中古車購入
更新日:2025.03.28 / 掲載日:2021.03.18
トヨタ エスティマの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

約30年の歴史を持ち、トヨタを代表するミニバンであるトヨタ エスティマに関して、今回はグレード別に紹介していきます。
「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
トヨタ エスティマの歴史
「トヨタの天才タマゴ」のキャッチコピーで知られるエスティマは、トヨタを代表する大型ミニバンです。エスティマの名称は英語のEstimable(エスティマブル)より名付けられており、「尊敬すべき」という意味が込められています。1990年に初代が登場しました。誕生当時、ミニバンといえば商用車をベースとしたキャブオーバータイプが主流であるなか、商用グレードを持たない独立したモデルとして登場します。
大きな特徴としては、エンジンを車体中央部の床下に搭載するアンダーフロアミッドシップレイアウトを採用したことです。そのため、腰高な乗り味のミニバンが多いなか、どっしりとした安定感とバランスのよいハンドリングが特徴となっています。しかし、ミッドシップレイアウトの弊害として、騒音問題や大型エンジンが積めないことによるパワー不足など諸問題も同時に抱えることとなりました。
2000年に2代目が登場。この世代では先代の問題点を踏まえ、エンジンレイアウトをフロントとし、駆動方式も前輪駆動となりました。この結果、V6 3.0Lの大型エンジンが搭載可能となり、パワー不足が解消されます。エンジンがフロントへ移動したため、底床化も可能に。車内スペースが効率化したことにより、居住性も向上しています。これらの改良の結果、2代目は先代の売上を大幅に超える大ヒットとなりました。また、この代よりエスティマのハイブリッドモデルも登場しています。
2006年、3代目が登場。先代、先々代同様の流麗なボディラインは継承しつつも、シャープな印象のエクステリアデザインを採用しました。
2016年のマイナーチェンジでは、さらに個性的なデザインに一新されます。エンジンもV6 3.5Lを搭載し、さらにパワフルになりました。
2019年には、生産を終了することが発表されます。
2020年には、それまで流通していた在庫分の販売も終え、販売が終了。およそ30年の歴史に幕を閉じました。
エスティマ V

初代の中間グレードとして設定された「エスティマ V」
この世代のベーシックグレードであるエスティマ Xと、上級グレードであるエスティマ Gの間を埋める中間グレードとして登場しました。160馬力のスーパーチャージャー付きエンジンを搭載しています。
装備面では、デュアルエアコンやAM/FMラジオ付きCSプレイヤー、分割式リアシートが搭載されました。その他、パワーウィンドウ、UVカットガラスなどを標準装備しています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1996年式:150万円
1997年式:52万円
1998年式:80万円〜155万円
1999年式:100万円~178万円
2000年式:流通量希少により算出不可
このグレードは最も新しい年式でも25年前となることから、中古車市場の流通量はごく少数です。また、価格も年式相応のものがつけられています。
先代モデルとの比較
エスティマ Vは、初代に設定された中間グレードです。
この世代のベーシックグレードのエスティマ Xと基本的な構造は同一ですが、スーパーチャージャー付きエンジンが搭載される点が異なります。
また、上級グレードであるエスティマ Gと比較してコストダウンがされており、買いやすい価格となっているのが特徴です。エスティマ Gからの変更点としては、エスティマ Gが2列目シートにキャプテンシートを採用しているのに対し、このグレードは3人がけのベンチシートを採用。このため、乗車人数もエスティマGより、一人分増え、8名乗車になりました。同時にリアサスペンションの形式も改め、ダブルウィッシュボーンから4リンクリジッドへ変更されています。これら変更の結果、車両重量も軽量化され、燃費性能が改善しているのが特徴です。
今から30年近く前に登場したこのグレードの中古車の流通量は、あまり多くはありません。また、年式も相当古いのでかなり安い価格で取引されています。
エンジンは2.4L直列4気筒スーパーチャージャー最高出力160ps。ボディサイズは全長4750mm×全幅1800mm×全高1780mmです。
人気のあるカラー
・ダークターコイズマイカ
・ダークブルーイッシュグレーマイカ
・シルバーメタリック
・スーパーレッドマイカ
・ホワイトパールマイカ
このなかでは、パール塗装が施された白色の「ホワイトパールマイカ」が人気です。
エスティマ アエラス

エアロパーツを装備したスポーティーグレード「エスティマ アエラス」
エスティマの人気グレードとして、最終モデルとなる3代目まで一貫して設定されました。通常グレードとは違い、エアロパーツを装備し、スポーティーな出で立ちとなっているのが特徴です。
2代目以降はパワフルな大排気量エンジンを採用したことと、サスペンションにも手が加えられ、ハンドリングや安定性も向上しました。それにより、名実ともにスポーティーミニバンとなっています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1998年式:流通量希少により算出不可
1999年式:128万円
2000年式:45万円~128万円
2001年式:30万円~70万円
2002年式:流通量希少により算出不可
2003年式:44万円~100万円
2004年式:流通量希少により算出不可
2005年式:38万円~48万円
2006年式:29万円~120万円
2007年式:32万円~61万円
2008年式:28万円~62万円
2009年式:26万円~158万円
2010年式:45万円~88万円
2011年式:54万円~114万円
2012年式:49万円~168万円
2013年式:51万円~210万円
2014年式:75万円~210万円
2015年式:99万円~214万円
2016年式:88万円~262万円
2017年式:150万円~302万円
2018年式:165万円~299万円
2019年式:160万円~216万円
エスティマ アエラスは3世代に渡って販売された人気グレードのため、中古車の流通量は非常に豊富です。
先代モデルとの比較
エスティマ アエラスは初代の終盤に設定されました。エクステリアに前後大型バンパーやサイドマッドガード、ルーフスポイラーといったエアロパーツを装着しており、インテリアでもスポーティーなデザインを採用しています。
この世代は設定期間も短いので、流通量は少ないです。また、25年以上前に登場した世代のため、価格も安くなっています。
エンジンは2.4L直列4気筒スーパーチャージャー最高出力160ps。ボディサイズは全長4750mm×全幅1800mm×全高1865mmです。
2代目:2000年~2006年
この世代でも、エアロパーツを装着し、スポーティーなエクステリアとなっているのが特徴です。また、インテリアでも専用カラーのシート表皮に加え、サスペンションにも専用品となるユーロサスペンションを採用。初代と比較して、さらにスポーティーさが増しています。
この世代は初代と比べて流通量は多いものの、価格にはあまり差がありません。
エンジンは2.3L直列4気筒ターボ最高出力170ps。ボディサイズは全長4795mm×全幅1800mm×全高1730mmです。
3代目:2006年~2019年
この世代でも、エアロパーツやローダウンサスを採用しています。インテリアも、ブラックとシルバーを基調としたスポーティーな雰囲気となりました。
この世代は設定期間が長いため、車両状態による価格差が幅広いです。
エンジンは3.5L V型6気筒ターボ最高出力280ps。ボディサイズは全長4795mm×全幅1800mm×全高1730mmです。
人気のあるカラー
2トーン
・ブラック×レッドマイカメタリック
・ブラック×アイスチタニウムマイカメタリック
・ブラック×ダークシェリーマイカメタリック
モノトーン
・ブラック
・ダークシェリーマイカメタリック
・スパークリングブラックパールクリスタルシャイン
・アイスチタニウムマイカメタリック
・シルバーメタリック
・レッドマイカメタリック
・ホワイトパールクリスタルシャイン
このなかでは、漆黒の「ブラック」と、パール塗装が施された白色の「ホワイトパールクリスタルシャイン」が人気です。
エスティマ 2WD

エスティマ誕生当初に設定された「エスティマ 2WD」
エスティマが発売された当初は基本的に1グレード設定となっており、乗車人数は7人乗りのみが用意されました。エンジンも、2.4L直列4気筒DOHCエンジン1種類のみが設定されています。
1991年に行われた一部改良では、ハイマウントストップランプ内蔵のリヤスポイラー、サイドドアビームのスライドドアなどを採用しました。また、安全装備も充実されており、快適性・利便性が向上しています。
中古で購入する際の目安となる予算
先代モデルとの比較
エスティマ 2WDは、初代のみに設定されたグレードです。
エクステリアはキャッチコピー通りに卵型の丸みを帯びた流麗なボディラインで、近未来的なスタイルが特徴。このボディラインはフロントにエンジンを置かず、助手席と運転席の床下にエンジンを配置するアンダーフロアミッドシップレイアウトを採用しました。
さらに、インテリアではエンジンレイアウトの恩恵でフラットなフロアを実現。同時に、1列目シートから2列目シートへウォークスルーも可能としています。また、2列目シートは180度反転し、3列目シートと対面で座ることも可能です。この3列目シートは跳ね上げ式収納となっており、フラットで広大なラゲッジスペースを確保することができます。
1996年に行われたマイナーチェンジで、このグレードは廃止となりました。
エスティマが誕生した初期に6年ほど設定されていたグレードのため、流通している中古車は非常に少ない状況です。どの年式であっても相当古いため、中古車市場で見つけたとしても、車両の状態を十分に確認することをおすすめします。
エンジンは2.4L直列4気筒ターボ最高出力160ps。ボディサイズは全長4750mm×全幅1800mm×全高1780mmです。
人気のあるカラー
・コスミックグレートーニングG
・モイストオパールトーニングG
・ガーネットレッドトーニングG
・トワイライトブルートーニングG
・シルキーパールトーニングG
このなかでは、深い赤色の「ガーネットレッドトーニングG」が人気です。
エスティマ X

エスティマのベーシックグレード「エスティマ X」
シンプルな装備で価格を抑えているのが特徴で、エスティマの販売を支えるベーシックグレードとなっています。上位グレードとの違いは、初代ではエンジンや足回り、2~3代目では搭載された装備に違いがあるのが特徴です。しかし、居住性や積載性には差がないため、使い勝手のよさという面では上位グレードと遜色ありません。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1993年式:流通量希少により算出不可
1994年式:流通量希少により算出不可
1995年式:流通量希少により算出不可
1996年式:流通量希少により算出不可
1997年式:流通量希少により算出不可
1998年式:流通量希少により算出不可
1999年式:流通量希少により算出不可
2000年式:125万円
2001年式:流通量希少により算出不可
2002年式:89万円
2003年式:流通量希少により算出不可
2004年式:流通量希少により算出不可
2005年式:流通量希少により算出不可
2006年式:39万円
2007年式:流通量希少により算出不可
2008年式:59万円
2009年式:流通量希少により算出不可
2010年式:57万円~67万円
2011年式:65万円
2012年式:228万円
2013年式:54万円〜59万円
2014年式:86万円〜126万円
2015年式:流通量希少により算出不可
2016年式:流通量希少により算出不可
エスティマ Xも長期間に渡って販売されたグレードなので、幅広い価格帯で中古車が流通しています。
先代モデルとの比較
初代のエスティマ Xは、エスティマのベーシックグレードとして設定されました。そのため、エンジンにスーパーチャージャー付きエンジンは搭載されず、リアサスペンションも簡略化されたものを採用しています。
この世代の中古車は1台も流通していません。そのため、2代目以降から探したほうが条件に合った車両を探し出せるでしょう。
エンジンは2.4L直列4気筒ターボ最高出力135ps。ボディサイズは全長4750mm×全幅1800mm×全高1780mmです。
2代目:2000年~2006年
この世代のエスティマ Xは、FFとなったことでエンジンの選択肢が増えることになりました。
この世代から中古車の流通を確認できますが、年式も古いので価格もこなれています。
エンジンは2.3L直列4気筒ターボ最高出力170ps。ボディサイズは全長4795mm×全幅1800mm×全高1730mmです。
3代目:2006年~2016年
この世代でも、エスティマ Xは引き続き設定されます。エンジンには、2.4L直列4気筒DOHCエンジンが採用されました。
設定期間が一番長い世代なので、中古車も豊富に流通しています。価格は車両状態によって差があるため、しっかりと比較した上で購入するのがおすすめです。
エンジンは2.4L直列4気筒ターボ最高出力170ps。ボディサイズは全長4795mm×全幅1800mm×全高1730mmです。
人気のあるカラー
・アイスチタニウムマイカメタリック
・ボルドーマイカメタリック
・シルバーメタリック
・ブラック
・ホワイトパールクリスタルシャイン
このなかでは、パール塗装が施された白色の「ホワイトパールクリスタルシャイン」が人気です。
※本記事は、2025年3月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。