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更新日:2020.07.16 / 掲載日:2020.07.15

フィアット パンダ

フィアット パンダ

現行のモデルが3代目となるフィアットのパンダに関して、今回はグレード別に紹介していきます。「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。

フィアットパンダの歴史とは

フィアットパンダは、イタリアを本拠地に構えるフィアットが製造・販売をしている小型モデルです。パンダの歴史は古く、初代モデルは1980年に販売されて以来、大きな設計変更をせず2003年まで販売されていました。

パンダというその特徴的な名称は、当初中国への市場開拓を計画していたことから名づけられたとされています。

パンダは、オイルショックの打撃を受けたフィアット社を救うモデルとして開発されました。エクステリアからインテリア、そして使用された材質までイタリア名門のデザイン工房である「イタルデザイン」が設計を担当しています。

創設者である「ジョルジェット・ジウジアーロ」が、フィアットの危機を救うためのパンダを総合的に設計したと言われています。開発コンセプトは“安価で車内が広く、シトロエン2CVのようなフランス風で国民的な車”を作ることでした。

ジウジアーロは、パンダのエクステリアをエッジ感と直線的で、ポップで遊び心のあるものに仕上げています。フィアットの製造とジウジアーロの設計によって「求め安い価格」と「広い車内空間」そして軽量小型車の特徴でもある高い「燃費性能」の実現に成功しました。

初代モデルは当初から高性能であったため、基本設計を変えずに20年以上にわたり世界中で愛されています。日本では1989年に販売がスタートすることになりました。

2代目パンダは2003年から欧州デビューし、日本では2004年にニューパンダとして販売を開始しています。SUVの雰囲気が漂うこのモデルは、初代モデルのスクエアなデザインから曲線基調なデザインとなって登場したため、名称に「ニュー」の冠が加わったとされています。2代目モデルは2004年に『欧州カーオブザイヤー』を受賞するなど、高い評価を受けました。

現行型となる3代目パンダは欧州市場で2011年に登場し、日本には2013年から販売を開始しています。デザインは先代を継承しながらもサイズアップし、スタート&ストップシステムやエコスイッチなどの先進機能などの充実が図られました。初代・2代目で人気だった悪路に強い4WD駆動モデルの「4×4」も設定されています。

3代目の特徴はベースグレードであるイージーをベースにして、季節やコンセプトによって装飾や装備をグレードアップした特別仕様モデルが多く設定されているという点です。パンダは、人気を継続し、2020年現在も販売されているロングセラーモデルとなっています。

3代目のパンダ はイージー グレードを基本ベースにして、「ジャンドゥーヤ」「モットイージー」などの様々な特別仕様モデルが登場しているのが特徴です。4×4グレードで、日本に導入されている車両は、「アドベンチャーエディション」「コンフォート」など特別仕様設定にして販売されています。

フィアットの取り扱い車種は、可愛らしいディテールとさわやかなイタリアの雰囲気を持ち合わせているのが特徴です。販売ではモデルスパンを長くしていく過程で、様々な特別限定モデルなどを設定することで、ユーザーの心をつかむ手法が取り入れています。

パンダは、フィアットの中では可愛らしさと先進性を強調しており、欧州市場販売開始から計算すると、約9年近く続いているモデルでもあります。

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フィアット パンダ イージー

パンダ イージーはフィアットの中では可愛らしさと先進性を強調

イージーは、パンダのベースとなるグレードです。

パワートレインには、0.9L 2気筒インタークーラーターボエンジンが搭載されています。親しみやすいフロントマスクに広々としたインテリアが特徴です。ラクに5人が乗車でき、楽しく過ごせる空間としてカップフォルダーやドアポケット、ラゲッジフックなどのアメニティも十分に装備されたモデルとなっています。

<パンダ イージーの予算目安>
パンダ イージーを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2013年式:36万円~90万円
2014年式:46万円~115万円
2015年式:40万円~115万円
2016年式:94万円~138万円
2017年式:80万円~138万円
2018年式:110万円~189万円
2019年式:128万円~200万円

2013年モデルでは、すでに10万km近く走行しているモデルも出てくると想定されます。また、2018・2019式で車両価格の高いモデルは、新車登録済み未使用車も多く出ている傾向です。

予算に余裕があるようでしたら、新車保証などの受けられる高年式(2018年以降)の登録済み未使用車をおすすめします。基本的な構成は大きく変更されていないモデルなので、予算の中でより良質な車両を見つけることがポイントです。

パンダ イージーを先代モデルと比較

<グレードの特徴>
イージーはパンダのFFモデルとして販売されているグレードであり、日本に導入されているFFモデルはこのイージーのみです。このイージーをベースにして、さらに特別限定モデルなどが展開されています。イージーは、先代モデルであるニューパンダのベースグレードと比較して、ボディの拡大が図られました。

パンダイージーは、0.9L 2気筒ターボエンジン採用によるパワーと省燃費性を特徴としています。パワートレインは、先代モデルでは1.3L 直列4気筒SOHC8バルブエンジンを搭載していたのに対して、イージーでは、0.9L 直列2気筒8バルブICターボを搭載。また、大排気量のエンジンを搭載していた車種に、より小さいエンジンとターボを搭載することで排気量を減らしつつパワーを確保するエンジンであるダウンサイジングターボの採用を行っています。
そして、最高出力が先代と比べて25psアップしました。さらにイージーは、環境に最大限配慮したツインエアターボエンジンとなっています。組み合わされるミッションは、先代モデルでも搭載されたデュアルロジック式5ATを進化させて搭載。FF駆動モデルで、ハイオク仕様です。

装備

安全装備は、日々進化している装備です。先代モデルと比べても多くの安全装備が盛り込まれました。
・シティブレーキコントロール(衝突被害軽減ブレーキ)
・ABS + EBD(アンチロック ブレーキシステム + エレクトロニックブレーキフォース ディストリビューター)
・ESC(エレクトロニック スタビリティ コントロール)
・フロント・サイドエアバックにウィンドウエアバック
などが採用されています。

主なスペック

ボディタイプ:ハッチバック
ドア数:5ドア
乗員定員:5名
型式:ABA-13909
全長:3,655mm
全幅:1,645mm
全高:1,550mm

エンジン型式:312A2
最高出力:85ps(63kW)/5500rpm
最大トルク:14.8kg・m(145N・m)/1900rpm
種類:直列2気筒8バルブICターボ
総排気量:875cc
内径×行程:80.5mm×86.0mm
圧縮比:10.0
過給機:IC付きターボ
燃料供給装置:マルチポイント式電子制御燃料噴射
燃料タンク容量:37リットル
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン

パンダ イージーの人気色

・ホワイトカラー
・グレーカラー
・レッドカラー
・ブルーカラー
なかでもグレーカラーのパンダイージーは中古車市場でも流通数が少なく、人気のあるレッドカラーよりも販売価格が高くなる傾向にあるようです。

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フィアット パンダ スポルティーバ

パンダ スポルティーバは特別装備を施した限定モデル

スポルティーバは、パンダのベースグレードである「スーパーi.e.」にカセットプレイヤー、エアコン、パワーウィンドウなどの特別装備を施した限定モデルです。

日本国内では、パンダの初代モデルの中古車流通台数自体がすでに200台前後であるため、その中から良質な状態のスポルティーバを購入するということは難しいかもしれません。

パンダ スポルティーバの予算目安

パンダ スポルティーバを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
1997年式:59万円~89万円

パンダ スポルティーバは、日本国内では1990年から特別モデルとして販売されています。当時の限定販売数は100台となっており、希少性の高いモデルです。非常に少ない中古市場台数となっていますが、良質な車両のスポルティーバも見受けられましたので、慌てずじっくり車両を見つけることをおすすめします。

エクステリアカラーをブラックにしただけの『スポルティーバ仕様』といった車両や並行輸入も存在しているため、本物のスポルティーバなのか、それとも仕様なのかを見極める知識が必要です。不安な方は、パンダの評価を得意とする販売店で相談・購入することが望ましいでしょう。

パンダ スポルティーバ グレードの特徴

スポルティーバは、スーパーi.e.をベースモデルにして企画された特別仕様車です。最大の特徴は、エクステリアカラーにはブラックしか起用しなかったという点です。これに快適装備や専用エンブレムなどが装備されました。

電子燃料噴射式の1.0Lファイアーエンジンを搭載し、FF駆動モデルで5速MT仕様となっています。装備内容は、カセットオーディオプレイヤー、エアコン、パワーウィンドウ、13インチアルミホイールなどです。エクステリアは、スポルティーバ専用エンブレムなどで装飾されています。

パンダ スポルティーバのスペック

ボディタイプ:ハッチバック
ドア数:3ドア
乗員定員:4名
型式:E-141A2
全長:3,505mm
全幅:1,510mm
全高:1,415mm
ホイールベース:2,165mm

エンジン型式:156A2
最高出力:45ps(33kW)/5250rpm
最大トルク:7.5kg・m(73.5N・m)/3250rpm
種類:水冷直列4気筒SOHC
総排気量:999cc
内径×行程:70.0mm×64.9mm
圧縮比:9.0
過給機:なし
燃料供給装置:電子制御式燃料噴射装置
燃料タンク容量:40リットル
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン

ステアリング形式:パワーアシストなしラック&ピニオン
サスペンション形式(前):マクファーソンストラット式独立懸架
サスペンション形式(後):Ω形アーム式リジッド
ブレーキ形式(前):ディスク
ブレーキ形式(後):ドラム(リーディングトレーディング)
タイヤサイズ(前):155/65R13
タイヤサイズ(後):155/65R13
最小回転半径:4.7m
FF・5MTのみの設定となっています。
また、スポルティーバは初代モデルのみの設定です。

パンダ スポルティーバの人気カラー

スポルティーバのエクステリアカラーは、ブラックのみが設定されています。これは、スポーティさをより強調させるための設定であるとされています。本国では、排気量が1.1LにアップされたCLXの最終モデルにもスポルティーバの設定が行われています。そのため、日本には並行輸入という形で入荷している場合が多いようです。CLX最終モデル特別仕様のスポルティーバには、アルミホイールやルーフレール、レザーステアリング、レザーシフトノブ、ルーフエンドスポイラー、専用サイドモール、ステッカーなどが装備されているのが特徴です。

フィアット パンダ clx

パンダ CLXはシンプルな作りが特徴

1995年にフィアット パンダのスタンダードモデルとしてCLXを設定しました。パンダのベースグレードとなっていて、ベースグレードの特徴である5MT仕様のFF駆動モデルです。

パンダ CLXの予算目安

パンダ CLXを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。パンダ CLXの年代ごとの車両本体価格の予算を調査しました。CLXは1995年から1998年までの3年間強、日本国内でグレード設定されていた比較的短期間での販売のため、現存する中古車両も少なめのようです。パンダのベースグレードとして展開されている分、非常にシンプルな装備に仕上がっています。

<年式:予算目安>
1995年式:65万円~115万円
1996年式:105万円~120万円
1997年式:79万円

パンダ CLXは販売開始から2020年時点で、すでに25年くらい経過しているモデルです。海外モデルの部品の調達には時間がかかるだけでなく、20年以上前になると部品自体の供給がなくなっている可能性があります。購入したいと考えている方は、整備記録や外装状態などを入念に確認するようにしましょう。

パンダ CLXのグレードの特徴など

角ばったエクステリアに、運転に必要な装備をシンプルに採用したパンダのベースモデルです。CLXはパンダの中で、ベースグレードとなるモデルであり、FFで5MT仕様となっています。パンダ CLXは、1995年1月から販売を開始。最大のポイントは、エンジン排気量が1.1Lに拡大されてCXLの設定が行われているという点です。

パンダ本来のシンプルなインテリアにメタルトップルーフ又は、キャンパストップの選択が可能でした。中古車市場では、メタルトップの方が流通量の多い状況です。やはりキャンパストップは、維持整備費がかかることから現存車両が少なくなっていると考えられます。

パンダ CLXのスペック

ボディタイプ:ハッチバック
ドア数:3ドア
乗員定員:4名
型式:E-F141B3
全長:3,405mm
全幅:1,510mm
全高:1,485mm
ホイールベース:2,165mm
車両重量:740kg

エンジン型式:なし
最高出力:50ps/5250rpm
最大トルク:8.6kg・m/3000rpm
種類:水冷直列4気筒SOHC
総排気量:1108cc
内径×行程:70.0mm×72.0mm
圧縮比:9.6
過給機:なし
燃料供給装置:電子制御式燃料噴射装置
燃料タンク容量:40リットル
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン

テアリング形式:パワーアシストなしラック&ピニオン
サスペンション形式(前):マクファーソンストラット式
サスペンション形式(後):Ωアームリジット式
ブレーキ形式(前):ディスク
ブレーキ形式(後):ドラム(リーディングトレーディング)
タイヤサイズ(前):155/65R13
タイヤサイズ(後):155/65R13
となっています。

パンダ CLXの人気カラー

パンダ CLXは市場の流通量が絶対的に少ないグレードです。CLXのカラーは5つあります。
・レッド
・グリーン
・ホワイト
・ブルー
・ブラック
なかでも鮮やかなブルーに人気が集まっている傾向があります。

フィアット パンダ アランチャ

特別限定色・サニーオレンジを採用した限定モデル

パンダ アランチャは、ベースグレードであるパンダ イージーに春らしい専用エクステリアカラーを施した限定モデルです。2014年4月4日に限定100台というスタイルで販売されました。

パンダ アランチャの予算目安

パンダ アランチャを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2014年式:89万円~110万円

走行1.2kmから3万km未満の車両で、100万前後の予算が見込めます。比較的新しいグレードであるため、整備記録や状態の良い車両が見つかる可能性が高いと言えるでしょう。
パンダ アランチャは新車価格で210万円弱の特別限定モデルです。本来限定販売のモデルは、あまり値下がりしないことが多いので、6年経過で約半分の販売価格であれば比較的お買い得といえます。

パンダ アランチャのグレードの特徴

パンダ アランチャは、2014年2月に販売開始した限定車であるパンダ ジャンドゥーヤに続き、限定モデル第2弾として登場しました。パンダ イージーをベースモデルにして、ボディーカラーに春満載の特別色となるサニーオレンジが採用されている点が最大のポイントです。

車名の「アランチャ」とは、イタリア語でオレンジという意味。インテリアは春に見合う爽やかなサンドベージュと落ち着いたダークグレーの配色で、エクステリア・インテリアがバランスの取れた限定車となっているのです。基本的な装備などは、ベースモデルとなっているイージーと変わりません。新車販売価格も同じです。

パンダ アランチャのスペック

ボディタイプ:ハッチバック
ドア数:5ドア
乗員定員:5名
型式:ABA-13909
全長:3,655mm
全幅:1,645mm
全高:1,550mm
ホイールベース:2,300mm
車両重量:1,070kg

エンジン型式:312A2
最高出力:85ps(63kW)/5500rpm
最大トルク:14.8kg・m(145N・m)/1900rpm
種類:直列2気筒8バルブICターボ
総排気量:875cc
内径×行程:80.5mm×86.0mm
圧縮比:10.0
過給機:IC付きターボ
燃料供給装置:マルチポイント式電子制御燃料噴射
燃料タンク容量:37リットル
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン

ステアリング形式:パワーアシスト付きラック&ピニオン
サスペンション形式(前):独立懸架・マクファーソンストラット式
サスペンション形式(後):トーションビーム式
ブレーキ形式(前):ディスク
ブレーキ形式(後):ドラム(リーディングトレーディング)
タイヤサイズ(前):185/55R15
タイヤサイズ(後):185/55R15
となっています。

パンダ アランチャの人気カラー

パンダ アランチャはエクステリアカラーに特別限定色を使用しているため、サニーオレンジのみのカラー設定です。特別限定モデルということもあり、アランチャ自体の希少価値が高くなっています。パンダ アランチャの限定カラーであるサニーオレンジの購入を検討されている方は、流通量が多くないことに注意すれば手に入れることも夢ではないグレードです。

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※本記事は、2020年6月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。

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グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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