中古車購入
更新日:2025.01.28 / 掲載日:2021.02.05
ボルボ S60の狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
ボルボ S60の歴史
2000年に、ボルボ S60の初代が登場。日本市場では、2001年から発売が開始されました。S60は、ボルボのステーションワゴンである「V70」とプラットフォームを共用しており、V70のセダン仕様である「S70」の事実上の後継モデルとして開発されています。これまでのボルボらしい角張ったデザインから、曲線を多用したデザインに変更されたのが外見上の特徴であり、このデザインはエアロダイナミクスにも優れるものとなりました。
日本国内では、2.4L NA、2.4L ターボ、2.3Lハイプレッシャーターボの3種類のエンジンが設定されています。そして当時は下記の3グレードが設定されました。
・S60 T-5
・S60 2.4
・S60 2.4T
2010年に2代目が登場。日本市場では、2011年に発売を開始します。ボディは一回り大きくなり、先代同様曲面を多用し、ダブルウェーブと呼ばれるプレスラインでクーペのようなスタイリングが特徴です。
今モデルでは、ダウンサイジングコンセプトを取り入れた1.6Lターボエンジンと3.0Lターボエンジンが設定されますが、のちに1.5L・2.0Lガソリンエンジン、2.0Lディーゼルエンジンのラインナップに変更されています。
安全装備では、追突を防止する「シティセーフティ」に加え、人間との衝突を防止する「ヒューマンセーフティ」を採用しました。2代目が登場した当初は下記の3グレードが設定されています。
・S60 ドライブe
・S60 T6 AWD SE
・S60 T6 AWD Rデザイン
2019年には3代目が登場。全長が伸びた以外は全幅、全長ともに縮小され、シャープなスタイリングとなりました。また、先代のクーペ風スタイルから基本的な3ボックスのセダンスタイルに立ち返っているのが特徴です。
エンジンは2.0Lターボエンジンに加え、2.0L+ターボ+スーパーチャージャー、さらにモーターを備えたPHEVを採用。3代目が誕生した当初は下記の通常グレードと特別仕様車が設定されています。
通常グレード
・S60 T4 モメンタム
・S60 T5 インスクリプション
・S60 T6 ツインエンジン AWD インスクリプション
特別仕様車
・S60 ポールスターエンジニアード
S60 ポールスター
ハイパフォーマンスモデルの特別仕様車「S60 ポールスター」
2015年、2016年、2017年にそれぞれ台数を限定して販売されました。その時々のもっともハイパフォーマンスなS60をベースに開発され、ボルボ公式レーシングチームであったポールスター社がチューニングを施した高性能モデルとなります。
そんなS60 ポールスターは日本国内の導入台数が多くても35台程度となっているため、非常に希少なモデルです。
中古で購入する際の目安となる予算
このグレードは基本的に年次ごとに発表されている特別限定車となるため、非常に希少なモデルとなっています。また、これまでの総販売台数も100台に満たないため、S60 ポールスターの中古車を購入するのは至難と言えるでしょう。
先代モデルとの比較
S60 ポールスターは2015年から2017年の3年間で1年ごとに設定されていた特別仕様車です。それぞれの年式で、販売されていた台数が異なります。
まず、2015年式のS60 ポールスターは「S60 T6 AWD Rデザイン」をベースに専用のターボを搭載することに加え、吸排気系を見直し350psの出力を発揮。こちらは10台限定で販売されました。
そして、2016年式のS60 ポールスターはベースモデルのエンジン変更にあたって、3.0Lから2.0Lへダウンサイジングされます。しかし、過給器のターボ、スーパーチャージャーを大型化したことで出力は367psまで向上を果たしていました。こちらは35台限定で販売されます。
最後に、2017年式のS60 ポールスターは最後のガソリンエンジンモデルとして登場しました。エンジンはほぼ据え置きとなり、カーボンファイバーを多用したエクステリアが特徴。インテリアではレザーの専用スポーツシートが装備されました。こちらは20台限定で販売されます。
このグレードの中古車は現時点で1台も流通していませんでした。もともとの販売台数が少ないこともあり、今後も流通量が増えることはないでしょう。
エンジンは2.0L直列4気筒ターボ+スーパーチャージャー最高出力367ps。ボディサイズは全長4670mm×全幅1865mm×全高1480mmです。
人気のあるカラー
・オニキスブラックメタリック
・アイスホワイト
・シアンレーシングブルー
・バースティングブルーメタリック
この中では、漆黒の「オニキスブラックメタリック」が人気です。
S60 T4 モメンタム
3代目登場時のエントリーグレード「S60 T4 モメンタム」
セダンらしい流麗なスタイリングが特徴のデザインとなっています。シートには、スポーツウェアや旅行用品などからインスピレーションを受けて開発されたスポーティーな「T-Tec」と呼ばれるシート素材を標準装備しました。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2019年式:229万円~299万円
2020年式:209.9万円~334.1万円
S60 T4 モメンタムは、S60の中古車の中でも売れ筋グレードにあたるため、中古車の流通数は比較的多いです。販売期間は短かったものの安定した台数が流通しています。販売されていた時期がここ最近だったこともあり、価格相場は全体的に高めです。
先代モデルとの比較
S60 T4 モメンタムは3代目に設定されたグレードで、この世代ではエントリーグレードという位置づけとなっています。
先代より全長以外はやや小型化しており、ロングノーズ、ショートオーバーハングによってバランスの取れた美しいスタイリングが特徴です。
搭載するエンジンは、ボルボの新世代パワートレインである「Drive-E」シリーズのひとつであるT4エンジンを採用。2.0Lのターボエンジンは十分なパワーを発揮し、車重を感じさせない軽快な走行感を実現しました。
安全装備に関しては、強固なボディはもとより、充実した運転支援システムや予防安全装備を備えています。「インテリセーフ」と呼ばれる高度な安全システムを、S60 T4 モメンタム含む全グレードに標準装備させました。
このグレードは登場してからまだ1年程度しか経過していないのですが、S60シリーズの中では流通量が多いグレードです。現時点では15台前後流通しており、どの車両も200万円以上の値段がつけられています。
エンジンは2.0L直列4気筒ターボ最高出力190ps。ボディサイズは全長4760mm×全幅1850mm×全高1435mmです。
人気のあるカラー
・ブラック
・オニキスブラックメタリック
・アイスホワイト
・メープルブラウンメタリック
・デニムブルーメタリック
・サヴィルグレーメタリック
・オスミウムグレーメタリック
・ペブルグレーメタリック
・パイングレーメタリック
・ブライトシルバーメタリック
・バーチライトメタリック
・フュージョンレッドメタリック
・クリスタルホワイトパール
この中では、漆黒の「オニキスブラックメタリック」と、純白の「アイスホワイト」が人気です。
S60 D4 タック
ディーゼルエンジン搭載の「S60 D4 タック」
グレード名にあるD4とは「クリーンディーゼル」を示しており、2.0Lディーゼルターボエンジンを搭載しています。そのため、ディーゼルエンジンならではのトルクと燃費性能、環境性能を備えました。
S60のディーゼルエンジン搭載モデルの中では、エントリーグレードに位置づけられているものの、レザーシートを標準装備するなど豪華なインテリアとなっているのが特徴です。
中古で購入する際の目安となる予算
S60 D4 タックの年式自体はここ数年と新しいのですが、日本ではまだまだマイナーなディーゼル車ということもあり、流通数はかなり少ない傾向にあります。どうしてもS60 D4を入手したい場合は、他のグレードを検討した方がよいかもしれません。
先代モデルとの比較
S60 D4 タックは2代目に設定されたグレードで、「S60 D4 SE」の後継グレードにあたります。ディーゼルエンジン搭載車の中では、エントリーグレードに位置づけられました。
このグレードには、ボルボの新世代パワートレインである「Drive-E」シリーズのひとつであるD4クリーンディーゼルエンジンを搭載しています。これは、2.0Lのディーゼルエンジンに大小2基のターボを組み合わせたものです。燃料噴射装置に日本のデンソー製のシステムを採用することで、非常に高効率なエンジンとなります。
また、トランスミッションは同じく日本のトランスミッションメーカーであるアイシン・エィ・ダブリュ製の8A/Tを採用したことも燃費性能の向上に一役買いました。これらのことから、同程度の動力性能を持つガソリンエンジン車と比較して、2~3割優れた燃費性能となります。
あわせて価格の安い軽油を燃料とするため、燃料代も輸入車に使用されるハイオクガソリンと比較して6割程度に抑えられ環境だけでなく、お財布にも優しいグレードです。
このグレードは設定された期間が短いことから中古車市場の流通数は少なく、現時点では1台も流通していません。あまり選択肢はないため、どうしても入手したい方は年式や車両状態にこだわらずに探す方がよいでしょう。
エンジンは2.0L直列4気筒ターボ最高出力190ps。ボディサイズは全長4635mm×全幅1845mm×全高1480mmです。
人気のあるカラー
・ブラック
・オニキスブラックメタリック
・アイスホワイト
・マジックブルーメタリック
・サヴィルグレーメタリック
・オスミウムグレーメタリック
・エレクトリックシルバーメタリック
・ブライトシルバーメタリック
・パッションレッド
・マッセルブルーメタリック
・クリスタルホワイトパール
・ルミナスサンドメタリック
この中では、純白の「アイスホワイト」が人気です。
S60 T3 SE
T3エンジンを搭載した「S60 T3 SE」
T3というグレード名が示すように、T3エンジンが搭載されています。これは小排気量エンジンにターボを組み合わせたもので、十分なパワーと燃費性能を発揮するのが特徴です。
また、安全装備についても自動ブレーキをはじめとした先進安全運転システムを搭載。安全性を重視するボルボらしい車作りが特徴のグレードです。
中古で購入する際の目安となる予算
S60 T3 SEは販売されていた期間が1年強と非常に短かったため、そもそも所有者が少ないと考えられます。S60 T3 SEの購入を考えている場合は、後継モデルも含めた検討が必要といえるでしょう。
先代モデルとの比較
S60 T3 SEは2代目に設定されたグレードです。S60の中でも、エントリーグレードとして位置づけられています。
このグレードの特徴は、ボルボの自社開発新世代パワートレインである「Drive-E」と呼ばれるシリーズのエンジンを搭載していることです。このエンジンは出力や用途ごとにT3・T4・T5・T6・T8があり、S60 T3 SEの搭載するT3エンジンはダウンサイジングコンセプトに基づいた1.5Lターボエンジンとなっています。
これに小排気量エンジンを組み合わせることで燃費のよさとパワーの両立が可能に。そのため、S60 T3 SEでは1.5Lの排気量から2.5Lエンジン並のトルクを発揮します。1.6tに迫る車体を楽に引っ張るパワーを持ちながら、コンパクトカー並みの省燃費となっているのが特徴です。
このグレードの中古車は、現時点では1台も流通していません。また、登場から5年と比較的新しい年式のため、見つかったとして高めの価格が設定されている可能性があります。
エンジンは1.5L直列4気筒ターボ最高出力152ps。ボディサイズは全長4635mm×全幅1845mm×全高1480mmです。
人気のあるカラー
・ブラック
・オニキスブラックメタリック
・アイスホワイト
・マジックブルーメタリック
・サヴィルグレーメタリック
・オスミウムグレーメタリック
・パワーブルーメタリック
・ブライトシルバーメタリック
・エレクトリックシルバーメタリック
・パッションレッド
・フラメンコレッドメタリック
・マッセルブルーメタリック
・クリスタルホワイトパール
・ルミナスサンドメタリック
この中では、純白の「アイスホワイト」と、パール塗装が施された白色の「クリスタルホワイトパール」が人気です。
※本記事は、2025年1月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。