中古車購入
更新日:2025.03.28 / 掲載日:2021.01.08
三菱 ミラージュの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

40年以上続く三菱自動車を代表する車種であるミラージュに関して、今回はグレード別に紹介していきます。
「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
三菱 ミラージュの歴史
ミラージュは、誕生してから40年以上販売され続けている三菱自動車を代表する車種のひとつです。現行モデルは6代目で、2代目の1984年に行われたマイナーチェンジの際にはCMにエリマキトカゲを使用して話題となりました。そんなミラージュは、1977年に開催された東京モーターショーで初披露されます。同年12月には、当時スポンサーを務めていたアメリカンフットボールの大会名を「ミラージュボウル」にするなど、発売前にもかかわらず、大々的なプロモーション活動が行われました。
1978年3月には、フォルクスワーゲンのゴルフと同じ欧州において“Cセグメントクラスの世界戦略モデル”として初代が登場します。デビュー当初のボディタイプは、3ドアハッチバックのみでしたが、その後5ドアと4ドアセダンが追加設定されました。
1983年10月のフルモデルチェンジによって2代目が登場します。初代のプラットフォームを流用し、コンセプトはキープしたモデルとなっています。
1985年には新たなボディタイプとして、ステーションワゴンが追加設定されました。
1987年10月に3代目が登場し、先代まで使用されていたプラットフォームを刷新する新たなモデルとして登場しています。この世代の特徴は多彩なグレード構成にあり、そのなかでもスポーツグレードとして誕生した「サイボーグ」は、走りにこだわる車好きのユーザーから大きな注目を集めました。
1991年10月に登場した4代目は、3代目までの角ばったフォルムから、丸みを帯びたフォルムへと変更されています。
1992年には量産車として世界最小のV6エンジンを搭載した4ドアセダン「ミラージュ6」を発売しました。
1995年10月には5代目が登場しますが、世界的に販売不振に陥り2000年に一度国内での販売を終了し、2002年には国外での販売も終了しています。
5代目の販売終了から10年ぶりである2012年6月に復活を遂げ、6代目が登場します。この世代は東南アジア市場向けの低価格なコンパクトカーとして開発され、生産をタイの工場で行い、主に国外を中心に販売されています。
2020年、6代目ミラージュはマイナーチェンジを実施。フロントデザインに「ダイナミックシールド」を採用し、三菱車共通のスタイルへと進化しました。また、新たにLEDデイライトを採用し、安全性能も強化。衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報、オートマチックハイビームなどの機能が追加されました。
しかし、2023年には電動パワーステアリングに関する法規制への対応が難しいことから国内販売の終了が発表され、同年2月にタイでの日本向け生産が終了。これにより、日本市場におけるミラージュの歴史は幕を閉じました。
ミラージュ RS
競技仕様のグレード「ミラージュ RS」
RSとは、Racing Sportの略でエンジンなどに専用部品などを使用した競技仕様のグレードとなっています。そのため、一般的なグレードには標準装備されているパワーウィンドウやエアコンなどが削られ、走りに特化した仕様となっているのが特徴です。
大衆受けするグレードというよりも、少しマニアックなグレードといえます。競技仕様の目的をメインに販売されていたこともあって、生産量も多くはありませんでした。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1991年式~1999年式:流通量希少により算出不可
2000年式:197万円
ミラージュ RSは、1991年登場の4代目で誕生したグレードですが、4代目のものは1台も流通していません。現時点において中古車市場で流通しているミラージュ RSは、5代目の1台のみでした。
先代モデルとの比較
ミラージュ RSは、1991年10月に誕生したグレードで、競技使用車をベースとして作られたグレードです。
とことん走りにこだわった仕様となっているため、通常一般的なグレードに装備されているパワーウィンドウやエアコンなどの装備は取り除かれ、軽量化が図られているのがその証拠といえます。
1994年式のモデルには、直列4気筒DOHC16バルブのエンジンが搭載され、最高出力も175psとこのクラスの車としては考えられないほどの高出力となっているのが特徴です。
この世代は現時点での中古車市場には、1台も流通していません。
エンジンは1.6L直列4気筒ターボ最高出力145ps。ボディサイズは全長3950mm×全幅1680mm×全高1375mmです。
第5世代:1995年~1998年
この世代のミラージュ RSは、先代と比べて大きな変更点はありません。エンジンは、1994年式から搭載された直列4気筒DOHC16バルブエンジンを引き継いでいます。
先代では1台も中古車は流通していませんでしたが、この世代ではわずかながら流通しており、現時点で1台を確認できました。25年前の年式かつ走行距離も多いのにもかかわらず、かなり高い価格で取引されています。
エンジンは1.6L直列4気筒ターボ最高出力175ps。ボディサイズは全長3950mm×全幅1680×全高1365mmです。
人気のあるカラー
・スコーティアホワイト
・グレースシルバー
このなかでは、真っ白な「スコーティアホワイト」が人気です。
ミラージュ 1.2G
ゆとりある動力性能と優れた燃費性能を両立「ミラージュ 1.2G」
2014年12月に誕生した当初は、1.0Lエンジンと1.2Lエンジンという2つのモデルがあったため、グレードも1.0Gと1.2Gに分かれていましたが、2015年12月のマイナーチェンジで1.0Lエンジンが廃止されたため、その後はシンプルな「ミラージュ G」というグレードに名称を変更しています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2014年式:30万円~60万円
2015年式:45万円~75万円
2016年式:50万円~84万円
2017年式:59万円~92万円
2018年式:88万円~99万円
2019年式:77万円~109万円
2020年式:104万円~139万円
2021年式:90万円~125万円
2022年式:107万円~150万円
2023年式:流通量希少により算出不可
ミラージュ 1.2Gは、2014年12月から販売されていたため、比較的流通量は多めです。価格重視のものから年式の新しい良質な中古車まで幅広い選択肢があります。
先代モデルとの比較
ミラージュ 1.2Gが誕生したのは2014年12月ですが、もともとミラージュ Gというグレードが存在しており、そのグレードには1.0Lエンジンが搭載されていました。その後、1.2Lエンジンを搭載した1.2Gというグレードが誕生したことにより、従来のミラージュGの名称がミラージュ 1.0Gへと改名されています。これによりGグレードは、1.0Gと1.2Gという2つのモデルに分かれることになりました。
1.2Lエンジンを搭載したこのモデルは、ゆとりある動力性能と優れた燃費性能の両立に成功しています。エクステリアには、フロントフォグランプ、サイドターンランプ付ドアミラー、15インチタイヤとアルミホイール、可倒式ショートアンテナなどを採用しました。
インテリアには、本革巻ステアリングホイールとシフトノブを採用したほか、ピアノブラック調のパワーウインドウスイッチパネルとシフトパネルも装備しています。
しかし、2015年12月のマイナーチェンジで1.0Lエンジンが廃止されたことにより、ミラージュ 1.0Gも廃止となり、このグレードは「ミラージュ G」へと改名されています。
10年以上販売されていることから、中古車市場での流通数も増えてきました。また、2018年以降の年式になると、すべて80万円以上の高値で取引されています。
エンジンは1.2L直列3気筒ターボ最高出力78ps。ボディサイズは全長3710mm×全幅1665mm×全高1505mmです。
人気のあるカラー
・ブラックマイカ
・チタニウムグレーメタリック
・クールシルバーメタリック
・レッドメタリック
・セルリアンブルーマイカ
・カシスパープルメタリック
・レモネードイエローメタリック
・ホワイトパール
このなかでは、メタリック感のあるシルバー色の「クールシルバーメタリック」と、明るい赤色の「レッドメタリック」が人気です。
ミラージュ M
充実した装備の実用モデル「ミラージュ M」
これまでに何度もグレード構成が変更され、その都度ミラージュ Mの位置づけが変わったこともありましたが、2020年現在では充実装備の実用モデルという位置付けになっています。
多少位置づけは変わりましたが、1996年の5代目に誕生してから現行モデルの今もなお存続しているということで、ミラージュのなかでも人気の高いグレードのひとつです。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1996年式~2000年式:流通量希少により算出不可
2012年式:19万円~81万円
2013年式:25万円~58万円
2014年式:30万円~64万円
2015年式:25万円~62万円
2016年式:57万円~85万円
2017年式:70万円~92万円
2018年式:58万円~88万円
2019年式:60万円~86万円
2020年式:55万円~125万円
2021年式:96万円~128万円
2022年式:110万円~134万円
2023年式:132万円
ミラージュ Mは1996年登場の5代目で誕生したグレードですが、5代目の車両は1台も流通していません。一方、2012年の6代目以降の車両はかなりの台数が流通しており、選択は豊富です。
ミラージュのなかでも人気の高いグレードなので、中古車の流通量は最も多い傾向にあります。
先代モデルとの比較
ミラージュ Mは、1996年10月に誕生しました。グレード構成としては、エントリーモデルのFに次ぐ位置づけとされ、新車購入価格が100万円を切る価格設定で販売されています。
2000年5月で一度販売終了となっており、その後6代目が誕生するまで新たに設定されることはありませんでした。
この世代は登場から20年以上経過しているため、すでに中古車市場には流通していません。
エンジンは1.3L直列4気筒ターボ最高出力88ps。ボディサイズは全長3890mm×全幅1680mm×全高1365mmです。
第6世代:2012年~2023年
2000年5月に一度販売を終了したミラージュ Mは、6代目で再び登場します。
装備としては、エコサポートやアイドリングストップ機能「オートストップ&ゴー(AS&G)」などが搭載されました。また、コンパクトカーでクラストップレベルの低CD値0.27を実現し、低燃費化にも成功しています。
この世代は、どの年式も安定して中古車が流通しています。年式の新しいものは、車の状態が良ければ高値で取引きされているものもありますが、年式の古いものであれば手頃な値段で購入することも可能です。
エンジンは1.2L直列3気筒ターボ最高出力78ps。ボディサイズは全長3855mm×全幅1665mm×全高1505mmです。
人気のあるカラー
・ホワイトダイヤモンド
・サンドイエローメタリック
・レッドメタリック
・ワインレッドパール
・セルリアンブルーマイカ
・クールシルバーメタリック
・チタニウムグレーメタリック
・ブラックマイカ
このなかでは、純白の「ホワイトダイヤモンド」と、光沢感のある黒色の「ブラックマイカ」が人気です。
ミラージュ サイボーグRS
ミラージュのスポーツグレード「ミラージュ サイボーグRS」
ミラージュ RSと同様に競技用の車両をベースとしたモデルであり、軽量化のためにエアコンやパワーウィンドウなどの装備は一切省かれました。
もともと限定車として販売されたため、生産量自体が少なかったこともあり、ミラージュのなかでも非常に希少なグレードとなっています。
中古で購入する際の目安となる予算
もともとミラージュ サイボーグRSは限定車で、販売期間も短く、さらに生産量も多くありません。そのため、残念ながら現時点ではミラージュ サイボーグRSの中古車を購入することは、ほぼ不可能といっていいでしょう。
先代モデルとの比較
ミラージュ サイボーグRSは、1990年10月に誕生したグレードで、ミラージュ サイボーグというミラージュのスポーツグレードのなかでも特に走りに特化したグレードです。
ミラージュ RSと同じく競技用の車両をベースに作られました。一般的なグレードで標準装備されているアクセサリー類は、軽量化のために一切省かれています。
発売から35年近くが経過していることに加えて限定車だったこともあり、現在の中古車市場では1台も流通していません。
エンジンは1.6L直列4気筒ターボ最高出力160ps。ボディサイズは全長3950mm×全幅1670mm×全高1380mmです。
第4世代:1992年~1993年
この世代のミラージュ サイボーグRSは、1992年の10月に誕生しました。
先代でも高かった最高出力は、160psから175psに上がっています。また、車両重量も先代の1030kgから1000kgへと30kg減量し、さらなる軽量化にも成功し、走りを追求したモデルとなっています。
先代と同様にミラージュ サイボーグRSの中古車は現時点で1台も流通していません。そのため、ミラージュ サイボーグRSの中古車を購入することはほぼ不可能でしょう。
エンジンは1.3L直列4気筒ターボ最高出力175ps。ボディサイズは全長3950mm×全幅1680mm×全高1370mmです。
人気のあるカラー
・オニキスブラック
・ソフィアホワイト
・シャトーシルバー
・グレースシルバー
・カリフォルニアレッド
このなかでは、1990年代当時の定番カラーとして人気を博していた漆黒の「オニキスブラック」と、純白の「ソフィアホワイト」が人気です。
※本記事は、2025年3月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。