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更新日:2021.08.20 / 掲載日:2021.08.20

メルセデス・ベンツ CLクラス クーペの燃費や税金など気になる維持費を紹介

メルセデス・ベンツ CLクラス クーペ

1996年から2014年の間に3代にわたって販売されていたメルセデス・ベンツ CLクラス クーペの気になるポイントを紹介していきます。

「燃費やボディサイズは?」「税金や車検代などの維持費はいくらかかる?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。

CLクラス クーペについて

CLクラス クーペは、1996年にラグジュアリークーペとして誕生しました。

これまでラグジュアリークーペのラインアップはSクラスに統合されていましたが、Sクラスのマイナーチェンジを機に「CL」という名で独立することになったのがはじまりです。

生産終了となる2014年までに2度のフルモデルチェンジが行われ、その歴史は3世代にわたります。

高級車の代名詞ともいえるSクラスをベースとしており、プラットフォームや装備など高級感を演出しながらも、フロントグリルにはメルセデス・ベンツの象徴であるスリーポインテッド・スターを採用するなどCLクラス独自の存在感も備えられました。

日本でも1996年に販売が開始され、全長5065mm×全幅1910mm×全高1445mmのボディは当時の2ドアクーペとしては破格のサイズとして注目を集めます。このビッグボディはその後のモデルチェンジにて全幅が1850mm台にまで絞られるものの、5000mmを超えるロングボディは健在で3代目まで受け継がれていきました。

パワートレインに関してはマイナーチェンジによる細かい変更はあるものの、ガソリンエンジンのみのラインアップとなっており、すべての世代において4.5L以上のV型エンジンを搭載。最高出力はターボ未搭載エンジンにおいても300psを超えており、3代目に関しては最もマイルドなエンジンでも380psと破格のエンジンパワーです。また、駆動方式はすべてのグレードでFRを採用しており、クーペらしい走行性能をすべての世代で維持しています。

2001年のマイナーチェンジではメルセデス・ベンツお馴染みのAMGグレードが追加となり、2002年にはツインターボ、スーパーチャージャー仕様のAMGシリーズも新たにラインアップされました。また、2010年にはブルーエフィシェンシーモデルも追加されたことで、クーペらしいパワフルな運動性能はそのままに環境にも配慮したモデルへと進化を遂げています。

2014年には生産終了となり、18年の歴史に幕を閉じました。しかし、現行のSクラスクーペのベース車にもなっていることからCLクラスのDNAは確実に受け継がれています。

CLクラス クーペのボディサイズ

CLクラス クーペのボディサイズは、一体どれくらいあるのでしょうか。

ここでは、歴代モデルのボディサイズを比較してみましょう。なお、今回はすべての世代で設定された「CL600」でご紹介していきます。

<世代:グレード:ボディサイズ>
初代
CL600
全長5065mm×全幅1910mm×全高1445mm

2代目
CL600
全長5000mm×全幅1855mm×全高1400mm

3代目
CL600
全長5075mm×全幅1870mm×全高1420mm

CLクラス クーペは、2代目へモデルチェンジした際に全体的にコンパクトになりましたが、3代目のモデルチェンジでサイズアップされ、全長が5000mmを超えるロングボディとなりました。各世代でボディサイズの細かな変更は見受けられますが、クーペのスポーティーなデザインはどの世代でも保たれています。

ロングボディが特徴的なCLクラス クーペですが日本のコインパーキングなどの駐車場事情との相性が気になるところです。結論としては、日常的な街乗りであればそれほど大きな支障はないと考えてよいでしょう。

まず、5000mmを超える全長ですが、日本の普通自動車の駐車スペースは長さ6000mm、幅2500mm、高さ2200mm以上が必要と定められています。そのため、一般的な駐車場であれば駐車した際にはみ出るようなことはありません。

また、1900mmを超える車幅に関しても同様で、はみ出ることはありません。しかし、駐車枠に対してセンター位置に駐車した場合でも片側ドアの開閉可能距離は約300mmですので、両隣の車両駐車位置によっては乗り降りしにくいこともある点については考慮が必要でしょう。

日本の立体駐車場の高さは平均で全高1550mmとなっているので、CLクラス クーペはどの世代も駐車に心配する必要はありません。

CLクラス クーペの安全装備

CLクラス クーペは、安全面でも優れています。

初代では、デュアル・サイドエアバッグはもちろん、プリテンショナー&フォースリミッタ付きシートベルトまで完備されました。さらに、ABSやブレーキアシスト、ESP(エレクトロニックスタビリティプログラム)など事故を未然に防止する機能も標準装備です。

ESPは車輪の回転速度や横方向の加速度、ステアリング角などのあらゆる車両の情報を複数のセンサーで検知し、エンジン出力やブレーキを自動調整してくれる機能で、現在もメルセデス・ベンツの安全装置の一角を担っています。

当時としては最先端の安全装置が、全車標準装備となっていることからも安全に関する意識が高いことが伺えます。

2代目では、初代の安全装置はそのままに、ウィンドエアバッグが追加されたことで横方向の衝撃をさらに緩和することが可能になりました。

3代目では、夜間や雨天時など、人の目やカメラでは認識できない状況下でも優れた検知能力を持つレーダーを利用した安全装置「レーダーセーフティパッケージ」が全車に標準装備されています。

ドライバーの死角となる斜め後方の車両を検知し、車線変更などで衝突の危険を察知すると自動でブレーキを行う「アクティブブラインドスポットアシスト」も採用されました。

さらに、車が車線からはみ出ていることを感知するとステアリングを微振動させてドライバーに注意を促し、ブレーキを自動調整することで車線逸脱を防止する「アクティブレーンキーピングアシスト」も採用されています。

CLクラス クーペの走行性能

CLクラス クーペにはすべてのモデルにV型エンジンを採用しました。排気量は最小でも4.5Lとなっており、ターボとスーパーチャージャー、自然吸気モデルと幅広いエンジンタイプが用意されています。

3代目では、5.5L V型8気筒エンジンを搭載した最もマイルドなスペックである「CL550」の最高出力が387psと、2,000kgを超える車重をものともしないパワフルなエンジンパワーを備えました。

トランスミッションに関しては5速ATまたは7速ATが採用され、パワフルなエンジン性能をフルに発揮することが可能です。駆動方式は全車FR駆動に統一されているので、パワフルなエンジンパワーと相まってスポーティーかつパワフルな走りを体感できます。

CLクラスのドライブトレインは全体的にスポーツ走行を重視した性能となっているので、軽さを活かしてよりスポーティーな走りを楽しみたい方はV型8気筒モデル、大排気量を活かして優雅に高速走行を楽しみたい方はV型12気筒モデルをチョイスするとよいでしょう。

トランクルーム・ラゲッジスペースの広さ

CLクラス クーペの歴代のトランクルームの広さをご紹介したいところですが、2代目までのトランクルーム容量は公式データが確認できませんでした。3代目については、以下の容量となっています。

<世代:容量>
初代:不明
2代目:不明
3代目:440L

3代目のCLクラス クーペの容量は440Lと、クーペタイプの中では比較的大きめの容量となっています。あくまでもゴルフバッグの全長にもよりますが、一般的なサイズであれば斜めに積むことで1セットは確実に積載することができるでしょう。

なお、初代と2代目に関しては情報が見つけられなかったため、具体的な容量は不明ですが、CLクラス クーペの歴代のボディサイズに大きな変更はないことから、おそらく440L前後であると想定されます。そのため、収納に関してもそれほど大きな差はないといえるでしょう。

CLクラス クーペの燃費

CLクラス クーペは、初代が販売開始されてから25年以上が経過しています。長い歴史の中で燃費規格も更新を繰り返しているため、単純な燃費比較は難しいのが現状です。

新しい燃費規格になるほど実燃費に近い値となりますが、まだまだ現実とは乖離しているため、あくまで参考値として見ていきましょう。

<世代:グレード:燃費>
初代
CL600
5.5km/L(10・15モード)

2代目
CL600
6.3km/L(10・15モード)

3代目
CL600
6.2km/L(10・15モード)

3代目
CL550 ブルーエフィシェンシー
9.3km/L(JC08モード)

CLクラス クーペは大排気量のハイパワーエンジンと2000kgを超える車重を有するため、燃費に関しては全体的に10km/L以下の性能がほとんどとなっています。

2代目で燃費の向上がみられますが、これはダウンサイジングされたエンジンが新たにラインアップされたことによるものです。

3代目では、燃費向上やCO2排出量削減の技術が盛り込まれたブルーエフィシェンシーモデルが新たにラインアップされます。これにより燃費は、10km/L付近まで大幅に改善されました。

なお、エンジンのダウンサイジングにより排気量は約1.0L減少していますが、ピエゾインジェクターを用いたスプレーガイデッド直噴式燃料噴射システムとツインターボを組み合わせることで最高出力を増加させることに成功しています。

CLクラス クーペの税金

現在の日本での自動車に関する税金としては、購入時の消費税や自動車税環境割に加えて、毎年納める自動車税、車検の都度支払う自動車重量税などがあります。このうち自動車税は排気量ごとに額が決まっていますが、初回登録から13年経過すると、税額が15%程度割増になります。

CLクラス クーペの自動車税は、各世代で以下の価格となるようです。

<世代:グレード:年額>
初代
CL600
101,200円(5,987cc)

2代目
CL600
101,200円(5,785cc)

3代目(2008年以前)
CL600
101,200円(5,513cc)

3代目(2009年以降)
CL600
88,000円(5,513cc)

年式が違うだけで、約13,000円の価格差があります。所有年数が長くなれば、それだけ負担も大きくなるということです。

次にCLクラス クーペの重量税を見ていきましょう。

CLクラス クーペの車両重量は1,501kgから2,000kgの間に収まるグレードもありますが、一部では2,000kgを超えるグレードも存在しています。年式に関しても13年、18年超のグレードが存在するのでそれぞれご紹介します。

1,501kgから2,000kgの間に収まっている場合の税額は、2年分で32,800円がかかるようです。ただし、初回登録から13年経過しているグレードだと45,600円、18年経過しているグレードだと50,400円がかかります。

また、2,000kgを超える場合の税額は、2年分で41,000円に。こちらも13年経過しているグレードだと57,000円、18年経過しているグレードだと63,000円がかかります。

その他、車両購入時には消費税や自動車税(環境性能割)も課税されますので、購入の際はこれらの税金も考慮して検討することが大切です。

自賠責保険や任意保険料

続いて、CLクラス クーペの自賠責保険や任意保険料の額をご紹介します。

自賠責保険料は車種による違いはなく、白ナンバーの登録車の場合24か月分20,010円で、車検時に2年分まとめて支払うことになります。

任意保険に関しては保険会社や特約の有無によって金額が大きく異なるため、あくまで参考値としてみておいてください。

自動車保険料は型式ごとに過去の実績を基準とした「型式別料率クラス」によって算出されるのが一般的です。損害保険料算出機構のホームページでは、2代目のCL500の料率クラスが確認できました。
※いずれも保険始期2021年1月1日~12月31日の場合です。

2代目
CL500
対人賠償責任保険9・対物賠償責任保険6・搭乗者傷害保険7・車両保険17

※料率クラスは損害保険料算出機構のサイトで算出しました。

CLクラス クーペの車検代

CLクラス クーペの車検時にかかる経費としては、大きく分けて法定費用と整備点検費用があります。法定費用は国産車と輸入車による違いはなく、排気量や車重で決められているのです。

3代目のCL600で見た場合、以下の費用がかかります。

・自動車重量税:2年分で41,000円
・自賠責保険料:24か月で20,010円
・印紙代:1,200円

車検を受ける方法には、書類準備から車の持ち込みまでを自身で行うユーザー車検、自動車ディーラーなどの専門店に依頼する方法の2つがあります。

ユーザー車検は車検費用の節約にはなるものの、時間や手間がかかって慣れも必要になるため、専門店に依頼するのがおすすめです。

一般的にベンツ車は整備費用が高いといわれていますが、その原因の多くが部品代となります。ドイツ車はアウトバーンのような道路でも安全に走行できることを前提に作られているため、部品の交換サイクルは国産車より短いのが特徴です。高い安全性を確保するために部品開発コストが増加し、結果的に部品販売価格が高額になりやすいのも要因のひとつです。

基本料金や代行手数料、工賃に関しては依頼する店舗によってサービス内容も変わってきますので、こちらも依頼前に確認しておくようにしましょう。

CLクラス クーペの維持費

前述した項目を含め、CLクラス クーペの中古車を購入した場合の維持費についてまとめてみましょう。

使用場所や目的による差もありますが、年額に換算したおおよその目安として、3代目の「CL600」の年間維持費は以下のとおりです。

・自動車税:88,000円
・重量税:41,000円(2年分÷2)
・自賠責保険:10,005円(24か月分÷2)
・任意保険:73,830円
・ガソリン代(年間1万km走行):約277,000円
・駐車場代:約96,000円(全国平均)

上記の金額以外にも、車検の整備費用や定期点検費用などのメンテナンスのための料金がかかるため、多めの予算を見積もっておいたほうがよいでしょう。

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※本記事は、2021年8月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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