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更新日:2021.08.26 / 掲載日:2021.08.26
メルセデス・ベンツ Eクラスの燃費や税金など気になる維持費を紹介

1993年に登場し、最新の現行モデルが5代目となるメルセデス・ベンツ Eクラスについて、気になるポイントを紹介していきます。
「燃費やボディサイズは?」「税金や車検代などの維持費はいくらかかる?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
Eクラスについて
メルセデス・ベンツ EクラスはEセグメントに属する4ドアセダンで、かつてミディアムクラスと呼ばれていたモデルに相当します。
Eクラスのボディには4ドアセダンに加えクーペやカブリオレなどのバリエーションもありますが、今回はセダンにしぼって特徴を見ていきましょう。
従来のミディアムクラスから改称されて初代のEクラスが誕生したのは1993年のことで、現行の5代目モデルは2016年から発売されています。
現行型のEクラスは歴代モデルと同様、高級ミディアムセダンとしての上質感が特徴で、スポーティかつエレガントなたたずまいが同ブランドらしさを感じさせています。特に現行型の最先端を包み込むプレミアムなフォルムからは、伝統あるEクラスとして新世代デザインとの見事なまでの調和が感じられます。
Eクラスのインテリアもまた、最上を追求する姿勢が随所に感じられます。ARTICOと呼ばれる人工レザーやブラックアッシュウッドに仕上げられたトリム、クローム製のアクセントパーツなどが醸し出す上質感や高級感は、乗員に極上の移動を体験させるでしょう。ナッパレザー製のシートはオプションでしか設定できないものですが、これもまた、よりよい車づくりを追求するメルセデス・ベンツの熱い想いを感じさせるものです。
Eクラスの駆動方式としては、このクラスでは一般的な方式であるFRに加え、4マチックと呼ばれる四輪駆動がグレードにより使い分けられています。トランスミッションには従来のステップ式ATを採用していますが、初代の4速からモデルチェンジの都度多段化され、現行モデルでは9速ATがスムーズでジェントルな走行を実現させているのが特徴です。
パワートレインには、世代によりさまざまなものが使い分けられています。初期のEクラスでは、主に大排気量のNA(自然吸気)エンジンが搭載されていましたが、時代の変遷とともに小排気量にターボチャージャーを組み合わせた、いわゆるダウンサイジングターボが搭載されるようになりました。
現行モデルではそこにハイブリッド車やプラグインハイブリッド車もラインアップされており、地球環境に配慮した選択肢がさらに増えています。Eクラスは近い将来のフルモデルチェンジも予想されていますが、次世代もこのクラスを牽引するモデルとして進化した姿が期待されるでしょう。
Eクラスのボディサイズ
Eクラスのボディサイズは、一体どれくらいあるのでしょうか。ここでは、歴代モデルのボディサイズを比較してみましょう。
<世代:グレード:ボディサイズ>
初代
E220
全長4740mm×全幅1740mm×全高1445mm
2代目
E320 アバンギャルド
全長4800mm×全幅1800mm×全高1415mm
3代目
E250 アバンギャルド
全長4850mm×全幅1820mm×全高1465mm
4代目
E250 アバンギャルド
全長4890mm×全幅1855mm×全高1455mm
5代目
E200 スポーツ
全長4940mm×全幅1850mm×全高1455mm
全長は取り扱いが大変というほどの長さではありませんが、現行モデルの5代目のEクラスの1850mmという全幅は、多少乗りにくさを感じることがあるかもしれません。特に大きい車体の運転に慣れていないドライバーにとっては、峠道でのすれ違いや狭い路地の通行で気を遣うこともあります。
基本的に日本にある多くのコインパーキングは、長さ4800mm~5000mm×幅2400mm~2500mm程度です。そのため、全長が4900mm前後あるEクラスは、ギリギリ停められるサイズといえるでしょう。
またドアの開閉もあるため、車の全幅は狭い方が駐車しやすいですが、メルセデス・ベンツでは近年全幅の広いモデルが多くなっています。Eクラスもそのひとつであり、ユーザーはドアを開閉する際にぶつけないよう注意する必要があるでしょう。
一方、Eクラスの全高は1450mm前後となっています。日本では高さ1550mmまでしか対応しない立体駐車場が多いのですが、近年の乗用車はSUVをはじめ全高の高いモデルが多くなりつつある状況です。
そのような理由から、従来の立体駐車場に停められるモデルが減っています。その中でも、Eクラスは従来の立体駐車場でも十分に収まるサイズ感なので、問題なく停められます。
Eクラスの安全装備
Eクラスには、メルセデス・ベンツが誇る世界最高峰の安全装備が随所に搭載されています。
代表的な装備として挙げられるのが、「インテリジェントドライブ」です。このインテリジェントドライブは、ステレオカメラと最先端のセンサーシステムが車両や歩行者を検知することで、数々の安全機能が事故の回避や被害軽減をサポートしてくれます。
主な機能として、ドライバーが走行中に気を失うなど万が一のことが起こってしまうケースを想定し、自動的に車線を維持して緩やかに減速や停止をアシストしてくれる「アクティブエマージェンシーストップアシスト」があります。
他にも、走行中の道路でカメラが制限速度などの道路標識を読み取り、ディスプレイに表示してくれる「トラフィックサインアシスト」を搭載しています。
また、事故が起こってしまった場合に、ドライバーだけでなく歩行者の安全に配慮する機能が搭載されています。これは、車と歩行者が接触した際、ボンネット後部を瞬時に持ち上げてクラッシャブルゾーンを拡大し、歩行者の受ける衝撃を軽減してくれる機能です。
トランクルーム・ラゲッジスペースの広さ
Eクラスの歴代のトランクルームの広さをご紹介したいところですが、3代目までのトランクルームの容量については公式なデータを確認することができませんでした。4代目と現行モデルとなる新型の5代目については、以下の容量となっています。
<世代:容量>
初代
不明
2代目
不明
3代目
不明
4代目
540L
5代目
540L
4代目と5代目いずれも540Lという容量があるため、ゴルフバッグは最大で4個まで積むことが可能です。ただし、これはセダンのみに限った容量なので、クーペやカブリオレでは容量が変わることを覚えておきましょう。一方、プラグインハイブリッド車の場合、大容量のバッテリーを搭載する必要があるため、トランクルームは370Lと一回り小さくなっているのが特徴です。
Eクラスのリヤシートは40:20:40の分割可倒式になっており、トランクスルーの機能を使うことができます。荷物の積載量が増えても、乗車人数に応じて必要な分だけシートバックを倒し、トランクルームの長さを延長する形で容量を拡大することは十分に可能です。
Eクラスの燃費
Eクラスの燃費性能ですが、初代から5代目までの間に測定モードは何度か変更されていることもあり、世代による比較は難しいです。
測定モードは時代が下がるごとに実走行に近い走行条件になるものの、実際に同じ条件は皆無なので、カタログデータと実燃費には必ず乖離があります。そのため、あくまでも参考値として見ておきましょう。
<世代:グレード:燃費>
初代
E220
11.0km/L(10・15モード)
2代目
E230
10.2km/ L(10・15モード)
3代目
E250アバンギャルド
9.0km/L(10・15モード)
4代目
E250アバンギャルド
15.5km/L(JC08モード)
5代目
E200スポーツ
13.1km/L(WLTCモード)
5代目
E220dスポーツ
16.8km/L(WLTCモード)
5代目
E350eスポーツ
12.4km/L(WLTCモード)
3代目のEクラスまでは、ターボは専らパワーアップのために搭載されていましたが、4代目以降のターボはいわゆるダウンサイジングターボと呼ばれているV型8気筒ツインターボエンジンが搭載されました。同排気量のNA(自然吸気)エンジンよりも出力、トルクともにアップしているため、燃費性能や環境性能が格段に向上しています。
直近の3世代全てで燃費モードが異なるため、単純な比較ができませんが、5代目のE200スポーツにはハイブリッドシステムも組み合わされることで、燃費性能や環境性能がさらにアップしているようです。
Eクラスの税金
現在の日本での自動車に関する税金としては、購入時の消費税や自動車税環境割に加えて、毎年納める自動車税、車検の都度支払う自動車重量税などがあります。このうち自動車税は排気量ごとに額が決まっていますが、初回登録から13年経過すると、税額が15%程度割増になります。
Eクラスの自動車税は、3代目以降のグレードで以下の価格となるようです。
<世代:グレード:年額>
3代目
E250アバンギャルド
43,500円(2,496cc)
4代目
E250アバンギャルド
36,000円(1,991cc)
5代目
E200スポーツ
30,500円(1,496cc)
自動車税にはグリーン化特例の制度もあるので、初回登録の翌年度のみ税額が75%減額されます。Eクラスで対象になるのは、プラグインハイブリッドの「E350eスポーツ」や「E350deスポーツ」です。
また、自動車税は初回登録から13年を経過すると税額が割増になりますが、4代目前半の年式が該当します。E250アバンギャルドの3代目が年額58,600円、4代目が年額45,400円となるようです。
次にEクラスの重量税ですが、Eクラスはほとんどのグレードの車重が1,501kgから2,000kgの間に収まるので、税額は2年分で32,800円になります。
プラグインハイブリッドでは車重2,000kgを超えるものがありますが、エコカー減税の対象となるため、2回目の車検まで重量税は全額免除されます。エコカー減税対象となるグレードの場合、3回目以降の車検では41,000円かかるところ、税額が25,000円に減額されるのが特徴です。
年式が古くなると重量税の税額が上がるので、初回登録から13年を超える4代目初期では2年分45,600円課税され、さらに18年以上経過すると、2年分の重量税は50,400円に上がります。
従来の自動車取得税は2020年10月に廃止され、新たに自動車税環境割が導入されました。これは燃費基準や環境性能に応じて税額が変わるものですが、エコカー減税の対象となるグレードは非課税扱いです。
自賠責保険や任意保険料
続いて、Eクラスの自賠責保険や任意保険料の額をご紹介します。自賠責保険料は車種による違いはなく、白ナンバーの登録車の場合24か月分20,010円で、車検時に2年分まとめて支払うことになります。
任意保険料は、契約条件や保険会社などにより大きく差が出るほか、ドライバーの年齢や車種、用途による違いもあるため、保険料の正確な相場は出すのは困難です。
保険料を算定する基準のひとつに型式ごとの事故実績に基づいた「型式別料率クラス」があり、数字が低いほど保険料は安くなります。
ここでは、損害保険料算出機構のホームページで確認できた3代目以降の料率クラスを確認しておきましょう。
※いずれも保険始期2021年1月1日~12月31日の場合です。
3代目
E250アバンギャルド
対人賠償責任保険6・対物賠償責任保険7・搭乗者傷害保険7・車両保険12
4代目
E250アバンギャルド
対人賠償責任保険2・対物賠償責任保険5・搭乗者傷害保険5・車両保険15
5代目
E200スポーツ
対人賠償責任保険7・対物賠償責任保険7・搭乗者傷害保険7・車両保険14
※料率クラスは損害保険料算出機構のサイトで算出しました。
Eクラスの車検代
Eクラスの車検時にかかる経費は、大きく分けて法定費用と整備点検費用がありますが、法定費用は国産車と輸入車による違いはなく、排気量や車重で決まっているのです。
5代目のE200スポーツの場合、以下の費用がかかります。
・重量税:2年分で32,800円
・自賠責保険料:24か月で20,010円
・印紙代:1,200円
さらに車検整備を行う場合、ディーラーや整備工場などに依頼することもあるでしょう。この場合、法定費用のほかに整備点検費用が必要です。整備や修理の内容により工賃は大きく異なりますが、法定費用と合算して15万円弱を目安にするといいかもしれません。
また、車検を依頼した場合は、車検手続きの代行手数料もかかります。
Eクラスの維持費
前述した項目を含め、Eクラスの中古車を購入した場合の維持費についてまとめてみましょう。
使用場所や目的による差もありますが、年額に換算したおおよその目安として、5代目のE200 スポーツの年間維持費は以下のとおりです。
・自動車税:5,000円
・重量税:16,400円(2年分÷2)
・自賠責保険:10,005円(24か月分÷2)
・任意保険:約50,000円
・ガソリン代(年間1万km走行):約144,000円
・駐車場代:96,000円(全国平均)
上記以外に、定期的にかかるものとしてオイル代があります。
また、サマータイヤやスタッドレスタイヤの代金などは、毎年買い替える必要はないですが、一回の出費額が大きくなってしまうものなので、あらかじめ頭に入れておくようにしましょう。
ディーゼルエンジンの特徴
現行モデルである5代目のEクラスのディーゼル車としては、「E220d スポーツ」が設定されています。
搭載される1.9L直列4気筒のディーゼルターボエンジンは、WLTCモードで16.8km/Lという燃費性能を誇っているのが特徴です。
他のメルセデスと同様、Eクラスのディーゼル車もノイズ対策がしっかりしています。そのため、ディーゼル車であることを感じる場面は少ないでしょう。
ハイブリッドの特徴
Eクラスでは、現行モデルとなる5代目にハイブリッド車が設定されています。
モーターが走行をアシストするハイブリッド車として、FRの「E200スポーツ」や四輪駆動の「E200 4マチック スポーツ」と「E450 エクスクルーシブ」などがあります。
それぞれの燃費は、WLTCモードで13.1km/L、12.3km/L、11.1km/Lという数値です。
また、Eクラスは外部電源からの充電が可能なため、ハイブリッドよりモーター走行の距離が延びているプラグインハイブリッド車も設定されています。
グレードとしては、ガソリンエンジンの「E300e スポーツ」とディーゼルエンジンの「E350de スポーツ」があります。
それぞれの燃費は、WLTCモードで12.4km/L、16.1km/Lというハイブリッド車よりもさらに高い燃費性能を誇っているのが特徴です。
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※本記事は、2021年8月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。