中古車購入
更新日:2024.12.09 / 掲載日:2021.02.18
スバル プレオの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
スバル プレオの歴史
プレオは、レックスやヴィヴィオの系譜を継ぐ軽自動車として発売されました。車名のプレオは「さらに豊かに、そして完全に」という意味を持つラテン語からつけられた造語です。1998年にプレオの初代が登場します。この世代のプレオは、ワゴンRやムーヴといったトールワゴンの軽自動車が主流を占める中、スバルとしてのこだわりが随所にちりばめられているのが特徴です。
最も大きな特徴として、過給器にスーパーチャージャーが採用されていることであり、ターボチャージャーを採用する他社とは一線を画しました。高出力を追求した自主規制枠いっぱいの47kW(64ps)を発生するタイプと、より自然な加速をするマイルドチャージタイプの2種類がグレードにより使い分けられています。もちろんNA(自然吸気)エンジンを搭載したグレードもあり、多岐にわたるニーズに応えていました。
トランスミッションは、5速MTに加え、CVT仕様も用意。特にCVTについては他車に先駆けて軽自動車に採用していた実績をもち、長年蓄積されたノウハウが活かされています。
2008年には、イグニッションキーシリンダーの不具合によりエンジンが始動しにくくなる現象が多発したため、リコールされました。
2010年には、2代目が登場。この世代ではスバルが軽自動車生産から撤退したため、スバルブランドの軽自動車はダイハツからOEM供給を受けるようになりました。それはプレオも同様で、2010年モデルからはミラの姉妹車に変更されています。ボディタイプも初代のトールワゴンタイプからオーソドックスなハッチバックに変わり、スバルの個性は失われることになりました。
2012年には、低燃費仕様の派生車種としてプレオプラスを誕生させます。
2018年に姉妹車のミラが生産終了するのと同時に、プレオもひっそりと生産・販売を終了しました。そしてその役割は2012年から発売されているプレオプラスが担っています。
プレオ RS

初代に設定されたスポーティーグレード「プレオ RS」
プレオのスポーティーグレードとして、スーパーチャージャー付きのエンジンを搭載しています。また、トランスミッションにはマニュアルモード付きのCVTを採用しました。CVTによる変速ショックの少ない加速を実現させるとともに、ステアリング上のスイッチでマニュアル操作をすることで、よりスポーティーなドライブも可能です。
2002年の一部改良では、ダークグレー基調のシート表皮を採用しました。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1998年式:流通量希少により算出不可
1999年式:19.8万円~29.5万円
2000年式:流通量希少により算出不可
2001年式:20万円~80万円
2002年式:30.8万円~82万円
2003年式:22.6万円~93万円
新車時は高いもので140万円の価格だったプレオ RSも、生産終了から15年以上経過しているため、中古車価格もかなり安くなっています。
先代モデルとの比較
プレオ RSは、初代のスポーティーグレードとして誕生しました。
スーパーチャージャーによる高い加速性能が特徴ですが、装備も充実しています。ABSこそオプション設定となりますが、フルオートエアコンや14インチのアルミホイールなどが標準で装備され、見た目にも機能的にも、高い満足感を得られるグレードです。
発売当初はCVT+FFの組み合わせでしたが、1999年には4WDモデルが、2001年には5速MTも追加され、走りにこだわるユーザーの選択肢を増やしました。
4気筒エンジンもスーパーチャージャーも、現在の軽自動車にはほとんど用いられない技術であり、どちらも採用しているプレオ RSの中古車は非常に貴重です。新車の販売終了から15年以上が経過している現時点でも、約30台の中古車の流通を確認できます。これらの技術を惜しげもなく投入しているプレオ RSは、今後ますます希少価値が増す可能性があるので、欲しい人は今のうち購入しておくのがおすすめです。
エンジンは0.6L直列4気筒スーパーチャージャー最高出力64ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1575mmです。
人気のあるカラー
・ピュアブラック・マイカ
・ピュアホワイト
・ダークブルーソリッド
・ウッドランドグリーン・マイカ
・ライトパープル・メタリック
・シャイニーシルバー・メタリック
・ブライトレッド・メタリック
・WRブルー・マイカ
この中では、漆黒の「ピュアブラック・マイカ」と、濃い青色の「ダークブルーソリッド」が人気です。
プレオ A

商用車として使われていた「プレオ A」
他のグレードが乗用車としてリヤシートの空間が十分確保されているのに対し、プレオ Aは積載スペースを広げるためにリヤシートが狭いという特徴があります。
また、ビジネスユースを想定したバンタイプのため、装備も簡略化されました。初代のプレオ Aではオプション設定であったアンチロック・ブレーキ・システムに電子制御制動力配分システムを取りつけたEBD付ABSは、2代目から標準装備されています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1998年式:流通量希少により算出不可
1999年式:33万円
2000年式:9.9万円
2001年式:流通量希少により算出不可
2002年式:19万円
2003年式:11.4万円~16.5万円
2004年式:12万円~25万円
2005年式:流通量希少により算出不可
2006年式:16.9万円~23万円
2007年式:7.8万円~13万円
2008年式:流通量希少により算出不可
2009年式:流通量希少により算出不可
2010年式:流通量希少により算出不可
2011年式:28万円~28.4万円
2012年式:18万円~41.8万円
2013年式:17.9万円~30.8万円
2014年式:17.4万円~34.9万円
2015年式:14万円~32万円
2016年式:14.8万円~59.9万円
2017年式:29万円
2018年式:流通量希少により算出不可
2010年式以降のプレオAはダイハツ ミラのOEM車であり、初代と2代目では名前しか共通点がありませんが、中古車の台数や価格にはあまり違いがありません。
先代モデルとの比較
プレオ Aはバンタイプのグレードとして、乗用タイプから装備やカラーバリエーションが大幅に簡略化されています。一方、走行性能は上級グレードと共通しており、軽自動車としては極めて珍しい直列4気筒エンジンや独立懸架式サスペンションの採用など、グレードの性格に似つかわしくない充実した内容が特徴です。
現時点のプレオ Aの中古車は、40台近くが流通しています。生産終了から10年以上経過しているため、中古車価格もかなり安いです。
エンジンは0.6L直列4気筒46ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1550mmです。
2代目:2010年~2018年
この世代のプレオ Aはスバル製ではなく、ダイハツからのOEM車としてミラの姉妹車にあたります。このモデルもまた、ビジネス用途を想定したバンタイプのグレードとして装備が簡略化されていました。先代では、オプション設定であったEBD付ABSはこの世代から標準装備されています。
2代目のプレオ Aはバッジが違う点以外はミラの商用グレードと同じ車です。そのため、同年式のミラと比較しながら、選んでみるのもよいでしょう。
エンジンは0.6L直列3気筒58ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1530mmです。
人気のあるカラー
・オフホワイト
・ブライトシルバー・メタリック
この中では、主にビジネス用途として設定されていたこともあってか、使い勝手のいい明るいシルバー色の「ブライトシルバー・メタリック」が人気です。
プレオ LSリミテッド

プレオ LSをベースに開発された特別仕様車「プレオ LSリミテッド」
ドライビング・カジュアルなグレードとして発売されていたプレオ LSをベースに開発され、エクステリア・インテリアの装備を追加することで、よりスポーティーな一台に仕立て上げられています。
搭載していたエンジンは、NAやマイルドチャージのスーパーチャージャーのため、出力は控え目なのが特徴。あくまでスポーティーな「雰囲気」を味わうグレードといえます。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2002年式:流通量希少により算出不可
2003年式:29万円~49.8万円
プレオ LSリミテッドは、たった2年間だけ設定されていたプレオの特別仕様車です。すでに販売終了してから20年近く経っているため、価格もこなれています。現時点の中古車市場には、わずか2台しか流通していないので、消耗品の劣化を中心とした車両コンディションのチェックは特に重要でしょう。
先代モデルとの比較
プレオ LSリミテッドは、プレオ LSをベースに開発された特別仕様車です。
ブラックに塗装された13インチアルミホイールやハイマウントストップランプ内蔵大型ルーフスポイラーなど、エクステリアの追加装備でスポーティーな雰囲気があしらわれています。インテリアでも、アルミパッド付きスポーツペダルが本革巻きステアリングホイールが装備され、ドライバーに満足感を提供しました。
このグレードは、搭載するトランスミッションにより組み合わされるエンジンが異なり、MT搭載車にはNAエンジンが、CVT車にはスーパーチャージャー付きのエンジンが採用されています。
現時点の中古車市場に、プレオ LSリミテッドが流通している台数はわずか4台だけでした。1年間だけ発売されていた特別仕様車であること、販売から20年近く経っていることを考えれば、中古車が残っていること自体が奇跡かもしれません。
MT車のエンジンは0.6L直列4気筒ターボ最高出力46ps。CVT車のエンジンは0.6L直列4気筒スーパーチャージャー最高出力60ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1580mmです。
人気のあるカラー
・ピュアブラック・マイカ
・ピュアホワイト
・シャイニーシルバー・メタリック
・ブライトレッド・メタリック
・WRブルー・マイカ
・ホワイトパール
この中では、光沢感のある青色の「WRブルー・マイカ」が人気です。
プレオ L

プレオの売れ筋グレード「プレオ L」
同モデルの売れ筋グレード的な存在として、装備が充実されているモデルでした。デビュー当初、当時としては搭載されないモデルもあった中で、パワーウィンドウや集中ドアロックなどが標準装備されています。
2010年にダイハツ ミラの姉妹車として発売された2代目では、同じく乗用グレードの「プレオ F」とはトランスミッションだけが異なるグレードとして、装備や車両価格など多くが共通のものを採用していました。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1999年式:9万円~39万円
2000年式:9.9万円
2001年式:14.8万円~26万円
2002年式:28万円
2003年式:11.4万円~21万円
2004年式:流通量希少により算出不可
2005年式:16.8万円
2006年式:19.8万円
2007年式:流通量希少により算出不可
2008年式:設定なし
2009年式:設定なし
2010年式:15.8万円~47.3万円
2011年式:10.2万円~53.9万円
2012年式:7万円~95万円
プレオ Lは販売終了から10年以上経過しているため、価格もかなりこなれています。
先代モデルとの比較
プレオ Lは、初代から設定されているグレードです。エンジンには、NAとマイルドチャージのスーパーチャージャーエンジンが採用され、搭載するトランスミッションにより使い分けられていました。しかし、この世代のプレオ Lは、初代がモノグレード化されるのに伴い、2007年に販売を終了しています。
現時点での中古車台数は約20台と決して多くはありませんが、マイルドチャージの過給器搭載モデルというのは、他車のターボエンジンも含め、現在では設定がありません。それを考えれば、探す価値はあるでしょう。
MT車のエンジンは0.6L直列4気筒最高出力46ps。CVT車のエンジンは0.6L直列4気筒スーパーチャージャー最高出力60ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1550mmです。
2代目:2010年~2012年
2代目以降のプレオは、他のグレードと同様、ダイハツ ミラのOEM車となりました。姉妹車のミラとミライースの関係と同じく、プレオもまたプレオプラスに主力の座を譲っており、機能的に目立った特徴はありません。ミラがグレード整理された2013年にプレオのグレードも同じく整理され、プレオ Lは姿を消しました。
現時点では、20台程度の中古車が流通していますが、ミラと異なる点はメーカーのバッジだけなので、積極的にこのモデルを選ぶ理由はあまりないかもしれません。
エンジンは0.6L直列3気筒ターボ最高出力58ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1530mmです。
人気のあるカラー
・ピュアホワイト
・クラシックローズ・メタリック
・プラチナシルバー・メタリック
・ローズレッド・マイカ
・ラピスブルー・メタリック
この中では、薄いピンク色の「クラシックローズ・メタリック」が人気です。
※本記事は、2024年12月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。