中古車購入
更新日:2025.03.28 / 掲載日:2020.11.07
三菱 エクリプス・エクリプスクロスの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

もともと北米市場向けに生産されたモデルである三菱 エクリプスとエクリプスクロスに関して今回はグレード別に紹介していきます。「それぞれどのような特徴があるのか」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらいなのか」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
三菱 エクリプスの歴史
三菱のエクリプスはもともと北米市場向けに生産されたモデルであったため、日本には左ハンドルのまま輸入されました。また、SUVであるエクリプスクロスも海外で販売されてから、のちに日本でも販売されています。エクリプスの名前の由来は、18世紀のイギリスの競走馬の名前から取って命名されました。このエクリプスという競走馬は、サラブレッドの基礎を作った馬として知られています。また、日食という意味もあるので、SUVのエクリプスクロスについては日食から命名されているようです。
1980年代の三菱が販売していた車の中で、RX-7やスープラと対抗できるスポーツカーはスタリオンのみでした。スタリオンだけでは訴求力が弱かったために、新しくエクリプスを開発します。北米市場で展開するため、三菱はクライスラーと合同でダイアモンド・スター・モーターズを設立。この会社がエクリプスを開発します。
そんなエクリプスには、3ドアクーペと2ドアコンパーチブルタイプ、2ドアスパイダーが設定されました。
1989年に登場した初代は三菱が開発した4G63エンジンを搭載し、パフォーマンスが良かったことからヒット作となり、30万台以上を生産します。この世代では、車体内部に格納することができるタイプの前照灯であるリトラクタブル・ヘッドライトを採用しました。
1994年には2代目が登場し、映画「ワイルド・スピード」で登場したことにより人気が出て、スポーツコンパクトとしての地域を確立しました。
1996年に登場した3代目は、スパイダーというグレードだけが日本に輸入されることになりました。
初代から3代目までは、日本ではほとんど北米仕様のまま輸入され販売されましたが、2005年に登場した4代目のみ輸入販売はされませんでした。北米をターゲットして開発していたので、日本での売上は芳しいものではなく、2012年に生産が終了します。
しかし、生産終了から4年後の2017年に、コンパクトSUVとしてエクリプス クロスが発売されました。また、三菱自動車のグローバル戦略車として最初に欧州に出荷し、その後は豪州、日本、北米、中国という順で販売されています。
2020年12月、エクリプス クロスに大幅なマイナーチェンジを実施。新たにPHEVモデルを追加し、2.4Lエンジンと前後モーターを組み合わせたツインモーター4WDシステムを採用しました。13.8kWhのバッテリーを搭載し、EV航続距離はWLTCモードで57.3kmを実現。この改良により、エクリプス クロスはデザイン性と環境性能の両面で大幅な進化を遂げました。
また、全長が140mm延長され、前後のデザインを刷新。SUVらしい力強さをさらに強調しています。この改良により、エクリプス クロスはデザイン性と環境性能の両面で大幅な進化を遂げました。
エクリプス クロス M

安全装備が充実したエクリプス クロスのエントリーグレード「エクリプス クロス M」
下記の内容が、標準装備されているのが特徴です。
・鍵を使わなくともドアの施錠と解錠ができる「キーレスエントリー」
・スイッチでエンジンが始動できる「エンジンスイッチ」
・フィルター付の左右独立温度設定が可能な「フルオートエアコン」
・ヘッドライトは「ハロゲンライト」となっており、フロントに「フォグランプ」
・ホイールは光輝仕上げの「16インチホイール」
さらに、予防安全技術の「e-Assist」や各種エアバッグを備えるなど安全装備も充実しています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2018年式:145万円~183万円
2019年式:180万円~261万円
2020年式:179万円
2021年式:流通量希少により算出不可
2022年式:259万円
2023年式:222万円
2024年式:266万円
2025年式:流通量希少により算出不可
エクリプス クロス Mはまだ誕生してから8年ほど経過しましたが、中古車市場では全体的に高い価格で取引されています。年式も比較的新しいことから、走行距離は短く、状態が良い車両も多めです。
先代モデルとの比較
エクリプス クロス Mは、エントリーグレードです。2017年にジュネーブ国際モーターショーで初披露され、2018年3月に日本での発売が開始されました。
エクリプス クロス Mの特徴として、パーキングブレーキはレバー式になっているため、4WDの走りをパーキングブレーキによってより楽しむことができます。
プラットフォームは、RVRやアウトランダーと基本部分が同じです。キーレスエントリーやエンジンスイッチ、フルオートエアコンなどの装備を備え、ヘッドライトはハロゲンライトが採用されています。
SUVらしく、フロントとリアにスキットプレートを備え、サイドドアガーニッシュはブラックにして引き締まった印象に仕上げているのが特徴です。ホイールには、16インチのアルミホイールを装備していることで高級感を演出しています。全体的に、エントリーグレードとしては充実した装備となっているのが特徴です。
このグレードが登場してから8年ほど経過しましたが、車両状態の良いものが多く、全体的に高い価格で取引されています。
エンジンは1.5L直列4気筒ターボ最高出力150ps。ボディサイズは全長4405mm×全幅1805mm×全高1685mmです。
人気のあるカラー
・ブラックマイカ
・ブロンズメタリック
・チタニウムグレーメタリック
・スターリングシルバーメタリック
・レッドダイヤモンド
・ライトニングブルーマイカ
・ホワイトダイヤモンド
この中では、エクリプス クロスのイメージカラーとなっていて、多層コートにより高級感のある赤色を実現させた「レッドダイヤモンド」が人気です。
エクリプス スパイダー
多くの装備が北米市場のまま輸入された「エクリプス スパイダー」
スパイダーは2000年に登場し、2003年の東京モーターショーでの参考出展を経て、2004年に日本に輸入されました。
排出ガス仕様は日本の法律に合わせる一方で、左ハンドルや海外メーカーのままのオーディオなどと、装備面はほとんど北米市場のまま輸入販売されています。FF始動の4シーターで、オープンボディとなっているアメリカンテイストのあるオープンカーです。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
1996年式:流通量希少により算出不可
1997年式:流通量希少により算出不可
1998年式:流通量希少により算出不可
1999年式:流通量希少により算出不可
2000年式:流通量希少により算出不可
2001年式:流通量希少により算出不可
2002年式:流通量希少により算出不可
2003年式:流通量希少により算出不可
2004年式:57万円~90万円
2005年式:62万円~115万円
2006年式:流通量希少により算出不可
エクリプス スパイダーは、現時点でわずか10台しか流通していませんでした。20年近く前に販売されたモデルであるため、価格はこなれています。
先代モデルとの比較
エクリプス スパイダーは、3代目に輸入販売されたグレードです。
左ハンドルのまま輸入販売され、日本ではAT車のみ販売されました。先代よりも性能が落ちており、販売価格が先代よりも高くなったことにより、海外でも日本でも販売台数は芳しくありません。
FF駆動のオープンカーであり、幌が付いているので幌を上げてソフトトップの状態にすることができます。本革シートを備えており、オーディオはアメリカのインフィニティ社製です。ウィンカーランプや排ガス規制は国内の法律に合わせられていますが、それ以外はほぼアメリカの仕様となっています。
FF駆動でエンジンを前方に搭載することで、エンジンルームで駆動系を格納し、軽量でコンパクトにまとめることができました。エアバッグやABS、トラクションコントロールなどの安全装備を備えています。ホイールは16インチ、エアコンはマニュアルです。
このグレードは、現時点でわずか10台しか流通していないため、条件に合った車両を探すのは厳しいでしょう。
エンジンは2.0L型直列4気筒ターボ最高出力196ps。ボディサイズは全長4395mm×全幅1745mm×全高1335mmです。
人気のあるカラー
・ブラックソリッド
・シルバーメタリック
・ディープレッドマイカ
この中では、ソリッド系ブラックの「ブラックソリッド」と、メタリック系シルバーの「シルバーメタリック」が人気です。
エクリプス GS
低いノーズが特徴の「エクリプス GS」
日本では、左ハンドルモデルのみを輸入販売していました。主要なコンポーネントは、ギャランから流用したものです。
車内は4人乗り仕様となっており、当時流行のリトラクタブル・ヘッドライトを採用し、低いノーズとなっているのが外観上の特徴です。
また、ノンターボ仕様のエンジンを装備しており、トランスミッションは5速MTと4速ATが用意されました。タイヤは15インチのアルミホイールを装着しています。
中古で購入する際の目安となる予算
2020年10月時点においても、中古車市場に流通していたのはたった1台のみ。すでに30年以上前の年式であるため、今後もエクリプス GSが中古車市場に出回る可能性は低いでしょう。
先代モデルとの比較
エクリプス GSは初代と2代目で設定されたグレードですが、日本には初代のみしか輸入販売されませんでした。そのため、FF駆動の左ハンドル車のまま輸入して、販売されています。
国内の保安基準に合わせて、ウィンカーはフォグランプの位置に変更しました。エンジンはノンターボ、トランスミッションは5速MTと4速ATの2つです。ヘッドランプは当時流行の可変式のリトラクタブル・ヘッドライトであり、このヘッドライト採用によって、特徴的なフロントマスクになりました。サイドミラーは可倒式、シートベルトはオートマチックシートベルト、ブレーキはディスクブレーキです。
三菱自動車と米国クライスラー社が共同出資したダイアモンド・スター・モーターズが生産し、すべてアメリカで生産されていました。
この世代のエクリプスGSは北米市場ではスマッシュヒットとなりましたが、日本市場では販売は芳しくありませんでした。そのため、中古車市場にもほとんど流通しておらず、このグレード自体を中古車で探し出すのは至難の業でしょう。
エンジンは2.0L直列4気筒ターボ最高出力140ps。ボディサイズは全長4340mm×全幅1690mm×全高1305mmです。
人気のあるカラー
・アパラチャンブラック
・ブルーミントンホワイト
・サンタバーバラレッド
この中では、走り手の気分を高めてくれる真っ赤な色をした「サンタバーバラレッド」が人気です。全体的に赤く塗装されているのではなく、屋根の部分だけが黒色になっているので、赤と黒のコントラストが映える仕様になっています。
エクリプス GSR-4
北米では、エクリプス GSXというグレードで販売された「エクリプス GSR-4」
トランスミッションは5速MTのみでしたが、その後4速ATモデルも追加されています。このグレードは、燃料にハイオクを使用。ターボエンジンを搭載するために、他のグレードよりも燃費は悪いのが特徴です。
エアロパーツがメーカーオプションとして設定されており、フロントスポイラーやサイドスカートなどを装備できます。
中古で購入する際の目安となる予算
先代モデルとの比較
エクリプス GSR-4は、アメリカで販売されていた初代の「エクリプス GSX」のことです。日本に輸入したときに、日本でのグレード展開に合わせてエクリプス GSR-4とグレード名に変更しました。
国内の保安基準に合わせて、ウィンカーをフォグランプの位置に変更しています。
左ハンドルのまま輸入し、オートマチックシートベルト、オートクルーズなどといった多くの装備が北米で販売されたモデルと同じままです。北米で生産したモデルをそのまま日本に輸入し、ギャランをベースにして開発。
エンジンはターボ仕様であり、ランサーエボリューションと同じ4G63エンジンを載せて発売されています。同時期に輸入されたエクリプス GSと同じく、ヘッドライトは可変式のリトラクタブル・ヘッドライトを装備しました。
販売当時は逆輸入日本車のブームだったこともあり、ある程度売れましたが、全体で見ると販売台数は芳しくありません。現時点で、このグレードは中古車市場に流通していないため、中古車で購入するのは難しいでしょう。
エンジンは2.0L直列4気筒ターボ最高出力200ps。ボディサイズは全長4395mm×全幅1690mm×全高1320mmです。
人気のあるカラー
・サンタバーバラレッド
・ナイアガラブルー
・アパラチャンブラック
・ブルーミントンホワイト
この中では、黒色でもなく鮮やかな青色でもない、深みのある藍色をした「ナイアガラブルー」が人気です。
※本記事は、2025年3月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。