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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.29

アヴェンタドール&F12ベルリネッタ&MP4-12Cの登場で今スーパーカーの世界は凄いことに

百花繚乱の今スーパーカー

スパイナルコラム(脊髄)と呼ばれる梁と2対の六角形ウインドウが特徴 カーボンファイバー製のルーフは左右2分割して手動で取り外しフロントコンパーメントに収納(ルーフ1枚6kg未満)

スパイナルコラム(脊髄)と呼ばれる梁と2対の六角形ウインドウが特徴 カーボンファイバー製のルーフは左右2分割して手動で取り外しフロントコンパーメントに収納(ルーフ1枚6kg未満)

【本記事は2013年3月にベストカーに掲載された記事となります。】今スーパーカーの世界は凄いことになっているらしい。フェラーリF12と新型ランボルギーニアヴェンタドール対決、3月にデビューするエンツォ後継車のフェラーリF150とマクラーレンP1、そして生産が近いポルシェ918スパイダーとまさに百花繚乱だ。そこで、1月下旬に西川淳氏がテストしたランボルギーニアヴェンタドールの試乗記から、最新のスーパーカー事情まで解説してもらおう。

アヴェンタドールロードスターを試乗

インテリアはサッビア・ネフェルテムと呼ばれる新しいレザー素材を採用。またピラー上部には転覆時に飛び出す乗員保護システム、リアウインドウにはクーペにはない開閉機構が加えられている

インテリアはサッビア・ネフェルテムと呼ばれる新しいレザー素材を採用。またピラー上部には転覆時に飛び出す乗員保護システム、リアウインドウにはクーペにはない開閉機構が加えられている

クーペより数段上なのか? エキセントリック&ドラマチックなカタチでも走りがよくなかったら……と思いつつ、マイアミのホームステッドレースウェイまでアヴェンタドールロードスターを試しにいった。飛び石でノーズが真っ白になるくらい走りまくった結論から言うと、ダイナミックパフォーマンスはクーペに劣らず! むしろ、足回りがクーペに比べてややソフトなチューンになっているぶん、プッシュロッド式でも微妙に上下動を感じることができるので、プロドライバーじゃないボクにでも車体の動きがわかりやすい。ステアリングを切り込んでいったり、フルスロットルをかけてゆくタイミングが掴みやすい。要するに、アクセル踏んでいられる時間が長い=楽しい。クーペよりも振り回した感を存分に味わえたのだ。

V12サウンドがカーボンキャビンに盛大に響き渡る

700ps/70.4kgmの6.5ps V12はクーペと共通。0→100km/h加速はクーペよりも0.1秒劣る3.0秒だが350km/hの最高速度は同じ。だがFRのフェラーリF12に比べ40ps低いのが気になる 6.5L V12 700ps/70.4kgm0→100km/h=3.0秒最高速度=350km/h

700ps/70.4kgmの6.5ps V12はクーペと共通。0→100km/h加速はクーペよりも0.1秒劣る3.0秒だが350km/hの最高速度は同じ。だがFRのフェラーリF12に比べ40ps低いのが気になる 6.5L V12 700ps/70.4kgm0→100km/h=3.0秒最高速度=350km/h

特に、カーボンルーフパネル(手動で取り外し)を付けたまま、リアウインドウだけを下げて走らせてみれば、V12サウンドがカーボンキャビンに盛大に響き渡って、気分がいい。もちろん、クーペのほうがボディも断然硬いし、スパルタン。けれども、そのぶん、上手に楽しく走らせることは難しい。「スーパーカーだから、ゆっくり走ったって気分がいいほうがいい」が持論。さりとて、700psを誇るカーボンモノコックボディのミドシップマシンの片鱗も楽しめないっていうんじゃ、もどかしい。ちょっと肩の力が抜けて、音よし/走りよし/乗り心地よしの、三拍子そろった新型ロードスターのほうが、御利益抜群と感じた次第。

最新フラッグシップのF12

6.3ps V12 740ps/70.4kgm 0→100km/h=3.1秒最高速度=340km/h

6.3ps V12 740ps/70.4kgm 0→100km/h=3.1秒最高速度=340km/h

さらに、実はライバルでもなんでもない(お互い迷惑?)のに、引き合いに出されがちなフェラーリが、最新フラッグシップのF12で空前のドライビングファンを実現してしまったものだからたまったもんじゃない。なにしろ、ダイナミックパフォーマンスのスペックではそもそもアヴェンタドールを打ち負かしているうえ、FRならでは、のファンなドライバビリティを、約500万円も安く提供してくれたからだ。F12はフロントエンジンゆえ、長い管を通ってのサウンドもまた格別でこれぞ跳ね馬の“嘶いななき”。猛牛の“咆哮”とは、ひと味もふた味も違う。芸術的ともいえるサウンドが、ドライバーの頭と身体をビンビンに震わせる。&圧倒的な軽やかさは、もうそれ自体、へたな絶叫マシンよりもスリリングだ。

今年は1億円級のウルトラスーパーカー対決

F12とアヴェンタドール。いずれもスーパーカー二大ブランドのフラッグシップだけれど、これでスーパーカー大戦争も終わり、と思ったら大間違い。上には上がいて、今年は1億円級のウルトラスーパーカー対決こそがハイライト。自動車史上空前のスーパーカーバトルになること、間違いなしだ。

次の主役はフェラーリF150とマクラーレンP1

ライバルはズバリ、フェラーリF150。基本シャシーはMP4-12Cと同じカーボンファイバー製だがフロント&リアのクラッシャブルゾーンはアルミニウム素材とチタン合金を採用

ライバルはズバリ、フェラーリF150。基本シャシーはMP4-12Cと同じカーボンファイバー製だがフロント&リアのクラッシャブルゾーンはアルミニウム素材とチタン合金を採用

次の主役はフェラーリF150とマクラーレンP1主役は、フェラーリF150とマクラーレンP1の2台。ともに3月初頭のジュネーブショーでその詳細スペックが発表される見込み。現時点での情報や漏れ伝わる噂を総合するに、いずれもF1直系の思想と技術、空力、素材をふんだんに取り入れているらしく、2台のコンセプトやスペックはとっても似通っているという。ズバリ、F1界のガチ代理戦争っていうわけ。1200kg前後の車重に+複数モーターで900ps前後のパワー、なんてウワサのスペックがみせる実力のほどは、もはや想像の域を超えてしまう。おそらく加速フィールは、ブガッティヴェイロン(その瞬間血の片寄りを感知できてしまうほどに激烈だった)をひょっとして凌ぐんじゃないだろうか。

ポルシェ918スパイダーが割って入る

昨年9月、ポルシェ918スパイダープロトタイプがニュルブルクリンク北コースで7分14秒を記録。ちなみにLFAニュルブルクリンクパッケージが7分14秒64、GT-Rは7分18秒6(昨年11月)

昨年9月、ポルシェ918スパイダープロトタイプがニュルブルクリンク北コースで7分14秒を記録。ちなみにLFAニュルブルクリンクパッケージが7分14秒64、GT-Rは7分18秒6(昨年11月)

なんとも楽しみなFとMの一億円対決に、割って入るのがポルシェ918スパイダー。9月18日に生産開始、というタイミングも先の2台とほぼ同じ。ちょっと時間がかかったようにも思うけれど、結果オーライか。スペックこそ見劣りするものの、そこはポルシェ様、実際に走らせてみればいっちゃん速い、なんてことがもし起こったら、これまた拡大モータースポーツ界の代理戦争で、一ファンとして外野から見物するぶんには問答無用でおもろい。仕事ぬきで、とりあえず早く乗ってみたい! なんて思うのは、アヴェンタドールのプロトタイプ以来、久しぶり。3台の対決、たぶん、来春にはどっかで実現するはず。

マクラーレン12C&12Cスパイダー

ティーザーで公表されたデザインと覆面テスト車。HY-KERSは2モーター方式で、ミドシップにV型12気筒エンジンをレイアウトし、デュアルクラッチ・トランスミッションと1個目のモーターを一体設計。さらに、2個目のモーターは、エンジンの前方にレイアウト。減速時には発生した電力をバッテリーに蓄える仕組み

ティーザーで公表されたデザインと覆面テスト車。HY-KERSは2モーター方式で、ミドシップにV型12気筒エンジンをレイアウトし、デュアルクラッチ・トランスミッションと1個目のモーターを一体設計。さらに、2個目のモーターは、エンジンの前方にレイアウト。減速時には発生した電力をバッテリーに蓄える仕組み

マクラーレン初のオール純血スーパーカー/12C&12Cスパイダーも初めて乗った時には、久々に感動したスーパーカーだった。コイツもまた、客観的なスペックで語るよりも、実際にサーキットで走らせてみて、その真価に納得する手合い。とってもツウ好み。2駆で600ps超のミドシップスーパーカー、であるにもかかわらず、そのドライビングファンは超一級で、これにはさしものフェラーリ458イタリアも力およばず。12Cのデキから想像するに、先の頂上対決もひょっとするとひょっとしてロードカーになんのしがらみもない挑戦者=マクラーレンのP1が、特にサーキットでは速い=スーパーカー界最高パフォーマンス、になるんじゃないかと一気に妄想が膨らんだ。

続々とスーパーカー登場

新型アルミ製フレーム、カーボンファイバー製のエンジンフードやリムーバルルーフパネル、複合材のフェンダーやドアなど軽量素材が採用され前後重量配分50対50を実現 フロントに新開発の450ps/62.2kgmを発生する6.2ps V8を搭載。低負荷時には4気筒に切り替わる気筒休止システムを採用している

新型アルミ製フレーム、カーボンファイバー製のエンジンフードやリムーバルルーフパネル、複合材のフェンダーやドアなど軽量素材が採用され前後重量配分50対50を実現 フロントに新開発の450ps/62.2kgmを発生する6.2ps V8を搭載。低負荷時には4気筒に切り替わる気筒休止システムを採用している

スーパーカー界の話題は頂上対決だけにとどまらない。大排気量のアメリカンV8/10パワーも新たに炸裂というわけでバイパーとコルベットスティングレイもフルモデルチェンジを果たした。イギリス勢では100周年を迎えるアストンマーティンのニューヴァンキッシュ登場も見逃せない。このあたりのスーパーFR勢は、それぞれのクラスで真剣に打倒フェラーリを目指してくるもんだから、跳ね馬もたまったもんじゃないよね。そして……、冒頭のランボルギーニ。50周年を祝った超スペシャルモデル登場、の噂あり。いつまでこんな状態続くのか?

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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