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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.28
レガシィB4は3シリーズを超えたか?
新型レガシィ始動

約80%を刷新したFB25型2.5Lフラット4はアクセルを踏んだ時のエンジンのレスポンスがよくCVTの変速レスポンスもスムーズだが、中低速域の乗り心地にやや荒さが残る
【本記事は2014年12月にベストカーに掲載された記事となります。】『LEGACY NEW SUBARU Quality』というキャッチコピーから連想させる期待どおりの上質さ、作りのよさに加え、シャープな面構えと、欧州車的なガッチリとした塊感のあるボディなど、これまでにない仕上がりをみせる新型レガシィB4。そこで、欧州スポーティセダンの雄、BMW320iと比較してみた。
圧倒的な解放感

後席の居住性が抜群にいい
レガシィB4に乗り込んでみるなり、「大きい」と声をあげてしまうほど、その開放感、体感的な大きさはベンツEクラスやBMW5シリーズに匹敵する。後席に座ると320iより明らかに広い! 身長178cmの私が実際に乗ってみると、B4の膝前空間は2個、頭上空間はこぶし2個と、3シリーズのこぶし2個、1個とその差は思った以上に少ないのだが、横方向(幅)に余裕があり、完全に1クラス上といった印象。トランク容量も然り。居住性ではB4の圧勝だった。
車速の伸びに一体感

約80%刷新したという175ps/24.0kgmの2.5Lフラット4NAエンジンはCVTの変速レスポンスが上がったためエンジン回転数の高まりと車速の伸びに一体感があり、自然な加速フィールが楽しめるのだがやや情感に欠けるのが惜しい。
スタブレックスライド・ダンパー

184ps/27.5kgmを発生する2L直4ターボに8速ATを組み合わせるBMW320i。ハンドリングのよさと、しっとりとしたしなやかな乗り心地を両立させているところがさすがだ
そして、リミテッドに標準装着された注目の新開発ダンパー、「スタブレックスライド・ダンパー」。微低速域でのピストンスピードが遅い時に減衰力の立ち上がりが速く、クルマの動きの収まりが速くなるように、直径の大きなバルブを開発。逆にピストンスピードが速い領域では減衰力の立ち上がりを抑え、乗り心地を向上させるというもの。たしかに首都高湾岸線ではフラット&ライドで感心させられるがギャップを乗り越える際のいなし方は320iには到底およばない。これは都内の一般道を走っても同じ印象だった。入力に対し、ボディと足回りが協調してショックを吸収し、ドライバーに心地よい上質でしなやかな乗り心地を提供するのが320i。それに対し、B4の足回りは少し固く、入力を吸収しきれず、バタついている印象。
居住性・コスパはB4

ソフトパッドをダッシュボードに使い、金属調の加飾でモダンな印象のB4のコクピット。タッチパネル式のナビが使いやすい
ハンドリングはどうか? 操舵角に対し、上屋が遅れてついていくといったこともなく、反応よく思いどおりのラインをトレースしてくれるのは、そのサイズを考えれば優等生。しかし、意のままに操れる320iと比べてしまうと分が悪い。走りや乗り心地の点では320iが優勢。上質さもB4はなかなか頑張っている。居住性、コストパフォーマンスの高さではB4は圧勝。2L DITを出してくれると、もっと評価は上がると思いますよ、スバルさん。