほつれ。ボックスリッドやエアコンルーバーなどは、可動部の破損などにも注意したい。

  • 日産 ウイングロード ライダー(室内1)

  • 日産 ウイングロード ライダー(室内2)

  • 2.後部までチェック

    日産 ウイングロード ライダー(後席)

  • 2.後部までチェック

     後席周辺も、リクライニングや分割可倒折り畳みの具合なども試しながら丹念にチェック。ラゲッジルームも、傷みがないかチェック。トノカバー、コンビニフック/ロープフック、リモコンレバー(後席折り畳み)、フロアボードとアンダーボックス、サイドアンダーボックスなどの状態もチェックする。

  • 3.装備機器の作動を確認

    日産 ウイングロード ライダー(装備機器)

  • 3.装備機器の作動を確認

     ヘッドライトやウインカー、ドアミラー、ワイパー、テール/ブレーキ/バック/ランプなど保安装置。パワーウインドウ、ドアロック、室内ランプなど基本的な装備の具合をチェック。インテリジェントキーの機能と各部作動具合もチェック。オートエアコンは、特に冷房の効き具合に注意しながら調整・設定機能をチェック。
     参考車両には、社外品のAV-NAVIシステムとETCユニットが付いている。ナビ機能をはじめ、TV・FM/AM・CD/DVD・SD/USB・Bluetoothなど付随機能も正常か確認。追加装備品の取扱説明書もあるか確かめたい。

★細部の具合は販売店で点検

 参考車両は、「15M オーセンティック」をベースに、「ライダー」専用の本革巻3本スポークステアリング、ブラックコンビメーター、コルク調ブルーブラック色センタークラスター/シフトノブ/ステアリングフィニッシャー、メタル調フィニッシャーシフトパネル、ジャージシート&ドアトリム、ダンパー付グローブボックス、6スピーカーなどを装備。社外品のAV一体ナビとETCも追加している。
 中古車両をチェックする際は、標準装備や追加装備など装備内容を販売店でまず確認。装備機器類の状態は、とりあえずわかるところだけでもチェックし、どこかに異常がないかは販売店で細かく調べてもらおう。特に電装機器の故障に注意したい。

走行機能のコンディションと整備状況を確認する

  • 1.エンジンをかけてみる

    日産 ウイングロード ライダー(エンジン)

  • 1.エンジンをかけてみる

     エンジンをかけて、始動具合、アイドリング回転、排気ガスの色などをチェック。始動時には、インテリジェントキーとイグニッションノブの機能もチェック。表示灯・警告灯類の点灯、インジケーターやディスプレイの表示なども見る。わからないことや疑問は、販売店スタッフに聞いてみよう。

  • 2.変速動作をチェック

    日産 ウイングロード ライダー(シフト)

  • 2.変速動作をチェック

     CVTは、エンジンをかけて、セレクトレバーを[P・R・N・D・L]の各レンジへ切り替えながらシフト具合をチェック。可能なら試乗して、[D]時の自動無段変速動作をチェック。走行中にアクセルペダルを踏み込むと低速ギヤに切り替わるキックダウンや[SPORT]モード(セレクトレバーにスイッチがある)の機能と動作もチェック。急な下り坂で使う[L]レンジでのエンジンブレーキの効きなどもチェックしたい。
     とはいっても、ひどい症状が出ていないと異常を判断するのは難しい。走行系統に故障などがないかは販売店で点検してもらおう。

  • 3.タイヤとホイールをチェック

    日産 ウイングロード ライダー(タイヤとホイール)

  • 3.タイヤとホイールをチェック

     タイヤは、残り溝の深さを点検し、傷や割れ、欠けなどがないかチェック。異常摩耗を起こしていれば、サスペンションの異常や車体の歪みなどにも要注意。
     アルミホイールは、損傷や破損などがないかチェック。リム(タイヤと接している部分)の欠損や曲がり、過度な衝撃を受けると生じることがある歪み(変形)や割れなどに注意したい。

  • 4.床下の様子も見る

    日産 ウイングロード ライダー(床下)

  • 4.床下の様子も見る

     床下を覗いて、車体パネルや補強部材、カバー類など車体部品。マフラーやサスペンションなどの部品類も、傷、曲がり、破損、修理/交換跡などがないかチェック。
     オイルやグリスの漏れ、樹脂やゴム部品の破損などにも注意。錆があれば、広がり範囲と腐食の進行状態をチェックする。

★足まわりの具合もチェック

 「ライダー」は、195/55R16タイヤ&16インチ光輝アルミホイールとスポーティサスペンション(2WD車はローダウン仕様)を装着。ブレーキは、標準装備のフロントベンチレーテッドディスク/リアドラム。タイヤ&ホイールのほか、ブレーキ、サスペンション、ステアリングなど足まわりも問題がないか確認したい。

  • ★正しく点検・整備してもらう

    日産 ウイングロード ライダー(エンジンルーム)

  • ★正しく点検・整備してもらう

     「ライダー 1.5 2WD」は、1.5L直列4気筒エンジン・CVT・2WD(FF)を搭載した「15M オーセンティック」がベース。制動力配分[EBD]付[ABS]やブレーキアシストなどは、全車の標準装備。「ライダー」は、タイヤ&ホイールのインチアップやスポーツサスペンションによって高速道路やコーナーリング時の安定性は若干向上しているが、基本的な走行機構はベース車と変わらない。
     まず点検整備記録などを調べて、各部の状態を推測する。オイル漏れなどにも注意しながらエンジン周辺を見て、走行機構各部の詳しい整備状況は販売店に聞いて確認。車両の購入を決めるなら、走りに関わる部分をすべてきちんと点検・整備してもらうようにしよう。

■最初に車両の現状を確かめる

 中古車両をチェックする際は、現物を見て、年式(登録年月日)・仕様・グレードを確認。標準装備のほかに、メーカーオプションや販売店オプション、市販機器、カスタムパーツなどを追加していないか確認。整備状態も含めた現状を販売店で確認しよう。

目利きはココを見る!

  • 日産 ウイングロード ライダー(車両の情報)

    「車両の情報」を見る
    ●「車検証(自動車検査証)」で初度登録年月日や型式などを確認。「保証書」で期限や内容を確認。「車両取扱説明書」の他に、追加装備などの使用説明書が揃っていることも確認。●「定期点検整備記録簿」は、記載内容を必ず確認。定期点検や消耗部品交換などの時期と走行距離を把握しておけば、車両の状態を探る参考になる。

  • 日産 ウイングロード ライダー(車両の情報)

  • 日産 ウイングロード ライダー(立て付け)

    「立て付け」を見る
    ●外板パネルは、合わせ(隙間)が均等でなかったり、位置がずれていれば、ダメージを受けているか修理/交換している可能性がある。●プレスライン(外板パネルを折り曲げている角)やモール(飾り部品)など、外装部品が連なっている線のずれも、立て付けの狂いを見つけるヒント。●外装は、見る角度を変えながらチェックすれば、プレスラインのずれや崩れ、立て付けの狂いなども判断しやすい。パネル表面を斜め方向から透かして見るようにすると、小さな凹みや浅くて広い凹み、波打ち(しわ)なども見つけやすい。しわが寄っているのは、ダメージ痕か、板金修理跡だ。

  • 日産 ウイングロード ライダー(立て付け)

「塗装の状態」を見る
●部分的に色艶が違っていたり、ザラザラした肌荒れ状態になっている箇所は、修理跡の疑いがある。●新しい塗装跡は、錆などの補修か、損傷を負って修理したのか、詳しく調べる。●修理や交換で塗装していると、微妙に色調が違って見えることがあるので、隣接しているパネルの色艶も比べてみる。●塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があるのはマスキング(周辺に塗装スプレーの飛沫が広がらないようにするカバーを粘着テープなどで留める)跡。ドア開口部などにマスキング跡があれば、なんらかの理由で塗装しているので、周辺を詳しく調べる。●エンジンルーム内やスペアタイヤ収納部などは、外装色とは違っていることもあるので注意する。

  • 日産 ウイングロード ライダー(取り付け状態)

    「取り付け状態」を見る
    ●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体部品を外す時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれていれば、ネジを回している。●ボンネット、フロントフェンダー、ドア、テールゲート(またはトランクリッド)などは、外して修理、あるいは交換することがあるので、ネジを見て、ヒンジおよび車体側のヒンジ固定部周辺も修理跡などがないか調べる。

  • 日産 ウイングロード ライダー(取り付け状態)

  • 日産 ウイングロード ライダー(接合部)

    「接合部」を見る
    ●車体部品を交換する際に溶接部分を外すことがあるので、鉄板接合部を調べる。●スポット溶接(接合部にある丸い窪み)を打ち直している場合は、直径が小さい、窪みが深い、ずれている(2度打ちした)など、新車組み立て時の状態とは異なる特徴があるので注意する。●接合部に塗布しているシーラー(隙間を埋める充填材)は、修理や交換で塗り直していると不自然に見える。●爪で押して、プチッと表面が割れる(表面が硬くても内部が柔らかい)ようなら新しいシーラーを盛っている。●シーラーは、接合状態や塗布する方法によって形状が違っていることにも注意する。

  • 日産 ウイングロード ライダー(接合部)

今回の車両のプロフィール

●フルモデルチェンジして2005年11月に発売した3代目Y12型「ウイングロード」。新機能を投入し、1.5Lと1.8Lエンジン搭載車を設定。あわせてオーテック カスタムカー「ライダー」を発売。その後、ほぼ毎年一部改良し、装備やグレード設定などを変更。●2012年6月の一部改良では、後席中央3点式シートベルトなどを採用している。外観スタイルは、標準(15B/15M オーセンティック/18G オーセンティック)と、前後エアロバンパー+サイドシルプロテクターを装着したエアロ(15M/15S/18G)の2タイプ。仕様グレードの「15B」は、ベーシック装備のビジネスカー。「15M」は、インテリジェントキーやプラズマクラスターフルオートエアコンなどを装備。「15M オーセンティック」の装備は、15Bとほぼ同じ。「15S」は、外装はエアロスタイルで、装備は15Bとほぼ同じ。4WD車「FOUR」は、寒冷地仕様を標準装備。「18G」は、本革巻ステアリングホイール、ステリングシフト、16インチアルミホイールなどを標準装備。「18G オーセンティック」の装備は、18Gに準じるが、メタル調フィニッシャーなど一部を省略し、15インチスチールホイールが標準装備。オーテック「ライダー」は、「オーセンティック」グレード車をベースに、専用パーツで内外装および足まわりをカスタマイズしている。

■参考車両と同時期の仕様グレード設定

グレード型式シフト駆動
15BDBA-Y124ATFF
15B FOURDBA-NY124AT4WD
15MDBA-Y12CVTFF
15M オーセンティックDBA-Y12CVTFF
15M FOURDBA-NY124AT4WD
15M FOUR オーセンティックDBA-NY124AT4WD
15SDBA-Y124ATFF
15S FOURDBA-NY124AT4WD
18GDBA-JY12CVT-6MFF
18G オーセンティックDBA-JY12CVT-6MFF

ライダー1.5 2WDDBA-Y12CVTFF
ライダー1.5 4WDDBA-NY124AT4WD
ライダー1.8 2WDDBA-JY12CVT-6MFF

●2014年9月に一部仕様変更。全車にCVTとVDCを搭載し、グレード設定を変更している。

注:当ページでは、ウイングロードの特別仕様車/期間限定車、オーテックのカスタムカー「アクシス」/福祉車両「アンシャンテ」などは省略しています。

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グーネットマガジン編集部

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