中古車購入
更新日:2025.03.28 / 掲載日:2021.05.25
ボルボ C70の狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

クーペカブリオレタイプの乗用車であるボルボ C70に関して、今回はグレード別に紹介していきます。
「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
ボルボ C70の歴史
1997年、ボルボからC70の初代が登場します。1990年代前半に販売されていた850をベースに開発されており、それまでの角ばったデザインから一転、流れるようなボディラインを導入しました。誕生時は、2.3Lの直列5気筒ターボエンジンを搭載しています。この当時は「C70 T-5」のみが設定されました。1999年、マイナーチェンジが行われ、エンジンの排気量が2.3Lから2.4Lに変わっています。さらにC70全車の運転席とサイドに、エアバッグとABSを標準装備しました。またこのとき、むち打ち症対策安全シート「WHIPS」も搭載されています。
2001年、電動式のソフトトップを備えるオープンエアタイプの「C70 カブリオレ」が新たに設定されました。このグレードには、横転保護システムの「ROPS」も搭載されています。
2003年、C70 カブリオレをベースに開発した特別仕様車「C70 カブリオレ・ホワイトパールエディション」を設定しました。グレード名が示すとおり、ボディカラーはホワイトパールのみしか設定されていません。
2005年、C70の2代目がフランクフルトショーで登場します。
2006年から販売を開始し、この世代では新たに電動開閉により車体後方に収納することができるリトラクタブル・ハードトップが採用されました。2代目では、2.4L直列5気筒エンジンと2.5L直列5気筒ターボエンジンが用意されています。グレードは、先代から引き続き設定されたC70 T-5に加え、新たに「C70 ベースグレード」が設定されました。
2010年、2.5L直列5気筒ターボエンジンを搭載する「C70 T5 GT」を設定します。
2011年、C70 T5 GTと入れ替わる形で「C70 T5 SE」を設定。
2012年、C70 T5 SEの入れ替わりで「C70 T5」を設定します。T5の名がついているこれらのグレードは、ほぼ同等の走行性能をもっているため、いずれも一部搭載する装備が異なる程度の違いしかありません。
2013年、生産が終了しC70はおよそ16年の歴史に幕を閉じました。
C70 カブリオレ

C70のオープンエアタイプ「C70 カブリオレ」
フロントサスペンションはストラット式が用いられていますが、リヤにはデルタリンクというボルボ独自の方式が採用されています。
初代後半にはカブリオレをベースとした特別仕様車も発売されましたが、2006年に登場した2代目でボディタイプが変わったため、カブリオレのグレードは消滅しました。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2001年式:流通量希少により算出不可
2002年式:84万円
2003年式:58万円
2004年式:79万円~157万円
2005年式:流通量希少により算出不可
C70 カブリオレの中古車は、現時点の中古車市場には5台しか流通していません。また、車両状態による価格差も幅広いので、購入時はそれぞれの車両状態をよく確認することをおすすめします。
先代モデルとの比較
C70 カブリオレは、初代で販売されていたグレードです。
オープンボディのモデルとして、屋根を開放したまま乗車することもできます。このグレードが販売された時期は、輸入車でも右ハンドルがすでに一般的となっていましたが、C70 カブリオレでは右ハンドルだけでなく、左ハンドルを選択することも可能でした。
安全装備として、運転席やサイドエアバッグは標準でしたが、助手席エアバッグはオプションの設定となっています。
エクステリアでは16インチアルミホイールが装備されますが、スポイラーなどのエアロパーツはオプションでも装着できませんでした。
インテリアや快適装備としては、フルオートエアコンや本革シート、本革巻きステアリングウッドパネルなど、高級車らしいものが標準装備されています。
C70 カブリオレの中古車は、現時点の中古車市場で5台が流通していました。しかし、生産が終了してから20年ほど経っていることもあり、費用や工場などメンテナンスのことを頭に入れて購入する必要があります。
エンジンは2.4L直列5気筒ターボ最高出力193ps。ボディサイズは全長4715mm×全幅1815mm×全高1400mmです。
人気のあるカラー
・ブラック
・ホワイト
・ダーク・ブルー・パール
・シルバー・メタリック
・パッションレッド
・ブラックサファイヤメタリック
・ルビーレッドパール
・チタニウムグレーパール
・マヤイエローパール
・スカイブルーパール
・ムーンダストメタリック
このなかでは、紺色の「ダーク・ブルー・パール」が人気です。
C70 T5

生産終了の1年前に設定された「C70 T5」
2.5Lターボエンジンをはじめとした走行性能は、それまでのC70と変更点がありません。しかし、それまでパッケージオプションとして用意されていた「ラグジュアリーパッケージ」が標準装備されているため、買い得感が増しています。
また、機能性や高級感をいっそう高めるオプションとして、新たに「インスクリプション・パッケージ」も設定されているのが特徴です。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2012年式:流通量希少のため算出不可
2013年式:178万円
このグレードはC70が販売終了となるおよそ1年前に設定されたグレードのため、販売台数もあまり多い方ではありませんでした。そのため、C70 T5の中古車が今後も増える可能性はかなり低いです。
どうしてもこのグレードを手に入れたいのであれば、中古車を見つけた時点ですぐ購入するしかないでしょう。
先代モデルとの比較
C70 T5は、それまで発売されていたC70 T5 GTやC70 T5 SEなどの流れをくむグレードです。そのため、多くの装備はそれらと共通しています。
これまでのC70と大きく異なる点はアルミホイールで、このグレードでは18インチに大径化されました。
装備面では、本革巻きステアリングや運転席パワーシート、クルーズコントロールなどを標準装備しています。さらに、プレミアムソフトレザーシートをはじめとしたパッケージによる「ラグジュアリーパッケージ」が標準装備となったため、より装備が充実しました。
また、C70 T5のヘッドランプには、「アクティブ・ベンディング・ヘッドライト機能」が採用されており、カーブで進行方向に沿った照射角に切り替えることで、夜間走行時の視界を確保することが可能です。
C70が生産終了になる1年前に設定されたこのグレードの中古車は、現時点の中古車市場には1台しか流通していません。当時のC70は、同じ2.5Lターボエンジン搭載しながらグレード名が頻繁に変わっていました。しかし、走行性能に差はないので、C70 T5 GTやC70 T5 SEを含めて探したほうが少しは選択肢も広がるでしょう。
エンジンは2.5L直列5気筒ターボ最高出力230ps。ボディサイズは全長4615mm×全幅1850mm×全高1405mmです。
人気のあるカラー
・ブラック
・アイスホワイト
・パッションレッド
・ブラックサファイヤメタリック
・エンバーブラックメタリック
・トワイライトブロンズメタリック
・カスピアンブルーメタリック
・セレスティアルブルーメタリック
・エレクトリックシルバーメタリック
・シルバーメタリック
・フラメンコレッドメタリック
このなかでは、深みのある赤色の「フラメンコレッドメタリック」です。
C70 T5 GT

2.5Lターボエンジンを搭載した「C70 T5 GT」
2.5Lターボエンジンに5速AT、FFという組み合わせは「T5」という名前がつくグレードに共通していますが、このグレードにはむち打ち症対策安全シート「WHIPS」や横転保護システム「ROPS」などの安全機能も標準で装備されています。
また、本革シートやプレミアムサウンドオーディオ、ボルボガードシステムがセットになったラグジュアリーパッケージをオプションで装着することが可能です。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2010年式:89万円〜110万円
2011年式:流通量希少により算出不可
現時点の中古車市場で確認できたC70 T5 GTの中古車は、たった2台しか流通していませんでした。また、いずれの車両も修復歴こそありませんが、走行距離が10万kmに近い状態です。購入前には、車両の状態を十分に確認してから選ぶことをおすすめします。
先代モデルとの比較
C70 T5 GTは、2.5Lターボエンジンが搭載するグレードです。
このグレードが登場するまで2.5LモデルだったC70 T5 TEよりも車両価格が50万円も低くなりました。
その一方で、光量や寿命が従来のハロゲンランプよりアップされたキセノンヘッドランプやフロントとリヤのフォグランプなどが標準装備されているのが特徴です。また、SIPSとよばれる側面衝撃吸収システムやROPSという横転保護システムなど、衝突時乗員の衝撃を軽減させる装備も備わっています。
装備面では、本革巻きステアリングやクルーズコントロール、17インチアルミホイールなど、高級車ブランドのボルボらしい装備も充実しているのが特徴です。CDプレイヤーやラジオ付きのHDDナビゲーションも装備されており、快適なドライブを楽しむことができます。
C70 T5 GTの中古車は、現時点で2台のみ流通しており、価格も手ごろです。ただ15年ほど前の車両であるため、状態をよく確認してから購入するかどうかを決めたほうがよいでしょう。
エンジンは2.5L直列5気筒ターボ最高出力230ps。ボディサイズは全長4615mm×全幅1835mm×全高1405mmです。
人気のあるカラー
・アイスホワイト
・ブラックサファイヤメタリック
・マジックブルーメタリック
・セレスティアルブルーメタリック
・シルバーメタリック
・フラメンコレッドメタリック
・ブラック
・エンバーブラックメタリック
・バニラパール
・エレクトリックシルバーメタリック
・パッションレッド
このなかでは、純白の「アイスホワイト」と、漆黒の「ブラックサファイヤメタリック」が人気です。
C70 T5 SE

C70 T5 GTと入れ替わりで登場した「C70 T5 SE」
このグレードの登場前に販売されていた「C70 T5 GT」と入れ替わりで設定されており、2.5Lエンジンや5速ATというトランスミッション、FFの駆動方式も共通しています。
装備面では、キセノンヘッドライトやLEDリヤコンビネーションランプなどを採用しているのが特徴です。さらに、パッケージオプションの「ラグジュアリーパッケージ」を装着することができます。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2011年式:134万円
2012年式:167万円〜228万円
C70 T5 SEの中古車は、現時点の中古車市場では3台しか確認することができませんでした。もともと500万円を超える新車価格であったことを考えると、半額にまで下がっているようです。とはいえ中古車としてはかなり高めなので、車両状態などをよく確認した上で購入することをおすすめします。
先代モデルとの比較
C70 T5 SEは、2010年に設定されていたC70 T5 GTを継ぐ形で登場したグレードです。そのため、最高出力230馬力の2.5Lターボエンジンやトランスミッション、駆動方式、サスペンション方式などの走行性能は、C70 T5 GTと同等のものを採用しました。
とはいえ、装備面にはいくつか違いがあり、C70 T5 GTで標準装備されていた革シートはオプションでしか装備することができません。革シートは、サウンドシステムなどとのパッケージオプションである「ラグジュアリーパッケージ」として装備することが可能です。
また、クルーズコントロールや本革巻きステアリング、パワーシート、17インチアルミホイールなどは標準装備されています。さらに、衝突時の乗員に対する衝撃をやわらげるSIPSや ROPSなども装備されているのが特徴です。
現時点で流通しているこのグレードの中古車は、たった3台だけでした。設定されていた期間の短さを考えると、仕方ないことなのかもしれません。流通している車両のなかには200万円を超える価格がついているので、よく考えてから購入することをおすすめします。
エンジンは2.5L直列5気筒ターボ最高出力230ps。ボディサイズは全長4615mm×全幅1835mm×全高1405mmです。
人気のあるカラー
・ブラック
・アイスホワイト
・パッションレッド
・ブラックサファイヤメタリック
・エンバーブラックメタリック
・トワイライトブロンズメタリック
・カスピアンブルーメタリック
・セレスティアルブルーメタリック
・エレクトリックシルバーメタリック
・シルバーメタリック
・フラメンコレッドメタリック
このなかでは、深みのあるシルバー色の「エレクトリックシルバーメタリック」が人気です。
※本記事は、2025年3月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。