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更新日:2021.10.26 / 掲載日:2021.10.26
メルセデス・ベンツ Rクラス燃費や税金など気になる維持費を紹介

2006年に誕生し、日本では2014年まで販売されていたメルセデス・ベンツ Rクラスの気になるポイントを紹介していきます。
「燃費やボディサイズは?」「税金や車検代などの維持費はいくらかかる?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
この記事の目次
Rクラスについて
メルセデス・ベンツ Rクラスは、2006年3月に誕生しました。このRクラスは、ステーションワゴンでもなければミニバンでもない、まったく新しいカテゴリーのラグジュアリーモデルです。実際のところ、このRクラスはクロスオーバーSUVになるのですが、その全高はSUVとしては低めの1660mmとなっています。
Rクラスは3列シートですが、6人乗り。3列シートだと一般的には7人乗りか8人乗りですが、Rクラスはそのどちらでもありません。これを聞くと全幅が狭いのではないかと思われがちですが、Rクラスの全幅は1920mm。これだけの幅がありながら2列目も3列目も2人掛けとなっているので、ゆったりと座ることができます。
また、Rクラスは全長も4945mmあるため、前の座席との間隔も広く、3列目のシートでも足を組めるほどの広さが特徴です。
Rクラスが日本に導入された当初のグレード構成は、3.5L V型6気筒DOHC 24バルブエンジン搭載の「R350 4マチック」と5.0L V型8気筒エンジン搭載の「R500 4マチック」の2種類でした。
この2つのグレードが導入された当初は、日本仕様車のみにサイドアンダーミラーが取り付けられていたのが特徴です。これは国土交通省が定めていた保安基準に従ったものでしたが、非常に評判が悪かったため、早々にサイドビューカメラに切り替られ、廃止となりました。
2007年2月に6.3L V型8気筒DOHCエンジンを搭載する最上級モデルの「R63 AMG」が追加設定されます。
さらに、10月には5.5L V型8気筒DOHCエンジン搭載の「R550 4マチック」が設定されたため、最終的には4種類となっています。
いずれのグレードも、電子制御式7速オートマティックトランスミッションの7G-TRONICとの組み合わせとなっており、スポーティーかつゆとりある走行性能を実現しました。
また、Rクラスでは全モデルにメルセデス・ベンツ独自の先進安全コンセプト「PRO-SAFE」のPASSIVE-SAFE機能を標準装備しています。
2012年にはアメリカ、2013年にはヨーロッパ、2014年には日本での販売を終了。しかし、唯一Rクラスの需要がある中国では現在も継続して販売されています。
Rクラスのボディサイズ
Rクラスのボディサイズは、一体どれくらいあるのでしょうか。Rクラスは1代限りの車種なので、ここでは代表的なグレードのボディサイズを比較してみましょう。<世代:グレード:ボディサイズ>
初代
R350 4マチック
全長4945mm×全幅1920mm×全高1660mm
初代
R550 4マチック
全長4945mm×全幅1920mm×全高1660mm
初代
R63 AMG
全長4945×全幅1920×全高1660mm
Rクラスはどのグレードも、ボディサイズに関してはすべて同じサイズです。
ラグジュアリーモデルということでかなりゆとりのあるサイズとなっていますが、全高が1660mmとSUVにしては低めの設定となっています。
かなり大きめのボディサイズであるRクラスを、日本にあるコインパーキングに駐車する場合は各駐車場の基準を確認することが大切です。大手駐車場を運営する会社での「駐車することができる車両」の基準は、以下のように定められています。
・車両全長:3300mm以上5000mm以下
・車両全幅:1400mm以上1900mm以下
・最高車両高:1200mm以上2100mm以下
・最低地上高:150mm以上
上記の基準だと、Rクラスは全幅が少し枠をはみ出してしまうため、一般的なコインパーキングへの駐車に関しては駐車できるかどうかギリギリのボディサイズでしょう。
立体駐車場の場合、駐車ますの幅と奥行きは、普通車用で2500mm×6000mm以上が原則となっています。幅と奥行きに関しては問題ないかもしれませんが、立体駐車場では1550mmという高さ制限があるのが一般的です。
そのため、全高1660mmにもおよぶRクラスは、立体駐車場に駐車することはできません。
Rクラスの安全装備
メルセデス・ベンツは、このRクラスに限らず安全装備にはかなり力を入れており、いくつもの世界初となる安全技術を生み出してきた歴史があります。そんなRクラスに搭載されている主な安全装備は、以下のとおりです。
・NECK PRO アクティブヘッドレスト(前席)
NECK PRO アクティブヘッドレスト(前席)というのは、追突を受けた際にヘッドレスト面が前へ約40mm、上へ約30mm動くことで前席乗員の頭部を適時に保護してくれる機能です。
これは電子制御装置に接続しており、規定以上の後面衝突をセンサーが感知するとヘッドレスト内部のスプリングが解放されて作動するという仕組みになっています。この機能はメルセデス独自の先進安全コンセプト「PRO-SAFE」のPASSIVE-SAFE機能のひとつです。
・サイドビューカメラ
サイドビューカメラは、発進時や低速走行時の死角部分を少なくするためのもので、助手席側のドアミラーに内蔵されています。
・パーキングアシストリアビューカメラ
パーキングアシストリアビューカメラは、リバースに連動し、車両後方の映像をディスプレイに表示するもので、同時に真上から自車を見下ろすように車両周辺状況もディスプレイに表示する機能です。後退時の運転操作をサポートしてくれます。
・アダプティブブレーキライト
アダプティブブレーキライトは、急ブレーキ時にブレーキライトが点滅し、後続車両に緊急性のある減速や停車を迅速に知らせ、追突の危険を低減する安全機能です。
この他にも、Rクラスには販売当時の先進の安全装備が豊富に搭載されています。
トランクルーム・ラゲッジスペースの広さ
Rクラス初代のトランクルームの広さをご紹介します。<世代:グレード:容量>
初代
全グレード
305L
Rクラスは3列目までシートがあり、その3列目シートを立てた状態だとラゲッジスペースの広さは305Lとかなり狭いです。しかし、ダブルフォールディング機構を持つ3列目シートを前倒しすると、一気に869Lにまで広がります。
この状態であれば、大きな荷物や長さのあるものでも収納することが可能です。さらに2列目シートまで倒すと1931Lにまで拡大するため、荷物もたっぷり積むことができるでしょう。
ちなみにゴルフバッグを積む場合ですが、3列目シートを立てた状態だとラゲッジスペースの広さは305Lしかないため、ゴルフバッグは1個積載するのが精一杯かもしれません。
ですが、3列目シートを倒せば一気に869Lにまで広がるため、ゴルフバッグを5個積載することも十分可能です。さらに2列目まで倒すと1931Lにまで拡大するので、もっと多くのゴルフバッグを積載することも可能ですが、そんなに多くのゴルフバッグを積載する機会はまずないでしょう。
Rクラスの燃費
Rクラスの燃費を見ていきましょう。フルモデルチェンジされることなく、販売終了となったRクラスの測定モードは10・15モードのみです。この測定モードは、時代が下がるごとに実走行に近い走行条件になります。しかし、同じ条件になることはないので、カタログデータと実燃費には必ず乖離があるのです。そのため、あくまでも参考値として見ておくようにしてください。
<世代:グレード:燃費>
初代
R350 4マチック
7.7km/L(10・15モード)
初代
R500 4マチック
6.2km/L(10・15モード)
初代
R550 4マチック
6.2km/L(10・15モード)
初代
R63 AMG
5.1km/L(10・15モード)
いずれのグレードも駆動方式は4WDで、ガソリンエンジンモデルです。そのため、燃料はすべてのグレードでハイオクガソリンでした。
Rクラスは排気量が大きくなるにつれて、燃費効率が下がっているのがわかります。やはり排気量が大きくなるほどガソリンの消費量も多くなるため、燃費効率が悪くなってしまうようです。
Rクラスは10年以上前の年式のものがほとんどなので、ガソリンエンジンモデルしか存在しません。このことから、最近のハイブリッド車などと燃費を比べてしまうと燃費効率が悪いと感じてしまうでしょう。
Rクラスの税金
現在の日本での自動車に関する税金としては、購入時の消費税や自動車税環境割に加えて、毎年納める自動車税、車検の都度支払う自動車重量税などがあります。このうち自動車税は排気量ごとに額が決まっていますが、初回登録から13年経過すると、税額が15%程度割増になります。<世代:グレード:年額>
初代
R350 4マチック
58,000円(3,497cc)
初代
R500 4マチック
88,000円(4,965cc)
初代
R550 4マチック
88,000円(5,461cc)
初代
R63 AMG
111,000円(6,208cc)
自動車税にはグリーン化特例の制度があるので、初回登録の翌年度のみ税額が75%減額されることになり、Rクラスでは「R350 4マチック ブルーエフィシェンシー」がこの制度に適用されるようです。
続いて重量税ですが、「R350 4マチック」の重量は2,220kgで、「R500 4マチック」が2,230kg、「R550 4マチック」が2,310kg、「R63 AMG」が2,390kgです。
いずれのグレードも2,500kg未満に該当するため、1年あたりの課税金額は20,500円となります。
自賠責保険や任意保険料
続いて、Rクラスの自賠責保険や任意保険料の額をご紹介します。自賠責保険料は、車種による違いはなく、白ナンバーの登録車の場合24か月分20,010円で、車検時に2年分まとめて支払うことになります。
任意保険料については、車種や型式の料率クラス、運転者の年齢などによって変わってきますので一概にこの価格です、とは言い切れません。ここでは、損害保険料算出機構のホームページで確認できた初代の料率クラスを確認しておきましょう。
※いずれも保険始期2021年1月1日~12月31日の場合です。
初代
R350 4マチック
対人賠償責任保険9・対物賠償責任保険9・搭乗者傷害保険7・車両保険17
初代
R500 4マチック
対人賠償責任保険11・対物賠償責任保険12・搭乗者傷害保険7・車両保険17
初代
R550 4マチック
対人賠償責任保険11・対物賠償責任保険9・搭乗者傷害保険7・車両保険15
初代
R63 AMG
対人賠償責任保険11対物賠償責任保険9・搭乗者傷害保険7・車両保険17
※料率クラスは損害保険料算出機構のサイトで算出しました。
Rクラスの車検代
Rクラスの車検時にかかる経費としては、大きく分けて法定費用と整備点検費用がありますが、法定費用は国産車と輸入車による違いはなく、排気量や車重で決まっています。初代の「R350 4マチック」で見た場合、以下の費用がかかります。
・重量税・・・41,000円
・自賠責保険料・・・24か月で20,010円
・印紙代・・・1,200円
車検整備は、ディーラーや整備工場などに依頼します。その際は整備点検費用が必要となりますが、この費用は整備内容により違うのが特徴です。
また、車検時に部品交換などが発生した場合、その分の費用は上乗せされてしまいます。その部品も日本国内にあるものではなく、ドイツ本国からの取り寄せになるため、輸送費もプラスされることを覚えておきましょう。
Rクラスの維持費
前述した項目を含め、Rクラスの中古車を購入した場合の維持費についてまとめてみましょう。使用場所や目的による差もありますが、年額に換算したおおよその目安として、「R350 4マチック」の年間維持費は以下のとおりです。
・自動車税・・・58,000円
・重量税・・・20,500円(2年分÷2)
・自賠責保険・・・10,005円(24か月分÷2)
・任意保険・・・約90,500円
・ガソリン代(年間1万km走行)・・・約207,000円
・駐車場代・・・・約96,000円(全国平均)
Rクラスに設定されているグレードは、いずれも排気量が多いです。排気量が大きくなれば大きくなるほどガソリンの消費量も多くなるため、燃費はよくありません。
実際に最も排気量の少ない3,497ccのR350 4マチックでも、年間で20万円以上のガソリン代がかかってしまうので、特にガソリン代に関しては多めに見積もっておくことが大切です。
ディーゼルエンジンの特徴
Rクラスには、ディーゼルエンジン搭載モデルとして「R300 CDI ブルーエフィシェンシー」と「R350 CDI 4マチック」、「R350 BlueTEC 4マチック」の3つのグレードが2014年に設定されています。しかし、これらのグレードは日本に輸入されることはありませんでした。そのため、Rクラスのディーゼルエンジンモデルに関する情報は不明な点が多いです。
ただ、R350 BlueTEC 4マチックに関しては11.9km/Lの燃費を誇ると公表されているので、前述したガソリンエンジンモデルの燃費と比べると、燃費は格段によくなっているといえます。
※本記事は、2021年10月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。
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