中古車購入
更新日:2025.03.28 / 掲載日:2021.04.01

トヨタ センチュリーの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

トヨタ センチュリー

1967年に登場し、今もなお販売され続けている国産最高級車のトヨタ センチュリーに関して、今回はグレード別に紹介していきます。

「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。

トヨタ センチュリーの歴史

1967年、センチュリーは日本を代表するフォーマルサルーンとして、初代が登場します。一般的な乗用車と違い、センチュリーはオーナーが後席に座り、専用の運転手が運転するショーファーカーとしての使い方を想定して開発。そのため、法人や要人を主な顧客ターゲットとしています。

車名であるセンチュリーは、発売当時の1967にトヨタグループの創設者である豊田佐吉の生誕から100年であることを記念して名づけられました。

搭載されるエンジンは、販売当初は3.0L V型8気筒エンジンでしたが、その後のマイナーチェンジで3.4Lや4.0Lへと排気量を拡大させています。走行面におけるセンチュリーの機構は保守的なものですが、ショーファーカーとして快適な乗車を可能にするため、また安全に目的地へ運ぶため走行性能も高い次元で実現しました。

1997年、センチュリー初のフルモデルチェンジが行われ、2代目が登場します。日本製の市販乗用車としては初で、さらに唯一のV型12気筒エンジンを搭載したことで話題になりました。さらにインテリアには、職人が手作業で制作したウッドパネルや本革シートが採用されるなど、高度な技術と高級な素材が随所に施されています。

2003年には、官公庁で使用されるのを見込んで、圧縮天然ガス(CNG)に対応したグレードを発売。しかし、天然ガス対応のガソリンスタンドが少なかったこと、ベースモデルより300万円以上高い価格設定となっていたこともあり、人気は振るわず、2005年に一部改良で廃止されてしまいました。2017年には、2代目の販売が終了します。

2018年、2代目の販売終了から1年以上の期間をあけて、3代目が登場しました。この世代のエンジンには、5.0L V型8気筒ハイブリッドシステムエンジンを採用しています。これにより、ショーファーカーに求められるスムーズでありながら余裕に満ちた走りに加えて、高い環境性能を両立しているのが特徴です。

2019年には、天皇陛下の即位パレード「祝賀御列の儀」でオープンカーとして改造されたセンチュリーが使用され、話題になりました。

2023年には、3代目センチュリーのSUVタイプが登場します。新開発のV6 3.5Lプラグインハイブリッドシステムを搭載し、静粛性と力強く爽快な走りを両立。さらに、ドライバーの運転をサポートし、後席への振動を減らすドライブモードセレクト「REAR COMFORT」を初めて採用しています。

また、従来のセダンモデルに比べて全高が高く設計されており、後席のヘッドスペースや足元の空間が広がったことで、移動中の快適性が向上。「おもてなしの心」を追求して開発されたセンチュリーSUVは、国内最高級のショーファーカーとしての地位を確立しました。

センチュリー コラムシフト

センチュリー コラムシフト

コラムシフトを採用した「センチュリー コラムシフト」

センチュリー コラムシフトは、2代目の2005年に登場したグレードです。

快適な走行を可能にするため、ドライバーの意思や道路状況にあわせて最適なシフトを選ぶAI-SHIFTが採用されています。グレード名が示すとおり、ハンドルの付け根からシフトレバーが伸びているタイプのコラムシフトを採用しているのが特徴です。

そもそも、センチュリーは装備の違いによるグレード分けがなく、同時期に販売されていたセンチュリー フロアシフトと異なるのはシフトレバーの位置のみでした。そのため、それ以外の装備と車両価格などに違いはありません。

中古で購入する際の目安となる予算

センチュリー コラムシフトを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2005年式:流通量希少のため算出不可
2006年式:流通量希少のため算出不可
2007年式:流通量希少のため算出不可
2008年式:流通量希少のため算出不可
2009年式:流通量希少のため算出不可
2010年式:流通量希少のため算出不可
2011年式:流通量希少のため算出不可
2012年式:流通量希少のため算出不可
2013年式:流通量希少のため算出不可
2014年式:298万円
2015年式:流通量希少のため算出不可
2016年式:流通量希少のため算出不可
2017年式:流通量希少のため算出不可

10数年という長い期間設定されていたセンチュリー コラムシフトですが、現時点の中古車市場にはたった1台しか流通していませんでした。走行距離が20km近い車両のため、価格はかなりこなれていました。

先代モデルとの比較

2代目:2005年~2017年
センチュリー コラムシフトは、2代目の2005年の一部改良で新たに設定されました。

歴代のセンチュリーと同様、ショーファーカーとしての用途を想定して開発されています。また、このグレードが登場した際、ATの変速段数は4速から6速に増え、よりスムーズで乗員に負担の少ない変速も実現させているのが特徴です。

サスペンションは前後にダブルウィッシュボーン式に空気バネが組み合わされており、操縦性の高さと優れた乗り心地を両立させています。さらに、快適な空間を実現するための装備も充実しており、疲労感の軽減などに寄与するマイナスイオン発生装置が、ルーフ中央部の2か所に装着されました。

現時点の中古車市場で確認できたセンチュリー コラムシフトの中古車は、たった1台だけです。同時期に販売されていたセンチュリー フロアシフトのほうが圧倒的に中古車の流通数が多いため、コラムシフトにこだわりがないのであれば、フロアシフトから選んだほうがお得に手に入れられるでしょう。

エンジンは5.0L V型12気筒ターボ最高出力280ps。ボディサイズは全長5270mm×全幅1890mm×全高1475mmです。

人気のあるカラー

センチュリー コラムシフトのボディカラーは、下記の5色が設定されています。

・神威(かむい)エターナルブラック
・摩周(ましゅう)シリーンブルーマイカ
・鸞鳳(らんぽう)グロリアスグレーメタリック
・精華(せいか)レイディエントシルバーメタリック
・瑞雲(ずいうん)デミュアーブルーマイカメタリック

この中では、光沢感のある漆黒の「神威 エターナルブラック」が人気です。

センチュリー フロアシフト

センチュリー フロアシフト

フロアシフトを採用した「センチュリー フロアシフト」

センチュリー フロアシフトは、2代目の2005年に登場したグレードです。

同時に発売されたセンチュリー コラムシフトとは、車両価格や装備の違いはありませんでした。グレード名が示すとおり、運転席と助手席の間からシフトレバーが伸びているフロアシフトを採用しているのが特徴です。

エクステリアやインテリアのパーツひとつひとつに対するこだわりも随所に見られ、一般的な乗用車とは明らかに異なるオーラを強く放っています。

中古で購入する際の目安となる予算

センチュリー フロアシフトを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2005年式:流通量希少により算出不可
2006年式:85万円~221万円
2007年式:流通量希少により算出不可
2008年式:234万円~289万円
2009年式:150万円~343万円
2010年式:流通量希少により算出不可
2011年式:386万円~397万円
2012年式:流通量希少により算出不可
2013年式:ASK(価格は店舗へ相談)
2014年式:流通量希少により算出不可
2015年式:流通量希少により算出不可
2016年式:流通量希少により算出不可
2017年式:流通量希少により算出不可

センチュリー フロアシフトの中古車は、センチュリー コラムシフトと比べるとかなり多く流通しています。また、新車価格が1000万円以上だったことを考える、かなり価格もこなれてきました。ただ、走行距離が10万kmを超える車両も多いので購入時には状態を十分に確認することをおすすめします。

先代モデルとの比較

2代目:2005年~2017年
センチュリー フロアシフトは、2代目の2005年の一部改良で新たに設定されました。

このグレードの装備は基本的に同時期に販売されたセンチュリー コラムシフトと同等のものですが、後部座席に乗車するであろうオーナーの使い勝手や乗り心地に配慮したつくりとなっています。

シートヒーター機能や冷却された空気を送風するコンフォータブルエアシートなど、リヤシートの機能にも他車にはないものが付加されているのが特徴です。シートバックには、バイブレーターにより心地よい刺激が得られるリフレッシング機能を採用。

さらに、このグレードは後席に座るオーナーやオーナーを運ぶドライバーの安全にも万全な対策がなされているのが特徴です。そのため、以下のようにさまざまな安全装備を標準装備しています。

・合計8つのエアバッグ
・VSC(ビークル・スタビリティ・コントロール)
・トラクションコントロール
・EBD(電子制動力配分制御)など

センチュリー フロアシフトの中古車は、現時点で15台前後が流通している状況です。センチュリーの中古車の中でも最も多い流通量を誇っているので、センチュリーの中古車を購入したのであれば、このグレードを中心に探すとよいでしょう。

エンジンは5.0L V型12気筒ターボ最高出力280ps。ボディサイズは全長5270mm×全幅1890mm×全高1475mmです。

人気のあるカラー

センチュリー フロアシフトのボディカラーは、下記の5色が設定されています。

・神威(かむい)エターナルブラック
・摩周(ましゅう)シリーンブルーマイカ
・鸞鳳(らんぽう)グロリアスグレーメタリック
・精華(せいか)レイディエントシルバーメタリック
・瑞雲(ずいうん)デミュアーブルーマイカメタリック

この中では、光沢感のある漆黒の「神威 エターナルブラック」が人気です。

センチュリー CNG車 フロアシフト

センチュリー CNG車 フロアシフト

圧縮天然ガス燃料モデル「センチュリー CNG車 フロアシフト」

センチュリー CNG車 フロアシフトは、2代目の2003年に設定された特別仕様車です。CNG(圧縮天然ガス)を燃料とするモデルとして誕生しました。

センチュリーは現行のハイブリッドも含め、ガソリンエンジンを中心としたラインアップでしたが、このグレードではCO2排出量の少ないCNGを使用することで、クリーンな排ガスを実現させています。最高出力も258psと、パワーもガソリン車に遜色ない性能をもっていましたが、天然ガス対応のガソリンスタンドが少ないという燃料供給の体制に問題があったため、わずか2年しか製造されませんでした。

中古で購入する際の目安となる予算

センチュリー CNG車 フロアシフトを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介したいところですが、こちらのグレードは現時点での中古車市場には1台も流通していないため、中古車の相場を割り出すことができませんでした。

もともとセンチュリー CNG車 フロアシフトは、官公庁での使用を見込んで開発された特別仕様車です。ベースモデルよりも300万円ほど高い価格設定だったので、一般的に普及されることはなかったことが考えられます。そのため、中古車として流通していないのでしょう。

先代モデルとの比較

2代目:2003年~2004年
センチュリー CNG車 フロアシフトは、CNG車のコラムシフト仕様とともに、限定的に発売されていました。

他のグレードと異なり、型式も改造車扱いになっていますが、センチュリー CNG車 フロアシフトは燃料が異なる以外は、装備をはじめガソリンエンジンのグレードと違いはありません。

CNG車の特徴としてはCO2排出量の少なさがあり、また酸性雨や光化学スモッグを引き起こす物質の排出量も抑えられるという点があります。一方で、デメリットとしては、燃料補給のインフラが整っていないことです。さらに、ガソリン車と比べて車両価格が高いこともあり、2005年にセンチュリーが一部改良された際、このグレードはラインナップから姿を消しています。

現時点の中古車市場で、センチュリー CNG車 フロアシフトの中古車は1台も確認できませんでした。正確な台数はわかりませんが、もともと新車の販売台数自体が少なかったと思われるため、今後もこのグレードの中古車を見つけるのは難しいでしょう。

エンジンは5.0L V型12気筒天然ガス最高出力258ps。ボディサイズは全長5270mm×全幅1890mm×全高1475mmです。

人気のあるカラー

センチュリー CNG車 フロアシフトのボディカラーは、下記の5色が設定されています。

・神威(かむい)エターナルブラック
・醍醐(だいご)ウェルシーグリーンマイカP.I.O.
・摩周(ましゅう)シリーンブルーマイカ
・鸞鳳(らんぽう)グロリアスグレーメタリックモリブデン
・瑞雲(ずいうん)デミュアーブルーマイカメタリックモリブデン

この中では、光沢感のある漆黒の「神威 エターナルブラック」が人気です。

センチュリー ベースグレード

センチュリー ベースグレード

 

余裕に満ちた走りと高い環境性能を両立「センチュリー ベースグレード」

センチュリー ベースグレードは、3代目の2018年に誕生したグレードです。

この世代はモノグレード展開となっているため、このグレードしか設定されていません。そのため、トヨタの公式サイトにもグレード名の記載はありませんが、便宜上センチュリー ベースグレードと呼ばれていることがあります。

この世代のエンジンより、5.0L V型8気筒エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドシステムを新たに採用しました。そのことにより、ショーファーカーに求められるスムーズで余裕に満ちた走りと、高い環境性能を両立させています。

中古で購入する際の目安となる予算

センチュリー ベースグレードの中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2018年式:865万円〜1399万円
2019年式:959万円〜1750万円
2020年式:流通量希少により算出不可
2021年式:1496万円
2022年式:1900万円
2023年式:1918万円
2024年式:流通量希少により算出不可
2025年式:流通量希少により算出不可

現行モデルとして2018年に登場したばかりで、それほど期間が経過していないこともあり、中古車としてはさほど流通していないのでしょう。そのため、このグレードの中古車が中古車市場に出回るのはまだ先かもしれません。

先代モデルとの比較

3代目(現行モデル):2018年~
センチュリー ベースグレードは、3代目登場と同時に設定されたグレードです。

後部座席に乗るオーナーが快適に過ごすために、最新の技術と職人の技が凝縮されています。このグレードは、防音対策を徹底させるため、熟練の匠が時間と手間をかけるとともに、防音材が隙間なく組み付けられているのが特徴です。

また、エンジンの始動音や振動に対応するためにアクティブノイズコントロールを搭載することで、他車とは比べものにならないくらい静かな車内空間を確保しました。

エクステリア・インテリアにもひとつひとつのパーツにこだわりと技術が込められており、日本の美を追求して造形と意匠が徹底的に磨き上げられています。

このグレードの中古車は登場からまだ年数がさほど経過していないこと、そう頻繁に乗り換える車種ではないといった理由から、現時点の中古車市場には10台前後しか流通していませんでした。そのため、センチュリー ベースグレードの中古車を手に入れたい方は、見かけたら早めに検討することをおすすめします。

エンジンは5.0L V型8気筒モーター最高出力381ps。ボディサイズは全長5335mm×全幅1930mm×全高1505mmです。

人気のあるカラー

センチュリー ベースグレードのボディカラーは、下記の4色が設定されています。

・神威(かむい)エターナルブラック
・飛鳥(あすか)ブラッキッシュレッドマイカ
・摩周(ましゅう)シリーンブルーマイカ
・精華(せいか)レイディエントシルバーメタリック

この中では、光沢感のある漆黒の「神威 エターナルブラック」が人気です。

※本記事は、2025年3月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ