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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.27
痛快な走りが楽しめるA3スポーツバックe-tron アウディ初の量産PHV!
アウディ初の量産PHV

充電ポートはフォーリングスを左にずらすと現われる。家庭用200V電源からの場合、約3時間で満充電となる
【本記事は2015年11月にベストカーに掲載された記事となります。】アウディが開発を進めている次世代パワートレインには3つのtronテクノロジーがある。燃料電池車のh-tron、天然ガス車のg-tron、そして同社が現時点で最も理想的なパワートレインとしているのがPHVのe-tronだ。このe-tronを搭載したアウディ初の量産PHVがA3スポーツバックe-tronである。
驚くほど静かでスムーズな加速

システム最大出力は204ps/35.6kgm。EVモードでの航続距離は52.8km
PHVシステムは1.4L直4ターボ(150ps/25.5kgm)に109ps/33.7kgmの電気モーターを組み合わせている。これを、エンジンとモーターの駆動を制御する遮断クラッチ付きのデュアルクラッチの6速Sトロニックを介してFFで駆動する。スタートボタンを押して試乗開始。起動時は走行モードが自動的にEVモードになっており、モーターやコントロールユニットの音もほとんどせず、驚くほど静かにスムーズに加速していく。EVモードでの最高速度130km/hは残念ながら試せなかったが、EV独特のトルク感で高速道路での流れに合わせて俊敏に走ることができる。
4種類の走行モード

ダッシュパネルにあるEVボタンで電気モーターを含む4つの走行モードを切り替えることができる
走行モードはEVボタンにより、モーターのみで走行できる「EVモード」、一般的なハイブリッド走行を行う「ハイブリッドオート」、充電量を維持しながら走行する「ハイブリッドホールド」、積極的にバッテリーを充電して走行する「ハイブリッドチャージ」という4種類の走行モードを選択できる。一般的なハイブリッド走行のハイブリッドオートでも発進はEVとなるが、速度域が上がってくるとエンジンとモーター両方の駆動となり、ひとたびアクセルを強く踏むと左側のパワーメーターがブースト領域に入り、そのトルク感たるや2.3L級。しかもSモードにするとアクセルレスポンスやシフトプログラムが素早くなり、モーターが積極的に介入してくるので痛快そのもの。回生ブレーキもDレンジとは違って、Gがかかって積極的に電気を貯めているのがわかる。もちろん、エンジンとモーターの制御は秀逸で、アクセルを緩めた時などはクラッチを切って燃費重視の惰性走行を行う。
アウディが一枚上手か

15スポークデザインの17インチアロイホイールやシングルフレームグリル、前後バンパー、サイドスカートなどが専用デザインだがあまりガソリン車と区別がつかない
同じPHVシステムを使うゴルフGTEはGTEモードという飛び道具があり、強烈なキャラクターを持つが、アウディらしい作りのよさ、質感の高さに加え、スポーツ走行ができる隠れた実力を持っているので、むしろGTEよりこちらのほうが幅広く受け入れられるかもしれない。