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更新日:2024.12.16 / 掲載日:2021.05.21
フィアット 500Xの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

2015年10月に誕生したフィアット初のスモールSUVであるフィアット 500Xに関して、今回はグレード別に紹介していきます。
「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
フィアット 500Xの歴史
2015年10月、イタリアを代表する自動車メーカーのフィアットから初のスモールSUVとして500Xの初代が登場しました。車名の由来は、イタリア語で500を意味するチンクエチェントに、新しいモデルという意味を表すXをつけています。
そもそも、500Xはフィアットとその傘下であるアメリカのクライスラーの共同開発により誕生しました。そしてこの500Xは、ジープブランドで販売されているレネゲードと基本構造を共有しています。つまり、500Xとレネゲードは兄弟車でもあるのです。プラットフォームは共有しているものの、そのデザインは全く異なり、500Xはポップで親しみやすいデザインを特徴としています。
誕生した当初は以下の3つのグレードが設定されていました。
・エントリーグレードの「500X ポップスター」
・中間グレードの「500X ポップスター プラス」
・最上級グレードの「500X クロス プラス」
いずれのグレードもエンジンには直列4気筒マルチエア16バルブインタークーラー付ターボが搭載されています。
2018年10月、500X クロス プラスをベースに開発された特別仕様車「500X エクストリーム」を販売台数80台限定で発売しました。
2019年5月、マイナーチェンジが行われグレード体系が変更となります。日本では以下の2つのグレードが設定されました。
・エントリーグレードの「500X ベースグレード」
・上級グレードの「500X クロス」
このとき、エンジンも新世代のオールアルミ製1.3L直列4気筒FireFlyターボエンジンに変更となっています。また、衝突被害軽減ブレーキ付きの前面衝突警報や車線逸脱警報、リアパーキングカメラなどの安全装備も全車に標準装備させたため、安全性も向上しました。
2020年8月、スポーティーグレードの「500X スポーツ」が新たに設定されています。
2020年10月には、500X クロスをベースに開発された特別仕様車「500X インディゴ」を販売台数150台限定で発売しました。
2022年11月にグレードが再編され、新世代のフロントグリルおよびリアエンブレムを採用した新世代モデルが発表されました。グレード展開は「500X クロス」と「500X スポーツ」の2種類です。
「500X クロス」はクロスオーバーSUVのテイストを引き継ぎ、オフロードテイストのバンパーや、18インチにサイズアップしたアルミホイールを採用。一方、「500X スポーツ」は、エアロタイプのバンパーや自動防眩ミラーを標準装備し、スポーティ感を高めました。さらに、2023年6月には、「スポーツ」をベースにした新グレード「クラブ」も追加しています。
500X クロス プラス

誕生当初の最上級グレードだった「500X クロス プラス」
このグレードには、直列4気筒マルチエア16バルブインタークーラー付ターボエンジンが搭載され、ブランド初となる9速オートマチックトランスミッションに四輪駆動(トルクオンデマンド方式)が採用されました。
装備面では、フルオートエアコンや18インチアルミホイールを搭載しています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2015年式:129.9万円~140.8万円
2016年式:114.2万円~202.4万円
2017年式:168.8万円~183.3万円
2018年式:158.6万円~228.8万円
2019年式:209.8万円
500X クロス プラスは、発売されてからあまり時間が経っていないことと販売期間が4年程度ということもあって、中古車市場での流通量はそれほど多いとはいえません。そのため、価格も比較的高めのものが多くなっています。
先代モデルとの比較
500X クロス プラスは、2015年10月に500Xの最上級グレードとして誕生しました。
エンジンには、直列4気筒マルチエア16バルブインタークーラー付ターボを搭載し、リアドアパネルラップインサートや専用のアロイホイール225/45R18タイヤが装備されました。
また、このグレードにはブランド初となる9速オートマチックトランスミッションに四輪駆動(トルクオンデマンド方式)が採用され、エンジンが生み出すパワーを最適化すると同時に効率的な動力伝達を実現しています。
さらに、リアアクスル分離機能を採用したことにより、四輪駆動が不要の走行状況ではエネルギーロスが低減され、燃費向上を実現しました。
500X クロス プラスは販売期間があまり長くなかったこともあり、中古車市場での流通量は多くはありません。2015年式や2016年式のモデルであれば100万円台で購入できますが、2018年式のモデルになると高値での取り引きとなっているようです。
エンジンは1.4L直列4気筒ターボ最高出力170ps。ボディサイズは全長4270mm×全幅1795mm×全高1625mmです。
人気のあるカラー
・ジェラート ホワイト
・ファッション グレー
・カプチーノ ベージュ
・パッション レッド
・アバター ブルー
この中では、純白の「ジェラート ホワイト」と、真っ赤な「パッション レッド」が人気です。
500X ポップスター

誕生当初のエントリーグレード「500X ポップスター」
エンジンは500X クロス プラス同様、直列4気筒マルチエア16バルブインタークーラー付ターボが搭載され、トランスミッションは6速乾式デュアルクラッチオートマチックに前輪駆動が採用されました。
装備面では、フルオートエアコンや17インチアルミホイールなどを装備しています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2015年式:68万円~132万円
2016年式:85.9万円~150万円
2017年式:84万円
2018年式:195万円
500X ポップスターも、500X クロス プラスと同じく、中古車市場での流通量はあまり多くはありません。また、年式もわりと新しいこともあって、全体的に価格は高めで取引されています。
先代モデルとの比較
500X ポップスターは、2015年10月に500Xのエントリーグレードとして誕生しました。
エントリーグレードに位置づけられているとはいえ、搭載されているエンジンは上級グレードの500X ポップスター プラスや500X クロス プラスと同じ直列4気筒マルチエア16バルブインタークーラー付ターボです。
トランスミッションには、6速乾式デュアルクラッチオートマチックに前輪駆動が採用されました。タイヤには上級グレード2つよりも、ひと回り小さい215/55R17というサイズのタイヤが採用されています。
ボディカラーは500X ポップスター プラスや500X クロス プラスとほとんど同じカラーバリエーションが設定されていますが、誕生当初はこのグレードのみブラックが設定されていました。
現時点の中古車市場での流通量は、500X クロス プラスと同じであまり多くはないようです。価格はまだまだ高めですが、年式が新しいこともあって、車両状態のよいものは探しやすいでしょう。
エンジンは1.4L直列4気筒ターボ最高出力140ps。ボディサイズは全長4250mm×全幅1795mm×全高1610mmです。
人気のあるカラー
・ジェラート ホワイト
・カプチーノ ベージュ
・パッション レッド
・アバター ブルー
この中では、純白の「ジェラート ホワイト」と、真っ赤な「パッション レッド」が人気です。
500X ポップスター プラス

誕生当初に設定された中間グレード「500X ポップスター プラス」
グレード名からも分かるとおり、エントリーグレードである「500X ポップスター」にレザーシートや前席の8ウェイパワーシートなどの快適装備がプラスされたグレードです。
その他にも、クルーズコントロールや本革巻きステアリング、運転席パワーシートなどを標準装備しています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2015年式:48万円~129.2万円
2016年式:85万円~195.7万円
2017年式:107万円~168.4万円
2018年式:115万円~248万円
2019年式:189.9万円
500X ポップスター プラスの中古車は、現時点で35台ほどが流通しています。そのため、他のグレードに比べると豊富な選択肢の中から選ぶことができるでしょう。
先代モデルとの比較
500X ポップスター プラスは、2015年10月に500Xの中間グレードとして誕生しました。
グレード名からも想像できるとおり、エントリーグレードの「500X ポップスター」に快適装備をプラスしたグレードとなっています。
エンジンには、500X ポップスターや500X クロス プラスと同じく直列4気筒マルチエア16バルブインタークーラー付ターボが搭載されました。
トランスミッションには、ポップスターと同じ6速乾式デュアルクラッチオートマチックに前輪駆動が採用されています。タイヤサイズは、225/45R18で、500X ポップスターよりもひと回り大きなサイズのタイヤが装着されました。
また、車線逸脱警報やプリクラッシュブレーキなどの予防安全装備が標準装備されているのが特徴です。
このグレードの中古車市場での流通量は比較的多く、その数は500X ポップスターや500X クロス プラスの2倍以上。価格は50万円程度から200万円程度と幅広いので、予算に見合った車両も探しやすいでしょう。
エンジンは1.4L直列4気筒ターボ最高出力140ps。ボディサイズは全長4250mm×全幅1795mm×全高1610mmです。
人気のあるカラー
・ジェラート ホワイト
・ファッション グレー
・カプチーノ ベージュ
・パッション レッド
・アバター ブルー
この中では、純白の「ジェラート ホワイト」と、クリーム色の「カプチーノ ベージュ」が人気です。
500X エクストリーム

販売台数80台限定の特別仕様車「500X エクストリーム」
500X クロス プラスをベースとして作られたグレードであり、シルバーの18インチ専用デザインアルミホイールが採用されています。
ボディカラーは、このグレード専用色のシネマブラック1色のみが設定されました。エクステリアとインテリアをブラックでまとめることにより、夜の街中でも映えるSUVとして、クールでアクティブな印象を与えています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2019年式:161.6万円
そもそも500X エクストリームは、生産台数が80台限定の特別仕様車として設定されたグレードです。そのため、保有しているユーザーもかなり少ないと考えられるので、500X エクストリームの中古車を手に入れるのはかなり難しいでしょう。
先代モデルとの比較
500X エクストリームは、2018年10月に誕生しました。
500X クロス プラスをベースに開発されているため、9速オートマチックトランスミッションに四輪駆動(トルクオンデマンド方式)が採用されています。このシステムは通常走行時には前輪のみが駆動し、路面状況に応じて自動で後輪に駆動力を分配する機構を備えているのが特徴です。
エクステリアでは、シルバーの18インチ専用デザインアルミホイールが採用されているのが特徴です。
ボディカラーには500X エクストリームの専用色となるシネマブラックが採用されました。500Xの中でボディカラーにブラックが設定されているのは、他に500X ポップスターのみなので、このシネマブラックというボディカラーは非常に貴重な存在です。
また、インテリアにもブラック/ダークグレー・レザーシートが採用されているので、全体的にクールな印象となっています。
生産台数を限定して発売していた特別仕様車ということもあって、現時点の中古車市場には500X エクストリームは1台しか流通していません。そのため、このグレードを中古車で手に入れるのはかなり難しいでしょう。
エンジンは1.3L直列4気筒ターボ最高出力170ps。ボディサイズは全長4270mm×全幅1795mm×全高1625mmです。
人気のあるカラー
・シネマブラック
500X エクストリームはボディカラーが1色しか設定されていないグレードのため、必然的に漆黒の「シネマブラック」が人気です。
※本記事は、2024年11月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。