中古車購入
更新日:2024.12.09 / 掲載日:2021.02.08
スズキ セルボの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
スズキ セルボの歴史
セルボは、1976年まで生産されていたフロンテクーペを継ぐモデルとして、スズキから発売された車種です。車名はイタリア語で牡鹿を表す「Celvo(チェルヴォ)」から由来しており、牡鹿のような気品と躍動感をイメージして名づけられています。1977年に初代が登場。軽自動車規格の変更によって、生産終了となったフロンテクーペの後継モデルとして誕生しました。2ストロークエンジンをリアに搭載し、フロンテクーペ同様タコメーター・スピードメーターをはじめとした6連メーターを採用しています。この世代は、スポーティーなパーソナルクーペとして仕上がりました。
1982年に2代目が登場します。スタリングは先代同様スポーティーなファストバッククーペとなっていますが、車体を構成するパーツの大部分を同社のアルトと共通化しているため、4ストロークエンジンを搭載するFF車として登場しました。
1983年には、スズキ初のターボ搭載車モデルとなる「セルボ CT-G」を追加しています。
1988年に3代目が登場。この世代では、フロント部分こそアルトとパーツを共通のデザインとなっていますが、グラスルーフや太めのCピラーが特徴的なデザインを採用しています。この他、カラフルなインテリアやユニークな形状のシートなど採用されました。しかし、この個性の強さが仇となり販売は振るわず、軽自動車のエンジン規格変更もあって、3代目は2年半ほどで生産終了となります。
1990年に4代目では、これまでのスポーティー路線から一転し、オーソッドクスなハッチバックとして登場しました。アルトの上位車種として、インテリアや素材面でも上質なものが採用されています。この世代での最上位グレードにあたる「セルボ SR-Four」では軽自動車初の4気筒ターボエンジンに加え、アルトワークスの足回りを備えた過激なモデルも登場しました。
1998年の軽自動車規格改正に伴い、セルボは一旦販売終了となります。
2006年には5代目が登場。8年ぶりに登場したセルボは、基本構造をアルトと共用しつつも流れるようなワンモーションフォルムが特徴です。この世代は、日本車としては初となる直噴エンジン・ターボ・CVTの組み合わせで、高効率による優れた燃費性能を発揮しました。
2009年には再び生産終了となり、およそ32年の歴史に幕を閉じます。
セルボ SR

セルボのスポーツグレード「セルボ SR」
エンジンには、直噴エンジンを搭載しています。トランスミッションも新たにCVTが採用され、セルボ全グレードを通して最も高い燃費性能を誇り、動力性能も確保しました。
また、エクステリアとインテリアもブラッシュアップされており、専用エアロバンパーにクリスタル調ディスチャージヘッドランプ、マフラーカッターなどを装備しているのが特徴です。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2007年式:19.8万円
2008年式:15万円~67万円
2009年式:35.8万円~56.4万円
現時点のセルボ SRの中古車は20台程度しか流通していないため、他のグレードと比較すると流通量はそれほど多くありません。しかし、数こそ少ないものの価格相場はこなれており、どの年式も安定して購入しやすい価格まで下がってきています。
先代モデルとの比較
セルボ SRは5代目に設定され、このグレードが登場するまで最上位グレードとして位置づけられていた「セルボ TX」に代わり、新たな最上位グレードとして登場しました。
グレード名の「SR」はSporty&Refinedの頭文字をとったもので、Sporty はスポーティーな、Refinedは洗練、上品を意味しています。
その名のとおり、エクステリアでは前後バンパー・グリルをスポーティーな意匠のものに変更。透明感と青いイルミネーションが特徴的なディスチャージヘッドライトが設定されました。インテリアでは、センターコンソールにピアノブラックパネルを採用した他、本革巻ステアリングが採用されています。
エンジンでは、新たに直噴ターボ+CVTを採用。これは日本車では初搭載となり、セルボでは最もパワフルかつ燃費性能に優れるものとなりました。また、エンジンを車体に固定するエンジンマウントも高級車に装備される液封マウントを採用し、ボンネット内に吸音材を追加しているため、不快な振動・騒音を抑え、質感の向上に一役買いました。
このグレードの中古車は、あまり多くはありません。登場から10年以上経っているため、中古車価格も低めです。
エンジンは0.6L直列3気筒ターボ最高出力64ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1535mmです。
人気のあるカラー
・スパークブラックパール
・ルナグレーパールメタリック
・シルキーシルバーメタリック
・パールホワイト
この中では、明るいシルバー色「シルキーシルバーメタリック」が人気です。
セルボ G

シンプルな装備のベーシックグレード「セルボ G」
ベーシックグレードなので、シンプルな装備で抑えられた価格が特徴となりますが、完成度の高いボディやサスペンション、十分パワフルなエンジンなど高い基本性能を持っています。
装備面は非常にシンプルなものとなっていますが、それでもエアコンやパワーウインドウ、CDプレイヤーなどは標準装備されているため、日常使用には何ら問題のないグレードです。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2006年式:9.8万円~25万円
2007年式:14万円~35万円
2008年式:13万円~55万円
2009年式:15万円~55万円
セルボ Gはセルボのベーシックグレードと位置づけられているため、他のグレードと比較しても中古車の流通量は多めです。また、流通量の多さから、状態のよいものや価格重視のものまで幅広い選択肢があります。
先代モデルとの比較
セルボ Gは5代目が誕生した当初から設定されていたシンプルな装備で価格を抑えたベーシックグレードです。
エクステリアでは、初代MRワゴンのデザインを引き継いだワンモーションフォルムが特徴で、スペース効率を重視した四角いボディではなく、流れるようなボディラインが個性を主張しています。
インテリアでは、落ち着いた黒を基調としたインテリアカラーを採用しました。緩やかなS字を描くダッシュボードが特徴的で、運転席側はドライバーを重視した包み込むような配置となっています。また、助手席側はゆったりとくつろげる空間に。リアシートはシンプルであるものの、足元スペースは確保されており、窮屈感はありません。
サスペンションもセッティングの煮詰められたものとなっており、しっかりとしたボディとの相乗効果で操縦性や直進安定性だけではなく、乗り心地にも優れるものとなっています。
このグレードはセルボのベーシックグレードなので、中古車の流通量は多いです。特に2007年式は40台以上流通しているので、幅広い選択肢の中から選べるでしょう。
エンジンは0.6L直列3気筒ターボ最高出力54ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1535mmです。
人気のあるカラー
・ブルーイッシュブラックパール3
・ブリーズブルーメタリック
・ブルームピンクメタリック
・シルキーシルバーメタリック
・パールホワイト
この中では、明るいシルバー色の「シルキーシルバーメタリック」が人気です。
セルボ Gリミテッド

特別仕様車からカタロググレードに変わった「セルボ Gリミテッド」
このグレードはセルボ Gをベースに開発され、スポイラーや14インチアルミホイール、ターンランプ付ドアミラーカバーなど、よりスポーティーさを増した装備が特別装備されています。
これらの数々の特別装備にもかかわらず、車両価格も抑えられたものとなっており、非常にお買い得感のあるグレードです。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2007年式:19.9万円~42.4万円
2008年式:13.8万円~55.1万円
2009年式:15万円~39.8万円
セルボ Gリミテッドはセルボ Gに特別装備を施したグレードであること、新車同士での価格差が少ないこともあって、中古車市場においてもセルボ G同様の流通量、価格相場となっています。登場して10年以上が経過しているので価格は全体的に低めです。
先代モデルとの比較
セルボ Gリミテッドは2007年6月に特別仕様車として登場しますが、同年11月にはカタロググレードに格上げされたグレードです。セルボのNAモデルであるセルボ Gに追加装備を施すことで、セルボのスポーティーな側面を印象づけています。
エクステリアでは、14インチアルミホイールを採用。加えて、フロント・サイド・リアのアンダースポイラー、ルーフスポイラーを追加しました。また、ドアミラー内蔵ウインカーやフォグランプも追加装備されています。
インテリアでは、ホワイトステッチが特徴的であるネイビーのシート表皮を採用。同時に本革巻ステアリングも装備され、シックでありながらスポーティーな装いとなっているのが特徴です。
現時点の中古車市場のセルボ Gリミテッドは、50数台が流通しています。比較的多い台数が流通しているので中古車の選択肢は豊富です。そして、すでに登場から10年以上経過していることもあり、かなり安い価格で取引されている状況です。
エンジンは0.6L直列3気筒ターボ最高出力54ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1535mmです。
人気のあるカラー
・ブルーイッシュブラックパール3
・ブリーズブルーメタリック
・ブルームピンクメタリック
・シルキーシルバーメタリック
・パールホワイト
この中では、パール塗装が施された白色の「パールホワイト」が人気です。
セルボ TX

セルボ SRが登場するまでの最上位グレード「セルボ TX」
スズキの軽自動車では最上級車種となるセルボの最上位グレードということで、エンジンはスズキ車に広く採用されていた信頼性の高いK6Aターボエンジンを搭載しているのが特徴です。
また、フルオートエアコンや6スピーカー、MD/CDプレイヤー、Bluetoothを用いた携帯電話のハンズフリーシステムなどの充実した装備が標準装備されています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2006年式:12.9万円~39万円
2007年式:16.8万円~65.2万円
2008年式:15万円~51.4万円
2009年式:19.9万円~46.9万円
セルボ TXは、「セルボ SR」が登場するまで最上位グレードとして位置づけられていたため、セルボの中でも人気のあったグレードです。そのため、中古車もかなりの流通量を誇っています。
先代モデルとの比較
セルボ TXは、5代目が誕生した当初からセルボが販売終了となる2009年まで設定されていたグレードです。2007年10月にセルボ SRが登場するまでは最上位グレードに位置していたため、充実した装備が施されています。
まず、エンジンではスズキの信頼と実績のK6Aターボエンジンを搭載。このエンジンはMターボと呼ばれ、低・中回転域を重視する扱いやすいエンジンです。組み合わされるトランスミッションは4ATですが、シフトゲートにシーケンシャルシフターを持ち、任意にギアをセレクトすることが可能。これらの組み合わせで、軽快かつ燃費にも優れた走りを実現しています。
エクステリアでは、14インチアルミホイールが採用される他、各スポイラーが装備され、スポーティーな出で立ちとなりました。
インテリアでは、黒を基調にシルバーインテリアパネルを採用し、スポーティーながらも落ち着いた雰囲気となっています。
もともと最上位グレードとして設定されていたセルボ TXの中古車は、現時点でもかなりの台数が流通しています。「セルボ SR」より1年早く設定されていることもあって、豊富な選択肢の中から選ぶことができるでしょう。
エンジンは0.6L直列3気筒ターボ最高出力60ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1535mmです。
人気のあるカラー
・ブルーイッシュブラックパール3
・ブリーズブルーメタリック
・ブルームピンクメタリック
・シルキーシルバーメタリック
・パールホワイト
この中では、パール塗装が施された白色の「パールホワイト」が人気です。
※本記事は、2024年11月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。