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更新日:2021.09.17 / 掲載日:2021.09.17

メルセデス・ベンツ GLKクラスの燃費や税金など気になる維持費を紹介

メルセデス・ベンツ GLKクラス

2008年から2016年にかけて1世代のみ発売されていたメルセデス・ベンツ GLKクラスについて、気になるポイントを紹介していきます。

「燃費やボディサイズは?」「税金や車検代などの維持費はいくらかかる?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。

GLKクラスについて

メルセデス・ベンツ GLKクラスは、2008年から2016年にかけて発売されていたメルセデス・ベンツのコンパクトSUVです。

車名のGLKのKは「Kurz」の頭文字をとったもので、ドイツ語で「短い」を意味しています。その名が示すとおり、全長4530mmという比較的短い全長が特徴で、メルセデス・ベンツのSUVではエントリーモデルに位置づけられているのが特徴です。

GLKクラスは、見切りのいいスクエアなデザインやSUVとしては低めの全高をもち、低い重心による安定したコーナリング性能などを実現させています。

2012年以降に設定されたモデルでは大型のフロントグリルやクロームアンダーガードなどを中心にエクステリアの仕様が変更され、メルセデスのトレンドを取り入れたスタイリッシュかつアグレッシブなデザインになりました。

GLKクラスは廉価モデルながらインテリアもメルセデス・ベンツらしく、厳選された素材とモダンなデザインが上質で洗練された印象を与えています。

また、「アジリティ・コントロール」というシャシーコンセプトのもと、俊敏性と快適性の両立を図っているのも、GLKクラスの特徴です。その方向性はサスペンション方式にも表れており、フロントにはストラット式、リヤにはマルチリンク式が使用されています。

加えて前後のショックアブソーバーには「セレクティブ・ダンピングシステム」が採用されており、走行状況に応じ減衰力を変化させることができます。一般道路から路面状況の悪い道路など、さまざまな路面で優れた安定性やセダンのような乗り心地を実現したのです。

現代は、輸入車でも右ハンドルが常識です。しかし、GLKクラスは構造上の問題から右ハンドル仕様が生産できず、輸入されたのも左ハンドル仕様だけでした。右ハンドルが選べないというのは輸入車であっても致命的だったため、GLKクラスの販売は低迷します。

2008年から8年にわたって生産されていたGLKクラスですが、2016年に輸入を開始したGLCにその座を譲りました。

GLKクラスのボディサイズ

フルモデルチェンジが行われていない1世代のみのGLKクラスは、比較する対象がありません。ここでは、GLK350 4マチックとGLK300 4マチックのボディサイズを確認しておきましょう。

<世代:グレード:ボディサイズ>
初代
GLK350 4マチック
全長4550mm×全幅1840mm×全高1670mm

初代
GLK300 4マチック
全長4550mm×全幅1840mm×全高1685mm

全長は4550mmという日常的用途で扱いやすいサイズですが、GLKの全幅は1800mmを超えています。いまや全幅1800mm超のモデルはそこまで珍しくありませんが、それでもGLKクラスの車幅感覚に戸惑うドライバーもいるのではないでしょうか。特に、大通りから一歩入った裏道や地方の狭い道路などでは注意深く運転する必要があります。

また、GLKクラスのサイズ感は駐車場を使う際どのように感じられるでしょうか。多くのコインパーキングは、長さ4800mm~5000mm×幅2400mm~2500mm程度といわれていますが、ドアを開けた際、白線まで幅にあまり余裕がありません。隣に駐車している車がある場合は、ドアをこすらないよう注意しましょう。

GLKクラスの全高はSUVとして低めとはいえ1700mm近くになるため、1550mmまでしか対応できない従来の立体駐車場には駐車不可です。最近でこそ全高の高い車種でも駐車できる立体駐車場が増えていますが、まだ数が十分とはいえません。

地下駐車場などは駐車できる全高に余裕がありますが、タワー型の立体駐車場にこだわる場合は駐車場を探す手間を頭に入れておく必要があります。

GLKクラスの安全装備

GLKクラスの安全装備は、モデルイヤー(車の製造年度)により大きな違いがあるのが特徴です。

初期に発売されていたGLK300 4マチックで装備されていたものはABSやエアバッグ程度でしたが、横滑りを防ぐESPやPRE-SAFE、NECK PROアクティブヘッドレストなどの機能も標準で備わります。これらは車が危険な状態にあることを察知した際に機能し、乗員を保護して被害を最小限にとどめることができます。

GLKクラス後半の2012年に登場したGLK350 4マチックでは、多くの安全装備が追加されました。アテンションアシストはドライバーの運転特性を解析し、長時間走行時のドライバーの疲労や眠気を検知して注意を促すことで事故を未然に防ぐ機能です。また、アダプティブハイビームアシストは、ハイビームとロービームを自動的かつ連続的に切り替えることで安全なドライビングをサポートしています。

GLKクラスでは現在主流のLEDヘッドライトが採用されていませんが、LEDと同等の明るさをもつHIDヘッドランプを装備していました。LEDヘッドライトほど目立たないながら、安全なドライブには欠かせない装備でしょう。

GLKクラスの走行性能

日本に輸入されていたGLKクラスに搭載されていたエンジンは、3.0Lと3.5Lのガソリンエンジンです。いずれもV型6気筒エンジンで、直列の6気筒エンジンよりもコンパクトに作れることから、大排気量エンジンに多く採用されています。

ドイツ本国ではディーゼルエンジンモデルもラインアップされていましたが、日本には導入されませんでした。

GLKクラスの駆動方式は4マチックと呼ばれるメルセデスの四輪駆動で、エンジンからのトルクを前輪45%:後輪55%の比率で配分しています。そのため、通常のオンロードから険しいオフロードまで、さまざまな路面で安定したトラクションを発揮するのが特徴です。

トランスミッションは、伝統的なステップ式のATですが、7G-TRONICと呼ばれる電子制御式を採用しており、変速をきめ細かに制御することで優れた燃費やレスポンスを誇ります。

トランクルーム・ラゲッジスペースの広さ

GLKクラスのトランクルームの広さをご紹介したいところですが、GLKクラスは2021年現在販売を終了しており、メルセデス・ベンツの公式サイトからも情報が削除されているため不明です。

<世代:容量>
初代:不明

そのため、具体的な容量は確認できませんでしたが、他のSUVと同様フル乗車の場合でも荷物が多い場合でも、状況に応じて自在に使いこなせるという利便性の高さが特徴です。

リヤには40:20:40の分割可倒式シートが搭載されているため、一部だけシートバックを倒すことができます。荷物の積載量が増えても、乗車人数に応じてうまくシートをアレンジすることで、ラゲッジスペースを拡大させることが可能です。

さらに2人乗車の場合はリヤシート全体を倒し、ラゲッジスペースを最大限に活用することができます。そのため、必要に応じて貨物車としても使うこともできるでしょう。

GLKクラスの燃費

GLCクラスの燃費性能の公式データとしては、当時一般的だったJC08モードによる数値が残っていました。現在は一般的でより実走行条件に近いWLTCモードが採用されていますが、JC08モードは1世代前に用いられていた測定モードで、実燃費とは乖離があります。

どのような道を走行するかによって燃費は大きく変わってくるため、参考程度に見ておきましょう。

<世代:グレード:燃費>
初代
GLK350 4マチック
11.7km/L(JC08モード)

初代
GLK300 4マチック
9.1km/L(JC08モード)

メルセデス・ベンツだけでなく、近年のエンジンにはいわゆるダウンサイジングターボが組み合わされ、高燃費とクリーンな排ガスを両立させています。

しかし、GLKクラスが生産されていた時期はまだ大排気量のNA(自然吸気)エンジンも併用されており、輸入されていたGLKクラスは3497ccと2996ccのNAモデルのみでした。それぞれ最大トルクが370Nm、300Nmを発生させるV型6気筒でしたが、ダウンサイジングターボでは同程度のトルクをより小排気量のエンジンで発生させています。

排気量の差は燃費性能の差につながり、排気量の大きいGLKクラスのエンジンには不利でした。しかし、GLKクラスの後半に発売されていた「GLK350 4マチック」は新時代の直噴エンジンを搭載し、高い走行性能を保ちながら従来の「GLK300 4マチック」よりも優れた燃費性能を実現させています。

GLKクラスの税金

現在の日本での自動車に関する税金としては、購入時の消費税や自動車税環境割に加えて、毎年納める自動車税、車検の都度支払う自動車重量税などがあります。このうち自動車税は排気量ごとに額が決まっていますが、初回登録から13年経過すると、税額が15%程度割増になります。

GLKクラスの自動車税は、以下の価格となるようです。

<世代:グレード:年額>
初代
GLK350 4マチック
57,000円(3,497cc)

初代
GLK300 4マチック
50,000円(2,996cc)

自動車税にはグリーン化特例の制度があるので、初回登録の翌年度のみ税額が75%減額されますが、GLKクラスで該当するグレードはありません。また、自動車税は初回登録から13年を経過すると税額が割増になりますが、2008年に登場したGLKクラスの場合、初期モデルがあと数年で該当します。

次に重量税ですが、日本に輸入されているGLKクラスはいずれも車重が1501kgから2000kgの間に収まるため、重量税は2年分で32,800円に。

重量税にはエコカー減税の制度もありますが、GLKクラスで該当するモデルはありません。

初回登録から13年を超えたときと18年以上経過したときに重量税の額が割増されますが、初期モデルはあと数年で割増対象になります。その場合2年分で45,600円にアップされるので、年式の古い中古車を購入する際は頭に入れておきましょう。

従来あった自動車取得税は2020年10月に廃止され、新たに自動車税環境割が導入されました。これは燃費基準や環境性能に応じて税額が変わるものですが、GLKクラスは減免対象となるグレードがなく、取得価額の3%が課税されます。

自動車税環境割は中古車を購入する際も課税されますが、新車とは取得価額の算定方法が異なる点、取得価額が50万円以下の場合は課税されない点などは注意が必要です。

自賠責保険や任意保険料

続いて、メルセデス・ベンツ GLKクラスの自賠責保険や任意保険料の額をご紹介します。

自賠責保険料は車種による違いはなく、白ナンバーの登録車の場合24か月分20,010円で、車検時に2年分まとめて支払うことになります。

一方、任意保険料は補償内容や保険会社、特約などの契約条件によって大きく保険料に違いが出てしまうのが特徴です。ドライバーの年齢や車種、用途も保険料を左右するため、正確な相場を出すのは困難です。

そこで、その保険料を算定する目安となるのが「型式別料率クラス」です。ここで算出された数字が低いほど、保険料は安くなります。ここでは、損害保険料算出機構のホームページで確認できた初代の料率クラスを確認しておきましょう。
※いずれも保険始期2021年1月1日~12月31日の場合です。

初代
GLK350 4マチック
対人賠償責任保険11・対物賠償責任保険7・搭乗者傷害保険6・車両保険17

初代
GLK300 4マチック
対人賠償責任保険11・対物賠償責任保険10・搭乗者傷害保険7・車両保険15

※料率クラスは損害保険料算出機構のサイトで算出しました。

GLKクラスの車検代

GLKクラスの車検時にかかる経費としては、大きく分けて法定費用と整備点検費用があります。法定費用は国産車と輸入車による違いはなく、排気量や車重で決められているのです。

初代の「GLK350 4マチック」で見た場合、以下の費用がかかります。

・重量税・・・2年分で32,800円
・自賠責保険料・・・24か月で20,010円
・印紙代・・・1,200円

基本的に車検整備は、ディーラーや整備工場などの専門業者に依頼するのが一般的です。その際は整備点検費用が必要となります。整備内容により費用は大きく違ってきますが、法定費用と合算した15万円プラスアルファを費用目安にするといいかもしれません。

また、車検手続きも整備点検と一緒に依頼することが一般的です。この場合、手続きの代行手数料もかかってしまいます。手数料の金額は専門業者ごとに設定されるということも覚えておくのがおすすめです。

GLKクラスの維持費

前述した項目を含め、GLKクラスの中古車を購入した場合の維持費についてまとめてみましょう。

使用場所や目的による差もありますが、年額に換算したおおよその目安として、初代の「GLK350 4マチック」の年間維持費は以下のとおりです。

・自動車税・・・57,000円
・重量税・・・16,400円(2年分÷2)
・自賠責保険・・・10,005円(24か月分÷2)
・任意保険・・・約50,000円
・ガソリン代(年間1万km走行)・・・約158,000円
・駐車場代・・・約96,000円(全国平均)

GLKクラスはすでに販売を終了している車種なので、新車時のメルセデス・ケアや3年落ち以内の中古車で選択できるメンテナンスプラスなどのプランは適用されません。そのため、故障したときに備えた修理費用も見込んでおくのがおすすめです。

特に初期モデルでは年式も古くなっており、整備が必要になる機会も増えることが予想されます。メルセデス・ベンツのパーツは他メーカーよりも高額ともいわれているため、できるだけ余裕のある資金計画を立てておきたいところです。

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※本記事は、2021年9時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。

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