中古車購入
更新日:2024.12.16 / 掲載日:2021.04.05
三菱 パジェロの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

1990年代のRVブームの火付け役として有名な三菱 パジェロに関して、今回はグレード別に紹介していきます。
「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
三菱 パジェロの歴史
1982年、三菱からパジェロの初代が誕生します。同社の小型トラックであるフォルテのメカニズムをベースにして、開発されました。発売当初は4ナンバーの小型貨物登録車として登場しましたが、翌年からは5ナンバーのメタルトップワゴンシリーズが追加され、乗用車としての使われ方が一般的になってきました。そしてボディを延長し、4ドア化したロングシリーズも追加で登場させています。1985年には、パリで開催されているラリーレイド競技の「ダカール・ラリー」で、初めて総合優勝を果たしたことにより、話題になりました。
1991年に、2代目が登場します。メカニズム面では、先代同様の本格的なクロスカントリー走破性能を持ち、「スーパーセレクト4WD」と呼ばれる多機能の駆動力配分システムが搭載され、使い勝手が大幅に向上しました。また、デザイン面では従来同様の耐久さに加えて、都会的な洗練さも併せ持ち、豪華な室内装備も豊富に搭載しています。そのため、都市部における乗用車としての使われ方にも配慮した設計となっているのが特徴です。
デビュー直後には国内月間登録台数の1位を記録するという、RV車としては空前の記録を打ち立て、1990年代のRV車ブームを代表する車両となりました。
1999年、3代目が登場します。この世代から、オンロード走行性能を意識した設計となりました。車体構成は、ラダーフレームをモノコック・ボディに溶接したものへと変更され、本格的な悪路走行にも耐えうる剛性の確保と大幅な軽量化を両立。サスペンションはそれまでのトーションバー・スプリング形式から、コイル・スプリング形式の4輪独立懸架タイプへと変更され、都市部でのオンロード走行性能を向上させています。
2006年、4代目が登場。この世代では、よりモダンで高級感あるデザインが与えられました。車体の軽量化やエンジン燃焼効率の追求によって燃費性能や環境性能は向上し、また数々の先進的な電子制御技術を搭載するなど、社会の様子に応えた設計がされています。
2019年には生産終了となり、パジェロは37年の歴史に終止符を打ちます。
パジェロ エボリューション

ダカール・ラリーに参戦するために生産された「パジェロ エボリューション」
当時、レギュレーションが変更されたパリのダカール・ラリーに参戦するために生産された、特殊車両となっています。車体構成はラリーのテクニカル・レギュレーションに合致させる目的のみで設計されたものの、市販乗用車としての実用性や快適性もしっかりと備えました。
大迫力の前後オーバーフェンダーにフォグランプを内蔵し、空力性能に優れた大型バンパー、大きな開口部のエアインテークなど、ラリーの実戦を想定したデザインとなっています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1997年式:365万円~656万円
1998年式:628万円
パジェロ エボリューションはもともと、モータースポーツ参戦資格取得の目的で生産された非常に特殊なグレードでした。そのため、生産台数も限られていたので、必然的に中古車の流通量は少ないです。
25年以上前に誕生したグレードでありながら希少価値があるため、かなり高額な値段がつけられています。
先代モデルとの比較
パジェロ エボリューションは、パリ・ダカール・ラリーで使用するために開発されたグレードです。
ラリー用車両ではあるものの、市販されています。従来のクロスカントリー4WD車としてのパジェロとは全く異なり、ラリー走行に特化した性能を与えられたパジェロ エボリューションは、市販車としては異例の存在です。
3.5L V6エンジンに可変吸気バルブシステム「MIVEC」を組み合わせた専用エンジンが搭載されており、さらに強化されたサスペンションシステムなどによって、走行性能も向上しています。エクステリアにおいても、大型オーバーフェンダーやリアスポイラーなどの実戦的なエアロパーツが装備されているのが特徴です。
パジェロ エボリューションはもともと生産台数が少ないグレードのため、中古車もあまり多くは流通していません。1990年代に発売されているグレードでありながら、現時点の中古車市場に流通している車両のほぼ全てにかなりの高値がつけられています。
エンジンは3.5L V型6気筒ターボ最高出力280ps。ボディサイズは全長4075mm×全幅1875mm×全高1915mmです。
人気のあるカラー
・ソフィアホワイトソリッド
・パッションレッドソリッド
・サテライトシルバーメタリック
この中では、明るいシルバー色の「サテライトシルバーメタリック」が人気です。
パジェロ ショート VR-I

5名乗車となるシート構成を持つショートボディ「パジェロ ショート VR-I」
2列・5名乗車となるシート構成を持つショートボディは、先代同様にラダーフレーム・ビルトイン・モノコック構造となり、悪路走行に耐える剛性と軽量化の両立が図られています。
また、2016年以降のパジェロ ショート VR-Iでは、一部のドアトリムに合成皮革を採用しているのが特徴です。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2006年式:流通量希少により算出不可
2007年式:67.9万円~175万円
2008年式:流通量希少により算出不可
2009年式:139.8万円
2010年式:169.8万円
2011年式:139.8万円~166.8万円
2012年式:249.8万円
2013年式:170万円
2014年式:184.9万円
2015年式:250.7万円
2016年式:243万円
2017年式:流通量希少のため算出不可
2018年式:流通量希少のため算出不可
2019年式:流通量希少のため算出不可
現在の中古車市場において、パジェロ ショート VR-Iは稀少なグレードであり、流通台数も10台ほどしか流通していません。
先代モデルとの比較
パジェロ ショート VR-1は、2006年の4代目誕生と同時に設定されたグレードです。
エンジンは、1980年代に開発された歴史のある6G72型の3.0L V6エンジンを搭載しています。基本性能に優れた長寿エンジンに度重なる改良を加え、十分な性能を引き出しました。
サスペンションシステムはコイル・スプリングを用いた独立懸架方式であり、車両骨格に低重心設計を施したことで、旋回の際のロールも抑えられているのが特徴です。また、数多くの先進的な電子駆動制御システムを装備し、非常に条件の悪いオフロード走行においても、走行安定性や旋回性能を大幅に向上させています。
13年という非常に長い期間設定されていたグレードなので、中古車の流通量は非常に豊富です。しかし、ここ5~6年前のパジェロ ショート VR-1の中古車は全く流通していないため、どうしても手に入れたいのならば2013年式以前のものしか手に入れることができないということを理解しておく必要があります。
エンジンは3.0L V型6気筒ターボ最高出力178ps。ボディサイズは全長4385mm×全幅1875mm×全高1850mmです。
人気のあるカラー
・ダイヤモンドブラックマイカ
・ウォームホワイトパール
・クールシルバーメタリック
この中では、光沢感のある黒色の「ダイヤモンドブラックマイカ」が人気です。
パジェロ ロング エクシード

7名乗車のロングボディを持つスタンダードグレード「パジェロ ロング エクシード」
3列シートで7名乗車のロングボディを持つスタンダードグレードとして、位置づけられていました。装備面が充実しており、デュアルエアコンやパワーウィンドウ、本革巻きステアリング、ウッドパネルなどを標準装備しているのが特徴です。
3代目では16インチのアルミホイールを採用していましたが、4代目では17インチにサイズアップしています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1999年式:95.9万円~205.9万円
2000年式:60万円~210万円
2001年式:109.4万円~111.5万円
2002年式:81.8万円~221.9万円
2003年式:54.5万円~190万円
2004年式:63万円~185万円
2005年式:88万円~189.8万円
2006年式:109万円~249万円
2007年式:123.8万円~185万円
2008年式:120万円~242万円
2009年式:99.8万円~183万円
2010年式:45万円~213万円
2011年式:142.4万円~188.8万円
2012年式:185.8万円~249.6万円
2013年式:186.5万円~274.1万円
2014年式:191.1万円~373.8万円
2015年式:298.8万円~374万円
2016年式:217.1万円~410.9万円
2017年式:357.5万円~370.3万円
2018年式:337.7万円
2019年式:309万円~433万円
3代目から4代目において設定されていたパジェロ ロング エクシードは、一部流通していない年式が見受けられるものの、比較的豊富に流通しています。
先代モデルとの比較
パジェロ ロング エクシードは、3代目誕生時から設定されているグレードです。クルーズコントロールや集中ドアロックなどの装備面が充実しており、サンルーフはオプションで装備することができます。
この世代は一部流通していない年式があるものの、ある程度の台数は流通しているようですが、登場から20年以上経つため、価格はこなれてきているようです。
エンジンは3.2L直列4気筒ディーゼルターボ最高出力175ps。ボディサイズは全長4735mm×全幅1875mm×全高1855mmです。
4代目:2006年~2019年
先代に引き続き、4代目でもパジェロ ロング エクシードが設定されました。この世代では、先代ではオプションとしてつけることができなかった運転席パワーシートが選べるようになっています。
この世代は最近まで販売されていたので、全体的に高い価格がつけられていました。しかし、2010年以前のものを選べばお得に手に入れられるでしょう。
エンジンは3.0L V型6気筒ターボ最高出力178ps。ボディサイズは全長4900mm×全幅1875mm×全高1870mmです。
人気のあるカラー
・ブラックマイカ
・ディープブロンズメタリック
・ディープレッドマイカ
・アイガーグレーメタリック
・スターリングシルバーメタリック
・ウォームホワイトパール
この中では、光沢感のある黒色の「ブラックマイカ」が人気です。
パジェロ メタルトップワイド ルーキー

カジュアルに使える若者向け仕様の「パジェロ メタルトップワイド ルーキー」
2.4LのガソリンエンジンとINVECS-IIスポーツモード4速ATを組み合わされていたため、カジュアルに使える若者向けの仕様となっているのが特徴です。
また、ユーザーからの要望を反映した形で改良が施されており、電動格納式ドアミラー、プライバシーガラスなどが搭載されています。
中古で購入する際の目安となる予算
もともとパジェロ メタルトップワイド ルーキーは2代目のモデル末期に設定されていたこと、さらに期間されていた期間もわずか1年程度であったことから、生産台数も非常に限られていたようです。すでに販売を終了して20年以上が経過しているため、今後もこのグレードの中古車が流通する可能性は極めて低いでしょう。
先代モデルとの比較
パジェロ メタルトップワイド ルーキーは、2代目の終盤となる1998年に追加で設定されたエントリーグレードです。
2.4Lガソリンエンジンのショートボディ車をベースとして、誕生しました。都市部での使い勝手に考慮した構成となっており、手動変速機能と学習機能を持ったINVECS-IIスポーツモード4速ATを搭載しているのが特徴です。
装備面では、マニュアルエアコンに15インチアルミホイールなどを装備しています。
パジェロ メタルトップワイド ルーキーは価格も手ごろだったので、誕生した当時は人気があったグレードでした。しかし、翌年にパジェロは3代目へのフルモデルチェンジを控えていたこともあって、このグレードはあまり多い台数は生産されませんでした。
このような事情もあり、現時点の中古車市場にはパジェロ メタルトップワイド ルーキーの中古車は1台も流通していません。そのため、このグレードの中古車を手に入れることはかなり難しいでしょう。
エンジンは2.4L直列4気筒ターボ最高出力145ps。ボディサイズは全長4060mm×全幅1785mm×全高1815mmです。
人気のあるカラー
ワントーン
・ソフィアホワイトソリッド
・サテライトシルバーメタリック
ツートーン
・ソフィアホワイトソリッド×サテライトシルバーメタリック
・アラモアナグリーンメタリック×サテライトシルバーメタリック
・パルマーレッドソリッド×サテライトシルバーメタリック
・ネアーズブルーパール×サテライトシルバーメタリック
この中では、明るいシルバーの「サテライトシルバーメタリック」が人気です。
※本記事は、2024年11月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。