中古車購入
更新日:2021.06.16 / 掲載日:2021.06.16

メルセデス・ベンツ 190クラスの燃費や税金など気になる維持費を紹介

メルセデス・ベンツ 190クラス

日本では1985年から1992年にかけて発売されていたメルセデス・ベンツ 190クラスの気になるポイントを紹介していきます。

「燃費やボディサイズは?」「税金や車検代などの維持費はいくらかかる?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。

190クラスのボディサイズ

メルセデス・ベンツ 190クラスの購入を検討しているなら、「190クラスがどんなモデルなのか」「ボディサイズはどのくらいの大きさなのか」という点について確認しておくことをおすすめします。

モデルの詳細をあらかじめ知っておくことで、より高い満足度で190クラスの中古車を購入することができるでしょう。

190クラスについて
メルセデス・ベンツ 190クラスの誕生は、1982年までさかのぼります。

190クラスの登場まで、メルセデス・ベンツは中型・大型のモデルしか発売していませんでした。しかし、190クラスが発表されたことで、コンパクトサイズの車種もメルセデス・ベンツのラインアップに加わることになります。ボディタイプは他の車種と同様、当時一般的だった4ドアセダンが採用されています。

日本には1985年に正規輸入が開始されました。

190クラスの質実剛健な設計は、当時最上位だった「Sクラス」にも引けを取らないクオリティを誇っています。特に走行性能は同クラスの国産車とは格段の差があり、速度無制限のアウトバーン走行にも耐えうる安定性は、メルセデス・ベンツならではの特徴と言えるでしょう。

また、190クラスには市販車をベースにした競技車両であるホモロゲーションモデルもあります。ドイツツーリングカー選手権(DTM)参戦のために2度にわたり台数限定で発売されており、これらは特に、従来のメルセデス・ベンツにはないスポーティーな印象も感じられます。

日本に輸入された190クラスは基本的に4速ATを搭載していましたが、ホモロゲーションモデルではMTが採用されています。巨大なリヤウィングも、標準の190クラスとは違う印象を与えました。

190クラスはグレードによりボディサイズが異なる
190クラスは、サイズの異なる数種類のボディがありますが、ほとんどのグレードは全長4450mm×全幅1690mm×全高1375mmとなっています。また、ホイールベース2665mm、トレッド幅が前1430mm・後1415mmとなっている点も共通しています。

特筆すべきは全幅で、どのグレードも1700mm以内の5ナンバーサイズに収まっているということです。

190クラスを開発していたダイムラー・ベンツ社が日本市場を意識していたかどうかはわかりませんが、発売が開始された1985年当時では、5ナンバー枠というのは非常に画期的なことでした。

その頃の税制では、5ナンバーか全幅1700mm超の3ナンバーかで自動車税の額が大きく異なっていたため、国産の高級セダンも基本的に5ナンバー枠にすることで税額を低く抑えていたからです。そのため、190クラスも低い税額で済み、さらに5ナンバーサイズならではの取り回しのしやすさもメリットとなっています。

ただし、一部のグレードではボディサイズが異なっています。例えば「190E 2.5-16」のサイズは、全長4430mm×全幅1705mm×全高1360mmとなり、標準グレードの190Eよりもわずかながらワイド&ローに仕上げられてます。

また、190クラスをベースにしたホモロゲーションモデルでは、幅広のタイヤを履くために全幅が拡大されました。「190E 2.5-16 エボリューションII」の場合であれば、全長4540mm×全幅1720mm×全高1340mmというサイズとなっています。

日本にある多くの立体駐車場の全幅制限が1800mmであるということを前提として、190クラスはどのグレードも問題なく立体駐車場に駐車することが可能な車種と言えるでしょう。

トランクルーム・ラゲッジスペースの広さ

中古車を購入する際にはトランク・ラゲッジスペースの容量や使い勝手も気になるところですが、すでに販売終了から30年近い期間が経過している190クラスの積載性に関するデータは残っていません。

190クラスはオーソドックスな4ドアセダンのため、一般的な使用に困ることはあまりないと考えられますが、コンパクトなボディサイズのため、メルセデス・ベンツの他モデルよりは容量が少なめです。

この190クラスの後継車として、1993年にCクラスが誕生しました。現在把握できている情報で「Cクラス C240」の2000年式の荷室のサイズが430Lだったことが確認できているのですが、190クラスはほぼ同等の積載量を誇ってと推測。荷室幅や奥行きなどのデータは残っていませんが、430Lの容量だったこともあるため、大きいキャリーケースを2つを収納できたと考えられます。

また、現代の自動車は4ドアセダンでもシートアレンジの機能が付いているため、トランクルームをより効果的に活用することができます。しかし、190クラスの場合はリヤシートを倒す機能はついていません。そのため、190クラスに高い実用性を求めるのは少し酷と言えるでしょう。

190クラスの燃費

190クラスの燃費性能については発売終了からすでに30年近くが経過しており、グレードによってはデータが残っていません。現存する燃費データも発売当時一般的だった10・15モードのため、実燃費とは大きな違いがあるので詳細は不明です。そのため、あくまで参考データとして見ておく必要があります。

190クラスを代表するグレードでの燃費データが残っていたのは以下になります。
・190E・・・2.0Lエンジンで1.0Lあたり8.2km
・190E 2.5-16・・・2.5Lエンジンで1.0Lあたり7.8km
・190E 2.6・・・2.6Lエンジンで1.0Lあたり7.4km

同時期における他メーカーのモデルと比較すると、わずかながら燃費が劣っているといえるでしょう。

例えば、2.0Lエンジンを搭載するトヨタ マークII グランデ ハードトップで1.0Lあたり9.3km、日産 セドリック V20Eブロアムでは1.0Lあたり9.1km(いずれもATモデル)というデータがあります。

2.5Lエンジン搭載モデルの場合、トヨタ クラウン ロイヤルサルーン ハードトップで、1.0Lあたり8.1kmという数値になっています。

しかし、ディーゼルエンジンを搭載する「190D 2.5」と「190D 2.5ターボ」については、燃費データが残っていません。

190クラスの税金

現在の日本での自動車に関する税金としては、購入時の消費税や自動車税環境割に加えて、毎年納める自動車税、車検の都度支払う自動車重量税などがあります。このうち自動車税は排気量ごとに額が決まっていますが、初回登録から13年経過すると、税額が15%程度割増になるのです。

190クラスの中古車は、販売終了してから30年近くが経過しているため、全てのグレードが割増対象となります。

割増後の税額は、以下の通りです。

<エンジン:年額>
・2.0Lエンジンの場合:45,400円
・2.5Lエンジンの場合:51,700円
・2.6Lエンジンの場合:58,600円

190クラスの自動車重量税は、すべてのグレードが1001kg~1500kgの間のため、2年分で37,800円かかります。

従来あった自動車取得税は2020年10月に廃止され、新たに「自動車税環境割」が導入されました。これは燃費基準や環境性能に応じて税額が変わるものですが、190クラスの場合は全グレードが該当しないため、取得税と同率である取得価額の3%が課税されます。

さらに、190クラスの中古車には10%の消費税も課税されるため、中古車を購入する際にはこれらの税金のことも考慮しておく必要があるでしょう。

自賠責保険や任意保険料

続いては、メルセデス・ベンツ 190クラスの自賠責保険や任意保険料の額を紹介します。

自賠責保険料は車種による違いはなく、白ナンバーの普通車で2年分21,550円です。これは車検時に2年分まとめて支払うことになります。

任意保険料は契約内容によっても異なりますが、月払いや年払いなどで支払うのが一般的です。任意保険の場合、契約条件や保険会社により大きく違ってくるため、一概にいくらという説明ができません。

ここでは一例を紹介しますが、あくまで参考と考えてください。

35歳以上限定、20等級、走行距離年間10000km以下、青色の一般免許、運転者本人限定、通勤や通学用途という条件の場合、保険料+車両保険(年額)32,200円、人身傷害特約(年間)22,130円という相場の例が確認できました。実際はここに、各種特約や車両保険もかかってくるのが一般的です。

任意保険料は、保険会社の形態によっても大きく異なります。最近シェアを拡大しているネット保険の場合であれば、営業所をもたず経費が抑えられるため保険料も安く抑えられるでしょう。しかし、契約内容を自分で組み合わせる必要があるため、ある程度の慣れと理解が求められます。

一方、従来の代理店型保険では、ネット保険より保険料はどうしても高めになってしまいがちです。しかし、その代わりに担当者が最適なプランを提案してくれるので、保険内容に詳しくないユーザーでも安心して契約することができるというメリットがあります。

輸入車は国産車と比べて車両保険の料率クラスが高い傾向にあるため、結果として保険料が高くなる場合もあるので覚えておくと良いでしょう。

任意保険料自体は国産車か輸入車かによる違いはなく、型式ごとの事故実績に基づいた「型式別料率クラス」によって決められています。事故の統計データから、事故が多く保険金が多く支払われる車は保険料が高く、逆に保険金があまり支払われない車は保険料が安くなる仕組みです。

190の型式別料率クラスは、対人賠償責任保険8・対物賠償責任保険6・搭乗者傷害保険9・車両保険4というクラスになっています。

この数字が低いほどリスクが低いことを示しており、リスクが低い車ほど保険料は安くなるということです。

190クラスの車検代

車検時にかかる経費としては、大きく分けて法定費用と整備費用があります。190クラスでもそれは同様ですが、重量税や自賠責保険料、検査手数料などの法定費用については国産車と変わりません。

このうち重量税や自賠責保険料の額は前述のとおりです。検査手数料は印紙および証紙により納付。ここでは一般的な継続車検の場合についてご紹介します。

手数料は2.0Lエンジン搭載の190Eでは16,000円、2.0Lを超える排気量のグレードでは17,000円かかるようです。

整備代金については、他モデルと同様ケースバイケースになりますが、一般的に輸入車は国産車よりも整備費用が高いと言われています。以前ほどではなくなりましたが、輸入車というだけで車検を断られたり、引き受けても国産車より高額な工賃を請求されたり、ということもありました。

さらに、パーツ代の高さも整備代金に影響を及ぼしています。輸入車の場合、現地からの輸送費が上乗せされるため、国産の同クラスよりもパーツ代が高くなる傾向があります。

190クラスの場合は、特にメルセデス・ベンツならではの事情があります。メルセデス・ベンツは一般的に、同クラスの他モデルよりも高級なモデルとして有名です。加えてメルセデスの場合、中古車でもパーツを新品にすると新車時の性能が蘇るとも言われています。

整備によって質の高いクルマに仕上げることはできますが、個々のパーツ代も他モデルより高くなる傾向にあるということを忘れてはいけません。そのため、190クラスの場合は中古車でもパーツ代は多めに見ておく必要があります。

190クラスの維持費

190クラスの中古車を購入した場合の維持には、どのような項目が必要か見ていきましょう。

まずは駐車場代です。駐車スペースを借りている場合は毎月支払わなければなりません。駐車場代は、マンション内のスペースや地域の駐車場、舗装・未舗装などの条件によって金額が大きく異なります。

他にも燃料費がかかります。実燃費性能や燃料の種類によっても変わりますが、ヨーロッパ車のガソリンエンジンの多くは単価の高いハイオク指定です。また、ドイツ本国よりも車両が頻繁に停止と発進を行う走行状態ストップ&ゴーの多い日本の道路状況では、カタログデータより大幅に燃費性能が落ちることも珍しくはありません。

いずれの項目も使い方により金額が大きく変わります。190クラスの中古車をどのように使うかを事前に検討し、維持費の見込額をある程度試算しておくとよいでしょう。

ディーゼルエンジンの特徴

190クラスには、燃費性能に優れたディーゼルエンジン搭載モデルも存在しています。それは以下の2つです。
・最高出力66kW(90ps)、最大トルク154Nm(15.7kgm)の「190D 2.5」
・最高出力92kW(125ps)、最大トルク230Nm(23.5kgm)にパワーアップされた「190D 2.5ターボ」

190D 2.5及びターボの燃費データは現時点では残っていませんが、一般的にディーゼルエンジンは同排気量のガソリンエンジンよりも燃費性能に優れており、軽油を使用することから燃料代が安いという特徴があります。

ガソリンエンジン搭載グレードよりエンジンノイズが大きいというディーゼルならではのデメリットがあるものの、低回転域からのトルクが大きいというメリットもあります。そのため、普段使いをする目的のクルマとしては扱いやすく、スポーツ走行でもしない限り十分な性能を持っていると言えるでしょう。

メルセデス・ベンツ 190クラスの中古車を探す

※本記事は、2021年5月時点の情報になります。

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ