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更新日:2024.12.03 / 掲載日:2020.10.11
スズキ スペーシアの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

パレットに替わる軽トールワゴンとして登場したスズキ スペーシアに関して、今回はグレード別に紹介していきます。
「それぞれどのような特徴があるのか」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらいなのか」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
スズキ スペーシアの歴史
スペーシアは、2013年3月にパレットの後継モデルとして登場した軽トールワゴンです。広い車内と低燃費を特徴とし、快適で便利な軽自動車を目指して開発されました。広い室内空間と使い勝手の良さを持ち、乗る人が笑顔になれる空間を提供したいという思いから、英語の「SPACE(空間)」を元にした「スペーシア」という名前が付けられています。スペーシアのエンジンは、従来のスズキK型エンジンK6型から、新設計のスズキR型エンジンR06A型に変更。プラットフォームは5代目ワゴンRと同様のロングホイールベースを持つ新プラットフォームを採用しています。車体には高張力鋼板を採用し、ドアパネルやルーフの薄型化による軽量化を実現し、車体重量は840kgとなりました。
さらに、スペーシアには、5代目ワゴンRで初めて導入された「スズキグリーンテクノロジー」を搭載。スズキグリーンテクノロジーとは、新開発された次世代環境技術の総称です。具体的には、発電時の燃料消費を軽減する「エネチャージ」や、13km/h以下で自動的にエンジンが停止する「新アイドリングストップ」、アイドリングストップ時に蓄冷剤から冷風を出して室内の温度を一定に保つ「エコクール」などが挙げられます。
このような特徴から、スペーシアはクラストップの燃費性能を誇っており、発売直後から人気を集めました。
2017年には2代目モデルが登場し、グレード「G」「X」に代わって、マイルドハイブリッドシステムを標準装備した「ハイブリッドG」「ハイブリッドX」を設定。広い室内空間をさらに強調するとともに、さらなる燃費性能の向上を実現しました。
2018年には、アウトドア志向のユーザー向けに、SUVライクな「スペーシア ギア」を追加。スペーシア ギアにはプロテクター風のデザインを取り入れ、タフな外観を採用しています。さらに、2022年には商用モデル「スペーシア ベース」も加わり、ユーザー層の拡大が図られました。
2023年にスペーシアのフルモデルチェンジが行われ、3代目が登場。全車に新エンジンと改良型ハイブリッドシステムを搭載し、進化した安全機能「デュアルセンサーブレーキサポートII」を導入しました。2024年には、マイルドハイブリッドシステムが搭載された2代目スペーシア ギアが発売されています。
スペーシア ハイブリッド G

2代目から登場のベースグレード「スペーシア ハイブリッド G」
さらに、フルオートエアコンやエコクールといった快適装備も搭載。窓ガラスは全てUVカット仕様で、フロントガラスには赤外線を遮断するIRカット機能も備わっています。ただし、パワースライドドアは装備されておらず、ドアの操作は手動です。
2023年に登場した第3世代では、軽量かつ高効率な新型エンジン「R06D型」が採用され、燃費性能がさらに向上。2WD車は「2030年度燃費基準85%達成」を実現しています。燃費性能や維持費の面でコストパフォーマンスが優れているとして、中古車市場でも引き続き高い人気を集めているグレードです。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2017年式:88万円~139.8万円
2018年式:52万円~168.8万円
2019年式:59.5万円~168万円
2020年式:60万円~159.9万円
2021年式:89万円~167.4万円
2022年式:115万円~179万円
2023年式:105万円~193.9万円
2024年式:132.1万円~194.8万円
ベースグレードであるスペーシア ハイブリッド Gは、流通量が多く、初年式であっても走行距離も少ない良質な車両を見つけやすいでしょう。一方で、他のグレードよりも中古価格は安くなる傾向にあります。
先代モデルとの比較
スペーシア ハイブリッド Gは、2017年のフルモデルチェンジで登場したグレードです。軽トールワゴンの快適さと安全性を大幅に向上させた第2世代からの流れを引き継いでいます。
第2世代では、14インチホイールの装備や独特なデザインのホイールキャップ、加速時に活用できるパワーモードスイッチなどが追加され、モーターによる短期間のアシストが可能なマイルドハイブリッドシステムを搭載。
安全面でも「デュアルセンサーブレーキサポート」「後退時ブレーキサポート」、SRSカーテンエアバッグやアダプティブクルーズコントロールなどが装備されました。また、ヘッドアップディスプレイの初採用など、運転支援の充実も図られています。
エンジンは0.6L直列3気筒ターボ最高出力52ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1785mmです。
第3世代(現行モデル):2023年~
第3世代となる2023年モデルでは、軽量かつ高効率化された新型エンジン「R06D型」が採用され、引き続き全車にマイルドハイブリッドシステムを搭載。燃費基準も向上し、2WD車では「2030年度燃費基準85%達成」を実現しています。
また、安全装備も強化され、前進時と後退時に対応する「低速時ブレーキサポート」や、自転車や自動二輪車の検知に対応した「デュアルセンサーブレーキサポートII」などを搭載。 衝突軽減ブレーキに加え、車線維持支援や全車速対応のアダプティブクルーズコントロールも備え、さらなる安全性と快適性が提供されています。
エンジンは0.6L水冷直列3気筒DOHC12バルブ+モーター、最高出力49ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1785mmです。
人気のあるカラー
・モスグレーメタリック
・シフォンアイボリーメタリック
・ブルーイッシュブラックパール3
・ピュアホワイトパール
・コーラルオレンジメタリック
・オフブルーメタリック
・トーニーブラウンメタリック
・ミモザイエローパールメタリック
この中では、白色にパール塗装を施した「ピュアホワイトパール」、青みがかった黒色にパールを施した「ブルーイッシュブラックパール3」、青みがかった薄いグレーの「オフブルーメタリック」が人気です。
スペーシア ハイブリッド X
快適さを高めた上級グレード「スペーシア ハイブリッド X」
インテリアでは、光沢仕上げのインテリアパネルを採用し、質感が向上。オーディオガーニッシュはピアノブラック調に仕上げられ、シート表皮はベージュ色で高級感が演出されています。エクステリアでは、オプションでLEDサイドターンランプ付きドアミラーやLEDヘッドライト&ポジションランプや、ボディカラーに2トーンルーフの選択も可能です。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2017年式:63万円~151.4万円
2018年式:38万円~179.8万円
2019年式:52.8万円~183.9万円
2020年式:83.8万円~180.7万円
2021年式:104.8万円~190万円
2022年式:109.9万円~188万円
2023年式:110.9万円~228.9万円
2024年式:128.8万円~228.1万円
スペーシア ハイブリッド Xもまた、登場からまだ7年程度であるため、中古車市場での流通量も多めです。2017年式であっても、走行距離が少なく、状態の良い個体が多数出ています。
先代モデルとの比較
スペーシア ハイブリッド Xもまた、ハイブリッド Gと同様に2017年のフルモデルチェンジで設定されました。パワートレインはスペーシア ハイブリッド Gと同じですが、上級グレードであるため、様々な快適装備が搭載されています。
両側ドアは「パワースライドドア」で、半ドア防止機能の「スライドドアクローザー」付きです。運転席には、高さ調節できる「シートリフター」や、ハンドル位置を調整できる「チルトステアリング」を搭載。さらに、オプションで「アップグレードパッケージ」や「2トーンルーフパッケージ」の追加も可能となっています。
エンジンは0.6L 水冷直列3気筒DOHC12バルブ+モーター、最大出力は52ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1785mmです。
第3世代(現行モデル):2023年~
3代目のハイブリッド Xでは、エンジンとハイブリッドシステムが改良され、燃焼効率が向上。加えて、前後進対応の低速時ブレーキサポート機能が新たに搭載され、安全性能がさらに強化されました。また、リアシートに新たな「マルチユースフラップ」が採用され、乗員の快適性や収納性も向上しています。CVTの改良により、加速もよりスムーズで軽快な走りを実現します。
エンジンは0.6L 水冷直列3気筒DOHC12バルブ+モーター、最大出力は49ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1785mmです。
人気のあるカラー
モノトーン
・モスグレーメタリック
・シフォンアイボリーメタリック
・ブルーイッシュブラックパール3
・ピュアホワイトパール
・コーラルオレンジメタリック
・オフブルーメタリック
・トーニーブラウンメタリック
・ミモザイエローパールメタリック
2トーン
・コーラルオレンジメタリック×ソフトベージュ2トーンルーフ
・オフブルーメタリック×ソフトベージュ2トーンルーフ
・トーニーブラウンメタリック×ソフトベージュ2トーンルーフ
・ミモザイエローパールメタリック×ソフトベージュ2トーンルーフ
この中では、「ブルーイッシュブラックパール3」が人気です。
スペーシア G

最低限な装備で価格を抑えた「スペーシア G」
搭載される機能は最低限となっていますが、以下の安全装備はしっかりと搭載されています。
・衝突軽減ブレーキ
・全方位モニター用カメラ
・誤発進抑制機能
・ハイビームアシスト
また、モーターで低燃費をアシストしてくれるマイルドハイブリッドも搭載されました。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2013年式:19万円~98万円
2014年式:21万円~98万円
2015年式:25万円~117万円
2016年式:45万円~108万円
2017年式:54万円~129万円
スペーシア Gは初代のみで設定されたベースグレードであるため、新車販売価格は全グレードの中で一番安く、中古価格も安めとなっています。他のグレードと比べて、費用を抑えて購入することが可能です。
先代モデルとの比較
スペーシア Gは、初代のベースグレードとして設定されました。機能を最低限にして価格を抑えたモデルとなっています。そのため、他のグレード以外は両側がスライドドアになっているのに対して、スペーシア Gは手動スライドドアとなっているのが特徴です。
装備されている内容は以下になります。
・オートライトシステム
・衝突軽減ブレーキ
・全方位モニター用カメラ
・誤発進抑制機能
・ハイビームアシスト
・アイドリングストップ機能
※後方支援カメラはオプション装備となっています。
2013年のマイナーチェンジで、レーダーブレーキサポート装着車が設定され、同時にホイールは14インチにインチアップされました。2015年のマイナーチェンジでは、エンジンの改良が行われ、エンジンアシストシステムがエネチャージからSエネチャージに変更したことにより、燃費が向上しています。
中古車市場では、どの年式も安定して流通しているので、良質な車両も選びやすいでしょう。また、高年式のものであれば、さらに状態が良いものを見つけられる可能性は高いです。
エンジンは0.6L直列3気筒ターボ最高出力52ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1735mmです。
人気のあるカラー
・ブルーイッシュブラックパール3
・アーバンブラウンパールメタリック
・シフォンアイボリーメタリック
・フレンチミントパールメタリック
・ブリスクブルーメタリック
・シルキーシルバーメタリック
・フェニックスレッドパール
・パールホワイト
この中では、白色にパール塗装を施した「パールホワイト」と青みがかった黒色にパール塗装を施した「ブルーイッシュブラックパール3」が人気です。
スペーシア X

装備を充実させた初代のグレード「スペーシア X」
スペーシア Gとの違いは、後部座席のドアは両側がスライドドアとなっている点です。そして、そのスライドドアには「予約ロック機能」が装備されています。この機能は、スライドドアが自動で閉まっている途中に携帯リモコンのロックスイッチを押すことでスライドドア以外が施錠され、スライドドアが完全に閉まってから施錠される仕組みです。
運転席はシートリフターの機能があり、シートやインテリアの色は、ベージュとブラックの2つから選ぶことができます。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2013年式:7万円~101万円
2014年式:30万円~113万円
2015年式:29万円~112万円
2016年式:49万円~128万円
2017年式:65万円~132万円
スペーシア Xは初代の上位グレードであり、中古価格の幅が広いのが特徴です。また、スペーシア X については2WDよりも4WDの方が高くなっています。
先代モデルとの比較
スペーシア Xは初代のみで設定された、スペーシア Gの上位グレードです。後部座席の両側のドアはスライドドアであり、予約ロックとワンアクションパワースライド機能を備えています。
特徴的な装備は以下になります。
・ナノイー搭載のエアコンやサーキュレーター
・運転席のシートリフター
・全面UVカットガラス
安全装備は以下を搭載しています。
・SRSサイドエアバッグ
・デュアルセンサーブレーキサポート
・誤発進抑制機能
・ふらつき警報機能
・先行車発進お知らせ機能
2013年のマイナーチェンジにより、レーダーブレーキサポート装着車が設定されました。2015年のマイナーチェンジでは、オプションのナビゲーションが7インチになり、セットされるカメラは前後左右の4箇所に取り付けられ、全方位モニターとなっています。
初代に設定されていたグレードですが、上位グレードであることもあって人気もあるため、どの年式もいまだに100万円を超える価格のついた車両も確認できました。
エンジンは0.6L直列3気筒ターボ最高出力52ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1735mmです。
人気のあるカラー
モノトーン
・ブルーイッシュブラックパール3
・フォレストアクアメタリック
・フィズブルーパールメタリック
・イノセントピンクパールメタリック
・シルキーシルバーメタリック
・キャンドルオレンジメタリック
・パールホワイト
2トーン
・フォレストアクアメタリック ホワイト2トーンルーフ
・フィズブルーパールメタリック ホワイト2トーンルーフ
・イノセントピンクパールメタリック ホワイト2トーンルーフ
・キャンドルオレンジメタリック ホワイト2トーンルーフ
この中では、白色にパールを施した「パールホワイト」と、青みがかった黒色にパールを施した「ブルーイッシュブラックパール3」が人気です。
スペーシア T

力強い走り体感できる「スペーシア T」
スペーシア X・Gとは、フロントグリルのデザインが違います。ホイールサイズは14インチですが、専用デザインのアルミホイールを装備しました。また、アクセル操作をしなくても車が自動でスピードを一定に保ってくれる機能のクルーズコントロールが備わっています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2013年式:36万円~92万円
2014年式:39万円~79万円
2015年式:83万円~104万円
2016年式:89万円~136万円
スペーシア Tはターボ仕様車となっているため、同じ年式のものでも、他のグレードよりも中古車としての最低価格も高い傾向にあります。とはいえ、他のグレードよりも流通量は少ないのでよく比較した上で購入するのがおすすめです。
先代モデルとの比較
スペーシア Tは初代のみで設定されているグレードで、Sエネチャージを搭載したターボ仕様車です。元はエネチャージでしたが、のちにSエネチャージにアップグレードされます。新アイドリングストップシステムやエコクールなどの機能を搭載しました。ホイールは14インチのアルミホイールであり、専用デザインとなっています。
エクステリアも専用デザインとなっており、全体的にスポーティで引き締まった印象を与えているのが特徴です。スズキ・R型エンジンのR06A型エンジンにCVTを搭載し、力強い走りを実現しています。ボディやシートなどの各部分で軽量化を行ったことから、軽トールワゴンながらもエンジンの力不足を感じさせません。
2015年のマイナーチェンジでは、クルーズコントロールとパドルシフトを装備しました。2016年にグレード体系を一新し、それに伴いスペーシア Tも廃止されています。
他のグレードと比べて、中古車市場ではそれほど多い台数は流通していません。比較的新しい年式のものもあるため、良質な車両も見つけやすいです。
エンジンは0.6L直列3気筒ターボ最高出力52ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1735mmです。
人気のあるカラー
モノトーン
・ブルーイッシュブラックパール3
・フォレストアクアメタリック
・フィズブルーパールメタリック
・イノセントピンクパールメタリック
・シルキーシルバーメタリック
・キャンドルオレンジメタリック
・パールホワイト
2トーン
・フォレストアクアメタリック ホワイト2トーンルーフ
・フィズブルーパールメタリック ホワイト2トーンルーフ
・イノセントピンクパールメタリック ホワイト2トーンルーフ
・キャンドルオレンジメタリック ホワイト2トーンルーフ
この中では、他のグレードと同様、青みがかった黒色にパールを施した「ブルーイッシュブラックパール3」が人気です。また、薄いピンク色の「イノセントピンクパールメタリック」も人気のカラーです。
※本記事は、2024年10月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。