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更新日:2021.07.28 / 掲載日:2021.07.28
メルセデス・ベンツ CLSクラスの燃費や税金など気になる維持費を紹介

日本では2005年に販売開始され、いまもなお進化を続けるCLSクラスの気になるポイントを紹介していきます。
「燃費やボディサイズは?」「税金や車検代などの維持費はいくらかかる?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
CLSクラスについて
メルセデス・ベンツ CLSクラスは、4ドアクーペの代表格として広く知られています。セダンの乗り心地と実用性、クーペのスポーティーな走りという相反する性能をうまく両立したスポーツセダンともいえる高級車です。
日本では2005年に販売開始され、当時は「CLS350」「CLS500」「CLS55AMG」の3モデルがリリースされました。
初代はガソリンエンジンのみのラインアップでしたが、11回にわたるマイナーチェンジにより、多くのグレードが生み出されています。
2代目では、新たにディーゼルエンジン搭載モデルとして「CLS220 ブルーテック」が2015年にリリース。4気筒ターボ付きクリーンディーゼルエンジンが日本初上陸とのことから当時は大きな話題となり、その性能の高さからクリーンディーゼル普及の火付け役にもなりました。
3代目では、ハイブリッドシステムを彷彿とさせるような電装システムを搭載したモデルもリリース。当初のコンセプトはそのままに、CLSクラスは時代に合わせながら今もなお進化を続けています。
CLSクラスのボディサイズ
CLSクラスのボディサイズは、一体どれくらいあるのでしょうか。
ここでは、歴代モデルのボディサイズを比較してみましょう。なお、CLSクラスの3代目に関して、初代と2代目共通のCLS350が存在しないため、CLS200d スポーツのボディサイズで比較しています。
<世代:グレード:ボディサイズ>
初代(W219)
CLS350
全長4915mm×全幅1875mm×全高1405mm
2代目(C218)
CLS350
全長4940mm×全幅1880mm×全高1415mm
3代目(C257)
CLS200d スポーツ
全長5000mm×全幅1895mm×全高1430mm
CLSクラスはモデルチェンジを重ねるごとに全体が少しずつワイドになっていく傾向にあるようです。特に全長に関しては、初代と3代目の差は85mmと大幅にサイズアップされています。
もともとCLSクラスはEクラスのボディをベースにしており、初代は全高をやや低めに設定したデザインでした。しかし、さらなる室内空間の確保と現行モデルでの5人乗りへの仕様変更により、サイズアップが進んでいます。
世代を重ねるごとにサイズアップしているCLSクラスですが、日本の駐車場事情との相性が気になるところでしょう。結論としては、日常の運転に支障をきたすほどの問題はありません。
日本の普通自動車の駐車スペースは、長さ6000mm、幅2500mm、高さ2200mm以上が必要と定められています。歴代で最もサイズの大きい現行モデルでも、全長1000mmの余裕があるので問題はないでしょう。
一方で、車幅に関しては駐車スペースのセンターに停めた場合に片側ドアの余裕は約300mmと、乗り降り可能なスペースは確保できています。そのため、ボディサイズによる取り回しについては一般的な3ナンバーの自動車と大きな違いはないでしょう。
CLSクラスの安全装備
CLSクラスは各世代で最新の安全技術が搭載されています。
初代では、衝突時の衝撃レベルによって最大2段階に展開される「デュアルエアバッグ」や胸部圧迫を防止する「ベルトフォースリミッター」が採用されました。
また、事故の未然防止装置としてコーナリング中の「横滑り防止機能」やハンドル角度と車速に応じてヘッドライトの照射角度を調整する「アクティブライトシステム」も搭載しています。
2代目では、カメラ技術を使った安全装置が採用されるようになりました。フロントガラス上部に設置されたカメラで前方の状況を把握し、ハイビームとロービームの切り替えを自動で行う「アダプティブハイビームアシスト」を搭載。
さらに、コーナー進入および脱出の際にロービームが進行方向へ最大12度照射してくれる「アクティブライトシステム」が標準装備されています。
3代目では、最先端のレーダーと映像認識技術を使って、さらに高精度な安全装置へと進化を遂げました。走行中の未然防止や乗員保護はもちろん、停車後ドアを開ける際に後方から障害物が接近しているとドライバーへ警告する機能も搭載されるなど、事故の未然防止能力がより強化されています。
トランクルーム・ラゲッジスペースの広さ
CLSクラスの初代から現行モデルまでの歴代のトランクルームの広さをご紹介します。
<世代:容量>
初代:495L
2代目:520L
3代目:520L
それぞれの世代においてセダンとしては標準的なトランク容量ですが、CLSクラスはグレードやパッケージオプションによって容量が異なるという特徴があります。
例として、AMGスポーツパッケージの場合、エアマチックサスペンションのタンクが車両後方に設置されるため、トランクルームの横幅がやや狭い仕様となっているからです。
また、初代と2代目に関してはリヤシートを倒すことでトランクルーム容量の拡張が可能な分割式可倒シートも、グレードによってはパッケージオプションとなっています。
長いものを真横に載せたい場合には注意が必要ですが、基本的に全世代において一般的なゴルフバッグ程度であれば問題なく積むことができます。ゴルフバッグを斜めに載せれば、最大2セットまで収納できるでしょう。
しかし、積み下ろしの利便性を考えると分割式可倒シート有りに軍配が上がりますので、購入前にトランクルームのサイズ感をチェックすることをおすすめします。
CLSクラスの燃費
CLSクラスは初代が販売開始されてから、すでに15年以上の年月が経過しています。その長い歴史の中で燃費規格も更新を繰り返しているため、単純な燃費比較が難しいのが現状です。
新しい燃費規格になるほど現実に近い値となりますが、実走行燃費とはまだまだ乖離があるため、あくまで参考値として見ていきましょう。
<世代:グレード:燃費>
初代
CLS350
8.5km/L(10・15モード)
2代目
CLS350ブルーエフィシェンシー
12.4km/L(JC08モード)
2代目
CLS220d
18.5km/L(JC08モード)
3代目
CLS450 4マチック スポーツ
10.9km/L(WLTCモード)
3代目
CLS220dスポーツ
16.5km/L(WLTCモード)
初代と2代目は同排気量のグレードですが、フルモデルチェンジにより燃費性能が向上しています。これは2代目のエンジンにはディーゼル車にも使用されているピエゾインジェクターが搭載されたことで、少ない燃料での運用が可能になったためです。
なお、現行モデルとなって燃費の低下が目立ちますが、フルモデルチェンジによるパワートレインの大幅改善と燃費規格の厳格化が大きな要因となっています。
CLSクラスの税金
現在の日本での自動車に関する税金としては、購入時の消費税や自動車税環境割に加えて、毎年納める自動車税、車検の都度支払う自動車重量税などがあります。このうち自動車税は排気量ごとに額が決まっていますが、初回登録から13年経過すると、税額が15%程度割増になります。
CLSの場合、初代の一部グレードは13年以上経過しているため、検討の際は初回登録年月日の考慮が必要です。例として、排気量3.4Lで比較した結果が以下となります。
<世代:グレード:年額>
初代
CLS350
年額66,700円(3,497cc)
2代目
CLS350
年額58,000円(3,497cc)
年式が違うだけで約8,000円の価格差があり、所有年数が長くなればなるほどその差はさらに開いていきます。
次に重量税を見ていきましょう。
自動車税と同じく初回登録からの経過年数に応じて割増となる制度になっており、重量税に関しては13年超と18年超で区切られています。
CLSの車両重量はすべての世代とグレードにおいて1,500kgから2,000kg内に収まっているので、税額は2年分で32,800円です。13年経過していると45,600円、18年経過していると50,400円に跳ね上がります。
最後に自動車税環境性能割ですが、基本税率3%を基準に燃費や環境性能によって税額が変化する仕組みです。
CLSでは、クリーンディーゼルエンジンが搭載されているCLS220dスポーツが免除対象となっています。
その他、車両購入時には消費税も課税されますので、購入の際はこれらの税金も考慮しての検討が重要となるでしょう。
自賠責保険や任意保険料
続いてCLSクラスの、自賠責保険や任意保険料の額をご紹介します。
自賠責保険料は車種による違いはなく、12ヶ月で13,310円、24ヶ月で20,010円です。これは車検時に、2年分まとめて支払います。
続いて任意保険ですが利用した保険やドライバーの年齢や車種、用途による違いが大きく金額が大きく異なるため、あくまで参考としてお考えください。
自動車保険料は型式ごとに過去の実績を基準とした「型式別料率クラス」によって算出されるのが一般的です。
損害保険料算出機構のホームページにて、2代目と現行のCLS220dの料率クラスが算出できましたので、ご紹介します。
損害保険料算出機構のホームページでは、2代目と3代目の料率クラスが確認できました。
※いずれも保険始期2021年1月1日~12月31日の場合です。
2代目
対人賠償責任保険7・対物賠償責任保険7・搭乗者傷害保険7・車両保険13
3代目
対人賠償責任保険7・対物賠償責任保険7・搭乗者傷害保険7・車両保険17
※料率クラスは損害保険料算出機構のサイトで算出しました。
CLSクラスの車検代
CLSクラスの車検時にかかる費用については、大きく分けて法定費用と整備点検費用があります。法定費用は国産車と輸入車による違いはなく、排気量や車重で決められているのです。
現行モデルのCLS450 4マチックスポーツで見た場合、以下の費用がかかります。
・自動車重量税:2年分で32,800円
・自賠責保険料:24か月で20,010円
・印紙代:1,200円
車検を受けるには、書類準備から車の持ち込みまで自身で行う「ユーザー車検」と「自動車ディーラーなどの専門店に依頼する方法」があります。
ユーザー車検は車検費用の節約にはなるものの一般的ではないため、今回は専門店に依頼したパターンで進めていきましょう。
整備費用の内訳は、基本料金と部品代、工賃に分けられます。一般的にベンツ車は整備費用が高いですが、整備費用を大きく左右しているのが部品代です。
ドイツ車はアウトバーンのような道路でも安全に走行できることを基準に作られているため、部品の交換推奨サイクルは短い傾向にあります。また、高い安全性を確保するために高品質の部品が多い点も、整備料金が高額になりやすい要因のひとつでしょう。
交換部品については、リサイクル品やリビルト品(再生品)を取り扱っている整備工場もあります。車検当日に想定外の出費とならないように、車検見積もり時に確認しておくと安心です。
基本料金や工賃に関しては、依頼するお店によって多少の差があります。料金については一般的に16,000~18,000円が相場だといわれていますが、こちらも依頼前に確認しておくことが大切です。
CLSクラスの維持費
上述した項目を含め、CLSクラスの中古車を購入した場合の維持費についてまとめてみましょう。
使用用途や住んでいる地域によって多少の差が発生しますが、参考として現行モデルのCLS450 4マチックスポーツの年間維持費は以下のとおりです。
・自動車税:50,000円
・重量税:16,400円
・自賠責保険:10,005円(24か月分÷2)
・任意保険:約30,000円
・ガソリン代(年間1万km走行):約148,000円
・駐車場代:約96,000円(全国平均)
ディーゼルエンジンモデルの場合は年間のガソリン代は、約76,300円とガソリンエンジンに比べ、半分ほどまで抑えられます。
また、任意保険についても車両保険の有無と車両型式により大きく金額が変わるのが特徴です。保険は万が一の際に強い味方となりますので無理にコストカットせず、許容できるリスクとコストのバランスを事前に把握しておきましょう。
ディーゼルエンジンの特徴
2代目がリリースされた4年後の2015年にCLSクラスとしては初のディーゼルエンジンモデル「CLS220 ブルーテック」が登場しました。
当時の日本にとっては初の4気筒ターボ付きクリーンディーゼルエンジンで、総排気量2142cc、最大出力177ps(130kw)、最大トルク40.8kg・m(400N・m)の性能を備えて上陸します。
また、最新技術であったピエゾインジェクターを搭載したコモンレールダイレクトインジェクションシステムはより希薄燃焼を可能に。これにより燃費性能はJC08モードで18.5km/Lまで向上することに成功し、大きな課題であった燃費の壁を破るきっかけとなりました。
その後もディーゼルシリーズは継続され、2018年には現行モデルのラインアップとして「CLS220d スポーツ」にモデルチェンジし、現在まで受け継がれています。
ハイブリッドの特徴
2018年6月に現行モデルのラインアップとして、マイルドハイブリッドシステムを採用した「CLS450 4マチック スポーツ」がリリースされました。
特筆すべきは、3.0L直列6気筒ターボエンジンとトランスミッションの間に設置されたISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)です。
従来のターボエンジンは排気ガスのエネルギーを利用しているため、アクセルを踏み込んで加速するまでにタイムラグが発生する弱点がありました。しかし、ISGがモーターとして作動することで、強烈な発進と加速性能の実現に成功しています。
日本の代表的なハイブリッド車を「守りのハイブリッド」とするならば、CLS450 4マチック スポーツはまさに「攻めのハイブリッド」とでもいうべきでしょう。
日本のハイブリッド車とはまた違った、今後の進化が楽しみなグレードとなっています。
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※本記事は、2021年7月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。